ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記 作:KAZ1421
頑張ります。
グレンタウンにて上空でサトシはワタルと、地上ではレッド、イエロー、カツラの3人がシバと戦闘。地上ではレッドとイエローのポケモン達の攻撃でシバを追い込んだ。その瞬間、上空で大きな力がぶつかった! レッド達が上を見るとそこには落ちて来るサトシとピカチュウがいた。
ーーー グレン島 上空 ーーー
時は僅かに遡る。
「! “げきりん”か!!」
サトシはワタルのカイリューが繰り出した技“げきりん”に警戒する。
かつて共に旅をした仲間のアイリスのオノノクスの“げきりん”を知っているサトシからすれば、警戒しなければならない状態だ。
「カイリュー!」
ワタルはそう言い、カイリューは“げきりん”をしながら接近する。
「(!? 早い!)“ドラゴンクロー”!」
サトシはワタルのカイリューの速さに驚きながら指示する。
ワタルのカイリューは“げきりん”を発動しながら腕で攻撃する。その攻撃を両腕の“ドラゴンクロー”で防御することでどうにか防ぐ。しかしワタルのカイリューの攻撃は相当な威力と素早さで、次々と攻撃を繰り出していく。
「そこだ!」
ワタルのカイリューの“ドラゴンクロー”での防御が薄い個所を見抜き、そこに向かってワタルのカイリューは攻撃を繰り出す。
「リュー!」
その攻撃をまともに喰らってしまい、吹き飛ばされる。
「うわ! 大丈夫か!? カイリュー!!」
「ピカ!」
サトシはその攻撃の衝撃に耐えた後、カイリューに話しかける。サトシの言葉にカイリューは頷く。
「(このスピードと威力。 “げきりん”だけじゃあ、説明できない。つまり、)」
サトシはイエローから聞いたトキワの力のもう一つの力を思い出す。
「“げきりん”と『トキワの力』の2つでカイリューの力を高めたのか!」
「正解だ! ハクリュー、ギャラドス、“はかいこうせん”!」
以前サトシからの攻撃を受けたハクリューは既にボールに戻っており、残ったハクリューとプテラの“はかいこうせん”がサトシを襲う。
「! ゲンガー、“シャドーボール”、ピカチュウ、“10万ボルト”!」
2つの“はかいこうせん”はゲンガーとピカチュウの攻撃で相殺する。
「!
サトシはすぐ後ろまで接近して翼の刃を向けていたプテラの攻撃から守るためにネギガナイトを繰り出し、防御する。
「“ぶんまわし”!」
プテラが離れ、且つ落ちる前に“ぶんまわし”を繰り出し、ダメージを与える。その後すぐにボールへ戻す。プテラはその攻撃が急所に当たったのか、相当のダメージのため、ワタルはボールへ戻す。
「(! まただ! こちらの奇襲をすぐに見抜く。だがおかしい、サトシのあの反応は常に警戒していた訳ではない!それに先程の対応は後ろからプテラがどの方向からどの速さで襲って来る事が
ワタルはサトシの先程の対応に疑問を持つ。これまでの戦闘でサトシに対して奇襲のような攻撃を何度か行ったのだが、その全てのサトシは対応してきた。その原因を考える。
「(あのピカチュウか? いや、ピカチュウはゲンガーと共に攻撃していた。サトシに伝える隙は無かった。顔も合わせていない以上それは無い。ゲンガーやカイリューも同様だ。ならボールに入ったポケモンか?)」
ワタルは様々な考えを巡る。しかしどれも納得しない。ではなぜ?再び考えて先程のカイリューの記憶を思い出す。そう、タマムシシティのジムで説明した
『たしか、絆現象はポケモンと心をシンクロ、つまり一つになる事でポケモンの能力を最大限に引き出す事が出来る現象のことじゃ。』
『絆現象』、ポケモンと心を
「シンクロ? ッ! そうか! ルカリオの波導を探知する力!! それでプテラの奇襲がわかったのか!?」
ワタルはサトシが奇襲に対応出来たカラクリを理解する。ルカリオの波動を感知する力はポケモンや人の波動を探知してその居場所や少しだが、この先相手がどの様な動きをするのかが分かる。その力でプテラである事、どのような攻撃をするのかが分かったのだ。
ではなぜそのルカリオの声が届かない場所でその考えがサトシに来るのか、その答えこそ『絆現象』だ。ポケモンと心をシンクロするという事は視覚等の五感を
つまり、地上のどこかで潜んでいるルカリオの力によってサトシは全方位を常に警戒している状態である事だ。
「(『絆現象』。想像以上に恐ろしい力だ。この状態では奇襲など不可能だ。ならば、)」
現状のワタルが取れる選択はひとつ。
