転入
―私立駒王学園―
元は女子校だったが共学になって間もない為、男女比は圧倒的に女子が多い。表向きは何処にでもありそうな学校なのだが…
(裏では冥界のグレモリー家の領土で所有物。更には生徒会を含める学園のトップの殆どが悪魔で占められている、か…)
龍は、独自に調べた調査書を読んでフムッと、頷く。
この学園に転入するための手続きは済ませたが『奴』にはこれといった動きは今のところ無い(正体が人間ではないと気付かれないように気配を消しての調査だが)
因みに龍は、転入生の紹介の時には女子からは歓喜の声が上がり、女子に囲まれて色々な事を質問された。
(なるほど、これが俗に言う「転入生の質問攻め」ってやつか)
因みに質問の内容は…
「好きな食べ物について」
「誕生日と星座について」
「趣味は何なのかについて」
と言う感じに様々だった。
龍は質問された事は返すが、それでも女子からキャーキャーという声は響く。
それに、一部の男子から怨念が込められた視線を感じるが翼は気にする必要は無いと無視を貫く。
そして龍は、こちらを見る1人の男をその目に捉えると、訝しげにその男を見る。
(アイツから、人間とは違う気配を感じる…成程、悪魔か、だが魔力があまり無く本人は未だに人間だと思い込んでいるって感じか。…それに、体内に何か別の力を感じるな)
「あら?龍くん、兵藤を見てどうかしたの?」
「…あぁっ、何だか元気そうな奴だと思ってな、アイツの名前、兵藤って言うのか?」
「後、松田と元浜と合わせてエロの三馬鹿と呼ばれているのよ。関わらない方がいいわよ。」
女子生徒達の注意を聞きつつ、龍は兵藤を見る。この男を監視すれば、今後の調査に進展があるかもしれないと考えながら。
転入生と聞いて、女の子かと思って楽しみにしていたら男だった。しかもイケメンかよ…。
つーか女子から囲まれて何の反応もないってどういうことだよ?それよりも、松田と元浜と話して違和感がある様な…
「お前らマジで夕麻ちゃんのこと覚えてないのか?」
「だから、そんな子しらねって」
「何度も言うが俺たちはそんなこを紹介されてないし、お前に彼女なんてあり得ない。」
「いや、確かに紹介したんだ・・・」
「それが本当だとしても、その娘のメアドは?」
「ない、誰かに消されていた・・・」
首を横に振る一誠は訳が解らんという表情だった。その時、廊下から声が聞こえた。
なんだと思って行ってみると、紅髪をなびかせながら降りてくるこの学園のお姉さまのリアス・グレモリー先輩だ。
周りの生徒たちがざわめく中、リアス先輩は一誠の顔を見る。
次の瞬間、一誠の心臓がドクンッと脈を打つ。なんというか、背筋が凍りつきそうな感じだった。どうしてだろうか?
どうやら、自分が何者なのかはまだ解っていないようね。
目覚めた時が楽しみね。
一誠の教室を見ると黒と赤色の髪の少年がジッと私の事を見ていた。
好奇という感じでは無く、警戒という感じだった。
何故かしらね・・・?
そしてリアスは特に気にも留めずに、そのまま去った。
悪魔へと転生した男、兵藤一誠
そして異形界から現れた謎の少年、不雀龍
この物達の出会いが、物語を大きく進めるのだった。
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