受けた衝撃からか、すいせいの足は千鳥足のように安定していない。対照的に、その赤眼はヘラクレスを捉え続け、安定している。
「あぁ……こりゃアバラ何本か逝ったな……ハハ、まさに絶体絶命」
「何故お前は笑えるんだ」
「だって……絶体絶命なんて何度もあったもん。それこそ、イノナカでも、今でも」
すいせいの言葉の始めから終わりまで、ヘラクレスは聞く。その言葉だけでは努力と苦労の言葉に聞こえるかもしれない。だが、それにすいせいの声がつくと、その言葉には前二つに加え、どこか絶体絶命を楽しんでいるような、端から見れば何処かしらがほんの少し狂ってなければ得ることのできない感情が声に乗っている。
「……星街すいせい。この俺が、お前にかつて無い程の享楽を与えてやる!」
「あぁ……かかってこいよ。こっちも答えてやる」
ヘラクレスは石柱を構え、息を整えると、思い切り石柱を何処かに向けて投げた。石柱は凄まじい横回転をしながら宙を舞い、星並ぶ空の中に一時停止した。停止した石柱はおぞましい雲のようなオーラを纏い、宙に渦を為した。
「出でよ、地獄の番犬」
「ほう、フワフワか? モコモコか?」
渦から血液のような赤い何かが溢れ落ち、禍々しい獣が目を光らせる。三つの頭、複数の眼を持った犬のような存在。その存在は吠えながら一心不乱にヘラクレスへと向かうと、二体が両腕を咥え、残った一体が体を食うと、赤い煙が発生すると共にヘラクレスの体が変化を遂げた。
「へぇ……変わるねぇ…………おーけーおーけーボクが君の神様になったげる」
ヘラクレスの変形に対抗するかのようにすいせいも声を響かせる。するとすいせいの背後から光のようなものが放たれ始め、服の上に白い布が追加された。
「これであんたと私は同格になった」
「そんな簡単に神になるなんてな。ふざけるのも大概にしろ」
「職業柄、楽しく愉快に生きてるようにしなきゃいけないもんで。全く、良いもんだよVは」
杖代わりに使っていた斧を構え直す。体が軽くなったことで必要なくなったならだ。すいせいは早速その新しい体を試してみることにした。地面を蹴り、ヘラクレスへと何度も斧を振る。右、左、上、また右、何度も何度も。その全ての動作が宙に浮いてるかのように軽いおかげで、攻撃を速く試みれた。しかしヘラクレスはそれら全ての攻撃を弾いたり、防いだりする。変形前であれば、対応できなかっただろう。
「死ね! 死ね! 死ねや!」
「この威力、そよ身のこなしよう……本当に神になったのだな」
ヘラクレスは何処か寂しさを宿らせ呟いた。
段々と速くなる猛攻。それらをヘラクレスはただ防ぐしかなかった。しかし、どんなものにも限界は訪れる。たった一瞬、隙を作ってしまった。その隙をすいせいは見逃しておらず、ヘラクレスの右腕を見事に切り落とした。
「ようやく……落ちやがった」
すいせいにも疲労は酷くたまっており、腕を落とした途端に猛攻を止め、無気力に地面へと落ちてゆく。そしてその間にヘラクレスが残った左腕で殴り飛ばす。
なんか……少し長引きそう……
あぁそうそう、二ヶ月程前からやろうと思って忘れてましたが、実は二、三年ほど前からTwitter(X)アカあるんですよね。良かったら見てってください。休載情報とか流すので。(宣伝)
https://twitter.com/AsteroideaDiosp
胸板が薄いメンバーの胸盛りはありかなしか(暫く後に控えた登場者の演出のためのアンケートです。第四回戦ではありません)
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あり
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なし