微睡み論破〜終わりの絶望と銀河鉄道〜   作:魚ノ芽朔

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久しぶりの更新です(遅い)
頑張ったら最後まで上がります よろしくお願いします


CHAPTER2 一度した約束は死ぬまで守れ、死ぬまでな

注意

 

この小説は、ダンガンロンパシリーズの二次創作物です

以下の項目にご注意下さい

 

◆グロ表現

◆前作(白鳥論破)のネタバレ

 

それでも良い方はどうぞ

 

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CHAPTER2 一度した約束は死ぬまで守れ、死ぬまでな

 

START?

 

▶YES

 

NO

 

Now Loading…

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

『みんな!来て下さい!早く!』

 

『なっ……!?』

『なん、で』

『みんな、何で、お願い、返事をして!』

『一誠!頼むから返事をしてよ!ねぇってば!』

『……クソッ…!もっと早く、気付いていれば…』

『…悔いてもしょうがねぇよ、犯人が何処行ったか分かるか、地野立!?』

『はい、犯人達は……すぐ、近くに居ます。それも、数km先です。追いかけましょう。』

『何度、何度俺様達を襲えば気が済むんだ。』

『分からない…分からないよ。でも、私達でどうにかしなきゃ。』

『純浦、あの2人を今すぐ呼び出して!』

『あぁ……分かっている。』

 

プルルルル…

ガチャッ

『はいはい』

『優芽子、柊南子、今すぐ帰って来い。……大変な事が起きた。』

『…分かった、今から行く。』

『お兄、待ってて。すぐ、行く。』

 

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ガタン…ゴトン…ガタン…ゴトン…

 

「暇だ…」

「暇ですね…」

「この旅、次の星に着くまで結構退屈だよね…」

 

俺は席にもたれ掛かる。

この銀河鉄道の中、割と車両はあるのに本などは常備されておらず、その上待ち時間が長いので結構暇だ。

いつの間にか追加されていた動機をチラリと見る。

どうやら『誰かの本名』だとか何とか言っていたが…

 

曾崎 望(ソザキ マドカ)

 

虹咲 凜希(ニジサキ リンネ)

 

前者の方は……おそらく『アイツ』のやつな気がするが、後者は分からない。

ご丁寧にフリガナまで振られている。律儀だな…

そう思いつつモノパッドを仕舞う。

すると、あの無機質なアナウンスが鳴る。

 

『えー、御乗車の皆様にご連絡致します。まもなくモノモノ銀河鉄道は、ティーガーデン星bに到着致します。ご降車の準備をお進め下さいませ。』

 

「ティーガーデン星b…?」

「また、ハビタブルゾーンに属する惑星ですね。」

「僕達、外に出る時宇宙服着てるのにね。」

「そして大気圏内に入ったら何故か宇宙服が消えるんだから、不思議だよな…」

「あの、何故か良く分からない空間に入ると消えますよね…あれ何なんでしょう。」

「分からん。とりあえず行くか…」

 

ガタン…ゴトン…

 

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「着きましたね…あれは…?」

 

『ティーガーデン星b立モノモノ図書館』

 

一同「………」

 

「街と遊園地の次は図書館か…」

「ねぇ、図書館の他は何か無いのかな?」

「んー……何やアレ。」

「……?」

「何やら大きな望遠鏡があるような…」

「て事は…天体宇宙望遠鏡!?」

「おぉ、確かにそう見えるな!」

「マジでー!?ここから宇宙見れるの!?やったー!」

「また違った視点で見られるのは、新鮮ですね。」

「とりあえず、探索してみませんか?何があるか分かりませんし、手分けして探索しましょう。」

「そうだね。図書館もかなり大きいし、みんなで探索した方が良いと思うよ。」

「は、はい。それが良いと、思います。」

「他には何も無さそうだな…弓道の練習が出来たら良かったんだが。」

「まぁ、とりあえず行くか。」

 

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「これは……」

「国立図書館より大きいね。」

「何冊くらいあるんやコレ。全部見切れんわ。」

「うーん、万は下らない気がする…」

「蔵書からラノベから漫画から随筆から、ホンマ色々あんな。知らん本もあるし、片っ端から見てくか。行くぞ、ソザ木。」

「……!(意訳:待って…早い…!)」

「相変わらず仲良いねあの2人。」

「まぁ昔馴染みだそうなので、お互い遠慮などしないのでしょうね。」

「さて、俺達も行くか。」

「はーい!」

 

