ラタが駆け抜ける物語   作:ルスト

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ネタがネタを呼び、暴走する。
何処に行くかは知りません。
崖に落ちても空飛びます。


次の計画

「ホント何考えてるの!? 子供を谷底に突き落とすなんて!」

 

 この馬鹿エミルはホントにもう!

 イベント専用モブだったけど、まさか谷底に叩き落として始末するなんて思いもしなかったよ!

 

「マルタ、エミルもわざとやったんじゃないから許してあげようよ」

「どう考えてもわざとやってたよね!? 明らかに殺す気満々にしか見えなかったよ!?」

 

 というか、そもそもコレットが私の邪魔しなかったらあの子助けられたと思うんだけど!?

 そこのところどうなの!?

 

「……マーテル様が私の頭の中で何度も語りかけてくるの。子供を殺して私への生贄に捧げなさい、って」

「どこの殺人狂なの……」

 

 頭の中で語りかけてくる、ってどんな理由なの……。

 バルバトスじゃあるまいし……。

 

「……」

「……エミル、聞いてるの?」

 

 とりあえず正座させたけどエミルは無反応。

 ……なんか変だけど、まさか!?

 

「……zzz」

「って、堂々と寝ないでよ!?」

 

 案の定聞いてなかったよ!

 というか、完全に寝てしまって私の話全く聞いてなかったよね!?

 

「起こさないであげようよ。死ぬほど疲れてるんだよ?」

「エミルが死ぬほど疲れてるなら私はとっくに過労死寸前だと思うんだけど!?」

 

 好き放題遊んで疲れたんだね?

 ゆっくり休んでいいからね。

 ……とか言うわけないから!

 

「え? ここはマルタがそんな感じの言葉をかける場面じゃないの?」

「言わないよ!? というか言ってもらえるって思う方がおかしいよ!」

 

 ここまで好き放題暴れまわってるエミルを労われって明らかにおかしいから!

 真面目に頑張ってるならともかく!

 そんな不思議そうな顔されても全然説得力無いよ!

 

「ああ……全く! 酷い目に遭いました!」

「これに懲りたら変なこと言わないでね、ワンちゃん? 私は無実なんだよ?」

 

 テネブラエの石化は解除できたけど、こっちはこっちでまた妙な会話を……。

 ひたすらボケに走らないと生きていけないのかな……?

 

「当たり前だ! 大真面目にやるのはただの間抜けだからな! 俺はひたすら楽しんで生きていく!」

「そんな事堂々と宣言しないでよ! というかさっき明らかに私の話聞いてなかったでしょ!?」

「ああ……ロイド狩りの話か? 旧トリエット跡に先回りして魔改造した連中を放ってロイドを甚振るんだろ? で、次はフラノールで空中からメテオを……」

「誰もそんな話してないよ!」

 

 ああもう! 案の定話全く聞いてない!

 この馬鹿エミル!

 

「……で、話は終わったか? とりあえず石舞台を爆薬で破壊して中に乗り込もうと思うんだが」

「駄目だよエミル。石舞台はこの町の名所なんだから、ちゃんと元の形に戻せるように破壊しないと」

「……テネブラエ、どうする?」

「仕方ありません。戦闘に乗じて破壊しましょう。これなら事故と言う事で片付けられます」

「儀式やれば大丈夫だから! 何でも力で突破しようとしないで!」

 

 この三人から目を離したら何仕出かすか分からない……。

 別の意味で心配だよ……。

 

「マルタは仲間を信じられないの?」

「むしろ今までのどこに信じられる要素があるの!?」

 

 頼みの綱だったはずのコレットまで自由思考に走っちゃって……。

 早く良識組が来てほしいよ……。

 リフィルさんとか、ジーニアスとか……。

 

「ジーニアス……か」

「?」

 

 ジーニアスの名前を聞いた瞬間にエミルの表情がやや悲しげなものに。

 ……何で?

