ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記 作:KAZ1421
ではどうぞ。
ロケット団に追われていたイーブイを保護したサトシ、レッド、イエローの3人はロケット団の策略により、野生のポケモン達に襲われてしまう。サトシはこのままではまずいと考え、自身がポケモン達を抑えてレッドとイエローはイーブイを連れてクチバシティへ向かう。しかし、ナツメとロケット団員の策略でピンチになり、なんとかイーブイはドドすけとピカによってサトシの所へ送るが、レッドとイエローは囚われてしまう。野生のポケモンとの戦闘後、2人がロケット団に負けた事を知り、ピカ、ドドすけと共に助けに向かう。一方逃げるように言われたイーブイは何か決意をして何処かへ行く。
ーーー 6番道路 ーーー
「ナツメ様、ガキ共のボールをすべて確保しました。」
「ああ。 リョウ、そのままお前が持っていろ。万が一逃げられてもそのポケモンを人質にすれば良い。」
現在、ポケモン達をすべて奪われた2人は縄で拘束されていた。
「…大丈夫か?」
「…はい。ドドすけたちはサトシさんの所にたどり着いたでしょうか?」
イエローの疑問にレッドは言う。
「大丈夫さ。きっとサトシも此処に来てるさ。」
「…はい。」
そんな会話をしているとナツメが2人に話しかける。
「運が良い、いや、この場合は実力か? 拘束されているのを逆に利用されるとはな、ここで貴様らを始末すればサトシに対して正面からぶつかる必要がある。それでは流石に荷が重い。」
そう話しながら近づき質問する。
「だがちょうど良い、何個か質問する。」
「答えると思うのか?」
レッドがそう言うとナツメは返す。
「フ、人質ならば
「「!」」
そう、ナツメが2人を生かしている理由はそれだ。
「質問には答えた方がいいぞ? お前たちは互いに人質なのだからな。」
「…なんだよ。」
「いい子だ。まずはそうだな、一つ目はサトシについて、二つ目はなぜヤマブキシティに行かなかったのか。そして、」
次の質問に驚く。
「三つ目は8番道路でお前たちがあった
「「な!?」」
三つ目の質問に2人は驚く。
「どうしてそれを?」
「ゲームコーナーは我々の基地だ。そこから映像が来て、危険人物だと判断した。奴について知っている事をすべて話してもらう。」
一方、ドドすけに乗ったサトシはレッドとイエローが向かった道を通り、クチバシティ方面へ向かう。
「! 見えて来た。みんな、準備は良いか。」
その言葉にピカチュウ、ピカ、ドドすけは頷く。
「必ず2人を助ける!!」
「…仮面の男についてはそれですべてか?」
「…ああ。これ以上は分からない。」
レッドの話から仮面の男が6年前にあった大きな鳥のポケモンでの誘拐事件の犯人であること。ジムリーダーの誰かである可能性が高いこと。時間を捕らえる事が目的であり、セレビィという“ときわたり”が可能なポケモンを捕らえようとしている事を話す。
「なるほど、嘘は言ってないようだな。ではサトシについて質問だ。奴は何者だ?」
「…言ったところで信じられないと思うぜ。」
レッドが言った台詞にナツメはこう言う。
「我々が知っているのはサトシが鉱石を探知と破壊ができるということと3ヶ月前に発生した裂け目から現れた事だけだ。 …ヤマブキシティに行かなかったのも鉱石を探知してそこに我々の基地がある事が分かったからだろう?」
「…ああ。」
その返答を聞き、予想通りだと考える。
「お前が知っている事を話せ。」
「…サトシは
「何?」
その言葉を聞き、ナツメは疑問を抱く。
「この世界の人間じゃないだと? まるでファンタジーなどで出て来る異世界から来たとでも?」
「…ああ。 サトシは平行世界の人間だ。」
その言葉に驚き、質問する
「根拠でもあったのか?」
「…ある。サトシが持っていたポケモン図鑑だ。」
レッドはそこでサトシが持っていたポケモン図鑑には1000種類以上のポケモンのデータがあった事、ポケモンには未知のタイプや進化があり、それらを考えサトシが平行世界の人間だと言う。
「(そうか、キョウからの報告に自身の事をすぐに見抜いたとあったが、その為か。)」
