問題児たちと無から有を生み出す錬金術師が箱庭にくるそうですよ?   作:神流朝海

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こんにちわ~

このくらいの頻度で更新していこうかなと思います。

これから学校が始まるのでおそくなるかもですがよろしくお願いします。

今回の内容はサブタイトルのとおりです。



では、どうぞ


コミュニティでの一夜

場所は変わって、ノーネーム居住区画・水門前。

 

俺たちは廃墟を抜け、徐々に外観が整った空き家が立ち並ぶ場所に出る。

 

「へ~綺麗になってきたな」

 

「はい!ここら辺は子供たちが住むところですから」

 

俺たちはそのまま居住区画を素通りし、水樹と呼ばれる苗を貯水池に設置するのを見に行く。

 

貯水池には先客がいた。ジンとコミュニティの子供達だ。

 

どうやら水路を掃除していたらしい。

 

「あ、みなさん!水路と貯水池の準備は整っています!」

 

「ご苦労様ですジン坊っちゃん!みんなも掃除、手伝っていましたか?」

 

わいわいと騒ぐ子供たちは黒ウサギのところへ群がり、おかえり~といっている。

 

「お~い、史夜~お前もはやくこ~い」

 

いつのまにか十六夜たちは黒ウサギの元にいた。

 

前には子供たちが1列に並んでいる。

 

(ほんとに子供ばっかだな)

 

コホン、と仰々しく咳き込んだ黒ウサギが俺たちの紹介を始める。

 

「右から逆廻十六夜さん、久遠飛鳥さん、春日部耀さん、神川史夜さんです!

みんなも知っているとうり、コミュニティを支えるのは力のあるギフトプレイヤーたちです。ギフトゲームに参加できない者はギフトプレイヤーの私生活を支え、励まし、時に身を粉にして尽くさねばなりません」

 

「あら、そんな必要ないわよ?もっとフランクにしてくれても」

 

「俺もそう思うなぁ。それに俺がそれ、すればいいじゃん」

 

「駄目です。それでは組織が成り立ちません。あと、史夜さん。自分で勝手になんでもしようとするのはやめてください」

 

えぇ~~?べつにいいじゃん。

 

俺たちの申し出を黒ウサギが厳しい声で断る。

 

それからの黒ウサギの話は俺は聞き流した。

 

なんでも、こうしないと将来、この子達のためにならないとか。

 

それは俺も同感だな。

 

そんな風にぼけっと話を聞いていたら、

 

「「「「「よろしくお願いします!!!」」」」」

 

と大きな声が耳に入った。いや、これは大きいとかいうレベルじゃない。

 

「ハハ、元気がいいじゃねぇか」

 

「そ、そうね」

 

(私・・・ここでやっていけるのかな?)

 

「さすがに元気すぎだ」

 

それから貯水池に水樹を設置した。

 

水がその苗から出てくる様は見ていておもしろかった。

 

・・・俺もできるんだけど。

 

 

なんか十六夜が「これ以上濡れたくねぇ!!!」とか言ってたけど・・・・なんか最近、水難でもあったのだろうか?あ、そういえばこの世界に来たときも濡れてたな。

 

まぁ、でも気にしない気にしない。

 

そしてジンと十六夜がなにか言いあっている。

 

喧嘩?・・・そんなわけないか。

 

「なぁ?黒ウサギ?」

 

「はい?なんでしょうか史夜さん?」

 

「畑とか作らないの?」

 

「ですからさっき言いましたけど―――」

 

「俺が作るから年長組みの子供たち数人貸してくれ」

 

「え?」

 

黒ウサギは驚いたままだ。しょうがない。

 

「お~い年長組みのみんな~」

 

「「「「「「はい!!!」」」」」」

 

うわ!!うるせぇ・・・

 

「俺の手伝いをしてくれる人が数人ほしいんだが―――」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

5人ほどが猛烈なアピールをしてくる。

 

「じゃあその5人、俺についてきてくれ」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

「と、いうことで俺は先いっとくから。耀は飛鳥と十六夜に伝えといてくれ」

 

一番近くにいた耀に話しかけた。

 

「うん。わかった」

 

そして、俺は元・畑に向かった。

 

 

 

「さすがにひどいなぁ。これ」

 

俺は畑の有様にも驚く。ここもあの廃墟までとはいかないが痛みまくってる。このままじゃ100年たっても植物生えないぞ?

