ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記   作:KAZ1421

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本編続きです。


VS ワタル②

四天王との最終決戦に挑むレッドたち図鑑所有者とサトシたち。

ヤマブキシティで協力してくれたダイゴと警察のハヤトはスオウ島周辺のポケモンたちを、レッドたちは四天王と戦う。その最中ロケット団3人組(?)とジムリーダーのカツラ、そしてマツバと友人のミナキ、そしてジムリーダー代理のアンズの4人が参戦。四天王と激しい戦闘を繰り広げ、後はワタルのみだが、スオウ島の上空にルギアが現れる。

 

 

スオウ島そのものが巨大なバッジエネルギー増幅装置そのものとなっており、レッドはエネルギーへルギアを近付けさせない様にルギアと、イエローは進化を果たしたポケモンたちと共にワタルと戦闘を繰り広げる。

 

その最中、さらに現れたのは『キョダイマックス』をしたサトシのピカチュウだった。

 

 

ーーー スオウ島 ーーー

 

カツラは巨石を持っている事をコジロウに質問され、頷く。

 

 

『あ、ああ。 ワタルから巨石は奪う事は出来たが…』

 

 

カツラの言葉にロケット団は頷く。

 

 

『ジャリボーイ! ダイマックスバンド(・・・・・・・・・)は持っているでしょう? それを出しなさい!』

 

『ダイマックスバンド?』

 

 

サトシはそれを使う理由、そして他の人たちは聞いたこともない名前の道具だったので疑問に思う。

 

 

『もしかして、『キョダイマックス』でエネルギーを吹き飛ばすのか?確かにあるけど『キョダイマックス』はガラル地方じゃなきゃ使えないぜ?』

 

 

サトシはそう『キョダイマックス』が使えない理由を言う。

 

『キョダイマックス』、もとい『ダイマックス』はポケモンの体内から放たれた特殊なパワーが周囲の空間を歪ませ、実際の大きさよりもポケモンを巨大に見せる現象の事だ。

 

ポケモン自体は巨大化していないが、特殊なパワーによって相手に接触することができ、ダイマックスはムゲンダイナから出る「ガラル粒子」と呼ばれる赤い粒子が発生している場所でしか起こらない。

 

そして「ガラル粒子」はその名の通りガラル地方でしか存在しない。故にカントーやジョウトではダイマックスやキョダイマックスは不可能なのだ。

 

 

『確かにジャリボーイの言う通りニャ、でもニャたちの世界で『例外』を見たはずニャ?』

 

 

その言葉にサトシとピカチュウは思い出す。

 

 

『! 『アルフの遺跡』でリベリオンが使っていた『ダイマックス強制装置』!』

 

 

そうこの世界に来る以前の戦いでストリンダーをキョダイマックスさせるのに使用した装置の事だ。

 

 

『ワタシたちはあの戦っている場所でリベリオンが使っていた機械のデータを入手したのよ。 『強制ダイマックス装置』の設計図をね!』

 

 

その情報を聞き、サトシとピカチュウは驚いていた。 そんな彼らを見てブルーは質問する。

 

 

『…ダイマックスやキョダイマックスが何なのか分からないけど、それならあのエネルギーを吹き飛ばせるの?』

 

 

その質問にサトシは答える。 

 

 

『やってみなきゃ分からないけど、確かに今この状況ならいい方法だと思う。』

 

『だが、その為にはその巨石のメガシンカエネルギーを使う事になる。』

 

 

その言葉に皆は驚く。

 

 

『馬鹿な! 危険なエネルギーであるそれを使うのか!?』

 

『…確かにこの機械でダイマックスしたポケモンは大きな負荷が掛かってしまう。だが、それを一回攻撃するだけで解除される様にした事で負荷を軽減、理論上数日すれば元の状態に戻るはずだ。』

 

 

ロケット団はリベリオンが使っていた機械の設計図を調査すると、使用したポケモンは大きな負荷を負い、後遺症が必ず残る事が分かった。

その理由は機械を動かすエネルギーである巨石だ。

 

(リベリオンはストリンダーを複数持つ事で解決した。)

 

このままサカキ様に渡しても兵器にはならないと考え改善したのが現在ロケット団が持っている機械だ。

 

 

