ポケットモンスターSpecial 蒼き少年と冒険記 作:KAZ1421
今回は敵側のオリジナルキャラが多く出て来ます。
お手数ですがご理解の程よろしくお願いします。
─── ???? ───
ある男性の老人は苛ついていた。
「…やはりそうか、マサキがあの不出来な証拠にも関わらずあの様な告発をしたのはワシの動きを制限する為か。」
この数日、マサキからの告発(カントーのジムリーダーがロケット団の幹部として動いていたという事実。)に対しての対応で数日拘束も等しい状態にされてしまい、対応を完全に部下任せにしてしまった。
その結果───、
「あのガキどもの拘束は失敗か、だが何処から情報が漏れた?」
拘束、最悪は抹殺予定だったゴールドとクリスを助けたのは何とサトシ、レッド、イエローの3人であった事も判明している。
こちらに気付かれずにどうやってクチバシティから違う地方のヒワダタウンに来たのか検討がつかない。
だが、彼らの目的だけは分かる。
自身が推し進めている『巨石』でレックウザをコントロールする計画を阻止する事だ。
この老人、シモンにとってこの巨石での計画には絶対の自信があった。
その理由は巨石のエネルギーの特性だ。
「
かつてのデボンコーポレーションの技術を企業スパイを用いて盗み、利用しようと研究していたシモンにとって、これほど扱いやすいエネルギーは無い。
この計画が中止になってしまえば自身が正しいと証明する事が出来ない。
「中止になどさせるものか、世界を救うこの計画を阻むと言うのならばそれは『世界の敵』だ!」
そう言っているシモンの目は狂気に支配されていた。
仮に阻止されない様、最終手段を使える為にジムリーダー試験の場所を『あそこ』にしたのだから。
「あのいけ好かないお爺さんのメンバーは把握したニャ。」
一方、潜入していたロケット団3人組はシモンの息が掛かっているポケモン協会のメンバーを把握していたのだった。
「これ以上潜るのはリスクがあるわ。」
「ああ、さっさとずらかろうぜ。 必要な証拠もハッキングでコピーしたしな。」
「ソーナンス。」
ロケット団たちはシモンの行動の証拠やそれに協力した人物達に関する情報を手に入れ、ポケモン協会を後に
「あなた達、少し良い?」
しようとするが呼び止められてしまう。
「! おや『ヒルデ』さん。 どうしましたか?」
ムサシは突然話しかけて来た彼女にそう返す。
彼女はシモンと繋がりが深い人物の1人でロケット団の調べでは様々な汚れ仕事を行なっている人物と調べがついている。
(表向きはポケモン協会のカウンセラーの1人。)
「いえ、少し
「「「!?」」」
彼女の言葉とその手がボールにある事を見てロケット団たちは戦慄する。
「ネズミはちゃんと処理しないとね?」
─── ヒワダタウン ───
ヒワダタウンが見えて来たレッド達だったが、その光景に驚愕する事になった。
「ジムが…半壊している!?」
空から見たジムは半分崩壊していたのだ。
「! 早く行こう!!」
サトシの言葉に全員頷き、ジムへと向かう。
─── ヒワダジム ───
「ハンサムさん! ツクシさん! カイトさん! 何処ですか!!」
「ピーカー!」
「ツクシ! 何処だ!!」
ジムに着くや否や、サトシとピカチュウ、そしてゴールドはジムにいた彼らの名を呼ぶ。
すると、その声に反応したのか1人が姿を見せる。
「全員はガンテツの家にいる。 大丈夫だ。」
その姿を見たゴールド─いや、含めて『4人』はその人物に驚き、名を口にする。
「「「「
そう、サトシ達の目の前に現れたのは赤毛の少年、『シルバー』だったのだ。
「シルバーさんってもしかして、」
「ブルーと一緒に『仮面の男』から逃げたブルーの義理の弟か!」
「どうしてこんな所に…。」
イエロー、グリーン、レッドはその名前を聞き、彼が話に聞いていたシルバーである事を知る。
「シルバー、どうしてこんな所に? それにこの状況は一体。」
ブルーの質問にシルバーは答える。
「ああ、全部話すさ。」
シルバーはサトシ達が来るまで何が起きたのかを話す。
─── 過去 ───
シルバーはナツメの言葉を思い出しながら『運命のスプーン』が指す方向へ向かっていた。
ナツメに言われた言葉を思い出しながら。
『オレが行くべき所にスプーンが示すか。』
ナツメがこちらに協力してくれた理由は2つ言っていた。
一つはポケモン協会側がロケット団を操っており、ナツメからすれば黙ってみるなどあり得ないという事。
二つ目はブルーに借りがあり、それを返す為という事。
理由は分からないがどうやら『家族』のことで借りがあるとの事。
他にも理由があるのかは不明だったが言葉の通りに進んでみると、ヒワダタウンが姿を見せたのだ。
『ヒワダタウン…。 此処がオレの向かうべき場所だと?』
この街でゴールド、クリスと出会った場所が自分の向かうべき場所だと考えるが、理由は分からずこのまま去ろうとする──その時!