「先ほどカイリューを吹き飛ばした様に、真正面から攻めるのみだ!」
そう言い、ワタルは自身の力で回復したもう一体のハクリューを繰り出し、
「ハクリュー、ギャラドス、“バブルこうせん”!」
“バブルこうせん”を指示する。3体それぞれが広範囲に放つと同時にサトシのカイリューの“ぼうふう”を警戒してすぐに接近戦に持ち込む。
「(ルカリオがいる以上、
一方でサトシのその光景に驚く。
「! あのハクリューは、もう回復させたのか!!」
サトシのカイリューは再び“ドラゴンクロー”で防御し、
「ゲンガー、“マジカルシャイン”、ピカチュウ、“10万ボルト”!」
周りの“バブルこうせん”はピカチュウとゲンガーの攻撃でサトシ達に当たる箇所のみを狙い破壊する。しかし、カイリュー同士のぶつかり合いは現状、ワタルが有利だ。
「うわあ!?」
「ピカ!?」
再びぶつかり合いに負けたサトシのカイリューが吹き飛ばされる。2度も効果抜群の攻撃を喰らった事と、既にファイアー、サンダーとの戦いで疲労していた事もあり、相当なダメージだ。しかし、ここである事が起こる。ワタルのカイリューの“げきりん”が消えたのだ。
「! “げきりん”の効果が無くなった、今なら! カイリュー!」
そのままサトシのカイリューはこんらん状態のワタルのカイリューに向かって“ドラゴンクロー”を放つ為に接近する。
「! カイリュー!」
するとワタルは懐から何かを取り出し、カイリューに食べさせる。すると、こんらんしていたカイリューが正気になり、
「“たたきつける”!」
サトシのカイリューの攻撃に対抗する。
「! こんらんが治った!? もしかして今のは『キーのみ』ですか?」
「その通りだ。」
“げきりん”は繰り出すとこんらんしてしまう。だが、『キーのみ』を食べればこんらんは治るのだ。先ほどワタルが懐から取り出したのはその『キーのみ』だ。
「カイリュー、 “げきりん”!」
ワタルは再び“げきりん”を繰り出し、パワーがサトシのカイリューを上回る。
「! カイリュー、“ぼうふう”!!」
サトシはパワーでは不利と考え、一瞬離れて“ぼうふう”を放つ。その結果距離を稼ぐ事ができた。が、ワタルはすぐに向かってくる。
「(くそ! このまま時間が長引けば俺たちは負ける。)」
ポケモンを弱めてもワタルのトキワの力で回復され、カイリューのこんらんは『キーのみ』で回復されてしまう。この状況で勝利するには、
「強力な技で一気に決めるしかない。」
そう、回復する隙を与えずに一気に勝負を決める事が、サトシの勝利条件だ。
「(幸い、“げきりん”をやっている際には“はかいこうせん”が打てないみたいだ。だから警戒するのはハクリューとギャラドスの“はかいこうせん”だ。)」
現在、ハクリューとギャラドスはそれぞれの判断で“バブルこうせん”や戦闘しているゲンガーと戦っている。しかし、ワタルの指示がない為、連携が出来ない。ゲンガーのみでどうにか戦闘となっているのもその為だ。
ハクリューたちにワタルがあまり指示をしないのは“げきりん”を行っているカイリューの制御の為だ。まだこの世界のワタルは“げきりん”を完全にコントロール出来ていない。その状況でさらにトキワの力で能力を上げている。つまり、
ただでさえコントロール出来ない力をさらに上げて攻撃しているのだ。
あまりにも強力な力は自身に返ってくる。今のワタルのカイリューは正にその状況で、稀に自身の攻撃で傷付いていた。しかし、その度にワタルがトキワの力で回復させている。つまり、
「(このままではカイリューもオレも持たない、一気に決めるしか無い!)」
皮肉にも
だが、“げきりん”で攻めるワタルと違い、サトシの強力な攻撃は溜めが必要だ。“りゅうせいぐん”、“1000万ボルト”、“超巨大はどうだん”の3つはすぐには放つ事が出来ない。
その為、一気に決める場合、有利なのはワタルだ。
「(どうする? どうやって強力な攻撃を仕掛ける?)」
サトシは考え、そして思い付く。
「! そうだ、カイリュー! もっと上空へ!!」
そう言い、サトシは更に上昇する。
「! (まさか、気付かれたか!?)追え! カイリュー!!」
ワタルはその行動を自身の余裕の無さに気付かれたと考え、追跡する。
「…カイリュー。 頼めるか?」
サトシは移動しながらカイリューとピカチュウに自身の作戦を話す。それを聞いた時、驚いた表情をしたが、サトシのその言葉に頷く。
「ありがとう、カイリュー。信じてるぜ!」
そう言うと同時に下から2つの“はかいこうせん”が襲いかかる!
