ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記   作:KAZ1421

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本編続きです。


ヒワダタウン〜フスベシティ

 

─── 十数年前の????? ───

 

 

夜に目が覚めて、用と足して自身の部屋に帰る途中、

 

 

『研究資料は渡さないだと!?』

 

 

ある部屋から大声が聞こえ、部屋を覗くと両親と60歳頃の老人がいた。

 

 

『はい、如何に父と親交があったあなたでもあの研究は渡せません。』

 

『なぜだ!!』

 

 

老人の怒りに男は冷静に語る。

 

 

『あなたも分かっているでしょう。 この技術はポケモンも自然も傷つける物です。 父も当時の自身の事を悔いていました。』

 

『だが、今はその研究が必要なのだ! 『カイオーガ』と『グラードン』を抑える為には『レックウザ』の力が必要、『レックウザ』を捕獲するのにかつての研究が─『嘘ですよね?』!?』

 

 

老人は研究者の男性の言葉に驚く。

 

 

『う、嘘などついては……』

 

『…私の父は『∞エナジー』の事を調べていく内、その元となった『メガシンカ』そして、『流星の民』の事を知りました。 代々レックウザと心を通わせる『伝承者』という人物がいる事が分かっています。 そして、聡明なあなたがそれを()()()()()()()()。 あなたは世界の為ではない。 自分の考えが正しいのだと世間から認められる事を目的として動いている。 違いますか?』

 

 

その言葉に男はたじろぎながらも話。

 

 

『レ、レックウザは危険なポケモンだ!! 如何に必要とはいえどポケモン協会の管理外のポケモンはあまりに危険。 それを一部族が()()()()()()など、危険でしかない!! だが彼等はその言い分を拒否した!』

 

 

『流星の民』達がレックウザと友好的に過ごしているのを()()()()()()という認識である目の前の男に夫婦は憐れみの表情を浮かべ言う。

 

 

『…だから『管理』の名の下に奪うという事ですか。 残念ですが、尚更渡す訳には行きません。 それにこの事はあなたの関係者以外は知らないのでしょう?』

 

 

その言葉に老人は驚く。

 

 

『な、何故その事を……』

 

『会長とは父との事で会った事があり、あの人がその事を知っていればそんな事は一切しないと知っている。 故にそう考えただけですが、どうやら合っていた様ですね。』

 

 

そう言うと同時に父は立ちあがり言う。

 

 

『この事は明日、ポケモン協会の会長に報告させて頂きます。 機密であるので直接お伺いしますので。』

 

『…またポケモンや自然の為か!! あの件で私は家族も失った!! ポケモンのせいで全てを失ったのだ!!』

 

 

そう言う老人に父は言う。

 

 

『いえ、父から聞いていますよ? あなたが失ったのはあなた自身のせいでしょう?』

 

 

この男は優秀ではあるが、若くして役員となった会社が潰れ、その不満や怒りを家族やポケモンにぶつけている男だ。それ故に家族は全員離れた。要は自分のせいだと一切認めずに他人、そしてポケモンに奴当たりしている男なのだ。

 

さっきの大義名分もそんな自身の自尊心を守る為の言い訳に過ぎない。

 

 

『では()()()()()、お引き取りを。』

 

『……貴様。』

 

 

シモンは怒りを露わにしながら家を出て行くのだった。

 

 

 

 

 

─── ヒワダタウン ガンテツの家 ───

 

 

朝、サトシが目覚めて歩いていると外に何か考えているゴールドがいた。

 

 

「おはよう、ゴールド。」

 

「! サトシさん。 おはようございます。」

 

 

ゴールドはサトシに気付き、挨拶をする。

 

 

「ああ。…ゴールド、どうしたんだ? 何か考えていたみたいだけど。」

 

「……昨日、サトシさん達が持ってきたって言う手紙のことッスよ。」

 

 

 

 

ヒワダジムでウツギ博士と会話をした後、レッド達は再びガンテツの家に行き、手紙の内容について話した。

 

