ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記   作:KAZ1421

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本編続きです。


VS ロケット団 ボス⑤

─── ロケット団飛空艇 ───

 

突然のその状況にゴールド達は困惑するしかなかった。

 

 

「な、仲間割れ?」

 

「どういう状況だ? これは。」

 

 

地上で戦ったサキとオウカが、同じロケット団であるチャクラを攻撃した。 その意味不明な状況に3人は警戒しつつも困惑する。

 

そんな3人を置いてチャクラはサキのスターミーから受けたダメージを負いつつ話す。

 

 

「…サ、サキのスターミー…、“ほごしょく”で壁に同化しながらここまで──いや、待ち伏せていたのか!!」

 

「そうとも、チャクラ。 まさか荷室から抜け出して()()()()()()()()()()()()。」

 

 

そう言いサキとオウカは2〰︎3体の戦闘不能となったフォレトスをチャクラに見せる。

 

「ッ! ここにお前たちが居なかったのはフォレトス達を戦闘不能にするためか!?」

 

「ああ。 お前の事だ。 サカキ様とそのご子息、そして邪魔者も含め始末しようと動いていると思っていたが、“だいばくはつ”で仕留める作戦だったとはな。」

 

「しかも、カメラに映らない様に細工までして、危なかったんだな。」

 

 

 正直言うとチャクラの動きを全く把握出来ていなかった。ゴールドとクリスがこの飛空艇に侵入し、その動きを監視していたからこそ得た違和感。 2人がいなければチャクラの目的は気付く事すら出来ずに達成されていただろう。

 

 

「ロケット団のコンピューター全てを管理を任されただけはありますね。化かし合いではあなたの方が上だったかも知れませんが、あの子達というイレギュラーのおかげで我々が上回った様ですね。 ンフフフフ。」

 

 

サキはそうこの部屋を見渡した後、チャクラを見る。

 

 

「この部屋はこの飛空艇中の場所を監視できる場所と同時にシステムを一律管理している場所。 ご子息を探す為に必ずここに来ると思い、配置して正解でした。」

 

 

状況は理解し辛いが、どうやらチャクラはフォレトスの“だいばくはつ”でこの飛空艇を破壊する計画を立てていた様だ。

 

 

「サカキ様を裏切ろうだなんてとんでもない事を考えてたんだな。」

 

「全くです。 ようやくサカキ様がご子息と再会を果たそうしているこの記念すべき日に裏切りとは……、おまえの勝手で全てを台無しにされてたまるか!!」

 

「……裏切り? サキ、()()()()()()()()()()()?」

 

 

チャクラの言葉にサキは表情は一切変わっていないが、少し目を細めた。

 

 

「調べたじゃん。 オレの目的の為に()()()()の事を黙──、」

 

「ペルシアン、“パワージェム”。」

 

 

サキはそのまま、チャクラを攻撃。 その攻撃を受けたチャクラは意識を失い、地面に伏す。 繰り出そうとしたボールはそのままコロコロと転がり、入り口付近で止まる。

 

 

「ロケット団を自分の物にする。 その為に私たちを含めて排除。しかし、貴方がこのロケット団のボスとなるには些か力不足ですよ。」

 

 

そうサキは倒れているチャクラにそう呟いた後、ゴールド達を見る。

 

 

「一応礼はしましょうか。 ゴールド、そしてクリスと言いましたね? 貴方達のお陰でチャクラの企みを阻止できました。」

 

 

そう言いながら、サキはスターミーやペルシアン、ジュペッタをオウカはツボツボ、ワタッコを繰り出して3人を包囲する。

 

 

「しかし、これ以上我々のこの飛空艇の中で暴れられても困ります。」

 

「ッ!」

 

 

この部屋には現在、ゴールド達3人と三獣士の3人がいる状況に加えてポケモンロケット団のポケモン達やエーたろうやネイぴょんがいるという状況。 

 

狭い故に安易に戦い辛い。 故にロケット団のサキとオウカは多くのポケモンで包囲させることで動けなくしたのだ。

 

 

 