 

「どうするんですか?」

 

年長組みの子が聞いてくる。

 

「ん?ちょっと開拓を・・・ね」

 

さ~てここはなにを使う?

 

錬金術、陰陽術、魔法、時魔術、召喚術、青魔術。

 

開拓に使えるのはこれだけだな。

 

これのうち、どれか・・・

 

まぁここは俺らしく錬金術でいくか。いや、陰陽術も入れるか。

 

俺は畑の一部分に練成陣を描いていく。

 

描き終わると、今度は、呪符を正五角形になるように五枚おく。

 

この呪符には錬金術に反応するように作られている。

 

・・・というかそういう風に作った。

 

そして、

 

「よ~しお前ら、少しはなれてろ~」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

はなれたのを確認すると指を1回鳴らす。パチン。

 

練成陣が光に包まれ、呪符がそれをさらにかがやかせる。

 

この呪符は錬金術の効果を上げるものだ。

 

光がおさまると、そこには作物を育てるのに適した土が広がっていた。

 

広さは・・・15m×15mぐらいだ。

 

「よ~し。種まくから手伝ってくれ」

 

「「「「「わかりました!!!」」」」」

 

子供たちは目をキラキラさせながらうなずき、返事をした。

 

そして数十分後、種をまき終わった。

 

「お前ら、今日の晩御飯にこれを食べたいか?」

 

「「「「「はい!食べたいです!!」」」」」

 

「でも、こういうものってそんなに早く育たないですよ?」

 

「ん~・・・今日だけ特別な」

 

俺は拍手をするときみたいに手をパチンと1回たたく。パチン。

 

作物が急速に成長をはじめる。

 

それをみた子供たちから「うわああ!!!」

 

とうれしそうな声が聞こえる。

 

それを収穫して俺と子供たちはみんなのところへもどった。

 

 

 

 

「ただいま」

 

俺は取れたての作物を子供たちに預け、調理場に持っていくよう指示をして帰ってきたところだ。

 

「おかえり」

 

「あら、ごくろうさま」

 

「お前、ほんとなんでもありだな」

 

確認しておくが上から、耀、飛鳥、十六夜だ。

 

まさか一人でも「おかえり」と返してくれる人がいたとは。

 

ちなみに俺たちが今いるのは来客用の貴賓室だ。

 

「そろそろ風呂だってよ」

 

俺がそんなことを言うと

 

「それ、ほんと!?」

 

「嘘だったらゆるさないわ」

 

「マジかよ!待ってたぜ」

 

各自感想を述べる。

 

なんか1人危険な人がいたような。

 

そこに黒ウサギがやってきた。

 

「みなさーん!大浴場の準備ができました!!」

 

「はやく行こう!」

 

「もちろんよ、春日部さん!」

 

「じゃあ、俺も―――」

 

「「あんた(十六夜は男だろ!?)は男でしょ!?」」

 

俺と飛鳥が言う。

 

ケラケラ笑って十六夜がいう。

 

「冗談だよ冗談。先に入っとけ。俺は少し用がある。」

 

「ん?用ってなんだ?」

 

「決まってんだろ?お前との手合わせだ!」

 

十六夜がかなりのスピードでこぶしをとばしてくる。

 

俺は一歩も動かず、靴のつま先で地面をコンコンっとたたく。

 

十六夜のこぶしは突然出てきた黒い穴に入っていき、十六夜の目の前に現れた黒い穴から飛び出してきた。

 