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「中々面白いな…」

「ですね。……あそこ、何でしょうか?」

「ん?……18に、何か重なってるな。見に行くか?」

「行ってみましょう(好奇心)」

 

ザザーッ

 

「何だ、何で止めるんだ。」

「アンタらにはまだ早いやつや!行くんやない!」

「は?」

「………!………!?」

「何?『キミ達が見るにはまだ少し早い内容の本が沢山あるから行かない方が良いよ!いや行かないで!ね?』?どういう意味だ。」

「ここは流石に私も止めるよ。まだキミ達には早い、別のを見て来なさい。」

「は、はい…分かりました。」

「(何があるんだ…?)」

「(それには私もさっぱり……)」

 

スタスタスタ…

 

「ま、間に合って良かったな…」

「……(意訳:あの子達にはまだ早いからね…)」

「流石にここのは見せられないよね、特に悟楽世くん。」

「せやな。」

 

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「……ねむ……」

 

すやすや…

 

「あれ?命寝ちゃった?」

「その様ですね。……良く考えたら、朝から凄く眠そうだったような…」

「確かに……ケプラーを出発した辺りから、ずっと眠そうにしてたね。どうしたんだろう。」

「分かりませんね……とりあえず、寝かせてあげましょうか。」

「うん、寝る子は育つって言うしね。」

 

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どうしようもなく眠い。

 

頭が重い。

 

怠い。

 

何なんだこれは。

 

『アレ』を使ったから、副作用なのか。

 

それにしては長引き過ぎだろ。

 

眠い、眠過ぎる。

 

使い続けたら、このままじゃ永遠に眠るんじゃないか。

 

でも、眠気に勝たなければまた事件が起きる。

 

早く、早く眠気よ覚めてくれ。

 

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「悟楽世さん…これ、私のモノパッドに入っていた動機なんですけど…」

「……何だ、お前も誰かのほん」

 

「この名前、誰のか分かりますか?」

 

そこに示された真名(なまえ)は。

 

嘘だ、誰にも知られていないはずなのに。

 

何で『シャショー』が知っているんだ。

 

おかしい、ずっと隠し通して来たのに。

 

何で、お前が。

 

そこには────────────

 

 

石神 鳴月(イシカミ ナツキ)

 

 

「……あぁ、良く知ってるさ。」

 

 

 

 

俺の真名(なまえ)が、あったのだから。

 

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俺の生まれた家、石神家は代々続くエスパー一族だ。

 

大昔に、先祖が神に不思議な力をくれと祈り、神はそれを受け入れ『エスパーとしての力』を得たそうだ。

ただその代わりとして一族は寿命が短く、また病弱で流行病や重病に陥りやすい。

 

だから、俺の両親は妹が生まれて直ぐに死んだ。

妹は親の顔など知らない。俺も微かな記憶しか残ってない。

 

俺達兄妹は孤児院で育った。

エスパーとしての力をなるべく使わないよう、俺も妹もずっと気を使いながら生きて来た。

バレれば即、命取りになると教えられたから。

だから、偽名を使って生きて来た。

石神の人間だとバレたら殺される。

微かな記憶の内に、そう教えられたから。

この髪紐はお守り代わりにと、生前の親に渡されたものだ。

少しでも、長生き出来るように。

 

今思えば、『悟楽世』なんて呼びずらいし覚えにくいし最悪なネーミングセンスだと思う。

でも、この苗字は孤児院の先生が付けてくれたもので。

無くしたくないものだったから。

 

────────────それなのに。

 

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「─────────……『石神鳴月』、これは俺のだ。」

 