爆発音が鳴った。
時を戻してジムの中では。
彼、国際警察のハンサムはフスベシティにいるレッドたちからの情報をカイトに説明していた。
『──という訳だ。』
『……そうか。』
カイトはハンサムからの情報を聞き、手を強く握り締める。
事故だと思っていた事件が殺人事件であった事を伝えられ怒りが込み上げて来たからだ。
『…動機はあの日か、だが何故デボンコーポレーションが土地を買おうとしたんだ? まさかあの会社もグルで──。』
『いや、それは無い。』
カイトの推測に対してハンサムは否定する。
『カイト君。 君の両親の事件が殺人の可能性があると分かった事で我々の仲間が当時の関係者全てを再度調査した。 当然、君の両親の土地を買おうとしたデボンコーポレーションのことも調査をしたのだが、社長のムクゲさんは
『…どういう事だ?』
カイトの質問にハンサムは答える。
『確かにデボンコーポレーションにいたある人物が買おうとはしていた。 だがその資金源はポケモン協会の副会長の息が掛かった物。
つまりそのデボンコーポレーションの人物は昔にいたシモンの部下だった企業スパイだったことが分かったんだ。』
『! つまり、オレの土地を奪おうとしたのはシモンだったのか。』
カイトの言葉にハンサムは頷く。
『恐らく、土地そのものを奪う事で研究施設を手に入れようとしたのかも知れん。 しかも地元の人間に邪魔されない様に虚偽の噂まで流してな。』
『…オレが言うのも何だが、なんて卑劣な奴。』
カイトが怒りを露わにしながら吐き捨てる様に口にしているとハンサムは拘束を解く。
『? これはどういう事だ。 何故拘束を─『君が信頼できると私は思ったからだ。』!?』
カイトの拘束を外した理由をハンサムは言う。
『昨日の君の協力的な姿勢、動機、そしてサトシ君達と話した時の君の態度。それらを観察して君は信頼に当たる人物と勝手に判断した。それに君だってあの子達に償いをしたいだろう?』
『……ああ。 確かにあの野郎への憎しみよりもその気持ちの方が強いな。』
カイトはあの老人、シモンを恨んではいる。 だが、それ以上に自身が犯した罪の被害者とも云える『彼ら』、特にレッドとイエローには機会があれば償いたいと思っていた。
『アイツらが『力を貸して欲しい』って言ったんだ、応えなきゃならねえからな。』
カイトは自身の決意を口にするその時、近くで大きな爆発音がした。
『!? これはまさか、奇襲か!!』
ハンサムとカイトがその爆発音の元へ向かうと驚愕する。
『! これは!?』
そこには意思のない様子の複数のジムトレーナーとそれを食い止めているジムリーダーのツクシガいた。
同じくハンサムとツクシによって拘束されていたロケット団を操った人物、『ブレイン』はこれが自身の仲間のおかげだと分かる。
『…このやり方は『ナイヤ』か。』
『フハハ! いつも慎重で偉そうにしてるアイツが失敗するとは、いいザマだぜ。』
彼は現在捕まっている自身の仲間にそう笑いながら言う。だがジムの様子を見て舌打ちをする。
『チッ! ジムリーダーのツクシはあの装飾品を着けてないのか。
このジョウト、カントーでテレビを通じて流行した装飾品があるのだが、その装飾品には
彼の目的はヒワダジムにいる仲間を救出する事だ。
『気に食わない奴だが、自分達が使っている『制御装置』は奴が開発したもの、最終調整のためにも奴は必要、行くか。』
ナイヤはそう言い制御装置を操作しながら、ジムに近付く。
『ツクシさん! これは一体。』
ハンサムの言葉にツクシは答える。
『分からない、急に苦しみ出したと思ったら暴れ始めて…! ヘラクロス!!』
ジムトレーナーのポケモンの攻撃にヘラクロスで対処する。
『ハンサムさん! 此処は僕が引き受けます。 今の内に中にいる人たちの対応を!』
『! そうか、分かった。 カイト君も来なさい。』
『ああ。』
2人は目的がジムの中にいる事件の犯人だと考え中へと向かう。
『…ようやく拘束が解けましたね。』
