問題児たちと無から有を生み出す錬金術師が箱庭にくるそうですよ?   作:神流朝海

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こんにちわ~

更新が遅くなってすみません。

今回はガルドとのギフトゲーム前までいけたらいいなと思ってます。


では、どうぞ



コミュニティの朝と友達

俺は母さんにまた来るねといって俺はその場所を離れた。

 

 

 

館に戻ると、耀と黒ウサギとジンが起きていた。

 

ジンって早起きなんだな。

 

「おはよ。耀、黒ウサギ、ジン」

 

「おはよ。史夜。さっき会ったけどね」

 

「おはようございます!」

 

「あ、おはようございます」

 

3人とも返してくれた。

 

俺が中学?か、高校のときは挨拶とかしなかったからな。

 

・・・・・する友達もいなかったし。

 

「そういえば、どこに行ってたの?」

 

「ん?だから散歩だって」

 

耀が自分の頬を指でさしながら言う。

 

「ここ、涙のあとがあるけど」

 

・・・・・あ・・・・・・・・・・

 

「どうかしたの?」

 

「・・・いや、なんでもないよ」

 

俺はそう言って、早歩きでまだ起きていないかもしれない十六夜のもとへ向かった。

 

行くときに耀がなにか言いかけた気がするが、気づかなかった事にしよう。

 

 

 

部屋につくと

 

「入っていいぞ~」

 

十六夜の声が聞こえた。

 

「じゃ、入るぞ~」

 

俺はドアを開けてはいる。そこには・・・

 

 

 

「よ!史夜」

 

男子の部屋とは思えないほどに綺麗に片付いていた。

 

あの性格の十六夜が?

 

「お、おはよ。十六夜」

 

「ん?どうかしたのか?」

 

「いや、なんでもない」

 

「で、なにか用なのか?」

 

「そろそろ朝ごはん兼作戦会議だってさ」

 

「お、そうか・・・って俺は関係なくないか?」

 

「とりあえず朝ごはんだって」

 

「わかった。行こうか」

 

十六夜はそそくさ食堂へ向かって歩き出した。

 

それにしてもいつもガクランだな・・・

 

「ん?どうした?史夜は来ないのか?」

 

「俺は飛鳥を起こしてくるよ」

 

「そうか。じゃあ俺はさきに行ってるぜ」

 

さて、俺は飛鳥を起こしに行くか。

 

 

 

少し歩いて俺は飛鳥の部屋の前まで来た。

 

「お~い飛鳥?起きてるか?」

 

「・・・・・・・」

 

「お~い飛鳥?起きてるか?」

 

「・・・・・・・」

 

「お~いあ―――」

 

「『うるさい!!』」

 

「!?」

 

俺は突然しゃべれなくなった。口を開こうにも開けない。

 

飛鳥のギフトか・・・しょうがない。こういうときはテレパシーだ。

 

《飛鳥?聞こえてるか?》

 

《聞こえてるわよ!こんな朝早くに起こそうとして!》

 

《そろそろ朝ごはん兼作戦会議だから降りてこいって》

 

ちなみにここは2階だ。

 

1階が俺と十六夜。2階が飛鳥と耀の部屋がある。

 

《・・・わかったわ。ごめんなさい怒鳴ったりして》

 

《いや、それはいいけどはやくこのギフトを解いてくれ》

 

《わかってるわ。それとすぐに行く》

 

しゃべろうと口を動かしてみる。

 

「母さん、父さん」

 

おお、声でた。これでいいかな?飛鳥も起きたし、俺の仕事は終わったよね?

 

「飛鳥、先に行っとくからな」

 

「わかったわ。それとさっきのかあ―――」

 

俺は飛鳥の言葉を最後まで聞かずに階段を下りて食堂へ向かった。

 

 

 

食堂にはジン、黒ウサギ、耀、十六夜がいた。

 

「飛鳥ならもうすぐ降りてくるぞ」

 

「すみません。ありがとうございます」

 

ジンからお礼の言葉が。いや別にたいした事じゃないと思うけど?

