ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記   作:KAZ1421

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本編、ジム戦です。


VS エリカ

ディグダの穴でサカキと会った3人。サトシはそんなサカキに警戒しながらもサカキは特に自分たちに何もせず、ジムを離れていたのは6年前に仮面の男によって誘拐された息子を探していた為と言う。3人は仮面の男とブルーの事を話すとサカキは礼を言い、そのまま立ち去って行く。その後タケシと会い、タマムシシティのジムが再開するとの事を知り、ニビジムのジムトレーナーの空を飛ぶとこができるポケモンに乗せてもらい、タマムシシティへと向かう。

 

 

ーーー タマムシシティ ポケモンセンター ーーー

 

ニビシティのジムトレーナーに送ってもらいお礼をして別れた後、レッドたちはポケモンセンターで回復させていた。

 

「ポケモンたちは皆良くなりましたよ。」

『ありがとうございます。』

 

3人はそう言い、ポケモンたちを受け取る。

 

「よし! これからジム戦だ!」

「がんばってください! レッドさん!!」

「頑張れよ。」

「ピカチュウ。」

 

レッドの気合いにイエロー、サトシ、ピカチュウはエールを送る。

 

「おう! 絶対勝つぜ!」

 

そう言いジムに向かうレッドと共に2人も向かう。

 

 

 

ーーー タマムシジム ーーー

 

3人がジムの前に行くと扉からタマムシジムのジムトレーナーたちが現れる。

 

「ようこそおいでくださいました。レッドさん、奥にてエリカ様がお待ちになっております。」

「はい。」

 

レッドはそのジムトレーナーに付いて行く。

 

「お二人は自分の後を付いて頂ければ。」

「「はい。」」

 

サトシとイエローは観戦席へと案内される。

 

 

 

レッドがジムトレーナーの後を歩いて行くと土の地面に周りは木や生花などが囲んでいるバトルフィールドが現れる。

 

「サトシとイエローはあっちか。」

 

レッドが周りを見ると観客席に2人が座っているのが見えた。

 

「お待ちしていましたよ。レッド。」

「ああ! オレもさ。」

 

エリカの言葉にレッドも同意する。

 

「本来ならこのフィールドは私のくさポケモンたちの修練の場。しかしあなた程の相手となると通常のバトルフィールドでは満足行くバトルは不可能と判断して此処に来て頂きました。」

 

このフィールドは普段ジム戦で使用している場所では無い。理由は先程エリカが言ったレッドの実力だ。レッドは今やタケシやカスミにも勝つ程の力があり、ポケモンタワーではグリーンやキョウの力を借りたとはいえど四天王のキクコを追い詰めた。その実力を見て通常のバトルフィールドではエリカ自身も満足に戦えないと判断してだ。

 

「いや、オレはまだまだだよ。前もロケット団に色々やられたし。」

 

その言葉を聞き、レッドは否定する。レッドからすればナツメとの戦いで人質になったせいでサトシの足枷になってしまったという思いがある。だからこそ、

 

「だから、オレは強くなりたいんだ。バトルをお願いします!」

 

それを聞きエリカは頷き言う。

 

「ええ、もちろんです。ですか、わたくしは負けませんわよ。」

 

そう言い、エリカとレッドはお互いに最初のポケモンを繰り出す。

 

「行きなさい、モンジャラ!」

「行け! フッシー!!」

 

 

 

ーーー 観客席 ーーー

 

「レッドさんはフッシー、エリカさんはモンジャラか。」

 

イエローは2人が最初に繰り出したポケモンを見て呟く。

 

「今回のバトルは3対3のバトル。最初はくさタイプ同士のバトルか。」

 

サトシそう言い。レッドを見守る。

 

 

ーーー バトルフィールド ーーー

 

レッドは早速フッシーに攻撃を指示する。

 

「フッシー、“つるのムチ”!!」

「モンジャラ、“つるのムチ”!!」

 

対してエリカのモンジャラも同じつるのムチを繰り出し、お互いの体に絡み付いて“グググッ”っと引っ張り合う。

 

「なるほど、どうやらパワーは互角の様ですね。」

 

お互いにパワーが均衡しており、その場に留まっている状態だ。だが、

 

「フッシー! “はっぱカッター”!!」

 

