ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記   作:KAZ1421

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本編続きです。




vs ナツメ①

クチバシティにいると思われるダイゴの力を借りる為、クチバシティに向かうレッド、サトシ、イエローの3人は道中にてロケット団に追われていたイーブイを保護する。クチバシティにはロケット団幹部のマチスの街という事でポケモンセンターに行くのは躊躇いがあり、治療が終わるまでその場でキャンプをする事になる。翌日そのイーブイを連れ去る為、ロケット団は作戦を実行する。

 

 

ーーー 6番道路 ーーー

 

サトシの咄嗟のエレキネットで攻撃を防ぐ事は出来たが、状況が良くなった訳ではない。

 

「なんでこんなに怒っているんだ?」

 

サトシは自分達を囲んでいるポケモンの表情を見て疑問に思う。しかし考えている時もポケモンたちの攻撃は続く。マンキー達がレッドとイエローに攻撃する。

 

「! フッシー!!」

 

レッドはすぐにフッシーを繰り出し、つるのムチで拘束後

 

「“ねむりごな”!」

 

ねむりごなでマンキーを眠らせるが次々とポケモン達が現れる。

 

「どうしてポケモン達は僕たちを…?」

 

2人が戦っている間にイエローは眠っているマンキーの記憶を見ると

 

「…え!? どうして?」

「どうした? イエロー。」

 

その反応を見てイエローは驚愕する何故なら、

 

「レッドさん、サトシさん!! この子達は住処や仲間を僕たちに攻撃されたと思っています(・・・・・・・・・・・・・・)!!」

「「な!?」」

 

その言葉に2人は驚愕する。そんな事は一切していない。ましてやイエローに至っては眠っていたのだ。そんな事は絶対にない。

 

「どうしてオレ達が襲ったって思っているんだ?」

 

レッドはポケモン達の攻撃を防ぎながら疑問に思う。

 

「僕たちの姿をしたのが現れてポケモン達を攻撃しているのが見えました。そんな事はしてな…うわ!?」

 

話している時に上からポッポが襲って来たので回避する。

 

「イエロー! !? まずい!」

 

イエローの方を見た時、野生のゴルダックが攻撃して来たのだ。

 

「クソ、どうして?」

「…まさか、ロケット団が何かしたんじゃ?」

 

レッドの疑問に続きサトシが言う。

 

「!? ロケット団が!? って事は目的は…。」

 

サトシの話を聞き、今回の野生のポケモンの襲撃が仮にロケット団の仕業だった場合の目的を察する。

 

「ああ、イーブイだと思う(・・・・・・・)。」

「まさか、その為だけにポケモンを傷付けたんですか!?」

 

その目的を達成する為の手段にイエローは怒りを露わにする。

 

「…仮にロケット団の仕業ならこのまま此処にいるのはまずい。 レッド、イエロー。イーブイを連れてクチバシティに行って欲しい。」

「でもそれじゃサトシさんが、それにクチバシティにダイゴさんがいるかは分かりません。」

 

サトシの提案にイエローは懸念点を言う。しかし、

 

「今ここで俺たち3人が逃げればポケモン達は俺たちを追ってクチバシティに来るかも知れない。そうなったら町に被害が出る。」

 

1人残って囮になる事で他2人を安全にクチバシティへ向かわせる。その為には2人を追いかけようとするポケモンを抑える力量と逃げる手段が必要だ。力量とカイリューという手段があるサトシが適任だ。さらに言えばイエローにはドドすけという移動手段がある。すぐに離れられるだろう。

 

「それにサントアンヌ号の船員を警察が捕まえていたんだよな(・・・・・・・・・・・・)?ならクチバシティに行けばロケット団も手が出せないと思う。俺たちはニビシティと同じ事を警戒してただけだから行くだけなら問題ない。」

 

ニビシティでポケモンセンターにいた時にピカとチュチュを狙ってロケット団はポケモンセンターの電源等を壊した。その時はピカとチュチュだけで既に治療済みだったのだが、他にもいれば問題になっただろう。それにホテルなどでもイーブイを狙って他の客に迷惑が掛かった可能性もある為、キャンプをする事にしたのだ。しかし、町に入るだけならば特に問題ない。ダイゴさんがいなくてもロケット団は警察を警戒しているのだから。

 