 

──仮面の男、『ヤナギ』についてだ。

 

 

 

 

 

 

─── 昨日 ガンテツの家 ───

 

 

『…3人とも、この手紙にあった内容は本当か?』

 

 

ガンテツさんの家に到着すると、ガンテツが真剣でありながら思い詰めた表情をしながらレッド達に問いかける。それを見て3人は手紙の内容を悟る。

 

 

『やっぱりその内容、ヤナギさんの事ですね?』

 

 

サトシの言葉にガンテツは頷く。

 

 

『…その手紙の内容通りで間違いありません、ガンテツさん。』

 

『……そうか。』

 

 

ガンテツはその言葉を聞き、ただ俯いていた。 そんな状況を見てゴールドは疑問を持つ。

 

 

『? どうした爺さん。 そんな落ち込んで。』

 

 

いつものガンテツらしくないと言葉を言うが、次の瞬間ガンテツは5人に頭を下げる。

 

 

『…まずは謝罪をさせてくれ、ワシらの不甲斐なさがお前さんらに迷惑をかけた。 本当にすまない。』

 

 

そんなガンテツにゴールドとクリスは驚く。 何故急に謝罪を自分たちにしたのか不明だったからだ。

 

だが、一方でレッド、イエロー、サトシの3人は察して話す。

 

 

『ガンテツさんのせいじゃありませんよ。』

 

『ああ。 悪事をすると決めたのはヤナギだ。どんな理由があってもやった事は許せない。』

 

 

3人の話の内容にゴールドとクリスは疑問を持ち、質問する。

 

 

『そのヤナギだったか? その人がどうしたんッスか?』

 

 

ゴールドの質問にサトシは答える。

 

 

『…ヤナギさんは『仮面の男の正体』だよ。』

 

 

サトシの言葉に2人は驚く。

 

 

『か、仮面の男って』

 

『あの野郎の事か!! その正体がヤナギって野郎なのか!!』

 

 

2人は仮面の男の正体を聞き、ゴールドは言う。

 

 

『正体が分かっているんだったらさっさと警察でも……、! そっか、だからサトシさんや先輩達は。』

 

 

ゴールドは今の警察が自分たちを敵視している状況を思い出し、レッド達がポケモン協会との件を優先している理由を察した。

 

 

『ああ、ヤナギさんを止める為にもまずはポケモン協会の事をどうにかしなきゃならないんだ。』

 

『そうじゃなきゃ、ヤナギに集中できないからな。』

 

『それで2人の力を借りたくて来たんです。 ポケモン協会の暴走を止める為に証言する為に。』

 

 

ゴールドとクリスは更に仮面の男の事を聞く。

 

ガンテツとヤナギは昔は友人であった事、その動機と原因、その全てを。

 

 

 

 

─── ガンテツの家 ───

 

「あの野郎は絶対に許せないッスけど、少し気持ちが分かるんだ。 トゲたろうがタマゴから孵った時、オレは嬉しかった。 ヤナギの野郎はそんな生まれたばかりのポケモンの為にしているって聞いてさ。」

 

 

ワカバタウンでサトシと共に戦っている最中であったとしても自身がポケモンを孵したという事にゴールドは興奮した。 今でもトゲたろうは大事な相棒(ポケモン)だ。 自身で孵したという意味で付き合いの長いエーたろう達以上に。 

 

 

だからこそ、そんな孵ったポケモンの為という動機で動いているヤナギの気持ちが少し分かるのだ。

 

 

「…ああ、俺も少し分かるよ。 俺のルカリオもタマゴから孵ったからな。」

 

「!? サトシさんのルカリオが。」

 

 

ゴールドはサトシのルカリオがタマゴから孵ったポケモンだと知り、驚く。

 

 

「だからヤナギさんの事は他人事って思う事は出来ない。 でも…。」

 

「それが悪事をする理由にはならないって事だろ。」

 