他にも“ようかいえき”がピカチュウに通じなかったのもはがねタイプの技であった為など自分たちが知らない情報を手に入れた。例として、イーブイの進化先が8つある事などだ。
「(我々はポケモンを実験等していたが、全く理解出来ていなかったという事か。)」
そもそも情報でサトシに
その時、
「ナツメ様。サトシが。」
「来たか。」
ナツメはドドすけに乗ったサトシを見てそう呟く。
「レッド! イエロー! 無事か!?」
「サトシ!」
「サトシさん!」
その姿を見て目の前にいるのが本物の2人だと確信する。
「2人とも無事で良かった。」
サトシがそう安堵しているとナツメは話しかける。
「さて、サトシ。貴様にはずいぶんと世話になったな。イーブイは?」
「…ナツメさん。 あなたもロケット団だったんですね?イーブイはとっくに逃げましたよ。今頃は何処か遠くにいるさ。」
その言葉を聞き、ナツメは納得する。
「…なるほど。また見つけ出さなければな、それに2人の言う通り、平行世界の人間のようだな。」
会った事もないはずだったが、すぐに自身の名前を言った事実にレッドからの情報は嘘ではないと確信する。
「! そうか、レッドたちから聞いたのか。2人を放せ!!」
そう言うサトシにナツメはこう返す。
「解放する訳ないだろう? それに」
そう言いながらサトシの周りをロケット団が囲んで行く。
「今までの借りを返させて貰うぞ。だがその前に聞きたい事がある。」
「…何?」
サトシに対してナツメは言う。
「フ、簡単だ。コイツらの、又はお前が持っている
「「「!」」」
その言葉に3人は驚く。
「どうしてポケモン図鑑を?」
「ポケモン図鑑の情報を我々は持っていない。1000種類以上のポケモンのデータがある図鑑。欲しいじゃないか。」
「…渡すもんか。」
その反応にナツメは
「そうか、まあいい。貴様を始末した後奪えばいいからな。」
周りの団員はポケモンを繰り出す。
「ポケモンをこれ以上出すのは許さん。他のボールを地面に置いてもらおうか。」
「…。」
サトシはそのままボールをすべて地面に置く。
「ポケモンたちが少しでも動けばこの2人の命はない。さあ、やれ!!」
ロケット団員たちはそれぞれポケモンの技をサトシに向かって攻撃を放つ
「! サトシ!!」
「サトシさん!!」
「! (今だ!)」
サトシは地面のボールに触れずにポケモンたちの攻撃を回避しつつ、そのままナツメの方へ
「大した動きだが…。 ユンゲラー、“サイコキネシス”!!」
ユンゲラーのサイコキネシスがサトシに向かって行く。すると、
「よし、行け!!」
サイコキネシスに対してサトシは手元から何かを取り出してそれがサイコキネシスに触れる。
すると、サイコキネシスはその何かに当たると
「「え!?」」
「何!?」
その光景にレッドとイエロー、そしてナツメは驚き、反射した自身のサイコキネシスによってユンゲラーとナツメはダメージを受ける。
「ナツメ様! これ以上近づくとコイツらの…。」
近くにいたロケット団員がレッドとイエローを人質にしようとした時、
「
サトシの影からゲンガーが出て来てレッドとイエローを拘束しているロケット団員を攻撃する。その攻撃を喰らいロケット団員は倒れる。
「みんな、暴れろ!! 2人共! 今助けるからな。」
ポケモンたちに暴れるように指示して、サトシはレッドとイエローの所へ行く。
「あ、ああ。ありがとう。」
「えーと、どうして…。」
サトシに縄を解いてもらいながら、2人はナツメのユンゲラーの攻撃を反射した光景に対して混乱しながらも礼を言う。すると
「一体何をした!」
体勢を立て直したナツメが疑問を叫ぶ。
「…これさ。」
3人はサトシが持っている物を見ると驚愕する。
「「「か、鏡!?」」」
かつてサトシがタケシとカスミと共にジョウト地方を旅した時である。3人はエスパーポケモンのみの村へ行った際、エスパーポケモンたちを奪う為にロケット団3人組(?)が巨大なゲンガーのハリボテに鏡をつけてエスパー技を全て跳ね返して奪っていたのだ。鏡は太古から魔除けの効果があり、超能力などの超常な物を跳ね返す力があるのだ。
つまり、ナツメが得意としているエスパー技はすべて跳ね返ってしまうのだ!!
