ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記   作:KAZ1421

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ロケット団 ヤマブキシティ編戦闘クライマックスです。

ではどうぞ。


ヤマブキシティの戦い⑧

 

誘拐されたオーキド博士たちを救出するためジムリーダーと共にヤマブキシティへと突入するレッド、サトシ、イエロー、グリーン、ブルーの5人。サトシはサカキ、4人は伝説の鳥ポケモンを操るナツメとの戦いはついにクライマックスを迎える。果たして勝者は。

 

 

 

 

ーーー ヤマブキシティ ーーー

 

「マサキさん! 離れてください! “はどうだん”、ピカチュウ、“アイアンテール”!」

 

 

サトシはマサキに離れる様に言いながら攻撃を指示する。

ピカチュウはスピアーへ、ルカリオはドサイドンに攻撃する。

 

 

「スピアー、“みだれづき”、ドサイドン、“ドリルライナー”」

 

 

スピアーはピカチュウの連続“アイアンテール”を捌き、ドサイドンはメガシンカした“はどうだん”を受け止めるが、メガシンカしたルカリオの威力は想像以上であった。受け止めた瞬間足に力を入れて動かない様にするも数歩分、後ろへと足が地面を削りながら下がり、ようやく相殺する。

 

 

 

「ニドキング、“メガトンキック”!」

 

 

メガルカリオが“はどうだん”を放った瞬間、ルカリオに近づいていたニドキングが“メガトンキック”を技を放った直後のメガルカリオに繰り出す。

 

だが、ニドキングの攻撃が当たる事は無かった。

 

メガルカリオはまるで初めから放つ場所、タイミングがわかっていたかのように、

ニドキングを見る事無く(・・・・・)回避したのだ。そして、

 

 

「“バレッドパンチ”!」

 

 

ルカリオは直ぐにニドキングに対して反撃を繰り出す。連打の拳がニドキングを攻撃する。その威力は一発一発が通常のニドキングならば、身体内部に響く一撃だ。

 

 

「…これがルカリオの『波動』の力、そして、『メガシンカ』の威力か。」

 

 

しかし相手のニドキングは只者ではなく、ロケット団のボスでもあり、カントー最強のジムリーダーでもあるサカキのニドキング。ダメージこそあるが、戦闘は可能だ。

 

先程のルカリオが回避したのはルカリオの波動を読む力のおかげだ。

ルカリオは相手の発する波動をキャッチすることで、相手の考えや動きを読み取る事が出来る。

 

その力でニドキングの攻撃を回避したのだ。

 

 

「(ならば、読み取っても回避仕切れない攻撃を与えるのみ!)」

 

 

サカキはそう考え、指示をする。

 

 

「ドサイドン、“いわなだれ”!」

「ルカリオ“バレットパンチ”!」

 

 

ドサイドンは読まれていても問題ないよう、範囲攻撃の“いわなだれ”を繰り出す。その攻撃に対して、ルカリオは前に攻撃、移動する事で回避しながらドサイドンに接近し、“バレッドパンチ”を繰り出す。

(ピカチュウはスピアーがサトシを狙うのを警戒してサトシと共に後ろへ下がる。)

 

メガルカリオの連続の攻撃がドサイドンに命中して行く。

 

 

「(今!)」

 

 

だが、それはサカキにとって好都合だった。相手の動きを読み、素早い動きをする相手に攻撃を与える手段は範囲攻撃を行う。もしくは

 

 

「“がんせきほう”!」

 

 

『相手が攻撃した瞬間を狙うことだ。』

 

近距離で放たれた攻撃はルカリオを捉え、命中する。

 

 

「ルカリオ!!」

 

 

”がんせきほう“

巨大な 岩を 相手に 発射して 攻撃する。技であり、“はかいこいせん”と同じ様にしばらく動けなくなるデメリットはあるが、

 

 

 

 

威力は『ハードプラント』『ハイドロカノン』『ブラストバーン』と同等の威力を持つ技。

 

