問題児たちと無から有を生み出す錬金術師が箱庭にくるそうですよ?   作:神流朝海

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こんにちわ。
史夜「あ、勉強は?」
・・・・・・・
史夜「やってないね」
・・・・・・・
史夜「もうすぐ学年末だよな?あと入試」
・・・・・・・
史夜「勉強はど―――」
はい!ということで続きを書きました。
オリジナルキャラで容姿紹介が終わってないのは、史夜と智史と結哉とシュヴァル・・・
いまいち、これだ!という感じの容姿が定まらないので、みなさんの想像でお願いします。
まぁ、作者はキャラの容姿紹介があっても、自分の想像で全部読むんですけどね(笑)

では、どうぞ


耀は回復 十六夜は怪我?

時は少し前に遡る。場所はある部屋だ。

 

「ぅ・・・ん?」

「耀さん!?起きたのですか!?」

「・・・え?うん。起きた」

「あの、大丈夫なのですか?」

「うん。大丈夫みたい」

 

耀が腕を回しながら言う。

 

「よかったのですよ・・・」

「史夜は?」

「ええっと、隣のベットに寝てるのですよ」

「・・・今の状況は?『吸血鬼の始種』はどうなったの?」

「晴明さんが外界へととばしてくださいました。一時は箱庭に来ないでしょう」

「そう・・・史夜は大丈夫なの?」

 

私は隣を見ながら黒ウサギに聞く。

 

「智史さん・・・史夜さんのお父さんの話によると大丈夫みたいです。・・・ですが、ギフトが・・・」

 

黒ウサギが史夜のギフトカードを持って俯いている。

 

「ちょっと貸して」

「え、あ、はい」

「・・・“七色の始術”と・・・うそ?・・・“ノーフォーマー”・・・!!?」

「そうなのです・・・“超能力の創造者”から、その二つに変わっているのです」

「“ノーフォーマー”って・・・どうして!?」

「智史さんの話だと、術の反動、らしいのです」

「あ・・・・・」

 

あの時の七色の術式、異常な力を持っていたのは私でもわかった。

 

「・・・あの術式の後、・・・史夜はなにかした・・・?」

「・・・はい。さらに強い術を放とうとしていたと、智史さんは言っていました。その

とき耀さんは毒に犯されていて、意識がなかったのです」

 

そうだ。あの時、突然力が入らなくなって・・・

 

ガシャアァァン!!!

 

大きな音と共に、部屋の一部が突然つぶれた。

 

「え!?」

「もう来たのですか!?耀さん、史夜さんをつれて外へ!」

「え?え?う、うん」

 

急いで史夜を背負い、グリフォンのギフトを顕現させて、外へ出る。

 

「え?何が起こっているの?」

 

私が見た街は、白い巨兵が徘徊している、赤く輝く街だった。

 

「・・・魔王が少し前に現れたのです」

「・・・魔王?わ・・・」

「・・?どうしたのですか?」

 

私も行く、という言葉を呑み込み、言う。

 

「ううん。私は史夜を守っているから、黒ウサギも早く助けに行ってあげて」

「・・・もう、大丈夫なのですか?」

「少なくとも史夜よりはね。私たちは安全なところに行ってるから」

「・・・わかったのですよ!耀さんも病み上がりなんですから体に気をつけて下さい!」

 

黒ウサギはそういうと、真っ暗な空の下、運営本陣営に向かって・・・え?

 

「さっきまでまだ夕日が高く見えたのに・・・・もう夜なんだ」

「・・・・・・・」

 

そして、依然起きない史夜を背負って、安全な場所を探し始めた。

 

 

『黒ウサギ?聞こえてる?』

『え?もしかして・・・ジン坊ちゃんですか!?』

『うん。今僕は白夜叉様の下に向かってるんだけど』

『それなら、黒ウサギもすぐに向かいます!というかどうやってこんな史夜さんみたいなことを?』

『これについてはまた後で話すから。・・・え?すぐ向かうって、史夜さんと耀さんは?』

『耀さんの目が覚めて、今は耀さんが史夜さんを守ってくれています』

『そうですか・・・じゃあ白夜叉様の下まですぐに来てください。僕はもうつきます』

『わかりました!』

 

「・・・ふぅ。これを使うのは結構頭痛がくるんですね」

ジンは1人、乾いた笑いを漏らす。

史夜さんに、「いつでも仲間と会話できたほうが便利だろ?」と言われ、もらったのがこの呪符。

同じコミュニティの同士にテレパシーを使える、というものらしい。

もらっておいて助かった。ほんとは2人の容体を聞きたかったのだけど、耀さんが目覚めたなら、史夜さんを守りきってくれるでしょう。

・・・やっと運営本陣営についた。白夜叉様はどこに?