「…貴方のだったのですか。」

「あぁ、ずっと隠し通して来たのに何でアイツ知ってるんだ…全く。」

「…すみません」

「……何故謝る、お前は悪くない。バレてしまったなら仕方ないさ。……石神の人間でも、まだ友達で居てくれるか?」

「──────…えぇ、えぇ、勿論です。どんな人だろうとどんな家系の生まれだろうと、貴方は私の友人ですとも。」

「…ありがとう。」

「──────…最後に1つ。」

「…何だ?」

「──────……ナツさんと、呼んでも良いですか。」

「…まぁ、良いだろう。…俺も、日彩って呼ぶからな。」

「良いですよ。」

「分かった。…さて、俺もこの2つの名前の持ち主を探さないとな…」

「どんな名前ですか?」

「こういうのだ。1つは何となく分かるんだが、もう1つが分からなくてな…」

「どれどれ……確かに片方は分かりますが、もう片方が分かりませんね……何方でしょうか」

「だから今からでも手当り次第聞きに行こうと思ってな…」

「なるほど、それでは──────」

 

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「ふん、ふふん♪」

「ご機嫌…ですね。」

「えへへ、今から命達と天文台で星空観ようって話しててさ〜。こまも行く〜?」

「良いん、ですか?行きたい、です。」

「良いよー!ちょうど天文台の所で待ち合わせしてるから、一緒行こ!」

「は、はい。」

 

タタタタタ…

 

この時のボク達は、背後からの影に気付かなかった。

そして、天文台で起こっていた悲劇も。

 

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「着いたー!…あれ?まだ命も日彩も居ないなー。」

「本当、ですね。……あれ?」

すんすん…

「どうしたの?」

「分かんない、ですけど、血の匂いが、何処かから、します。」

「…おおっと?探してみようか。」

「……はい。」

 

ガチャッ

 

キョロキョロ…

 

バタン

 

ガチャッ

 

キョロキョロ…

 

バタン

 

ガチャッ……

 

「……あれ、は」

「…やっと、見つけられたね。ごめんね。」

 

何で、こんな所で。

 

寂しく死んでいるのかな。

 

独りぼっちで死ぬなんて、寂しいでしょ。

 

じゃあ、何で?

 

 

雨ケ谷永は、天文台管理室にて─────────

 

 

 

寂しく独りで、頭から血を流して、最期の華を飾っていた。

 

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許さない。

 

許さない。

 

心優しき武人を殺したあなたを許さない。

 

雨が晴れたら何処に行きたいかなぁ。

 

もういっそ、遥か遠くまで行ってみたいよね。

 

例え雪が積もっていても。

 

茨の道であろうとも。

 

何処かに向かって行くのって、とっても素晴らしい事だから。

 

え?弓道の練習の方もやりたいって?

 

じゃあまずは、練習する所も探さないとね。

 

キミとなら、何だって、何度だって─────────

 

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CHAPTER2

 

一度した約束は死ぬまで守れ、死ぬまでな

 

START?

 

▶YES

 

NO

 

Now Loading…

 

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ピーンポーンパーンポーン

 

『死体が発見されました。生存している皆様は死体発見場所にお集まり下さいませ。場所は天文台内管理室に御座います。一定時間の後、学級裁判を執り行います。お近くにあるモノファイルをご参考の上、捜査を開始して下さい。』

 

そう、無機質なアナウンスが流れる。

目の前には、死体。

事件が起こったのだ。

捜査を始めなければならない。

 

「…雨ケ谷」

「命、みんな、来たね。」

「私達はちょうど向かっている所だったのですが……これは、酷いですね」

「うん、うん…分かってる。捜査、やろ。」

「は、はい。検死は…お任せ、下さい」

「うん、頼んだよ。こま。」

 

こうしてボクらは捜査を開始する。

ボクらはまだ希望を捨てちゃいない。

絶望なんかに、負けたらダメなんだ。

ボクが、一番分かってる事だから。

 

─────────…『ご主人(お父さん)』、ボクは上手くやれてるのかな。

 

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モノファイル一覧

 

《被害者》

超高校級の弓道部 雨ケ谷 永。

頭から血を流して倒れているのを発見された。

死因は銃に撃たれた事による銃殺と見られる。

他に明らかな外傷は無い。

 

《凶器》

よく見ると後ろの壁に幾つか弾痕が見つかった。

銃の弾を見る限りリボルバーかと思われる。

銃で撃たれた所は前髪で隠れていた為分かりにくいが、二箇所ある。

 

《死亡推定時刻》

死後硬直をしている為、かなりの時間は経っている。

朝から彼の姿が見られなかった為、夜の間に殺害されたと見られる。

何時頃かは不明。

 