 

 

謂わば地のサカキが編み出した『究極技』と言える技だ。いわタイプの技で効果が今ひとつとはいえその威力にルカリオは吹き飛ばされ、地に伏せる。

 

 

「な、なんやあの技!? 地面もビルも抉れとる!」

 

 

放たれた“がんせきほう”はそのまま地面を長い距離抉り、ビルを貫通させているその威力にマサキは戦慄する。

 

 

「…やはり立ち上がったか。」

 

 

だが、これ程の威力の技を受けてもなお、『簡単』にルカリオは立ち上がった。

 

 

「手応えが無かったが、そう言う事か。やはり手強いな。」

「大丈夫だな、ルカリオ。」

 

 

サカキとサトシの会話に疑問を持つマサキ。

 

なぜルカリオが立ち上がったのか、それは理由が2つある。

 

ひとつは『はがね・かくとう』タイプであった事。どちらもタイプも『いわ』タイプの攻撃はこうかはいまひとつなのだ。

しかしこの威力だ。如何にタイプ相性で有利だとしても直撃すれば大きなダメージだ。では何故直ぐに立ち上がったのか?

 

 

それが2つ目の理由だ。

 

ドサイドンが“がんせきほう”を繰り出す瞬間。避ける事が出来ないとわかったルカリオとサトシは離れる事でも防御するでもない。

 

 

“バレットパンチ”を再び繰り出したのだ。しかも発射される直前の“がんせきほう”の岩にだ。

 

ルカリオは一発の“バレットパンチ”を身体ではなく、肩に当たる様に攻撃を加えた事で直撃を避けるだけではない。岩が発射される直前、つまり『速度が最大になる前』の岩に自ら当たった事でダメージを抑えたのだ。

 

 

だが“バレットパンチ”は素早い連続攻撃だが一発一発の威力は少ない。ましてや大きな岩の発射方向を曲げる事は可能なのだろうか?

 

 

通常のルカリオならば不可能だっただろう。『メガシンカ』したルカリオだから可能だったのだ。

 

メガシンカしたルカリオの特性、『てきおうりょく』

自分の『タイプ』と同じ『タイプ』の技の攻撃力が上がる特性だ。

 

メガシンカした事で能力が高まり、更に特性で“はがねタイプ”の“バレットパンチ”の威力が上がったからこそできた事だ。

 

 

「ルカリオ“かげぶんしん”、ピカチュウ、“アイアンテール”!」

 

 

ルカリオの“かげぶんしん”とピカチュウがドサイドン、ニドキング、スピアーに迫る。 複数のルカリオが接近する事でピカチュウの姿を隠すだけでなく、どのポケモンを狙っているのか判断が付かない様にするためだ。

 

 

「ニドキング、“がんせきふうじ”! スピアー、“みだれづき”!」

 

 

“がんせきほう”の影響で動く事が出来ないドサイドンを守るように、ニドキング、とスピアーはかげぶんしん達を攻撃していく。

 

 

「ピカチュウ!“がんせきふうじ”を利用するんだ!」

「何!?」

 

 

だが、サトシは“がんせきふうじ”の岩を利用する。ルカリオの後ろにいたピカチュウが“アイアンテール”で岩を攻撃。岩はそのままスピアーやニドキングへと向かって行く。スピアーは自慢のスピードで回避し、ニドキングは“どくづき”などで岩に対処する。

 

 

「(待て、ルカリオは何処に?)」

 

 

するとサカキは気付く。いつの間にかルカリオの姿が見えなくなっていることに。

 

 

「“はどうだん”!!」

「上か!?」

 

 

サカキが気付くが既に遅い。空中に飛んでいた本物のルカリオが“はどうだん”をドサイドンに繰り出す。“バレッドパンチ”等でダメージを負っていたドサイドンは上からの“はどうだん”を喰らい、倒れる。

 

ルカリオは着地後、そのままニドキングに攻撃を繰り出す。

 