 

「そう言えば、ラタトスク様はジーニアスから手紙をもらってましたね」

「エミル、ジーニアスと文通してるの?」

 

 エミルとジーニアスが手紙のやり取りを?

 ……どんな内容なんだろ?

 まあ、相手はジーニアスだし問題ないよね。

 

「……思い出すだけで悲しくなってくる」

「「え!?」」

 

 そんなに酷い手紙だったの……?

 コレットも驚いて目を丸くしてるし……。

 

「――――ロイドにプレセアを取られた、プレセアを振り向かせたい、プレセアを僕の物にしたい、プレセアが僕の事を相手にしてくれない、プレセアがロイドにばっかり、プレセアが、プレセアが、プレセアが……今まで送られてきた手紙の大半がそんな感じだな。一応最近は一軍になるとか魔物より活躍するにはどうすればいいかとかも書かれてる」

「…………」

 

 開いた口が塞がらなくなってしまった。

 まさかジーニアスまで……。

 

「……そっか。ロイド、プレセアと……。ヒロインは私なのにね」

「こ、コレット……?」

 

 コレットの背後に怪物のような幻影が見えるんだけど……。

 放っておいたら上空から巨大な剣を降らせてきそうな気がする……。

 

「うん♪ ロイドにはお仕置きが必要だねっ♪」

「怖いよその笑顔! というか、周囲から黒い物がコレットに集まって来てない!?」

 

 目が笑ってないコレットの周囲に次々と黒い何かが集まってくる。

 というかなんなのこれ!

 まさか闇!?

 

「違うよマルタ。これはね……闇の極光だよ♪」

「どこでそんな物覚えて来たの!? というか今すぐその背後霊止めて! 放っておいたら世界壊しかねないから! 世界崩壊させられてバテンカイトスに引き込まれちゃうよ!」

 

 止めようにもこの世界にフィブリル無いんだよ!?

 

「……そうだね。浮気したロイドにお仕置きするときまでこの力は蓄えておかないとね。ロイドにはちゃんとお仕置きしないといけないけど♪」

「よしコレット。俺が考えたロイド捕獲用の罠の作り方を教えるから手を組むぞ。ロイドに傷つけられた者達を集めて、一方的な怒りと逆恨みをぶつけてやるんだ」

「私、頑張るからね♪」

「むしろ頑張らないで! 今のコレットが頑張ったら何か本当に洒落にならないことが起こりそうだよ!」

 

 というか、そもそも一方的な怒りと逆恨みをぶつけるって時点で最低だよ!

 それに別にロイドは必ずコレットと結ばれるわけじゃ無かったよね!?

 

「ロイドはね……私が最初に雪見に誘っても断るの。何度も何度も……。多分7回は断られちゃったかな? それに、最近はわざと嫌な事を言うようになって……。まともに相手してくれたの最初だけだよ?」

「それ多分好感度イベントの都g」

「なんて酷い奴だ! ロイドめ! お前の血は何色だ!」

「同感です! 善人ぶって数多の人間を振り回し続けているとは言語道断! 許してはおけませんね!」

 

 7回も断られたうえにわざわざコレットが嫌がる対応するのにはさすがに同情するかもしれないけど……。

 

「私はロイドに捨てられたの……。戦闘ではいつも二軍。事故でやられちゃってもそのまま。イベントでは放置安定……。最近なんて、ロディルに拉致されてから5か月間放置されちゃって……」

「……で、その間、ロイドは何をしてたんだ?」

「プレセアとリフィル先生としいなとアルタミラでカジノ三昧……。おまけに海で遊びまくったって自慢げに……。その間私は鎖に繋がれて食事すら与えられなくて……。天使化できなかったら餓死してたんだよ?」

「……酷いな。同情の余地も無い悪党だぞ。ジーニアスの件と言い、あいつは本当に人間か?」

「許し難い存在ですねえ……」

「それだけじゃないの。バキュラから武器が出てきたんだけど、それを見たときに「まな板(=バキュラ)からまな板(=コレット)用武器が出てきた」とか言い出して……」

「「「はあ!?」」」

 

 ……それ本当?

