ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記 作:KAZ1421
サファリゾーンでの戦闘となります。
ではどうぞ。
セキチクシティに到着したサトシ君はサファリゾーンで巨石の力に取り込まれたニドキングを発見する。サファリゾーンへは手持ちのポケモンを連れて行けない為、ウツギ博士と相談するとポケモン協会の申請書とセキチクジムのジムリーダーの許可が必要と判明。セキチクジムではキョウの代理のアンズと出会い、彼女とのポケモンバトルに勝利後に許可を貰う。その後、アンズと共にサファリゾーンへと向かう。
ーーー サファリゾーン受付前 ーーー
「…確かに承りました。ではこちらへどうぞ。」
サファリゾーン受付にいる人物がポケモン協会からの資料と、同席しているジムリーダー代理のアンズの話を聞き、サファリゾーン責任者の所へ4人を案内する。
ーーー サファリゾーン モニター室 ーーー
モニター室へ案内された4人はそこでサファリゾーンの責任者に会う。
「…話は既にポケモン協会とウツギ博士から聞きました。なんでもサファリゾーンに
「ああ。詳細は言えぬが、以前そこにいる彼らと共に追っていた奴らがこのサファリゾーンに持ち込んでいた事が分かってな。」
アンズはサトシの説明を聞いて巨石について知ったのだ。話しを聞き、この町に悪影響を及ぼす物と判断。責任者には巨石の詳細は説明できない為、カバーストーリーを話す。
「我々は常に管理していましたが、それでも駄目だったと?」
「申し訳ないが、その通りでござる。彼らがサファリゾーンへ行った際にその危険物で危険な状態となっているニドキングを見たのでな。拙者もその対応に向かうつもりだ。」
その言葉を聞き、サファリゾーンの責任者はそのニドキングについて考え、
「…もしかしてですが、あのニドクインと共にいるニドキングですか?」
その言葉にサトシ、レッド、イエローは頷く。
「…そうですか。」
「ニドキングの事気付いていたんですか?」
サトシの言葉に責任者は
「いや、一昨日君たちの抗議について受付から連絡があってな。過去の映像等を見て確認すると確かに3ヶ月前から様子がおかしい事が分かったんだ。」
責任者は自身を責めるように呟く。
「それを知った後でポケモン協会、そしてセキチクジムからの連絡。私はそれを聞いてサファリゾーンの責任者としてそんな異常に気付かなかった事に後悔したよ。」
そんな責任者のおじさんにサトシは言う。
「…任せてください。ニドキングは俺たちが助けます。」
そんな言葉を言うサトシに責任者は言う。
「君たちも行くのかい?」
「うむ。この問題を解決するには彼らの力が必須。特例として同行して貰っている。」
「…そうですか。」
アンズの言葉に責任者は理解する。
「…このサファリゾーンは自然にいるポケモンを人に理解して欲しいと作った場所だ。故に危険を考え、メカポッポなどで人の安全を注意していた。だが私は人の安全ばかりに気をつけて、ポケモンに関して疎かになっていたよ。」
責任者は4人に頭を下げて言う。
「我々の不手際で申し訳ないが、よろしくお願いします。」
ーーー サファリゾーン内部 ーーー
「案内役としてメカポッポの一体を渡します。ではお気をつけて。」
受付からメガポッポを受け取り、4人は船に乗る。
「案内のメカポッポだ。まさか
「覚えてるのか!?」
レッドは自分達を覚えているセリフを言うメカポッポに驚く。
「当然だ。一回で2体のポケモンを入手したんだ、覚えているさ。それにあんなにボールを投げるのが下手なのも珍しかったからな。」
「う〜。 恥ずかしいですから言わないで下さい。」
そんなやり取りをしているうちに
「!? みんな、巨石の気配が近い! 気をつけて!!」
『!』
サトシの言葉に全員が警戒をする。しばらく船が進むと
「! サトシ!」
「ああ! ニドキングだ!!」
そこには巨石に取り込まれたニドキングと弱っているニドクインがいた。
「本来なら近付くのはあまりに危険なんだが、行くんだな?」
メカポッポの言葉に
「もちろん!」
「ニドキングたちを助けなきゃ。」
レッドとイエローはそう言う。
「…分かった! オレにはポケモンが覚えている技を見る事が出来る機能がある。それで援護しよう。」
「…ありがとう、メカポッポ。でも無茶しないでくれ。」
サトシがそう言う。その瞬間、
グオオオオオォォォ!!
