四方世界に覚者   作:日常自販機

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その後と探検

 

賢そうな女性が怖いという事がわかった数日後、村の近辺に異変が現れるようになった。

ある時は作物がゴブリンに盗まれるようになり、農作業中に少数のゴブリンが襲ってきたり、家畜に群がるゴブリンが現れるようなった。

 

しかしまあ此方のコブリンは…一言でいうと「キモい」な。私が相対していたゴブリンもまあ酷かったが、此方は醜悪極っていると思う。

 

この村の長もこのゴブリンラッシュには飽き飽きしている様子で冒険者を雇うことを決意。しかし、ゴブリン退治を受ける冒険者は基本的に新人が多いと聞く。んでもって帰らぬ人となるパターンが多い…と。

 

親切心込で村長に「私が行こうか?」と聞くと、待ってました!見たいな顔をした後、その表情を出してしまったのを隠すように「いや…悪いよ」と続ける。

 

____私はこの村にお世話になった。言うなれば故郷みたいなものだ。であればゴブリンを退治することで恩を返させてくれ。

 

そう告げると、村長は「ありがとう」と返してくれた。

 

____あと、流石にこの木の枝じゃあ心もとない。何かしら武器をくれないか?出来ればダガーを2つか、片手剣、有れば弓とかあればいいんだが。

 

「わかった!此方にきてくれ」

 

冒険者として動いていた者がいたようだ。お下がりになるが武器が幾らか残っているとの事。流石に杖は無いみたいだ。

 

「この中だ」

 

彼は扉を開ける。かなり長い間放置していたようで、開けた瞬間埃が舞い散った。

口元を抑えながら中を拝見すると、あるのは…

 

鈍器、鈍器、鈍器、鈍器、鈍器、鈍器、錆びたダガー、鈍器、鈍器、鈍器、錆びたダガー、錆びた剣、弦がない弓、etc……

 

…脳筋しかいなかったのか此処は。

村長は「ごめんマジごめん」と平謝りしている。

 

____まあ…何とかなるだろう

 

私は、錆びたダガーを2つ両腰に掛け、弦がない弓を背負う。

少々…いや、かなり心許ないが。

 

「あの…そんな装備で大丈夫か?」

 

その時の私は口角は上がっていただろう

 

____大丈夫だ、問題ない。

 

その時、背中の弦の無い弓が青白く発光し、即席【魔導弓】が現れた。

…村長、なぜ尻もちを?腰抜けた?仕方ない。ほら手を出せ。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 

「…ようやく見つけた」

 

ゴブリン共の被害があった方角とメテオフォールを放った場所を鑑みて、大凡の所を虱潰しに探すと人一人入れそうな洞窟を見つけた。そして、極めつけにゴブリンの門番が立っている。

 

「っ!」

 

上空に追尾弾を放ち2体同時に仕留める。

 

「……やっぱりキモいな」

 

頭に穴を開け横になっている姿は…うん。やっぱキモい。

洞窟の前に立ち弓を構える。放つのは洞窟で最も有効な技。狭い空間が一部屋ないし一本道であれば、時間をかければ制圧可能だ。しかも味方に当たる時弾が消え、誤射が無い。最高じゃないか。

 

「ふんっ!」

 

名を跳躍魔弾。これを連続で放つ。

外道?結構。これで終わるなら幾らでもやってやる。

 

『〜〜〜〜〜っ!?!?』

『〜〜〜!っ!?!』

 

洞窟の奥からそういう声がたくさん聞こえる。…いや本当に凄い聞こえるんだが?多分20以上はいるぞこれ。

その時洞窟から光るものが見えた。身体を捻ることで躱す。どうやら魔法を使うゴブリンがいたみたいだ。

 

「追加」

 

さらに魔弾を放つ。それを5回繰り返すと流石に無くなった。

 

「乗り込むか」

 

流石に錆びた武器は鈍器位にしかならないが、炎をエンチャントすることで明かりと切れ味をカバーすることが出来る。

洞窟の中には穴だらけになった死体がそこらにあった。道中別れ道があった。一応両方に魔弾を放つと更に奥から声が響いた。

 

「…どっちだこれ」

 

もう一度2回ずつ魔弾を放つ。

しかし魔物の声が何にも聞こえなくなった。

 

「え…終わり?」

 

まさかそんなわけがない。こういうパターンは奥にオーガとかサイクロプスが居て、そいつ等以外の声が聞こえないとかそういうオチだろうと思い、左の道から確認していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ道だこれ。

横道を通っていくと右と左の別れ道があり、右を通ると外に出た。どうやら只の抜け道…?横道…だったようだ。

今度はひたすら直進すると少し開けた場所に躍り出る。

奥の木の扉が気になりはしたが、この足元に倒れている頭に何か被ったゴブリンが気になった。

そいつの手には赤い石の付いた杖と、指には青の石が着いた指輪があった。

 

よし遠慮なくもらおう。

 

触った感じ、どうやらこの杖には詠唱を速める効果があるようで特に火属性と相性が良いみたいだ。

青は…わからん。氷か水か?後で見てもらおう。

そして木の扉にファイアボールをぶつけると、そこには子供のゴブリンと2人の女性が全裸で横たわっていた。

 

子供ゴブリンには手から魔法力だけをぶつけ壁のシミにする。

女性2人には回復魔法と状態異常回復魔法を使い、出来る限り清める。

 

意識は虚ろだが生きてはいる。

私の知るゴブリンで誘拐事件は知っているが、強姦事件は耳に入らなかった。どうやら思った以上に此処のゴブリンは厄介みたいだ。

 

_____…大丈夫か?

 

尋ねると2人は小さく頷く。

 

_____申し訳ないが2人を運ぶには脇に抱えるしか無い。歩く力が無ければその様に運ぶしか無いがそれでいいか?

 

一瞬悩む仕草が見えたが一刻でも早くこの場を立ち去りたいのか、2人同時に頷く。

 

_____そうか、では行くぞ。

 

2人を脇に抱え歩き出す。道中少し息のあったゴブリンがいたが遠慮なく踏み潰して行く。

 

ゴブリン死すべし慈悲は無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あかん。重量オーバーで走れない。

 

 

 

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