ブレインは同じく操られたジムトレーナーによって解放され、そう口にする。
『さて、ポケモン達は何処…! 来ましたか。』
ブレインは迫ってくる2つの足音から誰かが来る事を悟る。
『! しまった、間に合わなかったか!!』
ハンサムは既にジムトレーナーが数人倒れており、操られた3人のジムトレーナーが男を解放しているのを見て脱獄の阻止が出来なかった事を悔やむ。
『これはこれは、国際警察の方ではありませんか。 その節はどうも。』
『…ずいぶんと丁寧な言葉使いだな。 レッド君に捕まった時の君はもっと荒々しかったと記憶しているが?』
ハンサムの言葉にブレインは顔を顰めながら言う。
『あの時は予想外の事が多く、少々荒ぶってしまいました。 お恥ずかしい限りです。 ですがある意味良かったです。 あなた方国際警察が動いている事が分かったのですから。』
『やっぱこの事態はお前の仲間が引き起こしたのか!!』
カイトは怒りを露わにしながら問い詰める。
『おや? ロケット団の貴方がそこまで怒るとは。 その方が驚きですよ。 ですがあなた達の相手をする暇はありません。』
そう言いながらブレインはその場から逃げる。
『! 待て!! “どくづき”!』
『ピジョット、“ねっぷう”!』
立ち塞がったジムトレーナー達を2人は倒しながら追いかける。
『ストライク、“れんぞくぎり”!』
ツクシは最後のジムトレーナーを倒し、状況を把握する。
『…まさかここまでやるなんて。 これも『ポケモン協会』の仕業なんて信じたくないけど…! うわぁ!?』
ツクシは突然襲って来た氷の技にヘラクロス共々攻撃を受ける。
『出来るなら避けろって言ってたけどよ、そんなまどろっこしい事は面倒なんだぜ。』
突然現れた男性を見てツクシは彼こそがこの事態を引き起こした犯人だと悟る。
『君がこの事件の犯人か! ジムトレーナー達に何をした!!』
『答えると思うか? 邪魔する以上、てめえも『敵』だ。』
その瞬間、ツクシの近くの地面からポケモン『イシツブテ』が飛び出てくる!!
『!? しまっ──。』
『“だいばくはつ”。』
爆発が起こる。
『ここにありましたか。』
ブレインはようやく自身のポケモンを見つける事が出来た。
『やっぱり此処か!!』
ハンサムが追い付くがもう手遅れだった。
『遅かったですね、もう目的は達成しましたよ。 フーディン、“サイコキネシス”。』
フーディンの“サイコキネシス”がハンサムのグレッグルを攻撃する──。
『ゴース、“ふいうち”!!』
前にカイトのゴースによって攻撃を受ける。
『…またあなたですか? 操られた事がそんなに許せなかったのですか?』
『答える義理はねえよ。』
カイトの言葉にブレインは
『それもそうですね。 これから死ぬあなた達の事などどうでも良いです。』
その瞬間、フーディンは“テレポート”で姿を消したと思えば、2人の後ろに現れる。
『しまった!? グ!?』
ハンサムはその攻撃をモロに受ける。
『! ハンサムさん!』
“だいばくはつ”で攻撃をしたナイヤだったが、
『…てめぇ、何者だ?』
突然現れた赤毛の少年とそのポケモンのニューラの“まもる”によって攻撃を防御していた。
『! 君は確か、シルバー君!?』
『どうやら大丈夫そうだな。』
シルバーはツクシの状態を見る。怪我はあるが戦闘は可能だと一目で理解する。
『ガキ、面倒な事をしやがって。
ナイヤは“ふぶき”でまとめて始末しようとするが、
『リングマ、“ゆきなだれ”!!』
“ふぶき”が届く寸前、リングマの“ゆきなだれ”で壁を作り“ふぶき”を防御する。 攻撃後ツクシがすぐに攻撃する為オニゴーリにヘラクロスが接近する。
『(あの姿、おそらく“こおりタイプ”のポケモン! ならば!!) ヘラクロス、“インファイト”!!』
“むし、かくとう”タイプであるヘラクロスは“インファイト”でオニゴーリを攻撃、命中する。
『チッ!! 面倒だ。 一気に殲滅するぜ!!』
そう言いながら懐から謎の機械と
『これでくたばれ!