 

「お、お主はジンではないか!?」

「白夜叉様!どこにいらっしゃるんですか?」

「ここじゃ!はやくこっちへ」

 

ジンが海晴にもらった呪符で声のしたほうへと飛んでいく。

声のした先には、薄黒い膜で覆われた白夜叉がいた。

 

「白夜叉様!どうしてこんなことに?」

「それは説明すると長くなる!それよりいいか、これから言うことを一字一句違わずに

黒ウサギに伝えるのじゃ!」

「わかりまし―――」

「その必要はございません!黒ウサギはここにおります!」

「く、黒ウサギ!?」

 

僕は今までにないくらい驚いた。速い、あまりにも速すぎる。あの部屋からここまで来るのに一体何秒で来たんだ・・・?

 

「ちょうどよかった。黒ウサギ。よく聞くのじゃ。第一に、このゲームはるルール作成段階で“故意に”説明不備を行っている可能性がある!これは一部の魔王が使う一手だ。最悪の場合、このゲームは“クリア方法が存在しない”!第二に、この魔王は新興のコミュニティの可能性が高い!」

「わかりました!では“審判権限”を発動させます!」

「うむ。頼んだぞ」

 

擬似神格・金剛杵を掲げ、空中に飛んだ黒ウサギが高らかに宣言する。

 

「“審判権限”の発動が受理されました!これよりギフトゲーム“THE PIED PIPER of HAMELIN”を一時中断し、審議決議を執り行います!プレイヤー側、ホスト側は共に交戦を中止し、速やかに交渉テーブルの準備に移行してください!繰り返します―――」

 

黒ウサギが宣言し終わった後、みんなに集まるように、テレパシーで呼びかける。

 

『レティシアさん、結哉さん、飛鳥さん、十六夜さん、至急運営本陣営まで来てください!』

『了解した』

『わかった』

『わかったわ』

『・・・了解・・・だぜ』

三人は普通に返事を返すが、1人だけ、返事が途切れ途切れだ。

『十六夜さん!?どうしたんですか!?』

『いや・・・なんでもねぇ・・・すぐに行く』

『あの、十六夜さん?本当に大丈夫ですか?』

『・・・・・』

『十六夜さん?』

『・・・・・』

『十六夜さん!?』

 

「返事が・・・なくなった?」

 

突然、史夜さんの言葉が頭の中に蘇る。

 

・・・・・

「この呪符を使っていて、相手側から返事かなくなることがある。テレパシーを受けた相手が心の底から嫌だと思ったとき。それと、意識が無いときだ。気絶とか寝てる、とかな。相手から一方的にテレパシーを切ることはできないから、突然返事がなくなったら、気絶した、と思っておいていい」

・・・・・

 

「白夜叉様!十六夜さんが―――」

「あら、十六夜君がどうかしたの?」

「あ、飛鳥さん!」

ジンが後ろから声をかけられ振り向くと、赤い巨大人形に乗った飛鳥がいた。

「十六夜さんとのテレパシーが途絶えたんです!戦闘で傷を負い、気絶した可能性があります!」

「!!!?・・・私、すぐに十六夜君のところへ行ってくるわ」

「え、あの―――」

「ディーン!十六夜君のところまでお願い!」

「DEEEeeeeN!!」

 

飛鳥はディーンと呼ばれた赤い人形に“威光”をかけ、十六夜のもとへむかった。

飛鳥が十六夜のもとへ向かった後、すぐにレティシアと海晴が降りてきた。

 

「ジン殿、なぜ黒ウサギの“審判権限”を発動させたのだ?海晴殿とシュヴァル殿で魔王たちを押していたというのに」

「いや、レティシア、あれは押していたんじゃなくて、互いに押し合っていたんだよ?」

「ん?どういうことだ?」

「あそこシュヴァルとペストが戦ったら、あの辺は廃墟に、この街はペストで死滅させられてたからね」

「・・・え?魔王相手に押していたんですか・・・?」

「う~ん。見ようによるかな。戦闘的には押していたし、戦略的には押されていたって感じかな」

 

 

黒ウサギには感謝感謝だね。・・・まぁ、でもシュヴァルの話によると、もうすでにこの辺一体にペストの病原菌が蒔かれているらしいけどね。

私の推測が正しければ、彼女、ペストはハーメルンの130人の功績じゃなくて、8000万の死の功績だと思う。

なぜなら―――

 

「お~い?聞いてるか?お~い?」

「ぇえ!?」

「おいおい、なに難しそうな顔をしてんだよ」

「・・・あなた、誰?」

「俺は霧下結哉。で、「シュヴァル」を呼び出していたあなたは?」

「私は千流海晴。シュヴァルを知ってるんだね。同じ世界から来た人かな?」

「おう。俺は日本国立魔法研究所に最年少で勤めている12番目のノーベル創術賞受賞者。いや、正確には勤めていた、かな」

「結構輝かしい経歴を持ってるのね。私はイギリス国立錬金術陰陽術研究所に勤めていた、SSSSランクの召喚を行える術者だよ」

「ははは、海晴もかなりすごいぞ。それ」

「あはは、結哉君には負けるかな」

 

