ザビ家の次男   作:ヴィヴィオ

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さあ、私達の戦争を始めよう

 

 サスロ

 

 

 

 さて、こちらも事前に準備をしていたので早速、演説を行なった後、出撃した。ハマーンとセラーナの二人に演説させたら、はにゃーん様になっていた。マントとかも着せたからだが。それと軍部ではマスコットやアイドル扱いを受けだしている。

 さて、そんな事は置いておいて、今は月へとアプサラスⅣに乗って目指しているのだが……やはりぶつかるか。

 

「サスロ様……」

「ああ」

 

 月から圧迫するようなとんでもないプレッシャーが掛かってくる。このままではマズイ事になると直感が告げている。

 

「サスロ、これは作戦を変更した方がいいかもしれんぞ」

「そうだな。全軍に通達。本作戦を一時中断する。第一種戦闘態勢を発令するように」

「はっ」

 

 キャスバルの言葉に賛同して指示を出す。

 

「マリナ、直ぐにジェミニに不確定要素を織り込んで再計算させろ。それとアプラスⅣの主砲を含めて全てチャージさせろ」

「イエス、マスター。主砲のチャージは既に完了。それ以外、7割が完了」

「わかった」

 

 本来の作戦では高機動部隊の遊撃隊と本隊に別れて攻めるつもりだったが、これは止めた方がいいな。出来る限り被害を最小限にしてグラナダを制圧したかったが、諦めるとしよう。

 

「再計算終了。主砲を発射後、攻撃を仕掛ける。不確定要素として、ジェミニから月面に未確認機器の存在を確認との事」

「未確認機器か……調べられるか?」

「データが不足。プロテクト強固、時間必要」

「なら仕方ないか。準備が出来次第撃つ。ギニアスに繋いでくれ」

 

 アプサラスⅣの工場に居るギニアスに連絡を取る。そこではサザビーとクィン・マンサの開発が行われている。アクシズでは完成しきれなかったのだ。

 

「ギニアス、そっちはどうだ?」

『クィン・マンサに関してはプロトタイプが完成した。サザビーは調整中だ』

「出来る限り急いでくれ。それとプロトタイプのクィン・マンサに関してはステラを乗せる。一応、副座式にしておいてくれ。サザビーが出来るまでそちらで出る」

『了解した。それは直ぐに出来るからな』

「頼む」

 

 ギニアスとの通信を終えて、俺達は新たに提示された作戦の準備を行う。

 

「ハマーン達は先に向かっていてくれ」

「わかりました。セラ、ステラ、行くよ」

「うん」

「はい」

 

 残ったキャスバルと別働隊再編の話を行う。ドズルも呼んでだ。

 

「兄貴、もう一つ部隊を作るんだよな?」

「ああ。月面の裏側に艦隊のような熱源を確認した。そちらをドズル、ガルマを連れていってくれ。マリオンやフォウ、サラを付ける」

「わかった」

「私はこちらでいいのか?」

「ああ。奴が出てくるならガトー達も入れて確実に倒す」

「了解した」

 

 配置が決まり、準備が終われば戦争を開始する。その為に全軍に通信を開く。

 

「諸君、いよいよ待ちに待った時が来た。地球連邦は宇宙世紀が始まった時、宇宙に適応した新人類に対する権利を約束するという事を誓ったのにそれを履行していない。それどころか、連中はテロに見せかけてそれらを有耶無耶にし、我々を虐げ搾取している。このような事は断じて許されてはならぬ。今こそ我らは立ち上がり、愚かなる地球連邦に鉄槌を下し、くびきを引き抜き真の自由を得て新人類へとなろう。我々が求めた聖戦を始めよう。ジーク・ジオン!」

「「「「『『『ジーク・ジオン!!』』』」」」」

 

 至る所から歓声の叫び声が響く。

 

「裁きの光を放て」

「イエス、マスター。主砲、最大出力で発射」

 

 小惑星を丸々使って作られたアプサラスⅣの主砲、が全力で放たれる。その威力は凄まじく、グラナダを完膚なきまでに破壊する――はずだった。しかし、その一撃は光の壁によって防がれた。