フッシーのはっぱカッターがモンジャラのつるを切り、

 

「そのまま、地面に投げろ!!」

 

モンジャラに絡んでいるフッシーのつるがモンジャラを地面に叩きつける様に投げてモンジャラはダメージを受ける。

 

「…なるほど、はっぱカッターですか。それでモンジャラのつるを切ってフッシーのつるで、やりますね。」

 

エリカはレッドのフッシーの力を認め、モンジャラのある技を繰り出す事を決める。

 

「では、わたくしもオーキド博士から受け取りましたポケモンの情報から考えた戦術をお見せしましょう。モンジャラ、“にほんばれ”!!」

 

すると部屋の中にまるで太陽があるかの様な日差しが現れる。

 

「にほんばれ? とにかく攻撃だ! “はっぱカッター”!!」

 

レッドはフッシーに攻撃を指示する。だが、

 

「モンジャラ、避けなさい。」

 

モンジャラはものすごい速さで(・・・・・・・・・)はっぱカッターを回避して行く。

 

「!? 早い!! モンジャラはこんなに早く無かったはずだ。」

 

レッドは以前、仮面の男との戦いで見せたモンジャラのスピードよりも倍の速さで動くモンジャラに驚く。

 

「驚きましたか? これがモンジャラのとくせい、『ようりょくそ』です。ひざしがつよいにほんばれの時に素早さが上がるとくせいですわ。」

 

モンジャラのとくせい『ようりょくそ』とは、にほんばれ時にスピードが2倍になるとくせいだ。その為モンジャラのスピードが上がったのだ。

 

「モンジャラ、“つるのムチ”」

 

モンジャラのつるのムチがフッシーに向かって行く。

 

「なら、フッシー!! 受け止めろ!!」

 

フッシーはモンジャラのつるのムチを受け止める。

 

「これなら居場所が分かるぜ、“つるのムチ”!!」

 

フッシーは自身に巻きついているつるのムチを追う様にモンジャラへつるのムチを繰り出すが、その最中にフッシーはなんとモンジャラに投げ飛ばされてしまう(・・・・・・・・・・)

 

「え!? どうして!!」

「当然です。“せいちょう”を行いましたから。」

 

フッシーを捕らえた瞬間、モンジャラは技“せいちょう”を行った。“せいちょう”は攻撃、特攻が上がる技なのだが、さらに“せいちょう”はにほんばれ中は攻撃、特攻が2段階上がる(・・・・・・)技。フッシーの耐久でも簡単に持ち上げられる様になるのは当然である。

 

「モンジャラ、“つるのムチ”。」

 

モンジャラは連続で攻撃が上がったムチをフッシーに叩きつける。ダメージを受けている時にもフッシーは“はっぱカッター”や“つるのムチ”などで攻撃しようとするが、モンジャラのスピードで捕えられない。

 

「フッシー!! クソ、どうすれば。!? 日差しが強いって事は!フッシー! “つるのムチ”!!」

 

フッシーはつるのムチを出して来た。

 

「何度やっても同じで「地面に叩きつけてジャンプだ!!」な!?」

 

フッシーは渾身の力でつるのムチを地面に叩きつけてその反動でジャンプする。そして背中の花が地面に向く(・・・・・)!!

 

「“ソーラービーム”!!」

 

フッシーはすぐにソーラービームを発射する。ソーラービームはにほんばれの時にはすぐに発射が可能な技。故にジャンプした直後に発射が可能だったのだ。モンジャラは攻撃こそ回避できたが、ソーラービームの威力で発生した風に吹き飛ばされる。

 

「! ソーラービームで発生した風圧でモンジャラを!?」

「フッシー! “つるのムチ”!!」

 

体勢を崩したモンジャラに空中からつるのムチで捕らえ、フッシーが地面に着地したすぐに

 

「壁に投げろ!!」

 

モンジャラを壁に叩きつける。

 

「行け! “ソーラービーム”!!」

 

フッシーのソーラービームがそのままモンジャラに命中する。

 

「よし! どうだ!!」

「…お見事ですわ。まさか此処までとは。ですが、油断しましたね。」

「え?」

 

その瞬間、モンジャラのつるのムチがフッシーに命中してフッシーはそのまま倒れる。

 