「! カイリュー、“ドラゴンクロー”! ネギガナイト、“ぶんまわし”!!」
ワタルが追うと同時にハクリューとギャラドスに指示したのだ。しかし、ハクリューの一体はゲンガーのよって阻まれたが、残りは“はかいこうせん”を放った。 その攻撃をネギガナイトとカイリューが阻む。しかし、すぐに追いついたカイリューが迫って来る。
「! ピカ…」
「“げきりん”!」
サトシが指示をする前にワタルの“げきりん”がサトシのカイリューに攻撃する。その攻撃でサトシとピカチュウはカイリューから落ち、落下する。
ーーー グレン島 ーーー
ワタルの“はかいこうせん”とのぶつかり合いで上空を見上げる。
「…どうやら、上も決着がついた様だな。」
そう言い、上を見たシバ。同じく、レッド、イエロー、カツラが上を見ると驚愕する。
「! サトシ!?」
「サトシさん!?」
そこには上から落ちてくる・・・・・サトシとピカチュウがいた。
「まさか! ワタルに負けたのか!?」
カツラはそう言葉にする。レッドとイエローもそう考えどうにか助けようと考える。
「イエロー! プテラを早く治してくれ! 早く!!」
「はい!!」
そう言い、イエローがプテラを回復しようとすると、
「いや、その必要は無い。」
シバがそうレッドとイエローに言う。
「シバ! お前、オレたちを止める気…「そうじゃない。」え?」
レッドの言葉にシバは否定するなぜなら。
「サトシの顔を見ろ。」
「「「!」」」
3人はシバの言葉に良く見ると悟る。
「この勝負どうやら
ーーー グレン島 上空 ーーー
サトシは予定より早いが、この状況ならば問題無いと考える。
「よし! 落ちた事で距離を稼げた! いくぜ、ピカチュウ!」
「ピカ!」
そう言い、サトシは落下しながら『Zリング』を掲げる!
その瞬間、ワタルはサトシに集まる強力なエネルギーに気付き、悟る。サトシは距離を稼ぐ為にわざと落ちたのだと!
「! まずい! カイ…」
その瞬間、サトシのカイリューが阻む!
「! く! ここからではハクリューたちに指示が届かない!!」
サトシが上空に上昇したのは落ちる距離を稼ぐ為だったのだが、サトシの考えとは別の効果があった。これほど離れていてはハクリューやギャラドスに指示は出来ない。
ピカチュウと拳と拳、手のひらと尻尾を合わせサトシとピカチュウは片手を前に突き出す。
「10万ボルトよりでっかい100万ボルト。いや、もっと、もっと、もーっと、でっかい。俺たちの超全力!!」
「ピカ、ピカ!!」
サトシとピカチュウはその技を放つ!!
「1000万ボルト!!」
ピカチュウから放たれる7つの電撃が襲って来る!