 

ゴールドの言葉にサトシは頷く。

 

 

「ああ、ラプラスを助けるにしたって()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。 絶対に止めなきゃ。」

 

 

仮にだが、ヤナギがラプラス達を助けたいとオーキド博士達に伝え、協力してくれれば出来る事が多くあった。

 

 

例えば、ポケモンに詳しいオーキド博士やキクコの力を借りていればセレビィに対して何か有効な対応ができたかも知れない。

 

例えば、ガンテツのボールを作る技術があればセレビィに有効なボールを作ったかも知れない。

 

例えば、育て屋の繋がりから何か有効な情報を得る事が出来たかも知れない。

 

 

そしてある未来ではガンテツは『時を捕えるボール』の作り方を知っている。 仮にだが、ヤナギにオーキド博士達が協力したならば、ヤナギの目的は既に達成していてもおかしくないのだ。

 

 

 

だが、ヤナギはその道を選ばず、『仮面の男』として活動する事を決めた。

 

オーキド達を可能かどうか分からず、危険な可能性がある『時を超える』という事に巻き込みたく無かったのかは分からないが、それでも悪事をすると決めたのはヤナギ自身だ。

 

 

故に全員、ヤナギと戦う事を止める事は決してしないだろう。 その悪事を止める為に。

 

 

「とりあえず、飯を食べてからヒワダジムに行こうぜ。 まずはポケモン協会と警察をどうにかしないとヤナギさんを止める事はできないからさ。」

 

「…うっす。」

 

 

サトシの言葉にゴールドは頷き、共に居間へと向かう。

 

 

 

 

─── ヒワダジム ───

 

ガンテツの家を食事を終えた後、5人はヒワダジムの入り口でワカバタウンから映像を持ってくるグリーンとブルーの2人を待ちながら、今までの旅のことを話していた。

 

 

「そっか、ウバメの森でそんな事があったんだな。」

 

「良く無事だったな。 あの仮面の男と一度戦ったけど、手の足も出なかったんだぞ。」

 

 

サトシとレッドの言葉にゴールドは自慢げに言う。

 

 

「へへ、オレ様に掛かれば朝飯前さ。 ──って言いてぇけど、あの野郎は本当に強かった。 シルバーやクリスが居なきゃ、生き残る事はできなかったぜ。」

 

「サトシさん達も無事で良かったです。 四天王と言いましたか? ロケット団と戦闘した直後って事で無事か心配したんですよ。」

 

 

クリスの言葉にサトシは答える。

 

 

「ああ、何度もマズイって場面はあったけど、みんなのお陰でどうにか切り抜けたよ。 ワタルさんは最後はイエローが倒したんだ。」

 

「いえ、皆さんが力を貸してくれたおかげです。 僕1人では勝てませんでした。」

 

「確かにそうかも知れないけど、イエローが居たから勝てたんだ。本当に助かったよ。」

 

 

その様に5人が話していると、ピカチュウが気付く。

 

 

「ピカ? ピカピ!」

 

 

ピカチュウが指差した方向の空を見ると、2つの影が見える。

 

 

「! 2人が来たのか。」

 

 

そう、グリーンとブルーが来たのだ。

 

 

 

 

 

「待たせたな。」

 

「話は聞いたわ。 怪我が無くて良かった。」

 

 

到着したグリーンとブルーがそう口にする。

 

 

「ああ、大丈夫さ。 そっちはキクコが残した物を見たんだろう? どんな内容だったんだ?」

 

 

レッドの言葉に2人は

 

 

「…此処では言いづらい。 ジムの中に入ろう。」

 

 

そうジムに中で話すと言う。

 

 

「…分かりました。」

 

 

イエローがそう言いった後、7人はジムの中に入っていく。

 

 

 

 

ジムの中に入り、グリーンとブルーはゴールドとクリスの方へ向き、言う。

 

 

「まずは自己紹介からか、オレはグリーンだ。」

 