 

そこで、

 

「ごめんなさい!私だけ遅れてしまって・・・」

 

飛鳥が入ってきた。あれ?

 

「あれ?飛鳥。その服は?」

 

飛鳥が着ているのは赤をベースに(というよりほぼ赤)したドレスだった。

 

「え?ああ、これは昨日着るものを持ち合わせていなくて黒ウサギからもらったのよ」

 

「へぇ~」

 

「とりあえず全員そろったので作戦会議を始めようと思います。

 

・・・・・といってもゲームがなにかわからない以上、細かな作戦を立てるのは無理ですが」

 

「ん~、とりあえず参加者はジンと俺と飛鳥と耀なわけだろ?」

 

「はい、そうです」

 

「じゃあ、俺と耀が主なアタッカーで飛鳥が、ん~ゲーム風にいうなら魔法使い?的な役割で、ジンは戦闘に慣れる、と。これでいいんじゃね?」

 

「・・・一応聞いとくけどそれは私にバックアップをしろってことよね?」

 

「お、難しい言葉知ってんじゃん」

 

「それくらいわかるわ」

 

「・・・なあ?俺、ここにいる必要なくね?」

 

十六夜が文句を言う。

 

「まあまあいいじゃん。十六夜。それにこれで終わりだ。

ジン?今いったとおりのことでいいか?」

 

「え、えっと、そうです?ね」

 

「おいおい、もっとシャキッとしてくれよリーダー」

 

「は、はい!そうです」

 

「ということでこれで終了~。各自ギフトゲームまでに準備を整えておいてくれ」

 

いつのまにか司会がジンから俺に代わってるけどいいや。

 

耀がコクンとうなずき、

「わかった」

 

飛鳥が返事をし、

「もちろんよ」

 

ジンが返事をした。

「わかりました」

 

「じゃ、俺昼までてきと~にぶらぶらして来るから」

 

「じゃ、私も」

 

耀が手を上げる。

 

「私も箱庭の世界を見てまわりたいわね」

 

飛鳥もだ。こうなったら流れ的に・・・

 

「・・・はぁ~。俺もいくよ」

 

さすが十六夜。空気が読める。

 

「と、いうことでぶらぶらしてきま~す。あ、これ渡しとくから」

 

「なんですか?これ?」

 

俺がジンに渡したのは時魔術が組み込まれた呪符だ。

 

「ギフトゲームに行く時間になったらこれに火をつけてくれ。時魔術は時間と空間を統べる術だから・・・って説明すると長くなるな。ま、とりあえず時間になったら火をつけてくれ」

 

「はい。わかりました」

 

「じゃあ、行ってくる」

 

「気をつけてくださいね」

 

俺と耀と飛鳥と十六夜は“ノーネーム”の居住区を後にした。

 

 

作戦会議の途中から黒ウサギがいなかったのはコミュニティの子どもたちを起こしてまわっているから、だそうだ。まぁ、いたら何か言われただろうが。

 

 

いろいろな事をしゃべりながら俺たちは箱庭をぶらぶらまわった。

 

今ちょうど昼前だ。

 

「どうする?あの山の頂上でご飯食べないか?」

 

俺の言葉に真っ先に反応したのは耀だった。

どこまで食べ物好きなんだよ?

 

「私はそれでいい」

 

「私もよ」

 

「おう、俺もだ」

 

俺たちはものの数分で400mくらいありそうな山を登った。

途中飛鳥が置いてきぼりをくらいそうになった。

 

そしたら、

 

「チッ。しょうがねぇな」

 

と言って飛鳥のところまで行き、突然お姫様抱っこをしたかと思うと、そのまますごい勢いで走ってこちらに向かってきた。

あと数秒で追いつかれそうだ。

 

「十六夜!頂上まで競争な!負けたほうはご飯少なめだ!」

 

「おう、その賭け、乗ってやるぜ!」

 

「私もやる!」

 

耀も笑みを浮かべながら言ってくる。

 