 

「“バレットパンチ”!」

 

 

ルカリオの攻撃がニドキングに命中する。だが、

 

 

「ルカリオ!?」

 

 

攻撃を繰り出した筈のルカリオはひざを着く。

 

 

「素早い攻撃だ。だが、その素早さが仇になったな。」

 

 

ニドキングの“カウンター”を受けたルカリオはダメージが大きく、その場に倒れたのだ。“はがねタイプ”のルカリオにとって“かくとうタイプ“である『カウンター』は効果は抜群。故に先程の”がんせきほう“の事もあり、瀕死寸前に追い込まれたのだ。サカキはそのまま、ニドキングに指示をしてルカリオにトドメを刺す。

 

 

「……(ニヤッ。)」

 

 

事はできなかった。

 

 

「! 何!?」

 

 

次の瞬間。ニドキングが地面に倒れ、そのまま戦闘不能となったのだ。

 

 

「何故? ! これは、」

 

 

ニドキングを見てサカキは気付く。先程の”バレットパンチ“は一発目を喰らった後”カウンター“を繰り出したのだが、二発目のルカリオが攻撃した部分が一発目のパンチより、ダメージがとても大きい事を。

これは”カウンター“を受けた後に与えた二発目のパンチが圧倒的に威力が高い事を示しており、これによってニドキングが倒れたと分かる。

 

 

「! そうか、“バレッドパンチ”だったのは最初の一発。”カウンター“を繰り出した後に受けた2発目の攻撃は“きしかいせい”だったのか。」

 

 

 

『カウンター』は受けた攻撃の威力に比例してダメージが変わる。そしてルカリオは“はどうポケモン”。相手の動きを波動で感じる事が出来る。“カウンター”で受けるダメージを最小限にするよう攻撃を受け、そのダメージ分も含めて“きしかいせい”を繰り出す。

 

自分と同じタイプの攻撃の威力が上がる特性『てきおうりょく』と“きしかいせい”の体力が少ない程威力が上がる効果が重なり、ニドキングを戦闘不能としたのだ。

 

 

「“カウンター”を利用された、謂わば、『カウンターに対するカウンター』!」

「ルカリオ…! お疲れ様、ゆっくり休んでくれ。」

 

 

サカキは戦闘不能となったドサイドンとニドキングをボールへ。戦闘不能になっていないがその寸前であり、巨石の破壊を考え、サトシはボールにルカリオを戻す。

 

 

これでサカキはスピアー、サトシはピカチュウのみという、皮肉にも一般的に”トキワの森“のポケモン且つ、1番の相棒ポケモン同士のバトルとなった。

 

 

 

 

ーーー シルフカンパニー ーーー

 

 

 

『巨石抑制装置』の効果はバッジ一個分でせいぜい30秒程度。レッドが持っているバッジは7つ、つまり3分30秒は巨石の力を無力化出来る。

 

だが今回は『バッジエネルギー増幅装置』にてそのエネルギーを増加させている。オーキド博士の予測だと、7分程は機械の効果を期待できるとの事。

 

 

機械は既に壊れている為、この7分以内に倒さなければならない。

 

 

 

「ピカ、“10万ボルト”!、フッシー、“つるのムチ”!」

 

 

レッドのピカが“10万ボルト”をフッシーが“つるのムチ”が伝説の鳥ポケモン(以降、“サ・ファイ・ザー”とする。)に繰り出す。 しかし、サ・ファイ・ザーには届かなかった。

 

 

「“ふぶき”!」

 

 

サ・ファイ・ザーが繰り出した“ふぶき”によって電撃とつるが防がれたからだ。さらに、

 

 

「フッシー!」

 

 

その攻撃の威力でピカを抱えて耐えていたレッドはフッシーが壁の穴から落ちるのを見る。

 

 

「カメちゃん、“ハイドロポンプ”!」

「リザードン、“かえんほうしゃ”!」

 

 

