観衆の神から「GOC」という声が津波のように立ち上がる。しかし、その声はポセイドンの睨みによって止められてしまった。それを、ぐらは余りにも不気味そうに見ていた。
「恐怖政治なんて……クーデターでも起こりそうだね。素直に受け取っても良いと思うけど」
ぐらは後ろにいる同期に目をやる。同期達は手を振り、大声でぐらに声援をあげた。ぐらは手を振り返してポセイドンの方に向く。
「それに、同じ志を持った仲間からの声ってのは良いもんだよ」
「……仲間だと?」
「そ、仲間」
「……神は群れぬ。神は謀らぬ。神は頼らぬ。それごそが神」
「へぇ……つまり完璧と」
ぐらは会場に響く位の大声で笑う。
「ばっかみたい! 『助けて』とも言えない神とは情けないね!」
ポセイドンの耳にその言葉が響くと、一瞬にして顔を曇らせ、飛び上がる。そしてそのトライデントを超高速で放ち始めた。ぐらはその連撃を自身のトライデントで受け止める。
「あはは、図星かな!?」
ぐらは両手で掴んでいたトライデントから左手を離し、横に突きだす。するとその腕に黒く、長い魚類が巻き付き、その腕でぐらは相手のトライデントを掴んだ。するとそのトライデントに電気のようなものが流れた。
「どうかな?」
「……しょうもない」
ポセイドンはそのトライデントをぐらが掴んだまま動かし、ぐらを地面に叩きつけた。そしてそのまま、先程よりも多くの連撃を放ち始める。ぐらはそれらをトライデントで捌くしかない。
しかし、ぐらも防戦一方ではない。捌きながらぐらは立ち上がり、相手のトライデントを掴んでは上がる。それを続けると、ぐらはやがてポセイドンの元に辿り着き、その自身のトライデントを突こうとした。しかし、それは叶わない。何故か、それは折られたのだ。ポセイドンがぐらのトライデントを掴み返し、その握力で折ったのだ。ポセイドンは宙に浮かぶぐらの腹に蹴りを入れ、また地面に叩きつける。
「Oh……」
それをみた不死鳥や司祭は絶望した。武器がなくなったのだ。しかし、死神と探偵は違った。探偵はその洞察力で、死神は咄嗟に使ってしまったその寿命を見る力で確信した。やつは、うちの自慢は負けていないと
「……あぁあ……痛いなぁ…………」
ポセイドンはいつの間にか地面に降り立っていた。ぐらは折れたトライデントを両手に持っている。
「ぐら……一体何をするつもりなんだろう」
探偵……アメリア・ワトソンは期待していた。ぐらの行動の予測はできないが、経験上、とんでもないことをしようとしているのは分かっていたからだ。
ぐらは折れたトライデントを持って、会場の回りを包む海の最上面を見つめる。
「あーあ、こんなに顔が血塗れだ。髪も赤くて、目も充血してる」
しかし、そう言う彼女の顔は綺麗であった。そして、ぐらはその水面に手を突っ込んで空気中にすぐ戻すと、その手には誰か……いや、赤いぐらの腕が掴まれていた。
「久し振り、がうる」
ぐらは折れたトライデントの棒の方をがうると呼ばれた者に渡した。
ちなみに、がうるは本人が実際に言ってます
胸板が薄いメンバーの胸盛りはありかなしか(暫く後に控えた登場者の演出のためのアンケートです。第四回戦ではありません)
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あり
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なし