「ここは俺に任せて2人は行ってくれ。」

「…分かりました。レッドさん!!」

「ああ。イーブイ、ごめんな?」

 

イエローはドドすけを繰り出し、レッドは野生のポケモン達に怯えているイーブイを抱えてイエローと共にドドすけに乗る。

 

「サトシ! クチバシティで!」

「ああ! ロケット団も近くにいるかも知れない、気をつけて!」

「はい! サトシさんも気をつけてください。ドドすけ、お願い!」

 

イエローがドドすけを走らせると同時にサトシは手持ちのポケモンを全て繰り出し、2人を追いかけようとするポケモン達を抑える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

野生のポケモンが襲っている箇所からあるポケモンとそれに乗った2人の姿を見る。

 

「ナツメ様、ドードーに乗った2名の子供が…」

「見えている。なるほど、クチバシティに行くつもりか。」

 

ナツメはその光景を見て3人の狙いを読む。

 

 

「(距離では近いヤマブキシティには行かないか、やはりサカキ様の懸念通り現在進行しているあの件(・・・)は早急にするべきか。)」

「10人程、クチバシティ方面に人員を配置していますが、その。」

「分かっている。時間稼ぎにしかならん。だが、サトシだったか奴がいないのは好都合。それにもう既に奴らは我々の術中にある。」

 

ドードーの移動で、ある技の範囲内に入った時に既に放ったナツメは、通信先の団員に言う。

 

「聞こえるか? 目標がそっちに向かっている。邪魔なあの2人を始末するつもりだが、今回はイーブイの確保が優先だ。状況次第ではそちらのみを行う。」

 

そう言い、ナツメはテレポートで2人の先回りをする。

 

 

 

 

 

ドドすけに乗ってクチバシティへと向かう2人だったが、

 

「! やっぱりロケット団か!!」

 

目の前にロケット団員が10名程いるのを見た。

 

「ピカ、“10万ボルト”!!」

 

レッドはあらかじめ繰り出して置いたピカの攻撃でロケット団のポケモンを倒すと

 

「ドドすけ! “ふきとばし”!!」

 

 

ドドすけのふきとばしでポケモンと団員を吹き飛ばし全員倒れる。

 

「よし! このまま…。」

 

その時、ドドすけの足に攻撃が入り、ドドすけは倒れる。

 

「「うわ!?」」

 

レッドとイエローもその場に倒れる。

 

「クソ、! イエロー! 大丈夫か?」

「は、はい。 レッドさん。イーブイは?」

「大丈夫。オレもイーブイも無事だ。」

 

そんな会話をして、先程攻撃を受けた方へ向くと白いロケット団の服装で空中にいる女性がいた。レッドはイーブイを地面に降ろし、庇う様に前に出る。イエローはドドすけの足を治しながら見たその女性に身に覚えがあった。

 

「あなたは、あの時クチバシティで四天王のカンナと戦闘していたロケット団!?」

「…そう言えばお前は私を見るのは初めてでは無かったな。私はロケット団3幹部の1人、ナツメだ。」

 

ナツメのその言葉にレッドとイエローは警戒する。

 

「…お前たちの目的はイーブイか!」

「そうだ。渡して貰おうか。そうすれば命は助けてやらん事はないぞ。」

「いやです!」

「ああ、それにオレたちをどの道倒すつもりだろう!!」

 

イエローとレッドの話にナツメは返す。

 

「その通りだ。イーブイを渡しても渡さなくてもお前たちは危険だ。ここで始末する。“サイケこうせん”!」

 

ユンゲラーとモルフォンのサイケこうせんがピカとドドすけを襲う。

 

「ピカ! “でんこうせっか”!!」

「ドドすけ! 避けて“つつく”!!」

 

ピカのでんこうせっかでユンゲラーを攻撃しつつ回避してドドすけは自慢のスピードで回避しながらモルフォンにつつくを喰らわせる。

 

「“サイコキネシス”!!」

 

ユンゲラーのサイコキネシスが2人を襲う。

 

「ピカ!“10万ボルト”!!」

「ドドすけ、“ふきとばし”!!」

 

2人はサイコキネシスに対抗する技を指示するが、技は出せずそのまま攻撃を喰らう。

 

「う!?」

「うわあ!?」

 

その攻撃で両手が十字架の様に固定され、図鑑とボールがすべて地面に落ちる。

 

