悍ましき神と全たる神。その二柱を視界に収めながら、ヘイムダルはギャラルホルンを通して声を挙げる。
「え……えー、それでは改めまして……人類側闘士、ハコス・ベーールズゥ! 神側闘士、毘沙門天。否、七福神、否否! 色々改め、零福うぅぅ! ふぁい!」
ベールズは自身を『ハコス・ベールズ』と単体で紹介されたことに不満を覚えながら、相手を見つめる。禍々しいオーラを放つ神。ベールズは少しの恐怖を覚えた。
「お前にこれといったものは無いけど……悪く思わないでね……だって、運の悪い君が」
「砲撃」
瞬間、いつの間にかベールズの両隣に存在していた大砲二門が零福の腹を撃ち抜いた。零福は腹を抑え、悶え、呻く。
「……すまない。お約束違反だったかな」
零福は息を切らしながら立ち上がる。恨めしそうにベールズを見上げながら、吐血さえして。
零福は反芻する。相手への殺意を。自身の不幸を。この度に獲物が蠢く。まるで生き物のように。
零福はその斧をふんぞり返りながら構え、全身全霊を込めてベールズへとそれを振るう。全てを切り裂かんとするその刃先はベールズへ届いたかのように見えた。否、当たった。しかし、ベールズには少しの傷物つかず、完美品のまま。
「あれ? 当たったよね? おかしいな!」
「はは、もしかしたら空間が僕に依怙贔負しているのかも」
次に零福は斧を横一文字に振るったが、これも当たって当たらない。それを見た途端、零福の極々小さな堪忍袋が溢れてしまい、出鱈目な斧振りへと移行した。しかし出鱈目とは言うが、狙いはきちんと定まっており、普通であればベールズはサイコロステーキになっている頃だ。しかし、今は空間が味方してくれている。
「あ~……不幸すぎる……不幸だよおぉ!」
零福の叫びに同調し、斧に眼球が生えてきた。もともと悍ましいその斧がさらにおどろおどろしく変化していく。更に大きさが増し、赤色の決勝が生えた。
ベールズも流石に飽きてきたため、空間の加護を解除した。
「きやぁぁ!」
零福が斧を地面に突き刺すと、その先まで切れ、観客席をも二つに切った。
「……これは凄いな」
ベールズは斧の威力に軽く惚れた。ただ戦いは戦い。すぐさま気を取り戻し、ベールズは二つのサイコロを取り出し、地面に振り落とした。
「二十三。まあそうそう出ないよねぇ……」
そう呟いた瞬間、零福の頭にそこそこ大きめのタライが落ちてきた。
「いったい……あぁ……不幸」
たらいの痛みは案外すぐ治まったのか、零福はもう一度斧を振り始めた。
中々にチート。まあ零福も強いんだよなぁ……未来視なきゃやってらんなそう
胸板が薄いメンバーの胸盛りはありかなしか(暫く後に控えた登場者の演出のためのアンケートです。第四回戦ではありません)
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あり
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なし