ゼウスの加速していく拳に、そらは両目で見逃さずに避け続ける。着実に、確実に。その上反撃も繰り返す。
「これそらちゃん勝てるんじゃない!?」
AZKiは叫ぶ。それにみことロボ子が肯定の返しを行う。しかし、一人だけ、不安を感じる者がいた。
「…………いや、分かんねえ……」
「すいちゃん不吉なこと言わないでよ!」
みこがすいせいにそう怒りを露にした瞬間、そらから血が溢れたしてきた。右目の周囲からだった。
「え! なんで!?」
「…………拒絶反応……他のヒト……いや、タカの目を無理やり入れたからだ」
「あぁ……悪い予感的中しちまった……」
四人の間に重い空気が漂いだした。しかし、当のそら本人はというと、潰れた右目からの出血をもろともせず、笑顔で殴りあっていた。
「無茶しすぎちゃった」
「それでも続けるとは……お主、やはり面白いのう!」
そらは雨のように降るゼウスの拳の隙をつき、クレヨンを空中で走らせて刀を描き、ゼウスの拳に刃を向ける。拳は急停止することができず、拳は刀で切られた。
「ふふ、これでおあいこになったね?」
「成る程……そうきたか!」
切られた右手は、溢れる筋肉を抑制できず、右腕こと弾きとんだ。ゼウスは残された左手で拳を作る。
「お主の目か、わしの命……どっちが強いか尋常に勝負!」
ゼウスは残った左腕を高速で振る。しかし、筋肉の動きが先程とは異なり、ブレーキ機構を生成していた。
「同じ手は通用しない……か」
そらは刀を捨て、メリケンサックを拳に描いた。そして、ゼウスに拳を振りかざす。さっきまで見ていたゼウスの動きを参照して放たれる拳は、最早ゼウスのそれよりも速かった。
「これが、本家越え……てね」
拳はゼウスに当たるが、それと同時にゼウスの拳もそらに当たる。しかし、それを受けようともそらはもう一発、ゼウスからももう一発。どんどんとそのループは加速していき、光速を越え、次元をも超越する拳に至っていた。その合間合間にそらはゼウスの拳を描いた壁で防いだりして、何とか一瞬の体力回復を行っていた。
「お願いそらちゃん、勝って!」
「そらちゃん負けるなぁ!」
「かんばにぇそらちゃん!」
「勝利を信じてるよ!」
そらは仲間からの応援を拳に乗せ、全力を尽くす。描いて、殴って、殴られてを繰り返しに繰り返す。
「ねえ……ゼウス」
「なんじゃ」
「次で……終わりにしよ!」
「…………分かった」
一瞬、拳が止んだかと思えば、二人は拳を握りしめ、構える。そして、雄叫びをあげながら相手に向けてそれを放つ。拳は宙で互いにいがみあい、拮抗する。
次回決着!
胸板が薄いメンバーの胸盛りはありかなしか(暫く後に控えた登場者の演出のためのアンケートです。第四回戦ではありません)
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あり
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なし