「私はブルー。 あなた達がゴールドとクリスね?」

 

 

2人に続いてゴールドとクリスも自己紹介をする。

 

 

「は、はい! 私はクリスと言います。」

 

「オレはワカバタウンのゴールド。 よろしくお願いします()()()。」

 

「? 先輩だと?」

 

 

グリーンは自分が何故そう呼ばれるのか疑問だったが、

 

 

「グリーン、実は──。」

 

 

レッドはゴールドが先輩と呼ぶ理由を説明する。

レッドとイエローを呼ぶのと同じだが、実力や年齢が上という事で尊敬する人、『先輩』と呼んでいるのだ。 これは直前までサトシ達が話した旅の内容から2人も相当な実力者と考えての事だ。

 

 

「…なるほど、(あの様子ではサトシに憧れている様だな。 そんなサトシから仲間と言われて尊敬しているっと言う事か。)」

 

 

グリーンはそう推測する。

 

そんな中ブルーが2人に感謝を言う。

 

 

「2人とも、まずは感謝を言わなくちゃね。 ありがとう。」

 

「「?」」

 

 

突然そんな事を言うブルーにゴールドとクリスは疑問を持ったが、次のセリフで理由が判明する。

 

 

「ウバメの森でシルバーを助けてくれたでしょう? ()()()()()()()()()()()()()。」

 

「「お、弟!?」」

 

 

その言葉に2人は驚く。 そんな2人にサトシが説明する。

 

 

「俺も弟だって事は船の中で知ったんだけどさ、ブルーは誘拐された所でシルバーと過ごして姉弟の様に仲良くなったんだって。」

 

「…そうだったんですね。」

 

 

2人が納得していると、ブルーはクチバシティの滞在時、電話でのやり取りの時に頼まれた『ある伝言』を伝える。

 

 

「そうそう、2人にシルバーから『感謝する』って言っていたわ。」

 

「! そっか、あいつオレには何も言わないで行ったからな。 ()()()()()()。」

 

 

その言葉にブルーは驚くと同時に嬉しく思う。

 

 

「(()()()、シルバーにも私のような仲間が出来ていたのね。)」

 

 

そんな会話をしているとグレッグルを連れてハンサムがやってきた。

 

 

「君がグリーン君とブルー君か、私は国際警察のハンサムだ。」

 

 

グリーンとブルーは自己紹介をした後、昨日の映像データをハンサムに渡す。

 

 

「これがキクコから受け取った映像だ。」

 

「礼を言う。 さて、どんな内容なのか。」

 

 

ハンサムは国際警察専用の機械で映像を再生し、グリーン達が見た映像を見る。

 

 

「……これは、」

 

 

同じくその映像を見ていたゴールド達も言葉が出ない。

 

そんな中、レッド、イエロー、サトシはニビシティでの殺人について思ったことを話す。

 

 

「……なあ、レッド、イエロー。」

 

「サトシもそう思うか? ニビシティの土地って…、」

 

「カイトさんのこと…ですよね?」

 

 

3人の言葉にグリーンも頷く。

 

 

「ああ、キクコが言った研究者の夫婦の殺害。 オレもアイツの事だと思う。」

 

 

そう言うグリーンに3人は言う。

 

 

「今、そのカイトさんがこのヒワダジムにいるんだ。」

 

「何? …! そうか、連れてきたロケット団の中にいたのか。」

 

「ん? サトシ君、どう言う意味だい?」

 

 

ハンサムは4人が話している内容に疑問を持ち、質問するとニビシティのポケモンセンターでの出来事とその動機を話す。

 

 

「土地を守るってもしかして、」

 

「あいつが映像のばあさんが言った研究者の子供って事か!?」

 

 

事情を理解したハンサムは気付く。

 

 

「なら、先に彼に事情を聞いてみよう。 もしかしたら『シモン』について何か知っているかも知れない。」

 

 