「鏡にはエスパー技を跳ね返す力があるんだ。それを使ってはね返しただけさ。」
「なんだと…そんな事が。」
その事実にエスパータイプのエキスパートのナツメは驚愕する。まさかエスパータイプにそんな弱点があるとは知らなかったのだ。
「(俺もイエローからロケット団の事を聞かなかったら忘れてた。あいつらの作戦がこんなに役に立つなんて。)」
サトシはイエローからロケット団の事を聞かなければ忘れていただろう。平行世界のロケット団の作戦でこの世界のロケット団を追い詰めるとは皮肉だ。
「…知らなかった。」
「すごいです。」
レッドとイエローもその事実に驚くが、
「! サトシ、オレたちのポケモンが奴らに!」
「な!?」
サトシはその事実に驚く。レッドとイエローにばかり注目していた為、そのことに頭が回らなかったのだ。
「その通りだ。まさかレッドたちを解放されるとはな。だがここまでだ。」
今度はポケモンたちが人質となってしまう。
「くそ、そこまで考えてなかった!!」
サトシは自身の甘さをまた後悔する。再び行動ができなくなり、3人は周りを囲まれてしまう。ピカやドドすけ、サトシのポケモンたちもレッドとイエローのポケモンたちを人質にされ、攻撃を受けている状態だ。
「…2人ともごめん。俺のせいで…。」
「いや、これはオレたちが捕まったのが原因だよ。」
「サトシさんのせいじゃありません。僕たちのせいでごめんなさい。」
そんなやり取りをしていると、ナツメは周りの団員に指示をする。
「さあ、これで終わりだ!!」
周りのロケット団のポケモンたちは3人に向かって攻撃を放つ。
しかし、その攻撃が届く事は無かった。何故なら
「うわ!?」
「なんだ!?」
3人に向かって放たれた攻撃はすべて上空からの風で吹き飛ばされたからだ。
「なんだ?」
サトシが上を見上げると理由が分かった。
「! 2人共!」
「ああ。驚いた。」
その光景に驚き、イエローが言う。
「
そう、3人を助けたのはあの時、襲いかかって来た野生のポケモンたちだったのだ。今の攻撃は上空にいたポッポとピジョンたちの“ふきとばし”だったのだ。そして次々とニャースやコダック、ゴルダックなど、6番道路の野生のポケモンたちがロケット団に向かって攻撃して行く。
「な!? 何故ポケモンたちが!?」
その光景にナツメは驚く。するとレッドとイエローのポケモンたちを所持していたリョウにハイドロポンプが襲い掛かる。
「ぐわぁ!?」
そのままポケモンたちが入ったボールは水でレッドとイエローの足元へ流れる。
「! レッドさん! サトシさん! あの子は!!」
イエローの指差した先にいるポケモンに2人は驚く。
「「イーブイ!?」」
「イブイ!!」
そのポケモンは逃げたと考えていたイーブイだったのだ。
「ありがとう、イーブイ! よし。」
レッドとイエローはポケモンを繰り出す。
「行け、ギャラ、“ハイドロポンプ”!!ゴン、“メガトンパンチ”!!」
「ピーすけ、“いとをはく”! ゴロすけ、“いわおとし”!」
2人は野生のポケモンにやられて混乱しているロケット団に倒してポケモンを繰り出し、攻撃する。
「みんな! 大丈夫か!?」
サトシは攻撃を受けていた自身のポケモンとドドすけとピカに話しかける。すると返事をして来る。
「よし、俺も…「待って、ここはオレたちに任せて欲しい。」え?」
サトシも参加しようとするが、レッドは任せて欲しいと言う。
「オレたちのせいでピカやドドすけ、サトシのポケモンたちは怪我をしたんだ。任せて欲しい。」
「僕もロケット団を許せません。任せてください!!」
「…分かった。任せたぜ。」
そう言い、サトシはピカチュウ以外の自身のポケモンをボールへ戻す。
「さっきはよくもやったな、ナツメ!! ゴン、“かいりき”!」
ゴンはかいりきでナツメのユンゲラーに向かって何かを投げ、ユンゲラーにくっ付くそして、
「ピーすけ、“むしくい”!!」
キャタピーのピーすけのむしくいでユンゲラーを攻撃する。エスパータイプにむしタイプの攻撃は効果抜群だ。大きなダメージを受ける。
その間にも野生のポケモンたちは集まって来る。
「おのれ、まさか我々がポケモンたちを攻撃したのがバレたのか!」
ナツメは次々と迫って来る野生のポケモンとレッドとイエローに攻撃されている状況にある判断をする。
「(撤退するしかない。せめて、イーブイだけでも!!)フーディン!」
ナツメはフーディンをイーブイを捕獲する為に向かわせるが、それは
「! ゴルダックとコダックのねんりきか!?」
野生のポケモンたちによって阻止されてしまう。そして、
「フッシー! “はっぱカッター”!!」
「チュチュ! “でんきショック”!!」
フッシーとチュチュの攻撃を受けて大きなダメージを受ける。