「!? フッシー!!」

 

レッドは倒れて戦闘不能となったフッシーの駆け寄る。

 

「大丈夫か、フッシー。 …どうして?」

「モンジャラの“こらえる”ですわ。」

 

モンジャラのこらえるでソーラービームで戦闘不能になるダメージを耐えたのだ。その結果勝利を確信したフッシーには油断があったのでつるのムチで止め、という流れだ。

 

「…ごめんなフッシー、よく休んでくれ。」

 

レッドはフッシーをボールに戻す。最初にポケモンが倒れたのはレッドだった。

 

 

ーーー 観戦席 ーーー

 

「レッドさん…。がんばってください!!」

 

イエローはレッドに応援を送る。

 

「にほんばれか、エリカさんは天候を上手く使っているな。」

「ピカ。」

 

サトシはエリカの戦術を見て、驚きそして納得する。

 

「(にほんばれ中は確か、みずの攻撃の半減とこおり状態(・・・・・)にならないだったから、仮面の男との戦いの後で身につけたのかな?)」

 

 

ーーー バトルフィールド ーーー

 

レッドは次のポケモンを繰り出す。

 

「よし、ピカ! 頼む!!」

「ピカ!」

 

レッドはそのままピカに指示する

 

「ピカ、“10万ボルト”!!」

 

ピカの10万ボルトがモンジャラに向かって放たれる。その攻撃をモンジャラは素早い動きでかわしていく。

 

「(やっぱり早い。でも後一歩のはずなんだ。)ピカ! “でんこうせっか”!!」

 

レッドは素早く動くモンジャラを倒す為、でんこうせっかを放つ。でんこうせっかがモンジャラに当たるがその攻撃を耐える。

 

「な!? またこらえる!?」

 

こらえるは連続で使うと失敗する。しかし、間に他の技、つるのムチやせいちょうなどの技が間に入れば、こらえるは効果を発揮する。先ほどフッシーを倒した際につるのムチを繰り出したのでこらえることが出来たのだ。

 

「モンジャラ、“つるのムチ”!!」

 

モンジャラのつるのムチがピカに向かって放たれる。ピカはその攻撃を回避するがつるのムチの攻撃のひとつに当たる。

 

「ピカ! 大丈夫か。」

 

ピカはレッドの質問に頷く。

 

「…やっぱりジムリーダーは強いな。」

 

そう呟きレッドは考える。

 

「(攻撃が終わった後に攻撃しても“こらえる”で耐えられて反撃される。なら、攻撃の最中、つまりカウンターの様な攻撃なら倒せる。)」

 

レッドはそこでピカに指示をして攻撃を繰り出す。

 

「ピカ、“10万ボルト”!!」

 

ピカの10万ボルトがモンジャラに向かって行くが、モンジャラはそのスピードで回避して行く。

 

「“つるのムチ”。」

 

モンジャラがつるのムチを繰り出すその時、

 

「(今だ!!) ピカ! “でんこうせっか”だ!!」

 

モンジャラのつるのムチをでんこうせっかで回避しながら(・・・・・・)モンジャラへと迫る。

 

「!? しまっ、」

「行け!!」

 

そのままピカはモンジャラにでんこうせっかを決めてモンジャラは壁へ叩きつけられる。そして戦闘不能となった。

 

「…でんこうせっかで移動しながらの攻撃、これは。」

「ああ。 サトシの戦法だよ。まだサトシのピカチュウ程のスピードや精度じゃないけど上手く行って良かった。」

 

レッドはサトシのピカチュウの戦法を見て、ピカと共に練習していたのおり、ようやくバトルにつかえる程の精度になったのでここで使用したのだ。

 

「サトシの戦法ですか…、話には聞いていましたが、確かに実際に受けて見ると厄介ですね。お疲れ様でしたモンジャラ。」

 

エリカはモンジャラをボールへ戻す。

 

「次はこの子です。 行きなさい。」

 

エリカはマダツボミを繰り出す。

 

「…マダツボミか。」

 

レッドはポケモン図鑑で情報を見てどんなポケモンかを見る。

 

「くさとどくか。よし、行くぜピカ! “でんこうせっか”!!」

 

ピカはでんこうせっかでマダツボミを攻撃する。マダツボミは攻撃を喰らう。

 

