不運を吸う斧はますますと巨大化していく。しかしベールズはその斧による猛攻を時に蔓、時に妖刀を出して、時に時の槍で止め、避け続ける。
「……あぁ! どうなってんだよ!」
「おやおや、負け惜しみか?」
「ちげえ! つうか、避けるばっかでさ、舐めてんのかよ!」
「……へぇ」
ベールズは零福の四肢の時を止め、手に鞭を現し、腹に向けて打った。何度も何度も打ち続け、零福の腹には赤いみみず腫れが幾重にも連なり始める。
「君もMなんだねぇ……大丈夫、僕理解あるタイプだから」
「ちがう……違うよ!」
零福の四肢がベールズの許しなしに動いた。時が動かされた。
しかし、時を動かして零福が最初に行ったことは、痛む腹を抑えることであった。ブツブツと自身の不幸と不利益を嘆き、心の中では黒の濁流が乱流する。
「あぁ……あのう、大丈夫~?」
ベールズの哀れみは零福の中にある黒をさらに濃くさせた。やがてには体から紫にも黒にもとれる瘴気が放たれ始め、それに比例して斧も大きくなっていく。
「くそ……くそくそ……くそくそくそくそくそくそくそくそくそくそっ! どちくしょうがっ!」
斧が横へ広がる。太陽に雲がかかったように地面が影に覆われる。影の本はベールズへとゆっくりと近づき、やがてはベールズを潰したかのように見えた。
「ほふっ……天誅」
零福は恍惚とした表情でハンマーとほぼ等しい斧の先を見つめた。しかし、それは立っていた。周囲の空間に少し皹が入っているベールズが。
「……ちょぉっと、無理させちゃったかなあ……ま、そちらが元気そうで安心したよ」
少々痛む足を抑えながら、ベールズは空間を動かし、その斧を跳ね返した。零福はまた、忌々しそうにベールズを見つめ、叫ぶ。
「余裕ぶってんじゃねえ! 潰せねえなら……」
「八つ裂き、でしょ? 安直だねえ」
ハンマーのようだった斧が変化し、無数の刀が生えてきた。ベールズの周囲にあった皹は未だ少し残っており、無茶をさせることはできない。
「……なら」
零福が斧を横に振るう。しかし振るう先には幾本もの大樹がいつの間にか生えており、斧の動きを止められる。その間、ベールズは零福の背後に回り、大きくした拳という空間を零福の脇腹にぶつけた。零福はその衝撃に思わず武器を手放し、また倒れ込んだ。
「どう? 効いたでしょ?」
斧が小さく萎んていく。しかし何かが違う。何かが斧の中で蠢いているかのように感じるのだ。
零福は先程よりも早く回復し、斧を振るった。もちろんベールズは避けることができたが、地面に刺さった斧から茨の刺のようなものが内から突き出て、ベールズの寸前までに迫った。
「危なかったぁ……」
引き延ばしてるようで悪いですが……どうかお許しください……
胸板が薄いメンバーの胸盛りはありかなしか(暫く後に控えた登場者の演出のためのアンケートです。第四回戦ではありません)
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あり
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なし