ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記 作:KAZ1421
この話では
オメガルビー、アルファサファイアとxyのネタバレが多少あります。
ご理解の程お願い致します。
ポケモン協会が巨石を利用する事を食い止めるためにダイゴ達の協力で証拠、証人をそれぞれ確保する事にしたレッド達。
レッド、サトシ、イエローの3人はゴールドとクリスの2人と合流するため、リングマの山に向かった。
そこではかつてレッド達が捕らえたロケット団員達が2人を襲っていたが5人で戦いを制す。
後にロケット団員達を巨石で操っていたのがポケモン協会のメンバーである事を国際警察のハンサムから聞き、捕まえた彼らをヒワダタウンのジムリーダー、ツクシの協力の元、ヒワダジムで確保する事になった。
一方時を戻し、キクコから受け取った証拠のデータを解析するため、専門の機械があるウツギ研究所へ向かったグリーン、ブルー、ダイゴの3人はワカバタウンに到着する。
─── ウツギ研究所 ───
研究所のチャイムを鳴らし、しばらく待っていると警察のハヤトが扉を開ける。
「ダイゴさん、グリーン君、ブルー君。 良く来てくれた。」
「ハヤトさん。 僕たちが来るまで大丈夫でしたか?」
ダイゴの言葉にハヤトは悩んだ顔を見せる。
「
「…分かりました。」
その言葉に他の場所で何かが起きた事を悟り、ウツギ研究所へと3人は入る。
3人がハヤトの案内である部屋に入ると、ウツギ博士と1人の女性がいた。
「! ゴールド君のお母様、ウツギ博士。 お久しぶりです。 その表情、何かあったのでしょうか?」
ダイゴはゴールドの母親の様子を見てそう2人に質問する。
「……実はポケモン協会が警察と共謀して、刑務所にいたロケット団員達でゴールド君とクリス君を誘拐しようとしているという情報を手に入れたのです。」
「!? なんだと。」
その言葉に3人は驚く。 咄嗟に声に出たグリーンはまさかポケモン協会がここまで腐敗しているとは思わなかったのだ。同時におじいちゃん、オーキド博士がポケモン協会を抜けたのは当然だと思う。
「君たちが、ブルー君とグリーン君だね? 初めまして、僕はウツギ博士、オーキド博士と同じくポケモン研究をしている科学者だ。」
「ああ、グリーンだ。」
「ブルーです。 ウツギ博士、その話は何処から?」
2人も挨拶をし、ブルーはその情報の出所を聞く。
「…
「! 国際警察、 動いていたのですか?」
情報の出所に3人は驚きつつ、ダイゴはそう聞くとウツギ博士は話す。
「ああ。 以前、タマムシシティでイエロー君とブルー君、君たちから教えてもらった情報でポケモン協会を調査するべきだと判断して、オーキド博士と共にどうにか調査の依頼をしようと、資料の作成や連絡の手続きをしていたんだ。 どうにか調査する事になって数名ジョウト地方にいるよ。」
ちなみに、資料作成はオーキド博士が、国際警察とのパイプはウツギ博士がどうにか見つけた。 オーキド博士から資料を貰い、国際警察に依頼した後でセキチクシティよりサトシたちからサファリゾーンに関しての連絡が来たのだ。
そう話しているとウツギ博士は気付く。
「そう言えば、オーキド博士は? てっきり此処に来るかと思ったのですが。」
その言葉にグリーンは答える。
「おじいちゃんは今、マサキからの連絡に対応している。 もう少しで来ると思うが…。」
そう話すと同時だった。
「! 皆さん、オーキド博士が来た様です。」
研究所のチャイムがなり、ハヤトが確認するとオーキド博士がいたのだ。
研究所に入ったオーキド博士にウツギ博士は先程の3人と同じ、ゴールドとクリスの事を話す。
「…まさか此処までやるとはのう。」
「はい、驚きました。 どうやらポケモン協会はなりふり構っていない様です。」
ウツギ博士の言葉にオーキド博士は“うーむ”と考えながらゴールドの母親に話しかける。
「奥さん、ゴールド君をワシらの戦いに巻き込んでしまった。 本当に申し訳ない。」
オーキド博士が頭を下げてそう謝罪をする。 それに対して、
「いえ、この件に関わると決めたのはゴールドです。 ウツギ博士とダイゴさんに話を聞いて一度止めた事があったんですが、ゴールドはそれでも行くと言っていました。」
ゴールドの母親はダイゴと共に旅をしたいと言ったあの時を思い出しながらそう言う。