「さすがです。ではこちらもお返ししましょう。マダツボミ、お返ししなさい。」

 

するとマダツボミはなんと素早く動き、ピカに攻撃する。

 

「!? 今のは、“でんこうせっか”!? ピカ、“10万ボルト”!!」

 

今度はピカの10万ボルトが襲いかかるが、マダツボミは素早く動いて(・・・・・・)回避する。

 

「! 早い。まさか!」

「ええ、『ようりょくそ』ですわ。」

 

そう、マダツボミにもモンジャラと同じとくせいを所持しているのだ。現在もにほんばれは続いているのでとくせいの効果が発揮されているのだ。

 

「マダツボミ、またお返ししなさい。」

 

すると今度はマダツボミは“10万ボルト”放ち、命中する。

 

「! 今度は10万ボルト!?これってまさか。」

 

レッドはマダツボミが繰り出す技に驚きつつもその理由が分かる。

 

「マダツボミの’ものまね“です。既にせいちょうも行っておりますわ。」

 

ポケモンの技“ものまね”は相手が直前に繰り出した技をマネする技。でんこうせっかや10万ボルトも直前に繰り出した攻撃をそのまま出したのだ。しかも、にほんばれ中でせいちょうを行う。つまり、

 

「せいちょうをしたって事はピカより強力な攻撃で帰ってくるのか。」

 

せいちょうで攻撃、特攻が二段階上がった事でものまねで繰り出す威力も上がる。これにより、ピカの攻撃よりも強大な威力で襲って来る事が分かる。

 

「ものまねを警戒して攻撃出来ませんか?ではこちらから、“つるのムチ”。」

 

マダツボミのつるのムチがピカに襲いかかる。ピカはその攻撃を回避して行く。

 

「…隙を見て攻撃を、と考えていますね。」

「ああ。」

 

レッドはこちらから攻撃した際のものまねでの反撃を警戒してなるべく技を使わずに回避し、隙を見て攻撃をする。そう考えていたのだが、

 

「ならばこれはどうですか? “どくのこな”!!」

 

マダツボミはどくのこなをピカに向かって放つ。

 

「! まずい!! ピカ下がれ!!」

 

ピカはどくのこなから回避する為、下がる。しかし、

 

「“つるのムチ”。」

 

マダツボミはつるのムチを使い風をおこし、こなをピカへ行かせる。

 

「! しまった!!」

 

ピカはそのこなを吸い、毒状態となる。

 

 

 

ーーー 観客席 ーーー

 

「まずい。どくになった以上、倒れる前に攻撃を仕掛けて行くしかない。」

 

サトシはピカの状態を見てそう呟くが、

 

「でもそれで攻撃力がある技を繰り出せば。」

「ああ、その攻撃がピカに襲いかかる。厳しい戦いだな。」

「ピカ。」

 

 

ーーー バトルフィールド ーーー

 

「このままじゃ、ッ!そうか、なら、“でんこうせっか”!!」

「マダツボミ、つるのムチ。」

 

ピカのでんこうせっかがマダツボミに向かって行く。そんなピカにつるのムチで捕らえようと襲って来る。

 

「ピカ、“アイアンテール”!!」

 

するとピカはマダツボミではなく、近くの地面に向かって(・・・・・・・)アイアンテールを繰り出す。すると砂けむりがマダツボミを襲う。

 

「(外した? いや、違う!!)マダツボミ、上に…ウッ!?」

 

エリカとマダツボミはアイアンテールで上に跳んだピカを見ようとして、自身のモンジャラのにほんばれの日差しに目をやられる(・・・・・・・・・・・・・)

 

「ピカ、“アイアンテール”!!」

 

ピカが体を回転させながら落ちていき、アイアンテールをマダツボミに命中させる。ピカは攻撃後、尻尾を使って距離を取り、マダツボミはその攻撃を受けて地面に伏してしまう。

 

「今だ! “10万ボルト”!!」

「マダツボミ、“つるのムチ”!!」

 

ピカはすぐに10万ボルトをマダツボミは地面に付した状態でつるのムチを繰り出し、お互いにダメージを受ける。

 

「…」

「…」

 

レッドちとエリカは互いのポケモンを静かに見ていた。しばらくするとマダツボミはそのまま動かなくなる。

 