とニドキングがサトシ達に向かって敵意を向ける。その瞬間、サファリゾーンの
「!? これは!」
「ポケモンたちが集まって!?」
アンズとイエローが驚く。
「そうか、あのニドキングは相当の強さだ。その力で逆らうポケモンはねじ伏せていたんだろう。」
「つまり、あいつらはニドキングの指示でオレたちを襲ってくるってこと!?」
メカポッポの言葉にレッドは次々とニドキングやウツボットなどのサファリゾーンのポケモンたちが現れ、自分達に敵意を見せている理由を悟る。
「サトシ! 周りの奴らはオレたちに任せろ!!」
「サトシさんはあのニドキングをお願いします!!」
「ああ! 任せたぜ!!」
サトシは集まって来るポケモンたちをレッド、イエロー、アンズの3人に任せてニドキングの所へ向かう。
「行くぜ、ニドキング! お前の友達を助ける!!」
サトシは自身のニドキングを繰り出し、巨石に取り込まれているニドキングと戦闘する。
「“じだんだ”!!」
サトシのニドキングはじだんだで攻撃すると相手も同じじだんだで攻撃する。するとやはり巨石で強化されたニドキングの攻撃が打ち勝ち、迫って来る。
「かわせ!!」
ニドキングはその攻撃を回避する。
「巨石で強化されている分、威力はこっちが不利か。なら、“きあいだめ”!!」
サトシはニドキングにきあいだめを指示する。その瞬間、敵のニドキングは近づき、“メガトンパンチ”を繰り出す。
「ニドキング、“どくづき”!!」
ニドキングはどくづきをメガトンパンチをする拳ではなく、腕に攻撃する。それによって攻撃を逸らすだけでなく、ダメージをニドキングに与える。しかも、きあいだめをした事で急所に命中。効果いまひとつな攻撃でも大きなダメージを与えた。
「ニドキング、今は俺がいる。だから必ず勝てる!」
サトシの言葉にニドキングは頷き、戦闘を続ける。
一方、
「ベトベトン、“ヘドロばくだん”!!」
アンズの指示でヘドロばくだんがウツボットへ命中する。
「よし、オムすけの新しい技だ。 “
「ニョロ、“
イエローとレッドは今まで練習していた新技を繰り出し、ニドキングやウツボットの群れを対処していた。
「!? 3人とも気をつけろ! “ウツボット”達はどくのこなを覚えているぞ。」
「なら、その前に倒す! “れいとうビーム”!」
レッドはそうニョロに指示して倒して行くのだが、
「何て数! サファリゾーンそのものが敵という事でござるか。」
アンズは倒しても倒しても次々と迫ってくるポケモン達にそう言う。
「でもやるしかありません。」
「ああ! サトシが勝つまでは絶対に食い止めて見せる!」
そう戦闘をしていると“シュル”とムチが静かに迫ってくる。
「!? イエロー!!」
「え。」
ウツボットのつるのムチがイエローに向かって来たのに気付き、レッドは咄嗟に庇う。その結果、レッドの足を掴み、そのまま持ち上げられてしまう。
「うわああ!?」
「レッドさん!?」
それを見たメカポッポは、
「ウツボットの“つるのムチ”!? まずい、飲み込まれたら一瞬で
「そんな、レッドさん!!」
イエローは咄嗟に駆け出そうとするのをアンズは止める。
「待て! 今連携を崩せば我らは危機になる。そうなれば二の舞だ!」
「でも、レッドさんが!!」
そんな風に話しをしていると
「フッシー、“はっぱカッター”!!」
レッドは体中につるのムチが巻き付く前にフッシーを繰り出し、はっぱカッターでつるのムチを切り、ウツボットに食われるのを防ぐ。その際、空中で拘束を解いた為に落ちてしまう。
「うぐ!?」
落ちた瞬間、周りのポケモンたちが襲って来る。
「行け、ゴロすけ!!」
イエローは釣り竿の糸をレッドの近くに投げて、そこでゴロすけを繰り出し、
「“メガトンパンチ”!!」
ゴロすけのメガトンパンチがレッドへの攻撃を防ぐ。
「サンキュー、イエロー、ゴロすけ。 行け、ギャラ!!」
レッドはギャラを繰り出し、
「ギャラ、“ハイドロポンプ”!!」
ギャラがニドキング達に対してハイドロポンプを繰り出す。
ーーー 昨日 ーーー
『なあ、ニドキング。お前の友達のあいつは巨石でただ暴れているだけなんだ。』