「…この3ヶ月…いえ、もう4ヶ月になるでしょうか。 努力とか苦労をする事が苦手な筈のゴールドがサトシ君との出会いで変わった事に驚きました。 そしてあの時の顔で『止めても勝手に行く』って分かりましたから。」
ゴールドの母親はそう自身の息子の事を語るが、やはり心配そうにしていた。 そんな彼女を見てダイゴは語る。
「…奥さん、ゴールド君とクリス君の所にはサトシ君達が向かっています。 特にサトシ君の実力は僕と同等、もしくは上回る実力者です。 きっと大丈夫ですよ。」
ダイゴはグレンタウンでサトシがワタルに勝利した事実からそうゴールドの母親に告げ、安心する様に言う。
「…サトシ君が、はい。 ありがとうございます。」
ワカバタウンで自分達の家族を助けてくれた少年がゴールドの所へ向かったと聞き、ゴールドの母親は落ち着く。
「さて、ウツギ君、準備は出来ているかね?」
ゴールドの母親が落ち着いたのを見て、オーキド博士はウツギ博士にそう質問する。
「ええ、既に準備は出来ています。 後はそのキクコから受け取ったデータを読み込めば問題ありません。」
ウツギ博士は後はデータを読み込むだけと言う。
「よし、さっそくデータの内容を見るとしよう。 キクコがいう証拠という物がどの様な物なのか確認する必要がある。 ハヤト君、君は…。」
「分かっています。 この研究所の護衛ですね?」
ハヤトはオーキド博士たちが奥へ行っている間の護衛の為、部屋には入らず待機する事になる。
奥の部屋に行き、スーパーコンピューターと言うべき機械の前にオーキド、ウツギ、ダイゴ、グリーン、ブルーの5人がおり、今、正にオーキド博士がデータを読み込む動作をしていた。
「よし、パスワードは入力し、データを開いた。 早速開くぞ。」
オーキド博士の言葉に全員が頷き、オーキド博士はデータを開く。 すると、
「…あるのは映像が一つか。」
データの中には映像が一つのみ、さっそく見ると映像にキクコが現れる。
《これを見ているという事は、アタシたち四天王の計画は失敗したという事か、この映像はアタシたちの計画が失敗した時にオーキドのジジイ、あんたにアタシたちが戦おうとしていた《ヤツら》の事を託す為に残した物さ、業腹だけどね。》
映像のキクコはそう言い、続ける。
《まずはなぜ、アタシたち四天王がこの計画を実行したのかを語ろう、ワタルはあのレックウザの事件から何故起こったのか、そしてそれに助力していた組織についても調査をしていた。途中でアタシも調査に参加し、その理由が分かった。》
「理由?」
その言葉にダイゴは疑問を持つ。 あの事件は事故という認識だったからだ。 その疑問に答えるように映像のキクコは語る。
《あの事件はある人物によって、
「…え?」
「なんじゃと?」
その言葉に全員が驚く。そんな中映像のキクコは語る。
《ワタルはジョウト地方のりゅうのあなに訪れた流星の民から話を聞き、ポケモン協会がレックウザを技術でコントロールする方法を流星の民が否定していたことが分かったのさ。》
「!? どういう事だ…、あの事件まで父さんたちは流星の民の人達と接種しなかった筈じゃ…。」
以前ロケット団から聞いた情報と異なる情報をキクコから聞き、ダイゴは驚く。
《しかし、ポケモン協会はその話を無かった事にしてレックウザの奪還を強制した。ワタルはそんな人間に怒りを覚え、計画を企てたが、他にも理由はあった。 その理由はアタシはその事件を更に調査した結果を見て決意したのさ。 あの事件が起こった理由はポケモン協会のある一派が
「! そうか、父さんや会長はその情報を全く知らなかったのか!」
レックウザ事件での悲劇は調査不足での事故では無く、流星の民などの情報を一切公表せずに『意図的に事故を引き起こした』という事なのだ。
ダイゴが見ている画面を見て、グリーンとブルー、そしてオーキド博士はその内容にただ驚くしか無かった。
《その一派を率いているのは副会長の『シモン』という男だ。 これらの悲劇は全て、この男によって引き起こされた悲劇だったのさ。》
「副会長、その男が元凶か。」
「なるほど、それ程の権力を持っていたら警察を動かす事も容易かもね。」
グリーンとブルーはそう口にする。
《アタシはこの男について調査をしていった。 シモンは昔、若くしてダイキンセツホールディングスというホウエン地方の企業の役員だった。》
