ラタが駆け抜ける物語   作:ルスト

19 / 34
ようやく完成。
執筆が遅くて遅くてこのままじゃ何年かかってしまうのか。
不味い、実に不味いよこれは……。


コレット

「……よし、エコートレイサーの力は十分に浴びたな」

「ええ。これで我々には限界突破能力が備わったはずです!」

 

 

 

 妙な儀式を始めて一時間……エミルとテネブラエがエコートレイサーを地面から抜き、魔法陣を消して立ち上がるも、やっぱり何も変わっていないような気がする。

 ……というか、そんなことで限界を越えられるならこの世界の人間皆限界を超えてるよ!

 

「やれやれ、ヒロインなのにお前にはエコートレイサーの力の波動が伝わらないのか。信仰心が足りないな」

「仕方ありません。光の神に祈りを捧げるフォトン教と、神剣に祈りを捧げるエコートレイサー教は相反する物なのですから」

「勝手に変な宗教作らないでよ! そんな宗教聞いたことも無いんだけど!?」

 

 というか、マーテル教とロイド教(非公式)しか存在しないはずだよ!?

 

「全く、知識の足りないヒロインだな。教義から説明してやるからよく聞け」

「何で上から目線なの……」

 

 というか、どうせ二人の捏造だから適当な教義なんじゃないの?

 無限コンボで抵抗すらさせずに倒すことが真の優しさだ、とか教えてそうだよ。

 

「そんなふざけた教義のわけがあるか! いいか、よく聞けマルタ! エコートレイサー教の教義はな……エコートレイサーを最強と認めない生物、つまり、真の仲間以外の全ての生物を、モブ含めて一人残らず蹴り殺して、その血と肉を自らのエコートレイサーの生贄に捧げるという物だ!」

「予想の斜め上に突っ込んだよ! それも最悪な方向で!」

 

 エコートレイサーを最強と認めない生物って……ほぼ全生物じゃない!

 エコートレイサーを最強と認めてる存在なんて全世界探してもエミルとテネブラエぐらいでしょ!?

 

「何だと? マルタ、貴様エコートレイサーこそ世界最強のアイテムだと認めないつもりか!?」

「確かに強いけど、使い手の強さの方がよっぽど大事だよその剣!」

 

 実は切れ味悪いんだよその剣!

 ミスリルソード以下なんだよ!?

 エミルが強いからそんなこと言えるだけで!

 

「なまくらのわけあるか! 俺が生贄をささげ続けたこの剣が弱いはずはない!」

「……じゃあさ、その剣を別の誰かが使っても同じ強さを発揮できると思う?」

 

 例えば……ロイドとか。

 

「……あの二軍が? 神剣エコートレイサーを?」

「うん。ロイドに使わせたらはっきりすると思うんだけど」

 

 ……正直、こんな比較のためにしか使われないロイドもロイドなんだけど。

 けど、エコートレイサーが強いというよりエミルの戦闘力に引っ張られてるだけのような……。

 

「……急に不安になってきた。テネブラエ、どう思う?」

「大丈夫では? さすがにあの二軍でも、神剣エコートレイサーの力を得れば戦えるでしょう?」

 

 というか、雑談してないでいい加減に移動しようよ……。

 周囲の人の目が痛いよ……。

 

「仕方ないな、追い払ってやる。そこで見てろマルタ。――――おいモブ共! エコートレイサーの生贄にされたくなければさっさと散れ! これは見世物じゃないんだ!」

 

 そう叫びながらエミルはエコートレイサーを構え、無差別にアイン・ソフ・アウルをばらまく――――だからっ!

 

「やりすぎだよ! アスカードを壊す気!?」

 

 即座にエミルを羽交い絞めにしてエコートレイサーを持っている手を押さえつけた。

 当然エミルは町を壊そうと暴れるけど、そんなの関係ない!

 

「ええい、放せ! 壊れたら作り直せばいいだろ! 100回壊れても101回直せばいい!」

「だからって意図的に壊さないでよ! というか、それは直す人が言うセリフだよ!」

 

 確かに町の人は逃げ出したけど!

 こんなことしなくても良いじゃない!

 

「ああ全く、煩いヒロインだ。ああしろこうしろと! 俺の邪魔をするな!」

「非常識すぎてエミルのやることが全く肯定できないだけだよ!」

 

 行動がフリーダム過ぎて何一つ肯定できないんだよ!

 主人公らしさ皆無だもん!

 

「煩い! ヒロインは黙って主人公の言う事聞いてればいいんだよ!」

「同感です。ヒロインにもかかわらず我儘が過ぎますよ?」

「どこの亭主関白の暴論!? 暴虐にも程があるよ!」

 

 主人公の言う事が支持されるのって単にそれが正しい事だからだよ!?

 エミルが言ってるような暴論が支持されるわけないじゃない!

 

「……おかしい。こんなことは許されない。真の仲間教の教えが足りないのか? 俺の予想では、こういう行動をし続ければさすがエミルだのエミルは凄いだの言われて絶賛されるはずなんだが……」

「どう考えてもあり得ないから! 真剣に悩まないでよ!」

 

 俺は間違ってるのか?

 とでも言いたげな表情で何故か真剣に悩んでるけど、ちょっと考えたらその考えはおかしいってすぐに分かるはずだよね!?