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ザザッ

 

ザザッ

 

『ソザ木、この名前に見覚えは無いか。』

 

『……!』

 

『──────…どうだ?』

 

『……』

 

『見覚えがあるも無いも、それは俺の名前だよ。』

 

『…やっぱりか。』

 

『………』

 

『まぁ、バレてしまっては仕方ないよね。俺のホントの名前、教えてあげる。』

 

『…………』

 

『俺は曾崎望(そざきまどか)。……しがないただの絵師だよ。』

 

《超高校級の絵師 ソザキ マドカ》

 

『………』

 

『俺の名前、女の子みたいでしょ?昔、沢山からかわれてから、あんまり好きじゃないんだ。だから、偽名を使ってたんだよ。』

 

『…俺は、別に良い名前だと思うけどな。』

 

『…!……』

 

『…ありがとう。あと、もう1つの名前見たけど…それ』

 

『どないしたんや、ソザ木に悟楽世。何か話しとるんか?』

 

『……!』

 

『……この名前、見覚えあるか?』

 

『…ん?どれどれ…』

 

『……』

 

『あぁ、これアタシのやな。』

 

『…お前のだったのか。』

 

『せやで。もうあんま呼ばれへんから懐かしな〜思たわ。…まぁ、アタシもあんま気に入ってへんのやけど。』

 

『…そうか。』

 

『ま、しゃーないからもう一度名乗っとくか。』

 

『……』

 

『…アタシは虹咲凜希(にじさきりんね)。何処にでも居る普通のゲーマーや。』

 

《超高校級のゲーマー ニジサキ リンネ》

 

『自分でも似合わへん思うけどな、昔同級生に似合わんてずっと言われとった。だからほぼこの名前で名乗らんのや。アンタはどう思う?』

 

『…良い名前だと思う。似合わないなんて思わん。』

 

『そうか、おおきにな。さて、そろそろアタシらも行くわ。またな。』

 

『あぁ、また。』

 

『…(フリフリ)』

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

モノパッドを開く。

 

石神 鳴月(イシカミ ナツキ) 超高校級のエスパー』

 

自分のプロフィールの名前が、いつの間にか変わっている。

 

変えるの早過ぎだろう…と思いつつ仕舞う。

 

「……本当の名前を明かさないのは、お互い様なんだよな。」

 

「命ー!そろそろ行くよー!」

 

「あぁ、分かった。今行く。」

 

俺は重い頭を懸命に抑えつつ、裁判場へと駆け出した。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

許さない。

 

許さない。

 

大切な仲間を殺したあなたを許さない。

 

例えどんな理由があろうとも。

 

人を殺めた者は必ず粛清されるべき。

 

例えそれが、どんなに親しい相手であろうとも。

 

例えそれが、嘘に塗れた愛であろうとも。

 

許されざるは罪である。

 

さぁ、幕を開けよう。

 

裁きのときだ。

 

皆よ、人を殺めた者を粛清せよ。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

───── 学級裁判 開廷 ──────

 

さぁ、真実を見つけよう。

託された物のために。

ボクは増えた遺影をチラリと見た後、正面に向き直った。

 

「まずは、死体の状態からだね。」

「は、はい。超高校級の、弓道部、雨ケ谷、永さん。死因は、銃で撃たれたこと、による、銃殺と見られ、ます。後ろに弾痕が幾つかあって、額に、二箇所撃たれた、所がありました。」