グリーンとブルーが挟み込む形でグリーンのリザードンの“かえんほうしゃ”、ブルーのカメックスの『カメちゃん』の“ハイドロホンプ”でサ・ファイ・ザーに攻撃するも、

 

 

「“かみなり”、“かえんほうしゃ”!」

 

 

サ・ファイ・ザーの『サンダー』の顔の部分がカメックスのいる方向へ“かみなり”を『ファイヤー』の顔の部分がグリーンのリザードンへ顔を向け、“かえんほうしゃ”を繰り出す。それぞれ威力がサ・ファイ・ザーが上であったために技と技のぶつかり合いでは押され、攻撃が命中する寸前にリザードンは翼を羽ばたせて、カメちゃんは殻に籠る事で寸前で回避する。

 

 

その瞬間、“こうそくいどう”で素早さを上げたチュチュがサ・ファイ・ザーの後ろを取る。

 

 

「チュチュ、“てんしの”…。」

 

 

イエローは状態異常にする事で戦況を有利にする目的の為、“てんしのキッス”を繰り出そうとする。  

 

だがそれは

 

 

「“かぜおこし”!」

 

 

超能力者でもあるナツメにはその奇襲は通用しなかった。

 

ナツメは心の眼で周囲を警戒しており、チュチュが後ろから近づいている事は見抜いていたのだ。

 

 

「チュチュ、うわっ!?」

「イエロー!」

 

 

その“かぜおこし”でイエローは吹き飛ぶ。その光景をレッドは見るが、レッドはサ・ファイ・ザーの正面、イエローは後ろにおり、距離の問題で物理的に助けるのが不可能だった。故に動いたのは、

 

 

「!、メタちゃん!!」

 

 

ブルーだった。

 

壁にぶつかる直前、ブルーはメタモンの『メタちゃん』を繰り出し、メタちゃんはクッションのように姿を変えて、イエローとチュチュを受け止める。

 

 

「うっ、あ、ありがとうございます。ブルーさん。」

「怪我は無い様ね。 …後ろからの奇襲を見抜いたのは超能力のおかげかしら?」

 

 

ブルーはそう、イエローに怪我がないかを触って確認しながらナツメの超能力に警戒をする。

 

 

「…超能力で動きを見抜いたのか。(なるほど、サトシの言う通り、幹部の中である意味厄介なのはナツメか。)」

 

 

グリーンは戦闘前にサトシが言った『幹部の中で1番気をつけるのはナツメさん。』という言葉に納得すると同時に現状の戦況を把握する。

 

 

「(今はどうにか戦っているが、それがまずい状況だ。)」

 

 

そう、『劣勢』なのだ。

巨石の力を抑制した状況(・・・・・・・・・・)で『劣勢』。

このまま長期戦となれば『巨石抑制装置』の効果が無くなって仕舞えばこちらに勝ち目は無い。

 

 

「せめて何か『きっかけ』があれば…。」

「きっかけ…! そうだ! グリーン、援護してくれ! ピカ、“でんこうせっか”!」

 

 

レッドはその言葉を聞き、ピカが“でんこうせっか”でサ・ファイ・ザーに近付く。

 

 

「サ・ファイ・ザー、“ほのおのうず”」

 

 

ナツメはサ・ファイ・ザーに“ほのおのうず”を繰り出し、動きを封じようとする。ピカが“ほのおのうず”に捕らわれる瞬間、意図を理解したグリーンは動く。

 

 

「あれは! リザードン、“ぼうふう”」

 

 

グリーンのリザードンの“ぼうふう”で身体が軽いピカはその勢いのまま暴風によってブルーとイエローの所へ吹き飛ぶ。

 

 

「ブルー! それ(・・)を使ってくれ!」

 

 

レッドの言葉にブルーは吹き飛ばされたピカを受け止め、その口にあった物を見て目的を察する。

 

 

「! ありがとう、レッド、グリーン! ピッくん!」

 