「! 図鑑とボールが!?」

「クソ!手が動けない!! どうして技が…。」

 

その攻撃で完全に固定されてしまった2人はポケモンが技を出せなかった理由を知る。

 

「教えてやろう。ユンゲラーのかなしばりだ。」

「!? いつの間に。」

 

レッドとイエローはかなしばりを受けていた事に驚く。すると、

 

「フ、始末する前に教えてやろう。」

 

するとモルフォンと思っていたポケモンは姿を変え、バリヤードになり、周りにも倒れていた筈のロケット団員が複数現れる。

 

「「!?」」

「ユンゲラーの特別なさいみんじゅつはどうだった?ポケモンだけでなく人間にも幻覚を見せる事が可能だ。お前たちは此処に来た時点でさいみんじゅつに掛かっていたのだ。」

 

その光景を見て2人は驚愕する。

 

「そんな!! いつの間に!?」

「お前たちがドードーで走って野生のポケモンから逃げた所からだ。」

 

隙あればイーブイを捕らえ、撤退する。あわよくば3人を始末するつもりだったのでテレポートで奇襲が常にできるよう遠くから見ていたのだ。ドードーに乗った2人とポケモンがさいみんじゅつの攻撃範囲に入った時があり、その時にさいみんじゅつをかけてから追いかけた。先程倒した団員とポケモンはその幻覚だったのだ。

 

「そうか、そのさいみんじゅつで俺たちの幻覚を見せて野生のポケモン達を攻撃したんだな!?」

 

レッドは足で近くの図鑑を踏み(・・・・・・・)、話しかける。

 

「その通りだ。お前たちのせいにするのに苦労した。さて、これで後はそのピカチュウとドードーを倒せば貴様らは何も出来まい。」

 

ロケット団員はポケモンを繰り出し、イーブイを逃さないようにする。

 

「…イエロー。」

「はい。 分かってます。ドドすけ、ピカ、いいかい?」

 

ピカとドドすけは拘束された2人の考えを理解して驚くが、2人の顔を見て決意は固いと判断する。

 

 

「ドドすけ! イーブイとピカを連れてサトシさんの所に(・・・・・・・・・・・・・・・・)!!」

「ピカ! 図鑑を持ってドドすけに!!」

「な!? させるか!! サイケこうせん!!」

 

その指示にナツメは驚き、バリヤードのサイケこうせんで攻撃するが回避され逃げられる。

 

「思った通りだ。ユンゲラーがテレポートをしたんだ。」

「そうか、貴様ら。自分たちが拘束されているのを利用して!?」

 

ユンゲラーはレッドとイエローをサイコキネシスで拘束している状況である為、テレポートで追う事は出来ない。追おうとしてサイコキネシスを解けば2人は自由に動けるようになり、地面のポケモンを繰り出せるだろう。当然それはさせてはいけないので結果、ドドすけとピカ、イーブイに逃げられてしまう。クチバシティに逃げられないようにバリヤードでバリアーを張っていたのだが無駄になった。

 

「おのれ!」

「ぐぅ!?」

「うぁ!?」

 

2人はそのままサイコキネシスで地面に叩き潰される。

 

「ナツメ様、こいつらを始末しますか?」

「…いや、状況が変わった。こいつらを人質にサトシを倒す。」

 

ナツメはイーブイを捕獲からサトシの排除へと移すと判断して2人を人質にする事にする。

 

「イーブイは?」

「イーブイは実験で人間に対して敵意を向けている。仮にイーブイを交換条件にしてもイーブイはサトシからすぐに逃げる。それを理由にされて終わりだ。」

 

イーブイはロケット団での実験で人間に対して敵意を向けている。そもそもサトシの所へ行く前に逃げ出すだろう。よって、サトシたちの排除を選択した。

 

「ではメッセンジャーを…」

「いや、おそらくもう少しで奴は来る。その必要はない。」

 

ナツメはサトシの実力ならば此処に来るのも時間の問題と考え、待ち構える事にする。

 

「展開しているすべての団員に集まるように伝えろ。さて、まずはおとなしくしてもらうか。」

「クソ。」

「…(頼んだよ、ピカ、ドドすけ。)」

 

2人はそのままロケット団に囚われてしまう。

 

 

 

 

 

「イブ…。」

 