『この機械でエネルギーを取り出してダイマックスバンドを介すれば更に負担を大きく軽減出来るはずだ。 どうする?』

 

 

サトシはロケット団の言葉に悩み、ピカチュウを見る。

 

 

『…ピカピ。』

 

『…良いんだな? ピカチュウ。』

 

 

サトシはピカチュウにそう聞くと頷き、

 

 

『分かった。 頼むぜロケット団。』

 

 

サトシはロケット団の提案には頷く。

 

 

 

 

 

 

そして現在。

 

ロケット団とサトシ以外は『キョダイマックス』を見て唖然としていた。

 

 

「コレが、『キョダイマックス』!?」

 

「なんと…本当にポケモンが巨大になったのか(・・・・・・・・)!?それも、姿まで変わっている(・・・・・・・・・)ではないか!」

 

 

研究者でもあるカツラはその光景に驚く。 ポケモンが巨大になっただけでも驚きだが、姿まで変わっているのだから。

 

 

「!? 何だ、アレは!!」

 

 

イエローに攻撃しながらもその光景にワタルは動揺する。

 

 

「ピカ! “10万ボルト”!!」

 

 

そしてその隙をイエローは逃さない。 防御のみに集中しているのは実力差を考えての事だった。 事実、イエローが攻撃をしようと動けば如何に進化やトキワの力で能力をあげたとしてもワタルとのバトルはワタルの勝利になっていただろう。それほどイエローには余裕は無い。

 

だが今回はその余裕の無さが『有利』に運んだ。

 

周囲の変化に気付かなかった為、イエローはその隙が攻撃のチャンスと思い、ピカの“10万ボルト”で攻撃を繰り出す。

 

 

「! ギャラドス!!」

 

 

ピカの攻撃がワタルのギャラドスに命中。 大きなダメージを受け、ワタルの連携が崩れる。

 

 

「(今だ!) ゴロすけ、“ロックブラスト”! オムすけ、“れいとうビーム”! ドドすけ“ドリルくちばし”!!」

 

 

これ幸いとイエローは攻撃を繰り出す。 攻撃がワタルのポケモンたちに命中していく。

 

 

「グッ!? 舐めるな!!」

 

 

ワタルの言葉と共にカイリューが“ドラゴンクロー”を繰り出す。

 

 

「“てっぺき”!!」

 

 

その攻撃をイエローはゴロすけの“てっぺき”で防御する。その最中、巨大なピカチュウを見る。

 

 

「(巨大なピカチュウ…。 あれは確か、サトシさんがグレンタウンで言った『Z技』と『メガシンカ』の他にある切り札だ。)」

 

 

以前ワタルとサトシとの戦いで使用した『Z技』について聞いた時、他にも同じ様な現象がないか聞いた際に『ダイマックス』について説明された。  

 

サトシの話ではカントー地方では使えないと言っていたが…。

 

 

「(いや、今はワタルに集中だ!)ピーすけ、“かぜおこし”!」

 

 

そう切り替えてイエローは“かぜおこし”を繰り出す。

2段階進化したピーすけのそれはまるで、サトシのカイリューの“ぼうふう”の様な威力を発揮する。

 

 

「“たつまき”!!」

 

 

その攻撃に対してワタルはギャラドスの“たつまき”で“ぼうふう”の風を吸収する。

 

 

「“かぜおこし”を吸収して威力が上がった!! うわあああ!?」

 

 

イエローとポケモンたちにその“たつまき”が襲いかかる。

 

 

 

 

 

 

 

「あの巨大なピカチュウ…もしかして前にサトシが話した『ダイマックス』か?」

 

 

レッドはその状況を見て以前サトシから聞いた『ダイマックス』である事を悟ると同時にその目的がわかる。

 

 

「頼むぜ、サトシ!」

 

 

 

 

 

 

サトシはキョダイマックスしたピカチュウに指示する。

 

 

「いくぜ、ピカチュウ!! “キョダイバンライ”!!」

「ピカ!」

 

 

サトシの指示でピカチュウはジャンプして尻餅をつく。

 

 

「うお!?」

 

 

その時の揺れで地面にいる全員が揺れ、体勢を崩す。 そんな中カツラは尻餅をついた理由を理解する。

 

 

「ピカチュウが帯電している! そうか、ピカチュウが電撃を放つ為にしたのか!?」

 

 

その電撃があまりにも強力。キョダイマックスしたピカチュウの電気を生み出す力は『発電所にも負けないほどの電気を生み出すことが可能』なのだ。

 

そして現実、発電所は『100万ボルト』以上の電力を作る事も可能なのだ。

 

その電力を帯電させ、ピカチュウは四つん這いになり、尻尾を天高く突き上げる。

 

 

「チュウ!」

 

 

そしてピカチュウはその電撃を天に向かって放つ。

空はピカチュウが放った電撃によって電気が溜まり、その電撃がバッジエネルギーの塊へと落ちる!