 

ブルーはピカが咥えていた『石』をピッくんに掲げると、

 

 

「ピッピが進化しただと!?」

 

 

ピッピから『ピクシー』へ進化する。そう、ピカが咥えていた『石』とはおつきみやまでレッドが見つけた『つきのいし』だったのだ。

 

 

 

「ピッくん!」

 

 

ブルーがそう呼ぶと指を振っていた(・・・・・・・)ピッくんが素早い動きでサ・ファイ・ザーに攻撃する。

 

 

「な!? これは、“でんこうせっか”!?」

 

 

それだけではなく、次々と攻撃が繰り出される。

“れんぞくパンチ”、“みだれひっかき”、“はかいこうせん”と様々な技がサ・ファイ・ザーに命中して行く。

 

これはピッくんの“ゆびをふる”の効果だ。

 

 

「“ゆびをふる”はランダムにいろいろな技が繰り出される特殊技。しかもピクシーに進化した今、個々の攻撃力も急激に上がっている!」

「突破口は開けた! 次の手は…。」

 

 

この光景を見て4人は追撃の攻撃を繰り出そうとする。しかし、

 

 

「させるか!」

 

 

それを許すナツメではない。突如、ブルーとイエローの後ろにポケモンが出現する!

 

 

「フーディン、“サイコキネシス”!」

 

 

ブルーとイエローが咄嗟に振り返るも対応は出来ず、2人は“サイコキネシス”で飛ばされる

 

 

「うわっ!?」

「きゃあ!?」

 

 

そのままイエローとブルーはレッドとグリーンがいる箇所へ飛ばされ、

 

 

「イエロー、大丈夫か!?」

「しっかりしろ!」

 

 

イエローはレッドがブルーはグリーンが受け止めてシルフカンパニーから落ちるのを防ぐ。

 

しかし、その行動に使った時間が決め手となった。

 

 

「”ゴッドバード“!」

 

 

”ゴッドバード“の力を溜め終わったサ・ファイ・ザーが4人とポケモンたちに攻撃を攻撃する。

 

 

『うわあーっ! う…ああ!?』

 

 

攻撃を喰らった4人とポケモンたちはシルフカンパニーの最上階から落ちて行く。

 

 

 

 

 

ーーー ヤマブキシティ ーーー

 

 

「なんて戦いや。」

 

 

マサキはサトシの邪魔にならない様、離れてサカキとサトシの戦いを見てそう口にする。

 

 

「“どくづき”!」

 

 

“こうそくいどう”で近づき攻撃するサカキのスピアー、

 

 

「“アイアンテール”!」

 

 

“でんこうせっか”で移動してスピアーの攻撃を受け止めるサトシのピカチュウ。

 

サカキとサトシは移動するスピアーとピカチュウに的確な指示をしているが、マサキの目にはピカチュウとスピアーの動きはほとんど見えない。それほど素早い動きでのバトルを2人はしているのだ。

 

 

「こんなポケモンバトル、見た事がない。なんてレベルが高い戦闘や。」

 

 

マサキをそう口にしながら戦いを見守る。

 

 

「“エレキネット”!」

 

 

ピカチュウは“エレキネット”でスピアーを捉えようとするが、

 

 

「“ダブルニードル(・・・・・)”!」

 

 

ゲンガーの『のろわれボディ』の効果がキレた事で繰り出す事が出来るようになった“ダブルニードル”で“エレキネット”を切り裂く。

 

 

「“10万ボルト”!」

「ピカ、チュウ!」

 

ピカチュウは“エレキネット”で稼いだ距離から“10万ボルト”を繰り出す。

 

 

「“こうそくいどう”!」

 

 

だが、スピアーの素早い動きで間一髪電撃を回避する。

 

 

「“どくづき”!」

「かわせ!」

 

 

スピアーの攻撃をピカチュウは間一髪回避し、また先程の高速の戦闘となる。

 

スピードは互角。スピアーが遠距離攻撃が出来ないため、ピカチュウに接近して攻撃している状態だ。

 

このバトルはトレーナーが少しでもミスをした瞬間、勝負が決まる。

そんなバトルをサトシとサカキがしている時、

 

 

ゴゴゴゴゴ!