サトシはニドキングに友達が暴れている理由を話していた。
『俺はあのニドキングとニドクインを助けたい。お前だってそうだろう?』
ニドキングはサトシの言葉に頷く。
『だったら先ずはあいつに勝とう。その後の事は俺たちに任せてくれ。』
そう言うサトシにイエローは質問する。
『その後ってどうするんですか?』
『巨石に取り込まれたポケモンを救うには、その原因の巨石を取り出すか、巨石のエネルギーを断てばいい。俺とルカリオなら何処に攻撃すればエネルギーを断つ事が出来るか分かるから。暴走する前ならそれで大丈夫だよ。』
『…暴走したら?』
レッドの質問にサトシは答える。
『巨石の中にいるポケモンを巨石から引き剥がせば停止するはずだよ。そうなったら大きな被害が出るからその前に抑えないと。』
ーーー 現在 サファリゾーン ーーー
「ニドキング、“どくづき”!!」
サトシのニドキングが攻撃のため、近付いていく。相手のニドキングはそれに対して拳を地面に当てると尖った岩が地面から襲ってくる。
「!? ニドキング、岩に“どくづき”」
ニドキングは地面にどくづきをして破壊する事で防ごうとするが、ダメージを受けてしまう。
「大丈夫か!?」
サトシの言葉にニドキングは頷く。
「今のは“ストーンエッジ”か。」
先程相手のニドキングが行ったのは“ストーンエッジ”という技だ。故にサトシは岩を砕く事で防ごうとしたが、防ぎ切れなかった。
「(あの威力の“ストーンエッジ”、“じだんだ”、やっぱり遠距離はこっちが不利だ。ならやっぱり接近戦で行かないと。)」
サトシはどうやって近づくか考える。すると、
「! そうだ! ニドキング! もう一度“どくづき”!!」
ニドキングは再び相手のニドキングに近付いてくる。再びストーンエッジで対応しようとしたその時、
「今だ! 地面の岩を攻撃しろ!!」
ニドキングはどくづきを先程破壊した岩に向かって繰り出す。すると岩は殴られた方向へ跳び、相手にニドキングへ向かって行く!!
「!」
相手のニドキングはその攻撃でストーンエッジを中断して防御の構えをする。“ドゴッ!!”と岩が命中し、ダメージを受けたニドキングは顔を上げると、サトシのニドキングが距離を縮めているのが見える。
「行け!」
サトシの言葉にニドキングは近づきながら腕を上げて、対する相手のニドキングも“メガトンパンチ”がニドキングに向かう。
“ガスッ!!”
と互いに攻撃が入る。その光景を見て今まで周りにいたポケモンたちもトレーナーも戦っていたサファリゾーンには静寂のみがあった。
しばらくするとサトシのニドキングが膝を着く。
「……。」
しかしその後、相手のニドキングは背中から倒れる。これは、サトシのニドキングが勝利した事を示していた。
「よっしゃ! ニドキング、おつかれ様。」
「(コクッ。)」
あの時、サトシのニドキングが繰り出したのは“カウンター”だった。イエローのトキワの力で見た時、相手のニドキングは格闘での攻撃を得意としている事が分かり、その対策として“カウンター”の練習をしていたのだ。レッドやイエローと共に訓練した成果が出た結果だ。その光景を見たサファリゾーンのポケモンたちはその場から退散した。
「…皆逃げたか。」
「あのニドキングがやられた事で逃げたんでしょうか?」
「…巨石のせいだったし、可哀想だな。」
そう話している時にサトシとニドキングはニドクインの所へ向かう。
「ニドクイン! 大丈夫か?」
「ピカ!」
サトシは早速とサファリゾーンの係の人から受け取った食料等を渡す。
ニドクインはその食べ物を夢中で食べているようだ。
「…良かった。」
サトシとニドキングが安心していると“ムクッ”と起き上がる音が聞こえる。
「! ニドキング! まだ意識があったのか!?」
サトシはカウンターで意識が無くなったと思っていたので驚くがすぐにルカリオを繰り出す。
「ルカリオ、行…!?これって。」
弱っているニドキングにルカリオとの力で巨石の力を断とうとした瞬間、サトシは気付く。
「くそ、
『!?』
サトシの言葉に3人は警戒してニドキングを見ると、膨大なエネルギーを発しているのが見える。