それに十六夜は反応し、頭を少しずらす。

 

それであたらない。だが、顔は驚いている。

 

「驚いたな。俺、お前に勝てないかも。・・・ギフトを使わなきゃ、な」

 

「はは、それはまた今度のときにとっといて」

 

俺は笑いながら言う。

 

俺は十六夜の実力を認めている。あの速度でだされた不意打ちを避けたのだから。

 

しかも完全な不意打ちで、だ。

 

たぶんむこうも俺の実力を認めているのだろう。

 

 

喉かわいたな~

 

「十六夜、なんか飲むか?」

 

「おう、じゃあコーヒー頼む。あ、アイスでな」

 

「りょーかい」

 

また、俺は指をパチン パチンと鳴らす。

 

十六夜もわかってるのか自分の前に手をだしている。

 

十六夜の手の上にはアイスコーヒーが、俺の手の上にはカフェ・オレが構築された。

 

「やっぱお前のうまいな」

 

「そりゃどうも」

 

こうして俺たちの箱庭始めての夜が終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とでも思ったか?

 

「十六夜?もっかいやろう」

 

「ん?どういう風のふきまわしだ?」

 

「こんどは俺は身体強化の魔法しか使わない」

 

「肉弾戦ってことか・・・いいぜ!その喧嘩買った!!」

 

「とりあえず外でやろうか」

 

「そうだな」

 

俺と十六夜は空間転移で外へ移動する。

 

そこで黒ウサギに風呂に呼ばれるまで続けた。

 

なにか奥の森のなかにいたが、俺たちの戦いを見て現れた。

 

「あの・・すみません」

 

「ん?なんだ?」

 

「私た―――」

 

「ああ、いわなくていい。俺がてきとーに見るから」

 

「は?」

 

話しかけてきた動物の人たちの頭の中を見る。

 

ああ~なるほど。こいつら、あのライオン崩れの配下のやつか。

 

その記憶を十六夜と共有する。

 

ついでにジンにも。

 

「お前らのいいたいことは分かった。明日、ガルドを倒してフォレス=ガロを俺たちは手に入れる。が、その後、俺らノーネームのコミュニティはフォレス=ガロに名と旗印を奪われていたコミュニティに名と旗印を返すつもりだ」

 

「ほ、ほんとですか!!?」

 

「ああ、俺は嘘をつかない。それでいいよな?ジン?」

後半はテレパシーを使ってジンに伝える。

 

「え?なんですか!!?これ?」

 

「いいからはやく答えてくれ」

 

「わ、わかりました!ええと、はい!そのつもりです!」

ここから言葉だ。

 

「今コミュニティのリーダーの了解を得た。安心して帰ってくれ」

 

「わかりました!!ありがとうございました!!」

 

「あ、あと、お前らに言っておかなくてはならないことがある」

 

「なんですか?」

 

「人質にとられた人たちはもうこの世にいない」

 

「・・・え?」

 

どんどん顔色が悪くなっていく。

 

「すまなかったな。助けられなくて」

 

「・・・いいえ。あなたが謝る必要はありません。ですが、どうか、ガルドを倒してください!」

 

「ああ、もちろん」

 

そしてその人は去っていった。

 

「史夜、そんないいやつだったんだな。嘘をつかないって本当なのか?」

 

「十六夜・・・俺のことをどう思っていたんだ?」

 

ケラケラ笑ってごまかす十六夜。

 

ま、いっか。

 

 

 

 

これで俺の、俺たちの箱庭での長い1日が終わった。

 




史夜って思ったよりやさしかったんですね~

書きながら思ってました。

作物も作っちゃいましたし。これで少し、コミュニティの生活がよくなります。

どうせなら金塊をどっさり作っちゃえばいいんじゃない?
と史夜に提案してみたところ、

「それだとおもしろくない。それに十六夜や飛鳥や耀が反対するし」

ということだそうです。

感想とかよろしくお願いします


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