うちの嫁は龍神様   作:荒北龍

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お祈り

 

 

 

 

(····················鉄くさい)

 

見事に顔面から体ほぼ全体に真っ白の血をぶっかけられ、ただいまカムイをベットで寝かせた後に部屋を掃除てシャワーを浴びている最中の宮島。

履歴書も全てダメになってしまい、また基地にコピーを貰わなければならない。一体どんな言い訳をしよう。飲み物をこぼしたと言ってまた再び履歴書のコピーをくれるほど情報部の奴らも優しいわけがなく、それがなくたって面倒な程多くの書類にサインや印鑑など、身分証明書なども必要なのだ。

そんな感じで頭を抱えながら、シャワーを浴びる宮島。

 

そんな時、家のインターホンがなる。

 

「ごめんくださーい」

「!」

 

宮島はその声を聞いて急いでシャワーを止めてバスタオル体を適当に体を拭くと、パンツとズボンだけ履いて急いで玄関に向かい、ドアを開ける。

 

「な、なんで半裸なんですかっ!?」

「すみません。先程までシャワーを浴びていたので」

 

ドアを開ければ、ぴこぴこと狼のような耳を動かしながら、尻尾をパタパタ振って、140cmと小柄でありながら、既に女性らしい膨らみのある胸を持ち、灰色の長いロングと、緑の交じった金色の瞳で宮島を見上げるはここらでは有名な我らの女神ゲフンゲフンっ!

失礼、シスター、シャウラである。

 

「···············あの、中に入っても?」

「困ります」

「え、でもいつもは」

「困ります」

「えぇ··········」

 

これは月に一回やってもらう"お祈り"だ。

神を信じてる訳では無い。居たとして、自分が逝くのは地獄だ。惨たらしく殺され、絶望か、苦しみの中、俺は地獄へ逝くのだろう。

兵士は皆地獄逝きだ。

 

「しかし、それではお祈りが」

「ならばここで」

「···············わかりました」

 

シャウラはしゅんとしながらその場に膝まずこうとする。すると

 

───我らが女神を

───あのクソ野郎

───火炎瓶持ってるやつ居るか?

───任せろ、俺があいつにメテオぶっぱなしてやる

 

物騒すぎる。

 

「すみません、いま部屋がちらかっているので、片付けてくるのでここで少しだけ待っていて貰えませんか」

「そうだったんですか!分かりました!」

 

そう言って宮島はドアを閉める。

急いでこの白い液体の処理とカムイを部屋から絶対に出ないようお願いしなければ。

 

「そういえばカムイさんはどこに···············?」

「お前シスターか?」

「あ、あの、こんにちは!」

「カムイさん!?」

 

何をやってるんだこの人!?

 

「あなたは誰ですか?」

「こいつのニート嫁」

「違います。穀潰しです」

 

間違ったことは言っていない。

と言うかさっきまでぶっ倒れてたくせにもう回復したのかこの人。ならせめて部屋の掃除くらい···············しっかりされてるな。カムイにしては珍しい。

 

「部屋片付けてやったのになんだよその言い草」

「だったら病人は病人らしくベットで寝ていてください」

「ちぇっ。わ〜ったよ」

 

そう言ってカムイは手を振って寝室に向かった。

 

「あの、あの人は誰なんですか?」

「気になるのですか?」

「い、いえ、そんなことは無いんですが、どこかで会ったような···············」

「そんな事より中にケーキがあるのですが」

「ケーキ!」

 

宮島は何とか話を逸らした。

そして、ケーキがあると聞いてこの貰えると絶対に信じて疑わないこの純粋無垢な目を見ていると、この娘もまだただの子供なのだと痛いほどわからされる。

自分が幾百、幾千、幾万の敵兵を、仲間達を殺してまで守ったものが、こんな小さな小さな子供の笑顔だとしたら、きっと、人を殺し続けた意味があったのかもしれない。

 

───あぁ、これが()()の守ったものか。

 

「···············"こぞう"」

「?どうかしまし───」

 

カムイに呼ばれ、目線をカムイの方に向けると、突然カムイがくしゃくしゃと強めに宮島の頭を撫でた。

 

「?、??」

「んじゃ、ケーキ私にも食わせろ」

 

そう言ってカムイは部屋に向かった。

 

 

(なんつー顔してんだよ)

 

宮島がシャウラを見る目が、酷く痛ましく、泣きそうで、哀れな目で、優しい目をしていた。

 

 





■一人称:私
■歳:約11歳
■身長:134cm
■得意なこと:神の加護
■必ずやること:祈り
■状態:神の加護
■好き:宮島、ケーキ
■嫌い:知らない人
■見た目:狼血族(ブラッドルプス)。昔から人見知りで、人前に出るのが苦手。神の加護を受けていると知ったのは生まれてからすぐの頃。親や母親を盗賊に殺され、その時シャウラは神の加護で助かったものの、それ以来人と関わることをやめ、教会の孤児院に引き取られたあとも友達を一人もつくらなかった。
その数年後、シャウラが神の加護を持っていることが発覚し、瞬く間にその話は広まった。
それが原因でシャウラは賊に襲われる。その時、たまたまシャウラを護衛していた宮島がシャウラ連れて何とか逃走に成功。その後、賊は捕まった。
その後、彼女は正式には神の加護を持った者と分かり、シスターになった。
過去一度勇者パーティーに誘われるも、「あの、あなたは誰ですか?」と一刀両断。
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