「こ、これは?」
アンズは見た事ない光景に驚く。なぜならエネルギーが徐々にニドキングの形になっているからだ。
「レッドさん。これって、」
「ああ。サトシが言ってた
2人は以前サトシが話していた状況と同じため、これが巨石の暴走だと悟る。そう話しているとニドキングの2倍程の大きさとなり、暴れ出す。
「うわ!?」
「く!?」
「なんて威力!!」
アンズ、レッド、イエローはその巨体と威力に驚く。
「! ニドキング! ニドクインを安全な場所に!!」
サトシの指示を聞き、ニドキングはニドクインを連れて逃げて行く。
「ここからは俺たちが相手だ! ルカリオ、“はどうだん”! ピカチュウ、“10万ボルト”!!」
サトシはルカリオとピカチュウに攻撃を指示する。巨石は攻撃を喰らって怯むがすぐに反撃する。
「く!」
サトシ、ピカチュウ、ルカリオはその攻撃を回避する。その腕の攻撃した後を見ると地面が溶けているのが見える。
「あんな巨体になっても爪には猛毒があるのか!?」
その光景を見てメカポッポは驚く。
「フッシー、“はっぱカッター”!ニョロ、“れいとうビーム”!ギャラ、“ハイドロポンプ”!」
「ゴロすけ、“いわおとし”! オムすけ、“ふぶき”!」
「ベトベトン、“ヘドロばくだん”! モルフォン、“サイケこうせん”!」
レッド、イエロー、アンズも巨石に対して攻撃する。ダメージはあるようだがすぐに反撃してくる。3人が攻撃を回避するがその際に爪にある猛毒がレッドに向かって跳んでくる。
「! まず…」
その瞬間、メカポッポがその毒からレッドを庇う。
「! そ、そんな!!」
「メカポッポ! 大丈夫ですか!?」
その光景にレッドとイエローはメカポッポの所へ向かう。
「オレはメカだ。客を安全に見届けるようプログラムされているんだよ。そんな事より自分達の心配をしろ!」
そう言うメカポッポを抱えて2人は離れる。
「! あの巨大なニドキング、周りを破壊しながら町に向かっているのか!?」
アンズは暴れている巨石の向かう先にセクチクシティがある事に気付く。
「今はセクチクシティの住民は皆避難しているとはいえ、破壊させるわけにはいかない!」
「でもあんな巨体どうすれば!」
「…みんな、先ずは巨石の動きを止めるために足を狙おう!」
「そっか、足があるなら転ばせられるかも!」
そう言うサトシに同意してポケモンを繰り出す。
「カイリュー!」
「ゴルバット!」
「ギャラ、”なみのり“で追うぜ。イエロー!」
「はい!」
アンズとサトシは空を飛ぶ事で追い、レッドとイエローは川があるためギャラのなみのりで追いかける。
「サトシ! 足を狙うにしてもあの耐久力。相当な威力が必要だ!」
「分かってる! ルカリオの巨大はどうだんを使うにしても時間が掛かって、あの巨石のスピードならセクチクシティに到達しちゃう!だけど、
その言葉を聞き、アンズは悟る。
「そうか! イエローのオムすけとレッドのニョロならば確かに可能。だが都合良く滑るのか?」
「…アンズさん、それはあなたと俺次第です。」
その言葉を聞き、アンズは
「そうか、アタイのマタドガスの『だいばくはつ』か。」
「はい、多分だいばくはつだけじゃ出来ません。俺のポケモン達と同じタイミングで攻撃する必要があります。」
作戦はこうだ。まずレッドとイエローがニドキングの足元を凍らせる。その後すぐにアンズとサトシが巨石の片足を攻撃。そのまま滑らせた後ニドキングがいる場所へ攻撃してニドキングを救出する。という作戦だ。
「巨石の中に入ってサファリボールでニドキングを捕獲する。さっきの戦いで弱っているから出来る筈だ!!」
「…確かに現状、被害をサファリゾーンのみにするにはそれしかない。」
「作戦のタイミングはニドキングが歩くために足を上げたタイミング。その時に凍らせて、すぐに残った足を攻撃する。」
3人はサトシの考えに頷く。
「メカポッポ、飛べるか?」
「飛行には問題無いが、どうしたんだ?」
そう言うレッドにメカポッポは問いかけると、