「…やった! ピカ、あり…!? ピカ!?」

 

しかし、その後毒のダメージでピカも倒れてしまう。この戦い、ピカとマダツボミは引き分けとなる。

 

「…ありがとうピカ。 休んでくれ。」

「お疲れ様でした。休んでください。」

 

これでお互いに残り一体ずつとなった。

 

 

 

ーーー 観客席 ーーー

 

「…ピカ。 頑張ったんだねお疲れ様。」

 

イエローはピカにそう呟く。

 

「ああ。それに“にほんばれ”の効果も消えてみたいだ。」

 

サトシの言葉にイエローも上を見ると確かに“にほんばれ”が消えていることがわかる。

 

「本当ですね。これで『ようりょくそ』も大丈夫ですね。」

 

そう言うイエローにサトシが考える。

 

「いや、もし最後に現れるポケモンが『にほんばれ』を覚えていれば、また不利になる。」

「! 確かに。」

 

サトシの言葉にイエローも同意する。

 

「(レッドの最後のポケモンは分かっているけど、エリカさんは何を繰り出すのか分からない。)がんばれ!」

 

サトシはそう考えながらもレッドを応援するのだった。

 

 

ーーー バトルフィールド ーーー

 

「まさか、にほんばれを利用されるとは。流石ですね、レッド。」

「…ありがとう。でもピカが頑張ったからだよ。」

 

そう言うレッドにエリカは笑う。

 

「…フフ、話に聞いていた頃よりも成長した様ですね。わたくしもこんな楽しいバトルは久しぶりです。では行きます。ラフレシア。」

 

エリカは最後のポケモンのラフレシアを繰り出す。

 

「…行けるか?」

 

レッドは手元にあるボールにいるポケモンに問いかけ、そのポケモンは頷く。

 

「よし、行け!! ブイ!!」

 

レッドはブイを繰り出すと同時にクチバシティの3つの石を取り出す。

 

「それが話に聞いていたクチバシティの消えない進化の石ですか。確かに使用するのは許可しましたが、イーブイを進化させるのに三つは必要無いのでは?」

 

エリカの言葉にレッドは答える。

 

「それは見てからの楽しみさ。」

「…なるほど、ではこちらから行きます。ラフレシア、“にほんばれ”」

 

ラフレシアは再び、にほんばれを利用して日差しが強くなる。

 

「にほんばれって事は、」

「ええ、モンジャラとマダツボミと同じとくせいですわ。」

 

再びラフレシアは『ようりょくそ』で素早くなる。

 

「なら、こっちも早くなるか!」

 

そう言い、レッドがかみなりの石を使い、素早く動くことができるサンダースに進化する。

 

「? サンダース? ブースターではなく?」

「ああ、ブイ、“でんこうせっか”!!」

 

サンダースに進化したブイはでんこうせっかでラフレシアに攻撃する。

 

「なるほど、確かにでんこうせっかであることを含めても速いですね。ラフレシア、“はなふぶき”!!」

 

ラフレシアのはなふぶきがサンダースに襲いかかる。その攻撃を見たレッドは今度はほのおの石(・・・・・)を使い、指示する。

 

「ブイ、“かえんほうしゃ(・・・・・・・)”!!」

 

すると今度はサンダースからブースターに変化してかえんほうしゃを放つ。にほんばれ中は炎の技が上がる。故にはなふぶきは全て燃え尽きてしまう。

 

「こ、これは!?」

 

その光景を見てエリカは驚愕する。当然だろう。イーブイは進化した後はそのポケモンのままの筈が別の進化先に姿を変えたのだから。そんなイーブイは今まで…。

 

「(いえ、確かゲームコーナーのロケット団アジトで発見された資料にイーブイに関する研究があった報告がありました。)」

 

そう、全貌は不明であるが、ロケット団がイーブイを使った生体実験を行ったという報告があった。どのような研究なのかは不明だったが、

 

「レッド。 そのイーブイはもしかしてロケット団で生体実験された個体ですか?」

「…ああ。クチバシティに行く前でロケット団に追われていたんだ。」

 

その言葉でエリカは確信する。レッドが繰り出したブイこそ、ロケット団が実験をした個体であり、その力がその研究で得た力なのだと。

 