 

 

と崩れる音が上からした。

 

 

 

 

ーーー シルフカンパニー ーーー

 

 

4人とポケモンたちが最上階から落ちた。

 

 

「フウ、この高さから落ちたらまず命は助からないだろう。ブルーの捕獲を気にして切り札が敗れてしまっては元も子もない。」

 

 

そう言いながらナツメは下を覗く。

 

 

「一瞬…ヒヤリとした…ん?」

 

 

下を覗いたナツメはその光景に驚愕する。

 

 

「フシギソウのツルがネット状に!?」

 

 

そこには先に落ちていたフッシーが、作っていたツルの足場にいるレッド、グリーン、ブルー、イエローの姿だった。

 

 

「みんな! さっきのピッくんの攻撃で弱ってる今がチャンスよ!」

「ああ! 四身一体で攻撃だ!」

「おのれ! もう一度、“ゴットバード”だ。」

 

 

4人は再びフッシー、リザードン、カメちゃん、チュチュの四体で攻撃を繰り出し、ナツメはサ・ファイ・ザーの“ゴッドバード”を繰り出す。

 

 

「サ・ファイ・ザー、“ゴッドバード”!」

 

「“(つるのムチ)”!」

「“(かえんほうしゃ)”!」

「”(ハイドロポンプ)“!」

「”電気(10万ボルト)“!」

 

 

サ・ファイ・ザーの攻撃に対して4人は同時に攻撃を放つ。

 

 

「いっけー!」

 

 

レッドがそう叫ぶと同時にフッシーは『フシギソウ』から『フシギバナ』に進化する。

 

 

『ビルが崩れる、その前に!』

 

 

フッシーの進化、そしてイエローが『トキワの力』で”10万ボルト“の威力を高めた事が要因となり、サ・ファイ・ザーのパワーを上回る!!

 

 

「な!?」

 

 

その攻撃を受けたサ・ファイ・ザーは敗れ、『ファイヤー』『サンダー』『フリーザー』へと戻る。

 

 

「フリーザー! 良かった。」

「バカな! せめてブルー、貴様だけでも!」

 

 

ナツメはそう言い、フーディンにブルーの確保を指示する。

 

 

「いえ、ナツメさん。」

「もう終わりよ。」

 

 

そうイエローとブルーが言った瞬間、ナツメとフーディンの後ろから『ブルー』が”かみくだく”とその背中にいた『ピーすけ』が“むしくい”を繰り出し、フーディンを攻撃し、その攻撃でナツメと共に最上階から落ちる。

 

 

「ガッ! 馬鹿な! 何故、」

「普段のあなたならその超能力で気付いたでしょうけど、切り札が敗れて動揺したあなたなら後ろからの奇襲は出来るって思ったのよ。」

「ブルーさんに助けて貰った時、ピーすけとブルーを先に待機させていたんです。」

 

 

イエローが“かぜおこし”で飛ばされてブルーに助けられた時ブルーからそう提案され実行したのだ。

 

落ちるナツメをフーディンが必死に掴み、“テレポート”で逃れる。

 

 

「逃げた!?」

「今はとにかく逃げましょう! ビルが崩れるわ!」

「地下にいるから町の人たちは問題ない! 急げレッド、イエロー!」

「あ、ああ!」

「はい!」

 

 

そう言い、4人は崩れるシルフカンパニーから離れる。

 

 

 

ーーー ヤマブキシティ ーーー

 

「ビルが崩れた!?」

「これは。まさか、レッドたちに敗れたのか!」

 

 

サトシとサカキは近くのシルフカンパニーが崩れて行くのを見てその場から離れる。

 

 

「まずい! わいも逃げな!」

 