「あと、弾の形から多分リボルバーで撃たれた…と思われるよ。」

「リボルバーか…」

「あそこに銃なんてそもそもあったか?図書館にある訳が無いし、誰かが持ち込んだのか?」

「あぁ、確かに。」

「シャショー、銀河鉄道内に銃とかは仕込んでたりは…」

「ありません。」

「そうですか。」

「となるとこの星の何処かにあるか、持ち込まれたかのどちらかでしょうね。」

「持ち込める場所なんてあったか?厚着してる奴ならともかく、薄着の奴なんて隠せる所なんか少ないだろう。」

「うーん、確かに…?」

「なら図書館か天文台のどちらかにあった、の方が正しい気はするけど…」

「………」

「…『そういえば図書館に隠し部屋を見つけたんだけど、そこの鍵が開いてて中にあったガラスケースが割れてて中身が無かった』?」

「…そんなものが……」

「もしかして、そこにリボルバーがあったんじゃない?」

「なるほど、それは有り得ますね。」

「隠し部屋の場所を知ってる奴は、他に居るのか?」

「アタシはソザ木と一緒に捜査してる時に見つけたで。」

「……ふむ」

「そういえば……」

「ん?どうしたの?」

「昨日の深夜だか、雨ケ谷が出て行った後に何か人影見えた気がするな。」

「…どんなシルエットだった?」

「んーっとな、髪型はショートヘアで……何かこう、シュッとした感じのシルエットでな。あと、ヒールの音が聞こえた気がする。」

「ヒールの音……」

「その条件が全て当てはまるのは…お前しか居ないな。」

 

「…一十一。」

 

「私?確かに昨日の夜、ちょっと外に出たけどさ。それで私が犯人だって証拠はあるの?」

「それが何よりの証拠だよ。雨ケ谷とお前の他に、あの銀河鉄道から出た奴は居ない。なら、お前しか居ないんだ。」

「……一十一さん」

「……」

 

「その考え、異議あり!」

 

「いくらそれらの条件に私が当てはまるからって、私だけが疑われるのおかしくない?動機はどうするの?」

「…まだ、認めないつもりか。なら…」

 

キインッ

 

「……ッ」

「大丈夫?」

「大丈夫、だ。……とんでもない爆弾が飛び込んで来た。お前」

 

「本物の『超高校級の弁護士 一十一 紫乃』じゃ無いな?」

 

「……ッ!?」

「お前の本当の名と肩書きは……『超高校級の剣道部 一十一 雪野(ニノマエ ユキノ)』だ。」

「何で、知って、」

「エスパーを舐めるなよ。ちょっと手を使えば何だって情報を得られる。お前は一十一紫乃の双子の弟で、死んだ姉の『代わり』をさせられているに過ぎない。」

「止めろ、」

「大方、その事が雨ケ谷にバレて口減らしに殺そうとしたんだろう。お前は昨日の深夜、雨ケ谷を天文台の管理室に呼び出して、油断した所を撃ち殺したんだろ。」

「止めろって、」

「もしくは、バレて内緒にしてくれと言ったにも関わらずバラされそうになって、口減らしに殺したか、か。」

「……ッ」

「エスパーが見逃すと思うな。いくら誤魔化そうと嘘をつこうと、俺にはバレバレなんだよ。」

「……チッ」

「そろそろ、投票に移行しますよ。…準備は宜しいでしょうか?」

「…あぁ。」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

投票に移行致します。

誰に投票致しますか?

 

‪‪✕‬アマガヤ ハルカ‪‪✕‬

 

‪‪✕‬アリスガワ キョウカ‪‪✕‬

 

イシカミ ナツキ

 

‪‪✕‬イチノセ ミツキ‪‪✕‬

 

クオン アズネ

 

クルミザワ ハジメ

 

ソザキ マドカ

 

ソラミ ソラ

 

ツクバ ヒイロ

 

トキミネ アンジュ

 

ニジサキ リンネ

 

▶ニノマエ ユキノ◀

 

ハカノ コマリ

 

ミトガラス トウマ

 

ワダチ チアキ

 

アリス・アマミネ・マークス

 

ニノマエクンに投票致しますか?

 

▶YES

 

NO

 

ニノマエクンに投票致しました。

見事、クロを見つける事が出来ました。おめでとうございます。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

────── 学級裁判 閉廷 ──────

 

「お見事。超高校級の弓道部雨ケ谷永サンを殺害したのは、超高校級の弁護士…いえ、超高校級の剣道部一十一雪野サンでした。発見、おめでとうございます。」

 

「……」

「……弁明は、あるか。」

「あーあ。」

 

「あの野郎、バラすなつったのにバラシかけやがってよ。だから殺した。どうせならアンタらも殺してやろうかと思ったのに、散々だぜ。どいつもこいつも、仲良しこよしとかウザイったらねえ。」

「……」

「そうだよ。アンタの言った通り、俺は姉貴が死んでからずっと、ずーっと!『姉貴の代わり』としてやって来たんだよ!なのに、なのに…それを崩しやがって、殺してやる、今からでも殺して、やる!」