「オレたちはこれからアレを止めて戦う。けど、万が一失敗したらサファリゾーンで待機している人達が危ない。飛べるお前がみんなを非難させてくれないか?」
「! それは、」
「お願いします。メカポッポさん。」
レッドとイエローの言葉にメカポッポは
「…わかった。確かに必要な事だ。伝えに行く。これは渡そう。作戦に必要だろう?」
そう言いレッドにサファリボールを渡す。
「ありがとう。」
「礼は不要だ。お前たちも気をつけろよ!」
「ああ。」
「もちろんです。」
メカポッポはサファリゾーンの職員たちに避難する様に伝える為に4人は作戦を実行するために出口付近へ向かう。
「ニョロ!」
「ウオノラゴン!」
「オムすけ!」
『”みずでっぽう“!!』
ニョロ、ウオノラゴン、オムすけのみずでっぽうが地面を濡らしてすぐに凍る様にする。
「よし! レッド、ウオノラゴンは任せた。”こおりのキバ“も役に立つと思うから。」
「ああ。転んだ後に”はらだいこ“で攻撃力を上げたゴン、サトシのピカチュウやルカリオ、イエローのゴロすけ達で巨石に穴を開けて中にいるニドキングを捕獲か。」
「僕たちの攻撃で始まるんですね。」
レッドとイエローは失敗する訳にはいかないと緊張している。
「大丈夫。 2人なら出来るよ。」
サトシの言葉に2人は頷く。
「…サトシ、こっちも準備は出来た。」
「アンズさん。協力ありがとうございます。」
そう言うサトシに
「いや、感謝をするのはアタイさ。あのジム戦で自身の未熟さを痛感した。…きっと父上もそうだったのだろう。」
「…キョウさんが?」
サトシがその事に対して質問しようとすると、
「! サトシさん! 来ました!!」
すぐに巨石が向かって来る。
「! 来たか、頼むぜ。2人とも!」
サトシの言葉に2人は頷き、ニドキングの姿をした巨石が歩くために足を上げた、その瞬間。
「ニョロ、“れいとうビーム”!! ウオノラゴン、“こおりのキバ”!!」
「オムすけ、“ふぶき”!!」
ニョロ、ウオノラゴン、オムすけの攻撃で濡れた地面が凍り付く。すると巨石は滑りそうになるが、なんとか耐えている。その隙を逃さずにサトシとアンズがポケモンを繰り出す。
「カイリュー、“ドラゴンクロー”!!」
サトシの指示でカイリューが支えている足を狙う。
「行け! マタドガス!!」
一方でアンズは足に向かってボール手裏剣を足に投げる。昨日のことを思い出しながら。
ーーー 昨日 セクチクジム ーーー
『ハァ、ハァ。』
アンズは今、自身のポケモンと共に修行していた。
『…皆、大丈夫か?』
アンズの言葉にポケモンたちは頷く。
『そうか。』
そう言いながらアンズはサトシに言われた言葉を思い出す。
『信頼か。…フフ、まさかこんなにも共に修行したポケモンの気持ちを理解していなかったとはな。』
いつからポケモンたちを理解する事を疎かにしたのか。そう考えて修行して行くうちに気付く。
あの日、自身を捨てて
『(女であるアタイを捨てる事で強さのみを求めた。いつか雇われるであろう主君からの使命に身を投じる為に。)』
だが、
『アタイという人間を捨てた事でポケモンとの信頼と絆すら捨てていたとはな。…父上、あなたもその事に気づいたのですね。』
今なら分かる。自身の父のキョウがあんなに変わった理由が。
『己を捨て、使命のみに身を投じる人形になる事は
アンズが今持っている“熱”はかつて初めてポケモンを持ち、忍者として修行し始めた頃と同じ物だった。
ーーー サファリゾーン ーーー
「(今ならば出来る。ポケモンと己を信じて戦う。それが、
アンズはそう思いながら指示する。
「“だいばくはつ”!!」
カイリューのドラゴンクローが攻撃したと同時にマタドガスのだいばくはつが炸裂。その攻撃を受けて巨石は倒れる。
「今だ!! ルカリオ“はどうだん”!! ピカチュウ、“アイアンテール”!!」
「ゴン、“メガトンパンチ”!!」
「ゴロすけ、“メガトンパンチ”!!」
「ベトベトン、“ヘドロばくだん”!!」
ポケモンたちの攻撃が一点へ集中する。すると攻撃によって巨石に穴が空き、中にニドキングが見える。
「よし! 行け!!」