 

 

「いっけぇぇぇぇ!!」

 

 

ピカチュウが放った電撃に匹敵する威力の電撃がバッジエネルギーに命中する。

 

 

 

 

ワタルのギャラドスの“たつまき”がイエローを襲い掛かる寸前、バッジエネルギーを消し飛ばす“キョダイバンライ”が落ちる。

 

その瞬間、“たつまき”を発生させるギャラドスに異変が起こる。

 

 

「? “たつまき”が止まった?」

 

 

イエローは良く見るとギャラドスだけではない。 ワタルのポケモン全員がある状態異常、『マヒ』になっている事に気付く。

 

 

「ワタルのポケモン全員が『マヒ』になっている。 !? そっか、さっきのサトシさんのピカチュウの攻撃が強大すぎて比較的近くにいたワタルのポケモンたち皆『マヒ』になったんだ!」

 

 

サトシのピカチュウの“キョダイバンライ”の追加効果は相手の全てのポケモンが『マヒ』状態になる事だ。

電気タイプに有利に働く筈のじめんタイプにも『マヒ』を与える事が出来るほど、強力な電撃でワタルのポケモンたちは全員『マヒ』になったのだ。

 

 

「…まさかエネルギーが消し飛ぶだけでなく、直撃していないカイリューたちを『マヒ』にするとは…、 これほどの切り札を隠していたのか!」

 

 

ワタルは忌々しそうに言いながら小さくなっているピカチュウを睨む。

 

 

 

 

 

「これが、ダイマックスの力か!」

 

 

レッドはその威力に驚きながらも興奮していた。

初めて見たポケモンが巨大化する現象とそのポケモンが放った強大な威力の電撃でエネルギーは消し飛び、更に直撃していないルギアをも『マヒ』させる電撃に驚愕していたのだ。

 

 

「ルギアが『マヒ』してる。 これなら! ブイ、“10万ボルト”! ニョロ、“れいとうビーム”!」

 

 

レッドの攻撃に合わせ、エンテイも“せいなるほのお”を繰り出す。如何に伝説のポケモンのルギアでも、『マヒ』で動けない状態でエンテイも含めた攻撃は大きなダメージを受ける。

 

だが流石はルギア。 このダメージをすぐに“じこさいせい”で回復を計る。

 

 

「流石は伝説のポケモン。 固いし、すぐにダメージを回復する。でも!」

 

 

レッドはこのチャンスを逃すまいとルギアに接近する。

 

 

「(ルギアはワタルの指示に従っているように見えるけど、攻撃の度にその指示に逆らう様な素ぶりをしてる。 やっぱりルギアは何も

傷付けたくないんだ(・・・・・・・・・・)!!)」

 

 

レッドが持っているポケモン図鑑にはこうも書かれていた。

 

『翼を 軽く 羽ばたかせた だけで 民家を 吹き飛ばす 破壊力を 持っている ために 海底で 人知れず 暮らす ように なった。』

 

つまりルギアは人間とポケモン『傷付けたくない』から海底で暮らしているのだ。

 

そんなルギアの心を理解しようとせず、己の目的の為に思いにままに操ろうとするワタルにレッドは怒る。

 

 

「何がポケモンの為だ! ルギアがこんなに

苦しんでいるのが分からない奴が(・・・・・・・・・・・・・・)

 

ポケモンを救えるか!!