「……ここで戦うのはお前たちにとっても不都合だろう? ここは()()()()()()()()()()()()()()って言っていた。 オレ達を抑える際に周囲の機械が破壊されれば困る。 故に包囲したんだろう? オレ達を捕らえるのではなく、攻撃から機械をまもる為に。」

 

「……ンフフフフ。 流石はシルバー様、その通りです。 このまま我々は互いに身動きし辛い状況。 故に見届けましょう。」

 

 

そう言いながらサキは一つのモニターを指差す。

 

 

「サカキ様の戦いを、この部屋で。」

 

 

そのモニターにはサカキとワタル。 そしてデオキシス、ミュウツーと戦っているサトシ、レッド、イエローの3人が映っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“つるぎのまい”で攻撃力が上がったメガスピアーの“どくづき”がカイリューを捉え、確かな手応えを確信する。

 

 

 

 

「…ッ! 何!?」

 

 

 しかし、スピアーの“どくづき”はカイリューを貫く事は無かった。 大きなダメージを受けているが、耐えたのだ。

 

その事実にサカキとスピアーも驚きを隠せない。 故に隙となった。

 

 

「カイリュー!」

 

 

ワタルのカイリューの“ドラゴンクロー”がスピアーを地面に叩きつける。

 

“ドラゴンクロー”でメガスピアーを押さえ付けながら顔を近づける。

 

 

「この状態では“みがわり”を使う隙はない! もらったぞサカキ!!」

 

 

目の前のスピアーは“みがわり”を使う余裕はない。 故に、この攻撃を避ける事は一切できない。

 

 

「“はかいこうせん”!!」

 

 

 ほぼゼロ距離でメガカイリューはメガスピアーに“はかいこうせん”を放つ。

 

その攻撃の直撃を受けることしかメガスピアーは出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機械を身に纏っているミュウツーが空中から無数の念で作ったスプーンをレッド達へ向かって降り注ぐ。

 

 

「俺に任せろ!! ピカチュウ、“アイアンテール”で進め!!」

 

「ピカ!」

 

 

 降り注いでくる無数のスプーンをピカチュウは“アイアンテール”で攻撃。 その反動で進み、また“アイアンテール”でスプーンを攻撃とミュウツーの攻撃を足場の様にして進む。 

 

 

 そしてそれだけではない。 ピカチュウの“アイアンテール”で方向が変わったスプーンが近くのスプーンにぶつかり、またぶつかったスプーンが方向を変え再び近くのスプーンにぶつかった事で、攻撃の範囲に少し安全範囲が生まれる。

 

 

 その結果、降り注ぐ無数のスプーンはレッド達トレーナーに当たる事はなかった。

 

 

「ピカチュウ、“10万ボルト”! ルカリオ、“はどうだん”!」

 

 

 

 

ミュウツーに向かっていったピカチュウはそのまま“10万ボルト”を繰り出し攻撃。

 

メガルカリオは強力な“はどうだん”がデオキシスに向かって行く。

 

 

ミュウツーは攻撃を放った直前という事、そしてデオキシスは“はどうだん”という絶対命中の技なので回避は不可能だった。

 

 

 

 故にミュウツー、そしてデオキシスは周囲にバリアーを展開。 ピカチュウとルカリオの攻撃を防ぐ。

 

 

 

「チュチュ、“10万ボルト”! オムすけ、“ハイドロポンプ”!」

 

 

 デオキシスがバリアーを展開し、動きが止まった事でイエローも攻撃を正確に繰り出す事ができる様になり、その動きを更に封じる為にチュチュとオムすけで攻撃。 デオキシスの動きを封じる。

 

 

「ニョロ! “かわらわり”!!」

 

 

 動きが止まったデオキシスに対して、イエローの攻撃が放たれると同時に近づいていたニョロが“かわらわり”をデオキシスのバリアーに繰り出す。

 

デオキシスが展開したバリアーは“ひかりのかべ”と“リフレクター”の両方を兼ね備えた物だった故にニョロの“かわらわり”によって破られる。

 

 

「ッ!」

 

 

デオキシスはその光景を見て、無傷は不可能と判断。弱点である胸の水晶に攻撃が当たらない様に注意しつつ、アタックフォルムに変化。 目の前に現れたニョロをその触手で吹き飛ばす。

 

 