「ダイキンセツホールディングス、確か昔存在したホウエン地方の大企業か。」
今は倒産しているが、昔はホウエン地方にあった企業の事だ。
《ダイキンセツホールディングスは『ニューキンセツプロジェクト』という計画を実行していた。しかし、その計画はポケモンを、自然や環境を破壊する事が前提の計画だった。その一端が当時、頭角を表したデボンコーポレーションの技術を盗み、入手しようとした『∞エナジー』というエネルギーさ。》
「∞エナジー?」
ウツギ博士は聞いた事もないエネルギーに疑問を抱く。
《∞エナジーはデボンコーポレーションの先代社長が開発したエネルギーで、世界初のロケット発射時にも使用されたエネルギーさ。 その恩恵によってデボンコーポレーションはホウエン地方トップ企業になった。だが、このエネルギーの存在がアタシ等四天王を行動させる理由となった。》
「…理由。」
ダイゴは自身の父の会社が開発したエネルギーが四天王が行動する理由だと言われ、次の言葉を聞き逃さんと見ている。
《∞エナジーとは、“
「──なん…じゃと。」
キクコの言葉にオーキド博士は──いや、聞いていた全員が頭を殴られたようなショックに全身を貫かれる。
《つまり、ホウエン地方が、デボンコーポレーションが発展した理由である『∞エナジー』は多くのポケモンを犠牲にして得たエネルギーであり、そのエネルギーでホウエン地方は発達したのさ。それを知ったからこそ、アタシ達は動いたのさ。》
「…そんな。」
ホウエン地方が発展した理由が多くのポケモンの犠牲によって得た繁栄だった。 この事実に全員が言葉を失った。
《この技術はカロス地方で見つけた技術をデボンコーポレーションが使ったらしいけど、詳細は分からない。さて、話を戻すとするよ。》
キクコは話をシモンの話題へと戻す。
《ダイキンセツホールディングスはその『∞エナジー』を同様に使おうとしたが、当時その会社で『ニューキンセツプロジェクト』を担っていたホウエン地方のキンセツシティジムリーダー テッセンはポケモンや自然を守るためにその企画を中止し追い込み、その結果ダイキンセツホールディングスは倒産する事になった。 当然シモンも職場を失い、最終的にはポケモン協会へと就職したという事さ。》
シモンという男の背景をキクコはそう説明する。 そして話は続く。
《その時の経験がトラウマなのか、分からないけどあの男はポケモン協会で過激になった。 利益のみで行動してヤナギの事件の原因を作り、ポケモンを完全に支配する研究を推しただけじゃなく、裏では犯罪行為にも手を染めた事も分かっている。 例えば、『∞エナジー』の研究の事を告発しようとしたニビシティのある夫婦の研究者を殺して自身の研究の為に土地そのものを奪おうとしたとかね。》
「(ニビシティで土地? まさか…、)」
グリーンは“土地”という言葉である事件の事を思い出す。 そんな中、映像のキクコは言う。
《この殺人の証拠に関しては掴む事が出来た。 お前たちの事、きっとポケモン協会と戦う事になるだろうさ、証拠に関してはワタルの伝手でフスベシティジムリーダー、イブキに送った。 彼女から受け取ると良いさ。》
「これが、キクコが持っていたデータの内容…。」
「…これが本当なら、ロケット団と同じ──いえ、協会側がやっている事を考えれば、ロケット団以上に最悪じゃない。」
今回の黒幕は分かった。そしてこれからしなければならない事も。
「…驚きの連続だったが、フスベシティのジムリーダー、イブキに会わなければならないな。」
そう話していると、映像のキクコがまた話す。
《アタシら四天王はそれぞれの目的はあれど、ポケモンを資源としか見ていない人間たちに対して戦う事を決めた。 だけど、シバからサトシの事を聞いた今は思う。 こんな方法じゃなくて他にも止める方法があったんじゃないかってね。 あんたたちはアタシ等の様になっては駄目さ。》
そう言った後、映像は終わる。
「……キクコ。」
「……当たり前だ。」
そうオーキドとグリーンが言うと同時、ダイゴが所持している通信機に連絡が来た。
「これは…もしかして、 ゲンジか?」
以前より、流星の民について極秘に調査を頼んでいたゲンジから連絡が来たのだ。
「ダイゴだ。 どうした? ……! それは本当か?」