そう言い、ハンサムは早速カイトの所へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

取り調べ用に用意してもらった一室でカイトが待機していた。すると扉が開き、ハンサムとレッド、イエロー、サトシ、グリーンの5人が部屋に入る。

(他の3人は別室で様子を見ている。)

 

 

「…よう、元気そうじゃねえか。 オレが操られている時に迷惑をかけたみたいだな。」

 

「…カイトさん、聞きたい事があって来ました。」

 

 

サトシの言葉にカイトは呆れて言う。

 

 

「聞きたい事? もう既にそこの国際警察に全て話したぜ。 看守に呼ばれて部屋に入った切り、意識が無くなって気が付けば……。」

 

 

カイトがそう話しているとレッドが否定する。

 

 

「違う、そうじゃない。 オレ達が聞きたいのはポケモン協会の副会長『シモン』って言う奴の事だよ。」

 

「!?」

 

 

カイトはその名を聞いて驚く。

 

 

「どうしてあの人の事を?」

 

 

その言葉にハンサムは言う。

 

 

「詳しくは言えないが、ある事件に関わっている可能性があってね。」

 

 

その言葉にカイトは信じられないという顔をする。

 

 

「まさか…! いや、()()()()()()()()()()()()()。」

 

 

その言葉にハンサムは詳細を聞こうと質問する。

 

 

「それは何時?」

 

()()()()()()()()()()()()()()。あの人と口論してポケモン協会に直接直談判しようと翌日に出て事故に遭って……!」

 

 

カイトは自分で言って先程のハンサムの言葉と繋がり悟る。

 

 

「…おい、まさかあの人が関わっている可能性がある事件って言うのは、オレの両親の事件の事か!!!」

 

「………。」

 

 

ハンサムは何も答えなかったが、それが答えとなった。

 

 

「そうか、あの事件は事故じゃなくて殺人で、その犯人があの人だと調査しているって訳か。」

 

 

カイトは怒りを露わにしながらどう言うとレッドが言う。

 

 

「それをこれから確認しに行くんだ。」

 

「…何?」

 

 

レッドはその確認方法を語る。

 

 

「ある人がその事件の証拠を持っている可能性があるんだ。 それをこれから受け取りに行く。」

 

「その証拠が確かならあんたの証言と証拠で『シモン』って奴は失墜する筈だ。」

 

「カイトさん、力を貸してくれませんか?」

 

 

レッド、グリーン、イエローの3人にそう言われて驚く。

 

 

「…オレの? お前たちには酷い事をした。にも関わらずそう言うのか?」

 

 

カイトの言葉にサトシ、レッド、イエロー、グリーンは頷く。

 

 

「カイトさんだって、その事故の真相を知りたいでしょう? 力を貸して欲しいんです。」

 

「ピカチュウ。」

 

 

これがサトシ、レッド、イエロー、グリーンがいる理由だ。

 

ゴールドとクリスの証言で巨石の使用を中止しても『流星の民』については証拠は一切ない以上、そこまで責任を負わない可能性がある。 しかし、キクコが見つけたという証拠が本当ならば、強制逮捕も実行可能だ。

 

巨石の使用を中止に出来、シモンの失墜を狙える。 その為にはその証拠と先程の証言が出来るカイトの協力が必要だ。

 

 

「…分かった。 もしその証拠が本当ならば、協力する…いや、協力させてくれ!」

 

 

カイトの言葉には真相を知りたいという想いが出ていた。

 

 

 

 

 

─── ヒワダタウン ───

 

ジムから出たハンサムがグリーン達に感謝を言う。

 

 

「ありがとう、グリーン君、ブルー君。 君たちが持ってきてくれた映像のお陰で調査は進歩したよ。 ロケット団を操っていた人物は中々口を割ってくれなくてね。 まさか別の人物から有益な情報が出てくるとは。」

 

 

あれからカイトは自身が覚えている限りの情報を話した。

 