「ドドすけ!! “ドリルくちばし”!!」

 

 

その瞬間、猛スピードでドドすけが接近してデオキシスの水晶目掛けて“ドリルくちばし”を放つ。

 

 

 

「!」

 

 

しかし、デオキシスの水晶に攻撃は当たらず、僅かにずれてしまった。

 

デオキシスは咄嗟に身体を半歩ほど動かして、“ドリルくちばし”が水晶を貫かない様にしたのだ。 

 

脇腹辺りは“ドリルくちばし”で貫かれ削れていたが、すぐに再生してしまうだろう。

 

 

 

そのままデオキシスが体勢を立て直したその瞬間。

 

 

 

 

「ピカ!! “かみなり”!!」

 

 

ドドすけの背中にしがみ付いていたピカが後ろからデオキシスの水晶を貫いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワタルは攻撃をもろに受けて力無く倒れたメガスピアーを見て確かな手応えを感じ、勝利を確信していた。

 

 

“はかいこうせん”を受けたメガスピアーはそのまま倒れている。

 

 

 

 

「……! カイリュー!!」

 

「“みだれづき”!」

 

 

 

そう、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。 つまり戦闘不能になっていないという事だ。

 サカキはそのままスピアーに“みだれづき”を指示、カイリューを攻撃する。

 

 “はかいこうせん”を放った反動で動く事が出来ない瞬間を狙って来たのだが、やはり“はかいこうせん”のダメージが大きいのか精密な動きが出来なかった。 メガスピアーが放った技“みだれづき”が当たったのは2回のみだった。

 

 

そのままカイリューはメガスピアーから離れる。

 

 

「(あの“はかいこうせん”を受けて耐えただと? “みがわり”は一切使っていない。 これは至近距離から見ていたから間違いない。)」

 

 

 確かにゼロ距離でメガカイリューの“はかいこうせん”が直撃した。 だが、メガスピアーはそのまま()()()()()()()()()

 

 

“みがわり”を行い、体力が削れた状態で“はかいこうせん”を受けて耐えられるとは思えない。 しかし、耐えたのは事実。 そのカラクリを考え、気付く。

 

 

「──“こらえる”か。」

 

 

 メガカイリューに“ドラゴンクロー”で拘束されたメガスピアーは攻撃を受ける事しか出来なかった。 その攻撃を受けて“こらえる”ぐらいしか出来なかったのだ。

 

対してサカキもメガカイリューのダメージを見て察した。

 

 

「なるほど、体力が条件か。 おそらく体力が満タンの時にしか発動しない特性か。」

 

 

“みだれづき”のダメージは1度目と2度目を比べて2度目の攻撃は1度目の攻撃以上にダメージを受けていた。 故にメガカイリューとなったカイリューの特性『マルチスケイル』を見抜いたのだ。

 

 

メガシンカしたカイリューの特性『マルチスケイル』。

 

HPが100%(満タン)の状態であれば、どんな攻撃であっても受けるダメージが半減する特性である。

 

 

「ワタルがカイリューに乗ったのはトキワの力で常に体力を回復させる為か。」

 

 

マルチスケイルはHPが100%(満タン)の状態であれば、どんな攻撃であっても受けるダメージが半減する。 一度でもダメージを受ければ使えない特性なのだが、その問題をワタルのトキワの力で解決していたのだ。

 

 

つまり、常にトキワの力で回復し続ければマルチスケイルを常に発動する事ができる。 ワタルがカイリューに乗っているのもそれが目的だ。

 

 

「だが、その特性はもう使えないな。」

 

「…どうやらその様だな。」

 

 

 ワタルのカイリューはメガスピアーの“どくづき”の影響でどく状態となっており、体力が常に削れている状態となった。 そして、ワタル自身もカイリューのダメージを回復させるのに力を使い疲労している状態。

 

 

「次の攻撃で決まる。」

 

「ああ。」

 

 

カイリューは“みだれづき”とはいえ“つるぎのまい”で攻撃力が上がった攻撃を2発受け、どく状態。 対してスピアーは“こらえる”で耐えたが体力が少ない。

 

 

次の攻撃で戦いが決まる。

 

 

「カイリュー!!」

 

「スピアー!!」

 