「おのれ!」
現在もポケモンたちは集まっており、このままでは逃げる事もできないだろう。
「(ここまでか。)撤退だ!!」
そう言うとロケット団員たちはそれぞれの方法で逃げて行く。テレポートや走る人、空を飛んで逃げたりと逃げ出した。
「お前たち、覚えていろ。」
ナツメもユンゲラーのテレポートで何処かへ去って行く。
それにより、戦いは終わる。
「…危なかった。みんな、ありがとう。」
「はい。ポケモンたちが助けてくれなければ死んでたかもしれません。」
サトシの言葉にイエローも同意する。するとイーブイはレッドに向かって走って行く。
「イブイ!」
「イーブイ! ありがとうな。逆に助けられたよ。」
イーブイを受け止めてそうレッドはイーブイに礼を言うと嬉しそうにすりすりとレッドにする。
「レッドの事が好きになったみたいだな。」
「…そうですね。でもどうしてポケモンたちは?」
イエローはポケモンに触れて記憶を見ると、レッドのポケモン図鑑からの音声で自分たちを襲ったのがサトシたちでは無かったこと、そしてその犯人がここにいる事をイーブイが野生のポケモンたちに教えていた事を知る。
「そっか! レッドさん、サトシさん! 僕たちが犯人じゃない事がポケモン図鑑で分かってくれて、イーブイがここにロケット団がいることを教えたから来たみたいです。」
「そうなのか?」
その言葉にイーブイは頷く。
イーブイはサトシと別れた後、どうしてもレッドやイエロー、そしてサトシが危険な目に合うのが嫌で野生のポケモンたちを説得したのだ。ポケモンたちも自身の棲家を攻撃したのがサトシたちではない事が分かったので、その報復の為にイーブイに協力したのだ。ナツメの作戦にロケット団は自ら嵌った結果となった。
「そっか、ありがとう。イーブイ。」
「ブイ♪」
その光景を見てサトシは悟る。
「なあ、レッド。イーブイはお前と一緒に行きたいんじゃないか?」
「え!? 本当に?」
「イブ!!」
イーブイはそんな疑問に頷き、またレッドに懐く。
「…良いのか?きっとまたロケット団や悪い奴らと戦うと思うぜ?」
「…(コク。)」
レッドの言葉に対してイーブイは決意をしたように頷く。
「きっと、そんな目に遭ってでもレッドさんと一緒に居たいんですよ。」
「ああ、俺もそう思う。」
2人の言葉にレッドも覚悟を決める。
「分かった! イーブイ、オレも一緒に行きたい! これからよろしくな。」
「イブイ!!」
レッドはそのままボールをイーブイに優しく当てて、イーブイをゲットする。
「イーブイ、ゲットだ!! これからよろしくな“ブイ”!!」
レッドはイーブイに『ブイ』という名前を付けて改めて挨拶をする。
「みんなもありがとう!」
「助けてくれてありがとう。」
「じゃあな!!」
3人は自分たちを見送っている野生のポケモンたちに挨拶をして、そのままクチバシティへ向かう。ダイゴさんがいる可能性が高い町へ。
ーーー ロケット団 アジト ーーー
『申し訳ありません。サカキ様。イーブイの捕獲、例のサトシたちによって失敗しました。』
現在、ナツメはロケット団のアジトでサカキに今回の件とレッドから聞いた情報をすべて報告していた。
『情報によりますとイーブイはレッドが捕獲したとの事、隙あればイーブイを奪い…。』
「…その必要はない。」
『は?』
サカキの言葉にナツメは疑問を抱く。
「実は、マチスがカツラについて調査している内に例のイーブイの作成方法が書かれたレポートが発見出来た。ナツメ、お前には他のイーブイを捕まえてそのレポート通りにすれば可能か調べて欲しい。」
『…なるほど、それならば確かに
その言葉にナツメは納得する。しかし、一点気になる事があった。
『(報告を聞いてから、サカキ様の様子がおかしい、なんだ?)』
ナツメはその理由を考え、一つ思い至る。
『(例の
キョウからの報告からこのヤマブキシティの基地がバレるのは時間の問題と判断して、ある場所へ技術等を移しているのだ。そして今、レッドから聞いた事でこの基地の放棄が確定したからと考えた。
「…ご苦労だった。英気を養った後、行動を開始しろ。」
『は!』
通信を終えて、サカキは報告書と、ある映像の人物を敵意を持って見る。
「…まさか、このタイミングでここまで分かるとはな。」
サカキは報告書を見ながら呟く。
「仮面の男。この借りは必ず返す。」
サカキはそのままある場所へ向かう。そこには打算や作戦など何も無かった。
いかがでしたでしょうか?
今回はサトシやレッド、イエローが解決するのではなく、野生のポケモンたちの助力によって勝つという事になりました。
少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
次回はクチバシティです。