シモンが祖父の研究を求めていた事や、何処かの民族との会談を隠していたことなど、全てを話してくれたのだ。

 

 

「彼は私とツクシ君が保護しておくよ。 彼の証言が有益な情報になってくれる筈だ。」

 

「君たちは安心して行くといい。」

 

「分かりました。 これから俺達はフスベシティに行こうと思います。」

 

 

サトシがそう言い、それぞれ空を飛ぶポケモンを繰り出す。

 

 

「さてと、本当に着いて来るのか? ゴールド、クリス?」

 

「もちろんだ! …あんな事を聞いてじっとしてられないッスよ。」

 

「それに私達が此処にいれば何時ポケモン協会から敵が来るか分かりません。 此処から離れれば私達に集中してカイトさんに気付かないですし。」

 

 

2人は狙われている。 このまま此処にいればカイトの事に気付かれるかも知れない。 故に2人は自ら囮となって意識をヒワダタウンから逸らすと言うのだ。

 

 

「…分かった! クリスはネイぴょんがいるけど、ゴールドはまだ空を飛ぶポケモンはいないよな? 俺のカイリューに乗るか?」

 

「! もちろんです!!」

 

 

ゴールドは以前は同行を断られたが今回一緒に行こうと言われ、興奮しながらカイリューに乗る。

 

 

「君たち、気をつけてな。」

 

「ハンサムさんとツクシさんも気をつけて!!」

 

 

そう言い7人はフスベシティへと向かう。 ジムリーダーのイブキに会うために。

 

 

 

 

 

 

 

─── シロガネ山 ───

 

シロガネ山のある場所で2人の女性がいた。

 

 

「…フ、どうやらカンナから受けた氷も大分落ち着いて来たみたいだな?」

 

 

彼女の言葉に警戒しながらエリカは言う。

 

 

「…此処まで協力してくれた事には感謝しますよ、ナツメ。 確かに此処まで来るには私たち2人の力が必要でしたから。」

 

 

エリカはヤマブキシティでカンナから受けた氷のダメージを治す為にダイゴから(正確にはロケット団3人組が情報元だが)治療に効く温泉があると聞き行くと、そこにはナツメがいたのだ。

 

ナツメから頂上近くには源泉があり、高い効果があるが危険なポケモンや険しい道が多い為協力しないかと提案され、承諾。 

 

そして今その源泉にいるという事だ。

 

 

「安心しろ、シロガネ山にいる以上は互いに襲わない。 そういう条件だろう?」

 

「………」

 

 

それでも警戒しながら向き合っていると、ナツメの通信機から連絡が来る。

 

 

「? 誰だ…! おまえか、どうだった?」

 

 

ナツメの質問に電話の相手は答える。

 

 

「……そうか、本来なら()()()()()()()()()貴様の力など借りたくは無かったのだがな、状況的に貴様なら調査し易いと考えてな。 後で報酬を送る。」

 

 

そう言い、ナツメは通信を切る。

 

 

「…誰からの連絡ですか?」

 

 

答えるとは思っていないが質問すると

 

 

()()()だ。 ポケモン協会の動向について調査してもらった。」

 

予想に反してナツメは答える。

 

 

「!? 何故ポケモン協会の事を?」

 

「…マチスから連絡があってな。 キョウに調査を依頼してみれば、ポケモン協会が捕らえたロケット団を巨石で操り、子供を誘拐しようとしていたという情報を手に入れた。」

 

「な!?」

 

 

ナツメから聞いた情報にエリカは驚く。

 

 

「当然だがロケット団を舐めてそんな事をしたポケモン協会を許すつもりは無い。 こちらも打って出る。」

 

「…何をするつもりですか?」

 

 

エリカの質問にナツメは言う。

 

 

「安心しろ、私は助力をするだけだ。 ……図鑑所有者達のな。」

 

「!?」

 

 

その言葉にエリカは驚愕する。

 




以上如何でしょうか?

次回、フスベシティです。


ではまたの機会。
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