 アプサラスⅣの攻撃を受け止めた物はこの時代には有り得ないはずの代物。ミノフスキー粒子をIフィールドで線ではなく面に展開したビームシールド。拠点防衛用として開発された物で小型化されてない事を願うしかない。どうやら相手は少なくともクロスボーンの時代の技術力を保有しているようだ。最悪の場合、俺と同じような存在が居るのかも知れない。

 

「解析完了。マスター、副砲の発射許可を」

「貫けるか?」

「問題無し」

「やれ」

「了解。誤差修正。収束砲撃による増幅を行う。発射」

 

 アプサラスⅣの他の砲門からもメガ粒子砲が発射される。計算されたそれらは主砲と合わさり、威力を増して光の壁へと命中し、ビームシールドに罅を入れていく。破壊できるのは時間の問題だろう。

 

「俺も出撃する。行くぞ」

「イエス、マスター。操作をシスターズに移行。完了」

 

 マリナを伴って格納庫へと向かう。途中で特注のパイロットスーツに着替えて走った。直ぐに開発部の格納庫に到着した。そして、目に入ったのは大きな機体。クィン・マンサのプロトタイプとして制作された黒い機体。

 

「ギニアス」

「来たか。セプテットはできていないが、これ単体でも充分に戦えるさ」

「そうか。ステラは?」

「あそこでグレミーに説明を受けている」

 

 見上げると、コクピット部分でグレミーとステラが楽しそうに話していた。俺とギニアスはそこに到着する。

 

「準備は出来ているか?」

「もちろんです。セプテットは所詮追加武装ですから、基本的にはこれで完成です」

「そうか、ご苦労だった。本来のパイロットももうまもなくロールアウトする。それに合わせるようにセプテットも急いでくれ」

「はっ」

「サスロ、早く行こ。ステラ、早く遊びたい」

「そうだな。ギニアス、サザビーを急いでくれよ。嫌な予感しかしない」

「ああ、任せてくれ。一応、アプサラスⅣは後退させておくぞ」

「それで頼む」

「うむ」

 

 コクピットに乗り込み、ニューロチップをジェミニに接続してクィン・マンサ本体に首に付けてある接続端子から伸びたコードを繋げる。それから動かし方をインストールする。ヘルメットは片側に置いておく。ステラもパイロットスーツは着ているが、ヘルメットは外している。

 

「ステラ、メイン操縦はお前だけだ。俺はあくまでサポートだから」

「うん、任せて」

「それじゃあ、行こうか」

「わかった。でも、その前に……んっ」

 

 ステラが口づけを強請って来たのでキスをしてから席に座ってシートベルトを締める。

 

「システム起動、ニューロチップ接続、ジェミニにアクセス……終わり。計器チェック開始……終わった」

「管制に報告だ」

「うん」

 

 ステラが次々に計器のスイッチを入れて起動させていく。その後、管制に連絡を入れてハッチを開いてもらう。カタパルトまで歩いて足をセットする。

 

『発信どうぞ』

「えっと」

「名前と機体名を言うんだ」

「じゃあ……ステラ・ルーシェ、クィン・マンサ、行く」

「サスロ・ザビ、出る」

 

 ハッチが開かれ、カタパルトが起動して機体浮き上がり、急激に加速して前に打ち出される。直ぐに周りを見ると指示した通りに次々とモビルスーツが出撃していく。

 

「ハマーン、セラーナ、お前達のザクを先行させろ」

『『はい!』』

 

 ドロスから大量のザクを改造したビットが放出される。それらを壁としてグラナダへと先行させる。アプサラスⅣの砲撃はビームシールドを破壊してグラナダの軍事施設に少なくない被害を与えた。

 

「『『来る!?』』」

 

 そして、破壊と同時に……連邦の白い悪魔が本当の意味で現れた。エースパイロット、アムロ・レイがガンダムに乗ってきたのだ。アムロから放たれるプレッシャーは凄まじく、もしかしたら逆襲のシャアの世界からの逆行アムロなのかも知れない。更にその背後には多数のジム。

 

「あの白いの、嫌い。ムカムカする。絶対、落とす!!」

「落ち着け、ステラ。アレは強い。生半可な手段では落とせない。冷静になれ」

「……うん……うん……我慢する……」

 

 ステラは殺された事を引き継いでいるのか? いや、わからないがどちらにしろ落ち着いてもらわないといけない。奴に殺させてやる訳にはいかないしな。

 

 

 

 

 

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