 

「ラタトスク様。その考えが通用するのはラジコンが主人公の世界ですよ? しっかりとした意識を持つラタトスク様がいくらその考えを基に動いても、この世界の住民はまず賛同してくれません」

「ラジコンが主人公ってどんな世界なの……」

 

 頭にアンテナを生やしたロボットが動き回る世界しか思いつかないんだけど……。

 

「ラジコンが亡霊の集団に操縦される世界だったか?」

「いえ、確か貴族の集団がラジコンを動かして真の仲間教の同士ばかり集める旅だったかと」

「どっちにしても最悪だよ……」

 

 それ主人公って言わないような……。

 

「……ああ駄目だ。あまり口にしてたら俺もその内「サスガロゼサマダー」「シンノナカマハサイコウダー」と言い続ける呪いにかかってしまうな。いい加減話を切り上げないと……」

「ですね。マルタさまのせいで時間を浪費しました」

「今の流れでどこをどう解釈したら私のせいになるのか教えて!?」

 

 エミルが勝手に話を広げたんでしょ!?

 

「俺じゃねえ!」

「どう考えてもエミルとテネブラエだからね!?」

 

 というか、こんな話ばっかりしてたら本当に進まないよ……。

 さっさとコレットに会いに行こう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、突入するぞ、テネブラエ。令状は用意したか?」

「はい、ここにコレット容疑者を逮捕するための逮捕令状を用意してあります」

「ようやく目的の場所に到着したと思ったら何取り出してるの!?」

 

 アイーシャさんの家の前までようやく来たと思ったらいきなり変な書状を取り出すテネブラエ。

 『逮捕令状』なんて書いてるけど、この世界にそんな物使う機関ないから!

 

「マルタ、お前はこんな物も知らないのか? 全く、無知にも程がある……」

「見たことないんだから当たり前だよ!」

 

 そもそも、どうして逮捕なの!?

 コレット何かやらかしたの!?

 

「やらかしてなければ俺の所に訴状は来ないはずだ。見ろ」

「……」

 

 エミルが紙の束を突きつけてくる。

 とりあえず見るけど、どうせ出まかせなんでしょ……?

 

 

 

 

 

 コレット容疑者

 

 逮捕容疑

 

 ・ピコピコハンマー系列とパラライボール系列を同時習得し、原作の術技選択システムを侮辱した

 

 ・大量の石像を作成し、動く魔物や人の石像を量産して住民を恐怖に陥れた

 

 ・リヴァヴィウサーを使い込むため、ライフボトルを999本買い占め、供給不足に陥らせた

 

 

 

「他にもあるが、この三つが主な罪状だ!」

「全部ラタトスクと無関係だよ!?」

 

 どう考えてもこの世界と無関係でしょこれ!

 捕まえるにしても、対応する場所で捕まえればいいじゃない!

 

「何を言うのですかマルタさま! ラタトスク様以外の誰が、あの悪名高きコレットさんを捕まえられるというのですか!? コレット容疑者を捕まえようとした者は軒並み証拠を奪われて動く石像に」

「ふみゅっ!」

 

 どこかで聞いたような声が聞こえたその直後、突然倒れたエミルの手から紙が消えた。

 

「ぐおっ……しまった! 令状が!」

「やられました! 逮捕令状を奪われt「コチッ」」

「テネブラエが石化した!?」

 

 突如石化したテネブラエの頭の上には石化毒を固めたハンマーが。

 ……ある意味自業自得のような気もするけど。

 

「……えっと、ガーネットガーネット……!」

「コレットまで何やってるの!? 本当に証拠隠滅する気!?」

 

 声の聞こえた方を見ると、目がぎょろぎょろ動く不気味な武器を握りしめたコレットがガーネットを腕に着け、エミルの持っていた紙を文字通り焼却しようとしていた。

 コレットまでおかしくなってるなんて……。

 

「ち、違うよマルタ! 私はね、あくまで捏造されたこの紙を燃やして無実の証明をするだけなんだよ!」

「その行動自体が紙に書かれた行為をやりましたって自白してるような物だよ!?」

 

 焦った様子でガーネットを装備してたら誰がどう見たって怪しいよ!

 

「違うもん! 私はちょっと強くなって帰って来ただけだよ!?」

「騙されるなマルタ! あいつは、無数の動く石像をグラニデで量産してきた恐るべき相手だぞ! 今テネブラエが奴の攻撃で石化したのを忘れたのか!?」

「そもそもグラニデってどこなの……」

 

 だから、違う世界の話をここでされても付いていけないんだってば……。

 

「私は無実だよ! だからこの紙を燃やすの! 信じてマルタ!」

「マルタ! お前は主人公の言う事よりも、コレットの言葉を信じるつもりか!?」

「正直どっちもどっちだよ!」

 

 エミルは当たり前のように問題行動や奇行を繰り返すし、コレットもコレットで実力行使の証拠隠滅狙ってるし……。

 どっちを信じろとか言われても、どっちも信じられないというか、信じたくないというか……。

 

「じゃ、じゃあ、私がこの紙を燃やしてもマルタは止めないよね?」

「させるか! 魔神剣!」

 

 コレットがエミルの持ってきた紙を文字通り焼却しちゃった。

 エミルは反射的に魔神剣を放ったけど、まあ空中に居るコレットに当たるわけないよね……。

 

「こ、これでもう私は無実だよ! コチハンに失敗して出来た動く石像の件も敵さんから貰ったアイテムの件もバンエルティアの船底に穴を開けちゃって沈めちゃった件も何もかも! 証拠は無いんだよ!?」

「くそ……何てことだ!」

「……一体今までどこで何やってたのコレット……」

 

 コレットはちょっとドジだけど真面目な神子様だ。

 そんな風に考えてた時期が私にもありました……。




シンフォニア、ラタ、マイソロ2、3、バーサスとやったけど、コレットって外伝の方が圧倒的に強い。誇張抜きに。
そっちから入った人がシンフォニアやラタやったらどう感じるんでしょうか。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。