「! プテラ! “はかいこうせん”!」
ワタルは自身の力で無理に回復させたプテラを繰り出し、“はかいこうせん”をピカチュウに放つ。変幻自在の攻撃が迫るが、同じく変幻自在に動く電撃によって防がれる!
「! 電撃を変幻自在に!?」
ワタルはその技が自身と同じく変幻自在に動く事に驚く。
“1000万ボルト”の3つの電撃はハクリューたちに、残り3つはプテラ、カイリューへ向かう。
「! ク!」
ワタルは電撃である事を理解して、まだ育ち切っていないポケモンを繰り出す。
「サナギラス!!」
ワタルはまだ訓練していたサナギラスを繰り出し、カイリューへ向かう2つの攻撃を防ぐ。とはいえ強力な電撃の為、ダメージを喰らう。
他の電撃がワタルのカイリュー以外のポケモン全てに命中する。
「はあ、はあ。」
その攻撃でカイリュー以外のポケモンは大きなダメージだ。しかし、直ぐに知る。 いつの間にか上空で“りゅうのまい”をしたカイリューが“りゅうせいぐん”を仕掛けようとしている事に!!
「! まさか、これが『本命』か!!」
カイリューにサトシは指示する。
「行け! 『カイリューせいぐん』!!」
“りゅうせいぐん”を放つと同時にカイリューがワタルのカイリューに向かっていく!
「! “りゅうせいぐん”と共に!?」
そのままカイリューは“りゅうせいぐん”を喰らったワタルのカイリューを掴み、火山へと向かって行く!!
「(そうか! あの時“りゅうのまい”で攻撃力とスピードを上げたのはこの為!!)」
まるでカイリュー自身が流星になったようなスピードでワタルとカイリューを火山へ思いっ切り叩きつけた!!
「ぐわぁ!?」
そのままカイリューはサトシの元へ向かう。
ーーー グレン島 ーーー
その光景を見て喜ぶ。
「! サトシが勝った!」
レッドはそう喜びを言葉にする。上を見ると、ネギガナイトをボールへ戻し、その後火山からやってきたカイリューによって受け止められたサトシとピカチュウを見た。そして3人の所へ向かう。
「ただいま! みんな。」
「サトシ! 無事で良かった。」
そう話していると、突如グレン島の火山が噴火する。
『!?』
その光景に4人は驚く。
「どうして今噴火を!?」
そうサトシが言うと同時に気付く。接近している人物に
「! あの人は!? キクコさん!?」
そう、四天王のキクコがやって来たのだ。
「…まさか、これ程とはねえ。 シバからの連絡で来たが、ワタルが負けたか。」
「! そういえばシバがいない!?」
レッドが周りを見るとシバは既にいなかった。
「既にシバはアタシのポケモンで撤退したさね。そしてボロボロのワタルもね。」
「キクコ、もしかしてあの火山の噴火は!」
レッドがそう言うとキクコは笑いながら言う。
「フェッ、フェッ。あの噴火はワタルとサトシ、お前さん等のせいさ。」
「! どうして!?」
サトシがその理由を聞くとキクコは呆れた様に言う。
「サトシ。まさかと思うが自身の力の強大さを理解していなかったのかい?あの時のワタルへ放った攻撃と、撤退する前にワタルが火山に攻撃をしたことでその衝撃で噴火したのさ。」
「な!?」
サトシはそう驚くとキクコは撤退しようとする。
「! 逃げる気か!」
「ああ。 アタシも今は治療中さ。それに良いのかい?このままじゃあグレンタウンは噴火で壊滅するよ? フェッ、フェッ。」
そう言いキクコは撤退する。
「……俺のせいで…。」
サトシがそう衝撃を受けていると
「違います! さっき言ったじゃ無いですか! ワタルが攻撃した事で噴火が起こったって!」
「そうだよ! それに今はあの噴火の被害を抑えないと!!」
「幸い、町には人もポケモンもいない。『火山が噴火するという』嘘を言ってロケット団から避難させてな。本当になってしまったが」
そんな3人の励ましにサトシは頷き。
「…ああ! 行こう!」
4人は被害を最小にする為に町へ向かう。
以上、いかがでしょうか
次回、四天王との戦闘後です。
ではまたの機会に。