「ブイのこの力はロケット団の実験で得た力だ。でもブイはこの力をオレたちの為に使ってくれた。」

 

レッドはナツメとの戦いでシャワーズになってボールを取り戻してくれた時のことを思い出す。

 

「ブイ自身はこの力をコントロールする事は出来ない。しかも使う度に苦しむんだ。なのにオレたちを助ける為に使ってくれた。だからゲットした時はもう2度と使わせないと考えた。」

 

“でも”っとレッドは話を続ける。

 

「クチバシティでオレはこれらを手に入れた。使っても消えないクチバ湾の進化の石。」

 

そう、海底トンネルでシャワーズ、サンダース、ブースターに進化しても全く苦しそうにしなかったその光景を見て驚いた。とはいえその力を使わせない決めていた為、使うつもりは無かったのだがブイはレッドに何かを訴えていた。イエローに頼み聞くと、ブイはこれらの石で進化すると自身が苦しむ事もない事に気付き、レッドの役に立てると考えて喜んで駆け回っていたのだ。その意思を見て、レッドはブイの力を使う事を決めた。

 

「ブイにとって嫌な力をオレの為に使いたいってブイは言った。だからこのジム戦でブイの力で勝つって決めたんだ!」

「イブイ!!」

 

その言葉を聞き、エリカは笑う。

 

「…そうですか、いいトレーナーに会いましたね。ですが、わたくしは負けるつもりはありませんよ。ラフレシア、“せいちょう”。」

 

ラフレシアのせいちょうで攻撃、特攻を上げる。

 

「ブイ、“かえんほうしゃ”!!」

「かわして、“はなふぶき”。」

 

かえんほうしゃをラフレシアの速い動きで回避してはなふぶきをブースターとなったブイに命中させる。

 

「ブイ! 大丈夫か?」

 

ブイはその言葉に頷く。

 

「…なるほど、ブースターとなった事で効果はいまひとつの相性にしたのですね。確かにそれなら攻撃を喰らってもダメージは少ないでしょう。」

 

ブイのダメージが少ない事を見て改めてエリカはブイの厄介さを確認する。一方、

 

「(クソ、やっぱり速いし強い。せめて遅く出来ればかえんほうしゃを当てられるのに。)」

 

そう考え、地面の土を見る。するとレッドは思いつく。

 

「(! そうだ!! ならあの技を使えば。)ブイ、“ミサイルばり”!!」

 

レッドはかみなりの石でサンダースにしてむしタイプの技のミサイルばりをラフレシアに繰り出す。

 

「ラフレシア、かわして“はな…、」

 

ラフレシアは再びはなふぶきで攻撃を仕掛けようとした時、

 

「ブイ、”ハイドロポンプ“!!」

 

レッドはみずの石でシャワーズになり、ハイドロポンプをラフレシアの移動先(・・・)に放つ。すると地面は泥状態となり、ラフレシアは転んでしまう!!

 

「な!! ハイドロポンプで地面を泥にした!?」

「今だ!!”かえんほうしゃ“!!」

 

ブイはすぐにかえんほうしゃをラフレシアに攻撃する。皮肉にもにほんばれで攻撃力が上がった攻撃で大きなダメージを受けてしまう。

 

「! ラフレシア、”つきの「”でんこうせっか“!!」ッ!」

 

エリカがつきのひかりで回復させようとするが、ブイのでんこうせっかがその前に放たれラフレシアに命中する。そしてラフレシアは倒れてしまう。これによりエリカのポケモンは全て戦闘不能となり、レッドの勝利となった。

 

 

ーーー 観客席 ーーー

 

「やった!! レッドさんが勝った!!」

「ああ!」

「ピカチュウ!!」

 

2人と1匹はその結果を見て喜ぶ。

 

ーーー バトルフィールド ーーー

 

「…つきのひかりを使う前に攻撃するとは、回復すると分かったのですか?」

「いや、でもエリカなら何かすると思ったからその前に倒そうとしただけだよ。」

 

レッドの答えにエリカは納得する。

 

「…なるほど、参りましたわ、本当にお強いかた。」

 

エリカを言いながらジムバッジをレッドに渡す。

 