ドドすけの背中に乗ったイーブイは心配そうに後ろを見ていた。

今までこれ程自分の為にしてくれた人間はいなかったのだ。自分に酷いことをした人間たちはレッドとイエローに酷い事をするだろう。自分と同じ事、いや、それ以上の事をして来るかも知れない。そう思いながらイーブイはただ後ろを見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カイリュー、“ぼうふう”!!」

 

カイリューのぼうふうが野生のポケモン達をふきとばし、

 

「ピカチュウ、“エレキネット”!!」

「ピカピカ、チュピ!!」

 

エレキネットで野生のポケモン達を拘束する。

 

「…ごめんな。 そのエレキネットは時間が経てば消えるから。」

 

サトシが野生のポケモン達にそう話す。

 

「よし! レッドとイエローを追いかけて…。」

「! バウ!!」

 

その時、ルカリオがサトシに話しかける。

 

「? どうした?ルカリオ…! あれはドドすけ!?」

 

サトシはこちらに迫って来ているドドすけを見て驚き、近づく。

 

「ピカ! それにイーブイまで!? まさか…」

 

サトシはその状態に不安を抱く。するとポケモン図鑑を見つけある事に気付く。

 

「! ポケモン図鑑が録画モード(・・・・・)になってる!」

 

オーキド博士が新たに作成したポケモン図鑑はサトシのスマホロトムを参考に作られており、図鑑機能だけでなく写真、動画までは可能だ。

サトシは2つのポケモン図鑑の内、録画をしている図鑑を手に取り見る。

 

 

『ユンゲラーの特別なさいみんじゅつはどうだった?ポケモンだけでなく人間にも幻覚を見せる事が可能だ。お前たちは此処に来た時点でさいみんじゅつに掛かっていたのだ。』

「! これは。」

 

サトシは声のみの動画を見て驚愕する。

 

『そうか、そのさいみんじゅつで俺たちの幻覚を見せて野生のポケモン達を攻撃したんだな!?』

『その通りだ。

お前たちのせいにするのに苦労した(・・・・・・・・・・・・・)。さて、これで後はそのピカチュウとドードーを倒せば貴様らは何も出来まい。』

 

そしてイエローとレッドの声でイーブイとピカを乗せてドドすけをサトシの所へ向かわせた。

 

「クソ! 俺のせいで。」

「ピカピ。」

 

サトシは自身の考えで行動した事で2人が囚われた事に後悔する。

 

「とにかくまずはピカたちを回復させないと。イーブイは無傷だから大丈夫か。その前に、」

 

サトシは野生のポケモン達を解放する。

 

「みんな、さっきのを聞いて分かっただろう? 俺たちは何もしていない。傷付けてごめん。」

 

サトシは野生のポケモンに謝罪をするとポケモンたちはそのまま離れていく。

 

「…絶対に許せない。」

「…ピカ。」

 

そう呟いた後、ピカとドドすけを治療していく。

 

「これで良しっと。」

 

ピカたちを治療し終わり、サトシはイーブイに話しかける。

 

「イーブイ、大丈夫か?」

「イブ。」

 

イーブイはその言葉に返事する。

 

「よかった。とにかく2人を助けに行くぜ。ピカチュウ」

「ピカ!」

 

サトシはそのままイーブイに話しかける。

 

「イーブイはこのまま逃げてくれ。」

「イブイ!?」

 

驚くイーブイにサトシは話しかける。

 

「レッドとイエローが捕まった今、奴らは俺を狙うはずだ。それにルカリオの波動である場所に人が集まっている事が分かった。今のうちならロケット団から逃げられる。」

「イブ…。」

 

心配そうに鳴くイーブイにサトシは話しかける。

 

「大丈夫だって、2人は必ず助けるから。俺たちが引き付けている内に逃げてくれ。じゃあな。」

 

そう会話をしてドドすけに乗り、両肩にピカチュウとピカを乗せてクチバシティ方面へ向かう。

 

「ピカピ。」

「ああ、絶対に2人を助けよう。」

 

サトシがピカチュウとそう話しているその後ろをイーブイはただ見ていた。

 

「…イブイ!!」

 

イーブイは何か決意したように何処かへ走って行く。




以上、いかがでしたでしょうか?

このピンチをどう乗り越えるのでしょうか?

次回決着です。
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