 なんだか嘘っぽいけど……。

 真実だったらそれはそれで最低だけど。

 

「コレット。なんとしてもロイドを倒すぞ」

「敵の敵は味方、です。手を組みましょう」

「うん♪ ありがとう、エミル! テネブラエ!」

 

 そのままエミルとテネブラエは打倒ロイド用の罠を考えるためとか言ってどこかに行っちゃったけど……。

 

「マルタ。ロイドを倒すためにも、一緒に頑張ろうね!」

「えっ……う、うん……」

 

 ……怪しい、というか、明らかに嘘のような感じしかしないんだけど……。 

 まあ、ロイド討伐は一応本来の目標になってるん、だよね?

 

「神子様! 話は聞かせていただきました! あの外道を叩き潰すため、是非私どもに協力させてください!」

「神子様をそんな扱いに……なんて奴ですか! 神子様、負けないでくださいね!」

「世界再生の英雄なんて、しょせん力だけだったって事ですね!」

「神子様! そんな奴に負けないでくださいね!」

 

 エミルとテネブラエがどこかに行った直後、コレットの話を聞いてた町の人達が次々にやってきてコレットにアイテムを渡していく。

 中にはオパールの指輪くれる人までいるけど……。

 

「みなさん……」

「神子様! そんな卑劣な奴に負けないでくださいね! 神子様には私達がついてます!」

「あんな売国奴に負けないでね!」

「テセアラとマーテル教会のスパイなんかに負けるなー!」

 

 

 その後もコレットの所には次々にアスカードの人達がやってきた。

 皆口々にコレットを励ます言葉をかけていき、そしてアイテムを渡して去っていく。

 その場面だけ見たらすごく良い話のように思えるんだけど、どうしてかな? 全くそう思えない……。

 

「みなさん……私のためにこんなに沢山……! ありがとうございます! 私、頑張りますね! ロイドなんかに負けません! 必ず、私が、勝ってみせますから……!」

「「神子様ーーーー!」」

「「頑張ってくださーーーーい!」」

 

 突然始まったコレットの応援会は大盛況のうちに幕を閉じた。

 町の人もエミルとテネブラエも居なくなり、私とコレットだけが残された町中で突然コレットが口を開く。

 

「ねえ、マルタ」

「何?」

「思い付きって、言ってみるものだよね」

「え? どうして?」

「だってね……こんなに儲かったんだよ?」

 

 こんなに儲かった……って、もうすごく嫌な予感しかしないけど……。

 

「主人公に酷い目に遭わされる悲劇のヒロインって良いよね♪ 思いついたことを適当に言っただけなのにこんなにアイテム貰っちゃった♪」

「やっぱり嘘だったの!? なんとなくそんな感じはしてたけど!」

「嘘じゃないよ? 思い付きだよ?」

「それを嘘って言うんだよ!」

 

 ああもう! コレットもエミルと同類だったよ!

 というか、世界再生の神子なんて肩書がある分もっと酷いかも……。

 

「じゃあアイテムも揃ったし、石舞台に行こうか♪ エミルとテネブラエとも協力できるし、よかったよね♪」

「コレットそのうち天罰下るよ!?」




ちなみにシンフォニアでコレットが居ない期間にアルタミラに入ってもカジノは出来ません。
リーガルが本名明かしてからじゃないとカジノに行けません。(ただし遊べるのはPS2以降)
もちろん海で遊ぶイベントなんてもっと後。
という事でコレットの話は完全に出まかせ。
引っかかる人など居ないと思いますが騙されてシンフォニアやったり攻略サイト見て確かめたりしないように。

外伝などでコレットが黒くなる作品があったりしますが、ここまで黒いコレットは多分居るまい。
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