拮抗しあう名も無き拳。どちら側に優勢劣性などない、真の拮抗。しかし、その時であった。何かにひびの入る音が二人の声にかき消されながら鳴り響く。音源の持ち主は、その音源の変化にいち早く気づいた。
「クレヨンが……」
そして、その音源……クレヨンのひびは広がり、粉砕された。瞬間、拮抗していた拳が一気に崩れ、ゼウスの一撃がそらを襲った。そらの体は吹き飛ばされ、壁に衝突し、床に落ちた。
「「「「そらちゃん!」」」」
4人の声がそらを包む。そらは息を荒くして、倒れながら笑った。
「あーあ…………後少しだったんだけどなぁ……」
そらはギリギリで立てているゼウスの姿を、ぼやける視界で捉えた。ゼウスは定まらない足取りでそらへと近づいていく。そして、そらの右端まで辿り着いたゼウスはその場に腰をおろし、息を整えた。
「……そら、といったか」
「そ。ホロライブ0期生、ときのそら」
「お主、中々良い力を持ってた。わし、負けるところだった」
「ははは、私だけじゃないよ」
そらは震える腕を何とかしてあげ、観客席の4人に指を指した。
「みんなが……仲間がいるから……私は頑張れるの。それに、みんながいなきゃ……私もここまで来れなかった」
「……仲間……か」
そらの体が緑色に輝き始め、体に亀裂が入り始める。そらはその自信の変化に、ただ好奇心を持って眺めていた。
「へぇ……これって痛くないんだ…………それに、これが起こるってことは……はは、楽しかったなぁ」
亀裂が身体中に広がりきり、そらの体が割れる。ゼウスはそれを見届けて立ち上がり、入場してきた扉へと向かった。
「お疲れさまでーす!」
こよりが元気よくそらを迎える。そらは満面の笑みでこよりの肩に掴まる。
「いやぁ……これ疲れるねぇ!」
そらが出てくると、他の0期生も起き上がった。
「いやぁ……惜しかったねそらちゃん!」
「かっこよかった!」
「あんな原作から能力変えて良いんだね……良いこと知った」
「す……すいちゃん、何する気?」
AZKiが向ける疑問の顔に、すいせいはただ目線を逸らすだけだった。
「と、取り敢えず次の希望者いますか~!?」
一方、とあるビルの中の一室では、盛り上がっている会場とは異なり、ただ静寂が広がっていた。そして、その部屋の主が静寂を切り裂く。
「へぇ……おもしれぇじゃねえか。おめえら! 聞いてたか!? 作れるよな!?」
周囲にいる人々は皆一様に、ただ一声叫ぶ。
「勿論です!」
そして、周囲の人々は全員、その部屋を出ていった。
最後のは一体……(すっとぼけ)
次回はポセイドンです。
胸板が薄いメンバーの胸盛りはありかなしか(暫く後に控えた登場者の演出のためのアンケートです。第四回戦ではありません)
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あり
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なし