たぶん、負けた人が少なくなる分、自分が多く食べれるからだろう。

 

そして俺は人生で始めての、友達とのかけっこをした。

 

 

結果は同着。3人とも。いや、正確には4人か。

 

「あなたたち、いったいどういう体してるのよ?」

 

飛鳥が俺たちに聞いてくる。

 

「「「ふつ~の体」」」

 

俺と耀と十六夜は息ぴったりに答える。

 

「・・・・・」

 

ため息をつく飛鳥。まあ、そうだよね。普通の肉体は飛鳥だけだし。

俺は魔法で強化しているからだけど。(強化していなかったら普通の肉体)

 

「ま、昼ごはん食べるか。何がいい?」

 

「私はサンドイッチとシチューと牛乳」

 

「じゃあ、私は白ご飯と味噌汁と漬物と焼き魚。それとお茶」

 

「俺はピザのシーフードと照り焼きチキンと野菜がたくさん入っているやつで。あと牛乳」

 

「みんなばらばらすぎだろ・・・」

 

「そうかしら?」

 

「普通そうだろ」

 

「うん。人それぞれ」

 

あれ?心の声漏れてた?ま、どうせすぐ作れちゃうしいいんだけど。

 

「じゃ、作るぞ~」

 

とりあえず耀のを。パチン。

 

次に飛鳥のを。パチン。

 

そして十六夜のを。パチン。

 

最後に俺のを。パチン。

 

それぞれ自分の前に頼んだ料理が並んでいる。

ちなみに俺はサンドイッチにシュークリームとコーヒー牛乳だ。

 

目の前に広がる壮大な景色を見ながら俺たちは昼食を楽しんだ。

 

 

 

「どうしたの?史夜?」

 

「あら、いったいどうしたの?」

 

「どうかしたのか?史夜?」

 

「え?何を言ってるんだい?」

 

「だって史夜、泣いてる」

 

耀が言った。

え?俺は自分の頬を触ってみる。ほんとだ。濡れている。

 

「なにかあったの?」

「相談ならなるわよ?」

「俺もだぜ。史夜」

 

3人にそう言われる。そういえば、なんで俺は泣いているのだろう?

そうだな・・・理由をつけるなら、

 

 

 

「楽しいから、かな?俺は今までずっと1人だったんだ。いや、ずっとじゃないな。母さんや父さんがいなくなってからだ」

 

3人とも静かに聴いてくれる。

 

「だから、楽しかったんだ。ここにきて初めて“友達”ができて・・・友達と競争したりして・・・友達とご飯を一緒に食べて・・・そんなこと、今までなかったから・・・

 

・・・だからありがとうな。友達になってくれて」

 

俺はそこまで言った。自分のことを人に話したのはこれが初めてだ。

 

パチン!

 

・・・え?頬がひりひりする。誰かにはたかれた?

 

「そんなこといっちゃだめ。・・・私も・・私も同じだから」

 

耀が少し泣きながら言ってくる。

耀もずっと1人だったのだろうか?

 

「そんなお別れみたいなことは言っちゃだめ!私たちまだ会ったばかりでしょ!」

 

まだ会ってから1日ちょっとたつが、こんな耀は始めてみた。

 

「・・・・・そうだな。ごめん。耀。飛鳥と十六夜も聞いてくれてありがとうな」

俺は涙を拭ってそう答える。

 

「私よりひどい過去だったのね」

飛鳥がちょっぴり悲しみが入った声で言う。

 

「気にすんな。“友達”同士だろ?」

十六夜がケラケラ笑って言う。

 

「でも、私には動物の友達がいた。史夜はずっと1人だった。けど、もう私や飛鳥や十六夜がいるから!」

耀も涙を拭い、笑って、言う。

 

「ああ、ありがとな」

 

俺は今までにないくらい、笑って答えた。

 

 

 




今回は史夜と耀が主役の話でした。
若干過去に似た経験がある者同士のお話でした。


何か問題とかありましたら感想までお願いします。

問題とかなくても感想お願いします。

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