そんな簡単な自己紹介をしていると、ズシン、ズシンと大きな足音が近づいてきた。

 

「大変よ!!十六夜君が・・・十六夜君が・・・」

「十六夜さんが大変!?」

「十六夜さんに大変なことってあるんですか!?」

「主殿が大変!?」

「十六夜に大変なことってあったのか!?」

「え!?あの十六夜君が!?」

「あの小童が大変だと!?」

 

その場にいる全員(飛鳥を除く)が驚愕の声を上げる。

ちなみに、上からジン、黒ウサギ、レティシア、結哉、海晴、白夜叉である。

飛鳥は今にも泣きそうな声で言った。

 

「十六夜君が・・・怪我してて・・・」

 

ディーンが飛鳥と十六夜を手に乗せ、下におろす。

・・・十六夜は、血だらけだった。

 

「な!?十六夜!大丈夫か!?」

驚きの声を上げながら、結哉が近寄る。

 

 

十六夜の状態は・・・・・酷い。

両手首足首、両腕、両足の骨が折れている。さらに肋骨が肝臓に突き刺さっていて、非常にまずい。とても動ける状態じゃない。

しかし・・・一体どうやってここまでの傷を十六夜に・・・?

 

「・・かはっ・・・あいつの名前はヴェーザーだった・・・あいつは・・・巨大な笛を振り回して出た音で・・・俺の骨にダメージを与えてやがったんだ・・・」

 

血を吐きながら十六夜は言う。

 

「十六夜の骨を脆くするって、一体どんな魔笛だよ・・・まぁ、骨は完治させとくから、今はゆっくり寝とけ」

「・・・はっ・・・俺にも魔王とやらせろよ」

「はいはい。三日もあれば治るから寝とけ」

「・・・あ!?・・かはっ、それじゃ、参加できな・・・」

 

魔法を使い、眠らせる。同時に「再生」の魔法を使用し、今の体の情報を、戦う前の体の情報に上書きする。・・・よし。これで治療完了だ。

・・・あとは、まぁ、なんだ。眠っとけ。少しくらい俺にも、でしゃばらせろよ。

 

「・・・助かったの?」

「ああ。安心しろ、飛鳥。俺もいるし、海晴もいるし、治療は何でもできるからな」

「よかった・・・」

 

飛鳥は、寝ている十六夜に抱きつく。瞳には涙が溜まっていた。

 

「え、ちょ、そんなことしたら起きたとき、十六夜さん暴れますよ?主に結哉さんに対して」

「ははは、怖いこというなぁ黒ウサギは」

「・・・助かってよかったです。ありがとうございます。結哉さん」

「いや、そこまで気にせんでいいよ。ジン。それよりテーブルにつく人を決めなければ―――」

「それについては準備を整えています。現在、ギフトゲームに参加している全コミュニティの方々にはもう集まっていただきました。その中から、話し合いによって選ぼうと思います。もちろん、あなた方“ノーネーム”も含まれています」

「サ、サンドラ様!」

「あなた方も大広間へお願いします・・・!?怪我人ですか!?上の階の部屋が空いています。そこへどうぞ」

「わかった。サンドラ。飛鳥、十六夜を診ていてくれるか?」

「・・・ええ、起きるまで私が診てるわ」

「ああ、頼む。じゃあ、ジン。大広間に行こう」

「はい。わかりました」

 

・・・十六夜が戦えない状態になるとは・・・ヴェーザー・・・あいつ、神格でも持ってんのか?

それにペストもラッテンも弱くは無い。

・・・ラッテンが押されていたのは、手駒がなかっただけで、駒さえあれば、飛鳥と同等かそれ以上の強さを持てるはずだ。

ペスト・・・14世紀後半に大流行した“黒死病”

「シュヴァル」は安倍晴明が式神に神を封印して造られた召喚獣だ。

シュヴァルは安倍晴明が未来を視たときに、大流行していた伝染病を止めるために、安倍晴明が造り出した対伝染病の結界。だから日本のペストによる被害は日露戦争で安倍家の血が途絶えるまでなかった。

シュヴァルとペストは昔から喰い喰われる関係だった。

結界で菌を滅し、菌で結界を滅す。

だから、シュヴァルはペストに対し、相性がいいし、相性が悪いのだ。

どうしたもんか・・・シュヴァルとペストをあてるのか?

・・・・

まぁそれも審議決議しだいだけどな。とりあえずは、ジンと俺が立候補するか。

ジンはやる気あるみたいだし。まぁ問題ないだろ。

たくさんの考察を重ねながら、大広間に歩き始めた。

 

 




次話は審議決議のところ、というところでしょうか。
まったくストーリーが進まない・・・
最後の結哉の考察の中でざっとシュヴァルについて説明がされていましたが、内容、わかりましたでしょうか?わかっていただけたらと思います。(表現力が乏しい・・・すみません)

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