「レッド、わたくしを倒した以上、このレインボーバッジを差し上げてなくてはなりませんね。受け取ってください。」

 

レッドはレインボーバッジを受け取る。

 

「はい! ありがとうブイ、みんな!! おかげで勝てたよ!!」

 

レッドは今回のバトルで戦ってくれたポケモン達に礼を言う。

 

 

ーーー タマムシジム前 ーーー

 

「レッド! おめでとう!!」

「おめでとうございます!!」

 

サトシとイエローはレッドの勝利を祝う。

 

「ありがとう2人とも。でもこの勝ちは2人が居たから出来た事だよ。ブイをゲットしたのも、進化の石を手に入れたのも、こうして勝てたのも2人がいたからだよ。」

 

レッドはこうして勝つことが出来たのは2人のおかげだと言う。

そんなやり取りをしているとエリカが話しかける。

 

「皆さんはこれからどちらに行かれるのですか?」

「俺たちはポケモン図鑑を埋めることや巨石を見つける為にセキチクシティに行こうと思っています。…キョウさんがジムリーダー をやっている町に。」

 

それを聞き、エリカは言う。

 

「…そうですか、キョウはロケット団の幹部。そんなキョウがジムリーダーをやっている町です。ロケット団のアジトがあるかも知れません。」

「はい。だからこそ行かないと、そこに巨石がある可能性が高いので。」

「ああ、オレはサトシと一緒に巨石を探すって決めたんだ。もちろん行くぜ。」

「僕もです。」

 

その言葉を聞き、エリカはため息をつく。

 

「覚悟は出来ていますか、本来ならあなたたちだけで行かせるのはしたくないのですが、わたくしは隣町のロケット団アジトを監視しなくてはなりません。申し訳ありません。」

「いえ、ありがとうございます。」

 

サトシはそんなエリカの心遣いに感謝を言う。

 

「そういえば、四天王の件はどうなりました?」

 

以前サカキから聞いた情報をタケシを通してエリカにも伝わっており、その捜索状況を聞く。

 

「現在も捜索中です。既にグリーンやブルー、オーキド博士にも伝わっておりますので見つかるのも時間の問題だと思います。四天王の居場所さえ分かれば、仮にロケット団アジトを攻撃しても侵攻経路が分かり、奇襲などにも対処でき、攻めやすくなるので四天王の本拠地を見つけるのがロケット団アジトを攻略する必須条件です。仮面の男は既にジムリーダーの誰かだと判明していますからね。」

 

現在の状況を話す。

 

「…分かりました。その時が来たら呼んでください。力になります。」

 

サトシの言葉にレッドとイエローも頷く。

 

「ありがとう。皆さんも気をつけてください。サイクリングロードは現在も修理中ですが、歩道に関しては被害は最小限でしたので普通に通れますよ。わたくしの許可書を渡しましょう。これぐらいしか力になれませんが、気をつけてください。」

『ありがとうございます!!』

 

そう話した後、3人はジムを後にする。

 

「2人とも、まずはデパートで旅の買い物をして今日一日休んでから行こうぜ?レッドのポケモンの回復もしなきゃな。」

「はい。」

「賛成! せっかくこんなに大きな街だからみんなで回ろうぜ?」

 

そう言い3人はポケモンセンターへ向かい、ポケモンを回復させた後デパートに向かった。

 

 

ーーー 10番道路 ーーー

 

工業地跡からの地質汚染によって大地が荒れた場所で1人のトレーナーがいた。

 

「…。」

 

そのトレーナーの上から岩が落ちて来る。するとトレーナーはポケモンを繰り出す。

 

ハッサム(・・・・)、”シザークロス“!!」

 

 

トレーナー、『グリーン』の指示で岩に対してハッサムは攻撃を繰り出し、岩が切り刻まれる。

 

「よし、もう一回頼む。『リザードン』。」

 

グリーンはタマムシシティで聞いた世界の状態からポケモン図鑑の完成の旅を一時中断して現在、ポケモンを鍛える事のみに集中していた。

 

「(おじいちゃんからの連絡で四天王の本拠地にも当たりが付いたという事はロケット団や四天王との戦いも近づいているという事だ。もっと鍛えなければ。)」

 

グリーンはそこで新たに捕まえたポケモンを繰り出して岩の破壊を試みる。

 