「…ッ!」

「避けろ!」

 

ダァンッ

 

その、放たれた弾は。

虚空を舞った。

 

それを、遮ったのは────────────

 

ドサッ

 

「…曾崎」

「……いってえな…何すんだよ、ノッポ」

「─────────……さ…わる、な」

「──────…は?」

「しゃ、」

「しゃべ、」

「った?」

「───…みん、なを…ころ、さな……いで」

「……はっ、」

「そろそろ、行きますよ。」

「……」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

GAME OVER

 

ニノマエクンがクロに決まりました。

おしおきを開始します。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

ガシャンッ

 

ヒュウウウウウウ…

 

『暴れん坊のニノマエクン!

超高校級の剣道部 一十一 雪野 処刑』

 

一十一の目の前…いや周りに、モノトーンカラーの熊が現れる。

ソイツらは、刀を持っていた。

 

一十一は刀を構え、ソイツらを斬り捨てて行く。

無表情で斬り捨てるその姿は、まるでロボットのような、人形のようだった。

 

 

そして、最後の一体となったその時。

最後の一体が、一十一に似た少女の人形を抱えていた。

 

一十一の動きが止まる。

 

一十一はその人形を奪い取り、抱き締めた。

おそらく、あの人形は『本物の一十一紫乃』を形どったものなのだろう。

口調は荒いが、何だかんだ愛はあった姉弟だったのだ。

 

そして、いつの間にか背後にあのクマが大量に増えていた。

そして────────────

 

 

ザクザクザクザクッ

 

一十一は串刺しにされ、命を落とした。

 

─────────おしおき、完了。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

「皆さん、お疲れ様でした。少々の休憩時間の後、ティーガーデン星bを出発致しますので、やり残しのないよう…お忘れ物の無きようご注意下さいませ。それでは私はこれで…」

 

コツコツコツコツコツ…

 

「……」

「一十一さん……貴方は、本当にそれで良かったのですか」

「…分からないね。誰にも。」

「だい、じょう、ぶ?」

「曾崎…大丈夫だ。──────…そうだ。」

 

「少し、話がある。」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

「──────…という訳で、俺の本当の名は『石神鳴月』なんだ。」

 

「何や、アンタも偽名やったんか。」

「いい、なまえ、だね。」

「どうも。曾崎、そんなに喋って大丈夫なのか。喉とかやったりは…」

「だい、じょうぶ、だよ。」

「そうか。」

「なーなー、アタシもナツって呼んでいいか?」

「おれ、もよび、たい」

「良いぞ。…じゃあ、俺も『リンネ』と『マドカ』で良いか?」

「おっ、ええで。アンタなら安心や。」

「うん、だい、じょぶ!」

「なら良かった。」

「あ、あああああの、」

「…どうした、天峰」

「わ、わわわ私も、『ナツキ』と、お呼びしたいのですけれど、良いでしょうか?」

「構わんが…俺も、『アリス』でも良いか?」

「え、あ、ど、どうぞ…」

「…ありがとう。これからもよろしくな、アリス」

「え、あ、こちらこそ、よろしくお願いします、な、ななななななな…ナツキ。」

 

「緊張し過ぎやろ。ニヤけるわぁ。」

「ふふ、よかった、ね。」

「やかましいですわよ!」

「はは…」

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

「……」

 

すやすや…

 

「また、寝てしまわれましたね。」

「うん、ずっと眠そうだったもん。寝かせたげよ。」

「えぇ。」

 

「……」

 

すやすや…

 

「…貴方は、全てを抱えて走り続けるのでしょうね。それでも、私は貴方の傍にずっと…居ますから。」

 

この長い旅路は、いつまで続くのだろう。

俺は、全てを抱えて走り続ける。

そう考えながら、また眠りについた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

CHAPTER2

 

一度した約束は死ぬまで守れ、死ぬまでな

 

END

 

残り生存者数

 

12名

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

アイテム獲得

 

結紐

 

雨ケ谷永が後ろ毛を結ぶ時に使っていたもの。

良く見ると、使い込まれているのか結構汚れている。

 

結晶の髪飾り

 

一十一雪野が身に付けていた髪飾り。

過去に姉に貰った大切な物らしい。

 

 

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