 

マサキはその光景を見て逃げ出す。

 

 

「! ピカチュウ、大丈夫か!」

「ピカチュウ。 ピカ!」

 

 

サトシがそう走りながらピカチュウにそう言った瞬間、2人はサカキに気付き、戦闘に入る。だが、

 

 

「(運が悪かったな、コンマ数秒オレが早い!)」

 

 

先に気付いていたサカキがスピアーに“ダブルニードル”を指示しようとする。この状況でサトシとピカチュウがサカキに気付くがもう遅い。

この戦いはコンマ数秒のミスで敗北する戦いだ。故に行動する前に“ダブルニードル”がサトシとピカチュウを貫くだろう。これもサカキの驚異的な身体能力の結果だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、今回はその身体能力が仇となった。

 

 

 

サカキが指示をする直前、“みだれづき”で穴を開けたリュックから『道具』がこぼれ落ちる。それは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『“シルバー”と名前が書かれたハンカチだった。』

 

 

 

「(! あれは、シルバーの!?)」

 

間違いない。見間違うはずが無い。

あれはサカキ自らシルバーに渡した物だったからだ。

突然の事にサカキはコンマ数秒思考が停止する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再度言うがこの戦いは『コンマ数秒』のミスで勝敗が決まる戦いだ!!

 

 

「“10万ボルト”!!」

 

 

 

その結果、本来ならばサカキが勝利したはずの戦いは逆転する!

 

 

「しまっ!」

 

 

ピカチュウの電撃をスピアーとサカキは受けてしまい、スピアーは戦闘不能となった。

 

 

「…サトシ、なぜだ。なぜお前が息子の、『シルバー』のハンカチを持っている!!」

 

 

サカキは自らの敗北よりもサトシがシルバーのハンカチを持っている理由を問い詰める。

 

そしてそんなサカキを見てサトシはディグダの穴で言ったサカキの台詞は嘘ではなかったと気付く。

 

 

「まさか、あの時の言葉は嘘じゃ無かったのか。」

 

 

完全に理解したサトシはこのハンカチを手に入れた経緯を説明する。

 

 

「…この世界に来た時、焼けた塔で仮面の男に捕らわれていた赤い髪の男の子を助けた時にその子が落とした物だ。今何処にいるか分からないけど、マツバさんと一緒に話を聞こうとしても逃げるから多分、ジョウト地方かカントー地方の何処かにいると思うぜ。」

 

 

そう言いながらサトシはサカキに近づき、ハンカチをサカキに、『シルバーの父親』に渡す。

 

 

「…そうか、無事なのか。 良かった。」

 

 

そう安堵した表情をした後、サカキはその場に倒れる。

 

この戦い、サトシは勝ったが勝因はサトシではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

サカキは『父親としての自分』に敗北したのだ。




以上、いかがでしたでしょうか?


ロケット団との対決は勝利となりました。



ですが、ここからが5人にとって最もキツイ場面ですね。


次回以降の物語を整理したいので大変申し訳ありませんが、2週間程、更新を停止させて頂きたく。 ご理解の程よろしくお願い致します。





とはいえそれまで待てない!という方。次回以降の一部を以下に書きます。ネタバレですので自己責任でお願いします。







































ロケット団との戦闘を終えた直後、マサキからレッドたちは驚きの言葉を聞く。



「レッド! 四天王がヤマブキシティに来てる!」
「なんだって!?」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ピンチを救ったその人物に5人は驚く。

「ダイゴさん!?」
「どうやら間に合った様だね!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「これから、計画は最終段階に入る!」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「お前は、まさか。」
「レッド、イエロー。遅くなったな。」


レッドとイエローは突然スオウ島に来たその人物に驚きと嬉しさを露わにする。





ーーーーーーーーーーーーーーー

サトシは自分達を助けてくれたポケモンを見て確信する。

「このポケモンたちは、まさか!」






次回より、『四天王編』最終決戦。



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