「ポリゴン、”トライアタック“」

 

タマムシシティから出た直後に見つけ、ゲットしたポリゴンを繰り出し、岩を破壊する。

 

「よし、ポリゴンも俺の指示を信じてきたみたいだな。」

 

グリーンは知らない事なのだが、捕まえた当初は元々、ゲームコーナーの商品としていたポケモンであった為にグリーンの指示には全く聞かなかった。しかし、現在はこうして指示に従うまでに信頼関係もよくなっている。

 

「(ロケット団や四天王との戦いの為にも、もう少し鍛えるか。)」

 

グリーンは再び、修行に入る。

 

 

ーーー スオウ島 ーーー

 

 

「なんですって!? それは本当?」

 

カンナはその情報を聞いてワタルに問いかける。

 

「ワタル、私はこれから「駄目だ。」ッ!」

 

しかしワタルはカンナの提案を拒否する。

 

「奴らの目的がわからない今、行くのは危険だ。カンナ、此処は堪えろ。」

「でも!」

「…ワタル、一応調査をするという事でアタシと共に行くというのはどうかの?こんな様子では戦いにも集中出来ないじゃろう?」

 

その言葉を聞き、ワタルは渋々了承する。

 

「…分かった。ただし、調査だけだ。奴らの目的が不明な以上、接種は避けるべきだ。」

「ええ。 キクコ、ありがとう。」

「いいさ。本拠地と思われるヤマブキシティのロケット団に動きが全くないのはおかしいと思っていた所さ。」

 

そう言い2人はある場所へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

そう、カンナの故郷へと。

 

 

ーーー ハナダの洞窟 ーーー

 

 

「スピアー! ”ダブルニードル“!!」

 

こうそくいどうで素早さを最大まで上げたスピアーの攻撃がミュウツーに命中する。その隙を突きサカキは先ほどまでミュウツーと戦っていたカツラから奪ったマスターボールをミュウツーに投げる。マスターボールはそのまま”カチリ“と音を立てて捕獲が成功したことを確認する。

 

「…フフフ、アジトから逃げた時には諦めようとしたが、カツラ、貴様のおかげで捕獲出来た。感謝するぞ。」

 

その場に倒れているカツラを見てサカキは言う。

 

「…まさか、ミュウツーが捕獲されるとは、なんということだ。」

「だが、流石はミュウツー。 スピアー以外のポケモンはすべて戦闘不能だ。さて、カツラ。貴様にはここで消えてもらおうか。」

 

そう言い、スピアーは徐々に近づいて来る。

 

「(まずい、此処は逃げなくては。)ギャロップ!!」

 

カツラは手元に残っていた元気のかたまりを使ってギャロップを回復させており、そのまま洞窟から離れていく。

 

「! 逃すかよ!!」

「待て、マチス。我々もミュウツーとの戦いで疲労している状態だ。それに奴がハナダシティのジムリーダーの所へ行ってしまったらこちらには対処する力が少ない。目的は果たした。撤退するぞ。」

 

そう言った後、サカキはある3人に向きその名前を言う。

 

「お前たちもよくやった。サキ、チャクラ、オウカ。」

「「「は!」」」

 

サカキはミュウツーとの戦いでマチスの次に貢献した3人に命令を言う。

 

「ミュウツーを移転先のアジトに運べ。そこでミュウツーの完全なコントロールが可能な状態にしろ。方法は問わない。」

「移転先と言いますと、あそこですか?」

 

サキの質問にサカキは答える。

 

 

 

「そうだ。ナナシマへ運べ。私とマチスは囮となり、ヤマブキシティでジムリーダーとサトシたちと戦わなければならない。」

「サカキ様自ら、分かりました。我ら3名、必ずやその任務を達成致します。」

 

そう言いサカキとマチスはヤマブキシティへ、サキ、チャクラ、オウカはミュウツーを連れてナナシマへ行く。

 

 




いかがでしょうか?

そう、この物語は5章の敵も存在します。とはいえ、まだ幹部ではありません。少し優秀な下っ端というイメージです。しかし今回の件で…。


サキが今の時期にロケット団にいるのもサトシがこの世界に来たあの裂け目が原因です。理由はあの戦い(・・・・)の時に、ではまたの機会に
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