レッドがメカポッポから受け取ったサファリボールをニドキングに投げ、数回ボールが動いた後“カチッ!”と捕獲の音が聞こえた。
「よっしゃあ! ニドキングをゲットしたぜ!」
レッドはサファリボールを手に取ると、すぐに離れる。
「サトシ! 行け!」
「サトシさん! お願いします!」
「後は任せた。」
3人の言葉にサトシは頷き、
「行くぜ、ルカリオ!!」
「バウ!」
サトシとルカリオは心を一つにしてはどうだんを大きくする。巨石を完全に破壊する為に。
「“巨大はどうだん”!! 行け!」
巨大なはどうだんはそのまま巨石に向かって行き、命中した巨石はそのエネルギーごと消滅した。
「なんという威力。」
アンズはサトシとルカリオが放った攻撃に驚く。
「すごいですね、あのはどうだんは。」
「ああでも、
レッドは仮面の男との戦いを思い出しながら、そう言う。その時、サトシのニドキングとニドクイン、そしてサファリゾーンにポケモンたちが現れた。
「ニドキング! みんなを誘導していたんだな。ありがとう!」
サトシは自分が捕まえたニドキングに礼を言うとニドキングは頷く。サトシのニドキングは巨石の被害からポケモンたちを逃す為に誘導をしていた。もちろんそれだけでは無い。
「サファリボールに入っているニドキングを心配しているみたいです。」
「本当だ。心配そうに見てる。」
そう、ニドキングはあのニドキングがなぜ凶暴になったのか誘導しながら説明したのだ。当然怒りを抱いているポケモンもいるが。
「みんな、ニドキングは弱っているんだ。治療してからまた来ようぜ。ニドキングはどうする?」
サトシは自身が捕まえたニドキングに聞くとどうやらここに残る事にした様だ。
「…そっか、みんなを頼んだぜ。…また明日な。」
そう言うサトシにアンズは提案する。
「拙者のジムにポケモンの治療マシンがある。ポケモンセンターも現在は不在の今、そこでニドキングを治療しよう。」
「はい。」
アンズの提案にサトシは頷く。それを見たレッドは
「(おい、サトシ。大丈夫なのか? セクチクジムってキョウの…。)」
「(大丈夫だよ。俺はアンズさんなら信じられると思うんだ。)」
そう言うサトシにレッドは“分かった”と同意する。
ーーー セクチクジム ーーー
現在、ジムのポケモン治療マシンで捕まえたニドキングを治療している。
「アンズさん、ありがとうございます。」
「いや、代理とはいえ、ジムリーダーだ。当然だ。」
そう言うアンズにサトシはかつて自身の世界であった忍者の事を思い出す。
「町やポケモンのために戦っている今のアンズさんを見ていると前に会った忍者の人たちを思い出しました。」
「…忍者の? どの様な者達だったのだ?」
そういうアンズにサトシはかつてカロス地方で会ったサンペイ達の事を話す。
「俺の友達の忍者なんですけど、その里に行った事があるんです。そこでは『ある教え』があったんです。」
「ある教え?」
サトシはその里の掟を話す。
「ポケモンと共に修行してポケモンの可能性を見つける。そしてその力で
それが忍者の使命だって言っていました。」
その言葉を聞き、アンズは驚く。
「…そうか、それは立派な忍びだな。」
アンズはサトシから聞いたセリフにそう返す事しかできなかった。
「…今日はもう遅い。寝床は用意したが、泊まるか?」
「いいんですか!? ありがとうございます。」
その後サトシは2人にその事を話すと当然警戒を露わにするが、アンズと戦った事もあり、言葉に甘える事にする。
3人が寝ている所に複数の影が近づいて来る。しかし、
「!」
突然ボール手裏剣がその前に現れる。
「アンズ。なんの真似だ。」
ロケット団の男はキョウの娘に問いかける。
「…サトシたちは今はこの町の恩人。手を出すのは許さん。」
「キョウ様からの命令だったとしてもか?」
そう言うロケット団にアンズは
「
アンズはその言葉が嘘である事は見抜いているが、仮に本当にキョウからの命令であっても同じ事をしていただろう。
「…く!」
そう言いロケット団員達はジムから去って行く。その様なことが起こっているとは知らずに3人は今も寝ているのだった。
以上、いかがでしたでしょうか?
ではまたの機会に