何度零福がその武器を振ろうが、ベールズには届かない。その度に斧は変化し、ベールズを切らんとする。尤も、ベールズには当たる気も、負ける気も無いようだが。
「なんなんだよ……当たれよ……当たれえぇ!」
その叫びに同期するかのように、零福の斧が一部溶解し、両手剣へと変化した。軽量化もしたのか、零福はその剣を軽々しく振るい始めた。ベールズも負けじと、両手に時針と分針を模した槍を出現させ、チャンバラのような打ち合いを始めた。
ただ、チャンバラは早々にベールズが飽き、零福の上半身に大きくエックスを描くように刃を入れた。
「なんなんだよ……なんなんだよお前はよお!」
更に剣が変化する。最初は球体のような形状をしていた得物は、花開くように割れ、中から鍵爪のような刃が現れ、ベールズへと向かっていく。
「はっは! 本当自由だねぇそれ!」
ベールズは思い出したかのように、赤色のサイコロを取りだし、地面に転がした。サイコロは地形に合わせて転がり、あまり止まる気配を感じられない。ただ、永久機関が存在しないように、サイコロもいつまでも転がるわけではない。
「……ほ~……03、良い出目だ」
その瞬間、零福と無数の刃は、結束バンドのような光によって拘束された。何の前触れもなく……いや、強いて言うならば、彼女、ベールズ自身が前触れだろう。混沌、謂わばサイコロに委ねた幸運の権化たる彼女自身が。
「あー……ごめんね? 手荒にやっちゃって」
「何なんだよ卑怯だ!」
「いやぁ……否めない」
ベールズは時針を模す長槍を右手に持ち、静かに呟く。
「ごめん、僕は君の本来のお相手さんみたいに君を救えない。あれが完璧すぎる」
そして、ベールズは槍で零福の心臓を貫いた。その瞬間、零福の息は極度まで小さく、弱くなった。
その時であった。突如に零福が苦しそうに呻き始めた。特徴的な赤色の角が横に伸びたかと思えば、零福の口と胸の穴からミミズのようになり侵入した。
そうしてミミズのような角が体内へと完全に侵入を終えると、口と胸穴から二匹の、赤色と青色の竜が飛び出し、上空を絡みながら数秒漂えば、零福にむけて急降下した。竜は零福の周囲を檻のように高速で動き続け、やがては一つの卵のようになった。鼓動が少し鳴り響き、卵は破かれ、何かが生まれる。
「ひゅー……こっわ」
全身に滴っていた血液はその存在の服となる。あまりにも巨大で、見る者全てに恐怖を与えるその存在は、遥か昔に存在していた魔王であった。
「いやぁ、怖い、ちびっちゃいそう。で、あんた何がしたい?」
「……我も分からぬ、だが、この力、今より使ってみたいと思う」
「ほう、気が合いそうだ。あんた名前は?」
「……我が名は、波旬」
「そう」
うーむ……少しご都合すぎましたかねぇ……申し訳ないです
あとやっぱブランクは空けちゃいかんわこれ。すっごいスランプ
胸板が薄いメンバーの胸盛りはありかなしか(暫く後に控えた登場者の演出のためのアンケートです。第四回戦ではありません)
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あり
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なし