 

 

そんなレッドの叫びに答える様に下から攻撃が来る。

 

 

「その通りだ、レッド!」

 

「! グリーン! ブルー!」

 

 

そこにはリザードンに乗ったグリーンと回復させたぷりりに乗っているブルーがいた。

 

 

「サトシたちは今、マツバさんの千里眼を通じてジムバッジを取りに向かったわ!」

 

「カツラたちの解析で8つのジムバッジがあるこのスオウ島の上空にいるからワタルはルギアを操っている! この戦いはジムバッジを回収するか、操っているワタルをスオウ島から追い出すしかない! それまでルギアはオレたちで抑えるぞ!」

 

「ああ!」

 

 

ワタルの相手は同じ力を持ち、且つ進化の影響で今のイエローはこの時のみではあるが、3人より『強い』。

 

故にワタルの相手はイエローに任せ、レッド、グリーン、ブルーの3人はエンテイと共にルギアへ立ち向かう。

 

 

 

 

ーーー スオウ島 周辺 ーーー

 

一方、外側の戦闘も戦況が傾き始めていた。

 

 

「“ふぶき”!」

 

「クッ!」

 

 

キクコの数で思い通りに戦う事は出来ずにいたが、徐々に仮面の男が有利へと傾き始めていた。

 

 

「数で攻める、良い作戦だ。 事実、ゴースとデルビルは戦闘不能になったからな。」

 

 

“だが”と仮面の男は言う。

 

 

「ワタシには及ばない。 貴様を倒すのも時間の問題だな?」

 

「…戦って分かったよ。 やっぱりあんたは止まるつもりは全く無いって。 いや、『あのラプラス達』を救わなきゃ、アンタも救われないって事かい。」

 

 

キクコはそう、ため息を吐く。

 

 

「でもね、なら何でアタシたちに話さなかったんだい? 少しでも話せば、誰にも迷惑が…と、アタシが言う台詞じゃ無かったね。」

 

 

今の仮面の男を見て、キクコは今までの自分もこのような状態だったのだろうと己を恥じる。

 

 

「確かにこのままじゃ、アタシは負けるね。『このままならね』。」

 

「何? …!」

 

 

その瞬間攻撃が仮面の男へ繰り出される!

 

 

「ネンドール、“じんつうりき”!!」

 

「ヨルノズク、“ねんりき”!」

 

 

仮面の男は攻撃を回避する。

 

 

「! ダイゴ、また貴様か!!」

 

「…まさか、仮面の男と四天王のキクコが戦闘していたとは…仮面の男の目的はルギアの羽根か!」

 

 

ダイゴは以前、ウツギ博士から聞いた仮面の男の目的を聞いており、そこから目的を察する。

 

 

「(この状況、利用できるさね。) ダイゴ、それとそこの警察、提案なんだけどね、あの馬鹿を倒すのを手伝ってくれないかね?」

 

「何?」

 

 

キクコの提案にダイゴとハヤトは驚く。

 

 

「アタシが四天王にいたのはルギアを利用してあの馬鹿を計画を阻止する事だった。 どの道ルギアを手に入れれば必ず戦う事になるからね。 奴を此処で捕える事が出来れば潔く罪を償うさ。」

 

「…あの仮面の男を止める為に四天王にいたのか? 奴とはどういう関係だ?」

 

 

ハヤトはキクコのそう質問すると、

 

 

「…何、かつての『友人(・・)』さ。 だから止めたいのさ。」

 

 

その言葉にダイゴは驚くと同時にその言葉に偽りはない様に感じた。

それにこの状況で三つ巴では仮面の男が個として突出している。今まで戦っていた数のポケモンとキクコの助力があるのならば、如何に仮面の男でもこちらが有利に働くだろう。

 

 

「…分かった。 その提案を受け入れよう。」

 

「!? ダイゴさん、何故!?」

 

 

ハヤトはダイゴに問い詰める。

 

 

「奴と戦ったから分かる。この状況で三つ巴の戦いになれば間違いなく仮面の男が勝つだろう、なら四天王と協力してでも奴を此処で捕えるべきだ! 奴が何を企んでいるのかは分からないが、多くの人やポケモンが不幸になるのはわかるからね。」

 

 

そう言うダイゴの考えにハヤトは考え、

 

 

「…分かりました。 オレも戦いに参加します。」

 

 

ハヤトもその考えに同意する。 キクコ、ダイゴ、ハヤトの3人と仮面の男との戦闘が始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




以上、いかがでしょうか?


ルギアの心境は図鑑説明を見て考えました。


ではまた次回。
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