ダイゴはゲンジからの情報に確認する。
「分かった、ありがとう。 …みんな、僕の仲間からの連絡で、流星の民の数名がこのジョウト地方に来た事が分かった。」
「何?」
その言葉にグリーンは驚く。 先程のキクコの話から流星の民はポケモン協会を敵視しているのは明らかだ。恐らく目的は……。
「目的は、レックウザの解放か。」
「恐らくそうだろうな。」
グリーンの言葉にダイゴは同意する。
「それだとまずいわ。 もし彼らが実力でしようとすれば、ポケモン協会で無関係な人もポケモンも巻き込まれちゃう。」
「ああ、とはいえもう時間も遅い。今日は君たちはこのウツギ研究所で休むんだ。 どの道、試験まであと3日、センリさんの居場所も分からないし、レックウザの居場所も分からない以上、急いだ所で何も出来ない。」
「…分かったわ。」
ダイゴの言葉にブルーとグリーンは頷く。 その瞬間、ウツギ博士の通信機に連絡が来る。
「! もしもし。」
ウツギ博士はまた国際警察からの連絡と思い、出ると。
《繋がった!!》
「!? その声、サトシ君か!?」
国際警察の連絡通信機からサトシが連絡をしたのだ。
《はい! お久しぶ《サトシ、合言葉。》あ、そうだった、ありがとうレッド。 ええと、『鷹は飢えても』。》
「! 『穂をつまず』。 この合言葉を知っているということは。」
《はい! 国際警察のハンサムさんから通信機を借りてます。レッド、イエロー、それに
その言葉を聞き、ウツギ博士はゴールドとクリスが無事サトシたちと合流したことを知る。
「そうか、つまりポケモン協会が送ったロケット団は倒したという事か。」
《! そ、そうですけど、どうしてそれを?》
サトシはウツギ博士が知っている事に驚き聞くと、
「実は国際警察から既に聞いていたのだ。 ゴールド君のお母さんも心配していたぞ。」
《…そうですか、大丈夫だと伝えてください。 そうだ、ウツギ博士。ロケット団を操っていた奴を捕まえました。》
「!? 本当かい。」
《はい。 今はこのヒワダジムでハンサムさんが事情聴取をする予定です。》
その言葉を聞き、ウツギ博士は考える。 先程の映像の情報もハンサムという国際警察に渡せば事情聴取もスムーズに上手くいくのではないかと。
「…サトシ君、明日の朝僕たちが入手した映像を持って来させよう。それを国際警察に渡すんだ。 事情聴取も上手くいくかも知れない。」
《はい、分かりました。》
そう言い、連絡をとじる。
「ウツギ君、サトシから連絡が?」
「はい、無事にゴールド君とクリス君に合流したと。」
その言葉でゴールド達が無事だった事が分かり、安堵する。
「そうか、よかったわい。」
「…オーキド博士、どうやらヒワダジムでロケット団を操っていたポケモン協会の人間を拘束したそうです。」
「! それは本当ですか?」
ダイゴの言葉にウツギ博士は頷く。
「その聴取を明日、国際警察が行うとの事で、先程の映像データを国際警察に届けたいと考えていますが、よろしいでしょうか?」
「ああ、もちろんじゃ。 グリーン、ブルー、お主達も行きなさい。」
「! おじいちゃん。」
「でも大丈夫ですか?」
グリーンとブルーがそう言うとウツギ博士は言う。
「大丈夫だよ。 此処にはハヤト君もいるし、何ならキキョウシティにいるマツバ君やミナキ君、そして他の国際警察のメンバーがクリス君の両親を連れてこの研究所に来る予定さ。」
そしてダイゴは言う。
「それに僕の信頼出来る仲間の1人が此処の護衛に来る予定さ。それにセンリさんについて調査するつもりだったし、流星の民についても時間が許す限り調査をするつもりさ。先程の話から僕が“りゅうのあな”に行けば、揉める可能性があるしね。」
ダイゴはゲンジの協力で他の仲間の3人の内の1人に此処の護衛を任せるつもりだ。
「ポケモン協会がゴールド君達を狙っている以上、君たちにも守って貰いたいのさ。 フスベシティの件の頼むよ。」
「ああ、」
「分かったわ。」
そう明日の行動を整理した後、皆それぞれで睡眠を取る。
そして明日を迎えるのだった。
─── ジムリーダー承認試験まで後2日 ────
以上いかがでしたでしょうか?
今回出た設定はゲームの設定の一部を参考にして作りました、オリジナルの設定です。
何か疑問、間違っているという指摘があれば教えて頂ければ幸いです。
ではまた次回。