その瞬間通信が入る。
『! 奴らがこのヒワダタウンに向かっているだと?』
フスベシティからサトシ達がこのヒワダタウンに向かっているという情報が入ったのだ。
『ウゼェな! クソ、撤退だ!! マタドガス、“えんまく”!!』
マタドガスの“えんまく”が晴れるとその姿は無かった。
ブレインは操られたジムトレーナーから受け取った通信機からナイヤと同じ情報を聞く。
『潮時ですね。 ですがもう国際警察のあなたは動けないでしょう。 フーディン、“テレポート”。』
ブレインもまた“テレポート”で撤退するのだった。
『クソが。 ハンサムさん、大丈夫ですか?』
カイトの呼び掛けにハンサムは答える。
『あ、ああ。 だが、この状態ではしばらくは力になれそうにな…いな。』
ハンサムはそのまま気絶するのだった。
─── 現在 ヒワダタウン ───
シルバーから話を聞き、サトシは怒りながら言う。
「クソ、ここまでするなんて。 ハンサムさんとツクシさんはガンテツさんの家にいるんだな?」
「ああ、数日もすれば回復すると思うがな。」
レッドとイエローはシルバーの話からジムトレーナーが襲った理由を推測する。
「…レッドさん、サトシさん。 もしかして操られたジムトレーナー達は──。」
「ああ、シバさんやカイトの様に操られていたと思うけど、今更だけどどうして出来るんだ? 確かこの技術ってキクコの研究だったよな?」
レッドはおつきみやまの時を思い出しながら疑問を言うとグリーンが推測ではあるが答える。
「忘れたのか? レッド。 キクコは元々ポケモン協会で研究していたんだ。
グリーンの質問にシルバーは答える。
「
そのポケモンの名前にサトシは驚く。
「オニゴーリ? どうして『ホウエン地方』のポケモンが?」
「……! このポケモンですか?」
イエローはポケモン図鑑で確認するとそのポケモンのデータを確認し、シルバーに確認する。
「ああ、このポケモンだ。……! このポケモン、メガシンカが可能なのか。」
シルバーがポケモン図鑑を確認すると、オニゴーリはメガシンカした姿も確認されている事がポケモン図鑑から分かった。
「多分、このオニゴーリをメガシンカしようとしたと思う。」
「『常にふぶきを吐いている』か……。 厄介な敵ね。」
ブルーはメガシンカしたオニゴーリの説明文を見てメガシンカの恐ろしさを再度理解する。
「とりあえず、ガンテツさんの家に行って、その後この事をオーキド博士とダイゴさん達に知らせよう。 シルバーはどうするんだ?」
サトシの質問にシルバーは答える。
「……一緒に行くつもりだ。 運命のスプーンはガンテツの家を指している。これは一緒に行くべきだと言う事だと思う。」
シルバーはそう言い、サトシ達に同行する事を決める。
「…へへ、また道が交わったなダチ公。」
「またよろしくね、シルバー。」
「……(フ、ダチか。)、ああ。」
シルバーがその言葉を聞いて少し笑いながら答える。
そんな光景をブルーは少し嬉しそうに見つめるのだった。
─── ???? ───
ジョウト地方のある場所、そこでダイゴは船から降りて来た4人と会っていた。
「すまないなみんな。 突然の呼び出しに応えてくれて感謝する。」
ダイゴは4人に感謝を言う。
「全員を集めるのに他の地方にも行く羽目になった。しかし間に合った様だな。」
「状況はゲンジから聞いているぜ? ポケモン協会、最悪レックウザと戦う事になるってなダイゴくん。」
「本当、いきなり呼ばれたからあちし驚いちゃった。」
「ですが、最悪が起きて仕舞えばホウエン地方の問題でカントーとジョウトに大きな被害が出てしまいます。 その場合に起こる被害を食い止めるために呼ばれたのでしょう? それにダイゴくんの頼みですもの。」
4人の言葉にダイゴは頷く。
「ああ、その為に君達を呼んだんだ。『フヨウ』、『カゲツ』、『プリム』そして『ゲンジ』。」
ダイゴが読んだのは自身が信頼する仲間、ホウエン地方のポケモンリーグの上位者達。
サトシの世界では『ホウエン四天王』の4人だった。
以上、いかがでしょうか?
ついにシルバーが合流です。
では、又の機会に。