 

カイリューとスピアーが激突する。

 

 

 

 

 

 

ピカの“かみなり”を水晶に直撃させた事で、動きが止まる。

 

 

「よし! 命中したぜ!!」

 

 

サトシはそうレッドが“かみなり”をデオキシスの水晶に直撃させた事に喜ぶ。

 

 

「いや、まだだ!! イエロー!!」

 

「はい!!」

 

 

そうレッドとイエローは再び動けないデオキシスに攻撃を放つ準備を行う。

 

 

 前回もピカの“かみなり”を受けたデオキシスがすぐに“じこさいせい”で回復し、“サイコブースト”で攻撃してきた。 故にこの隙にもう一撃攻撃する為に行動する。

 

 

ピカとチュチュ、そしてレッドはフッシーを繰り出し攻撃を放つ。

 

 

「チュチュ! “ボルテッカー”!!」

 

「ピカ、“ボルテッカー”!! フッシー、“ハードプラント”!!」

 

 

今度こそデオキシスを倒す為に3つの“究極技”を放つ。

 

 

しかし、その攻撃がデオキシスに当たる寸前、巨大な竜巻が究極技とぶつかる。

 

 

「! ミュウツー!!」

 

 

 それはミュウツーが放った“サイコウェーブ”だった。 3つの“究極技”とミュウツーの“サイコウェーブ”がぶつかり、僅かに3つの究極技が撃ち勝つ。しかし、“サイコウェーブ”によって究極技は逸らされデオキシスに命中しなかった。

 

 

「くそ、まさかルカリオやピカチュウの攻撃も巻き込んで放つなんて!!」

 

 

 もちろんサトシは何もしていない訳では無かった。 ピカチュウの攻撃後、メガルカリオの“はどうだん”などで攻撃してデオキシスに近づけない様にしていたのだが、ミュウツーが“サイコウェーブ”でピカチュウ、ルカリオの攻撃を巻き込みながら放ったのだ。

 

 

その結果、デオキシスに“じこさいせい”の隙を与えてしまった。

 

 

「! マズい!!」

 

 

デオキシスはアタックフォルムに変化して“サイコブースト”を放とうとしている。 しかし、フッシー達は究極技を放った反動で動き辛い。

 

そんなレッド達にデオキシスが放とうとする。

 

 

 

 

「ピカチュウ!! “アイアンテール”!!」

 

 

 

その瞬間、ピカチュウが離れた所で“アイアンテール”を繰り出し、『何か』を飛ばす。 そしてそれがデオキシスの胸を貫いた。

 

 

「あ、あれは……」

 

「ミュウツーのスプーン!?」

 

 

その正体がミュウツーが作った念のスプーンだった。

 

 

「ミュウはバリアーで動けないけど、少しなら力を使う事が出来る。 あの時、ミュウツーが放ったスプーンのうち一つだけをミュウの念で固定させていたんだ。」

 

 

ミュウのサイコパワーでスプーンを固定させ、そしてピカチュウの“アイアンテール”でスプーンをデオキシスの胸に飛ばしたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カイリューとスピアーが激突し、時間がしばらく流れる。

 

そして、メガスピアーのメガシンカが消え、スピアーとなり倒れる。

 

 

「……今のは、“しんそく”か!」

 

「そうだ。」

 

 

 カイリューが覚える“しんそく”という技は先制技で威力が高い技。 如何に“こうそくいどう”ですばやさが上がっていてもそれを上回るすばやさで攻撃してきたのでどの様な技かが分かったのだ。

 

 

これにてサカキとワタルの戦いは決着した。 この戦いは──、

 

 

 

「……どうやら()()()()の様だな。」

 

 

サカキの言葉に合わせる様にカイリューはメガシンカを解除され、その場に倒れる。

 

 

「どくのダメージで力尽きたか、良くやったぞカイリュー。」

 

 

毒のダメージで倒れたカイリューと“しんそく”のダメージで力尽きたスピアー。 サカキとワタルの戦いは引き分けで終わるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




以上如何でしょうか?


サカキとワタルの戦いと、デオキシスとの戦いに決着がつきました。



次回はその後です。









ミュウツーに関しても次回にて。
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