イケメンに弱い宿儺様   作:エレメント

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交流会

 

 交流会。顔合わせ後、2年生の背後で隠れるように一年生はボソボソと話し合う。

 

「(どう、虎杖)」

「(全員セーフ)」

「(いよっしっ 顔面勝負東京の勝ち!)」

「(何の勝負だ)」

 

 ぼそぼそと会話をした後、釘崎は先輩たちに報告する。

 

「先輩、プランAで行きましょう! 宿儺が2級呪霊を見つけて祓う! これよ!」

 

 俺はここぞとばかりにすっと出る。

 

「この俺様に全て任せろ。索敵は得意中の得意だ」

 

 乱戦になるよりも、さっと俺が終わらせたほうが都合が良い。

 

「あっ 宿儺は出ちゃ駄目ね? 戻って戻って」

 

 なんだ、横暴だぞ、五条 悟。その手が頭に触れる前に俺は虎杖の中に引っ込む。

 ガルルルル。

 

『呪霊差別は感心せんな!』

 

 虎杖の頬から口だけだして抗議する。

 

「君一年生じゃないでしょ。宿主を信じて任せなさい」

『人間はずるい言い方をする』

「だってずるいもん♪」

 

 ブルブルと京都の学長は震える。

 

「ば、馬鹿な……! 宿儺が自由に表に出ているではないか!」

「虎杖が嫌がれば出られないのでご心配なく。表に出られるのは双方合意のときだけです」

「合意だと!? 宿儺が表に出ることを!?」

 

 ヒートアップする学長。

 

「僕がいるから万一にも心配はないですよ。でも、おじいちゃんが心臓発作になっちゃうから、僕の前以外では身の危険がある時以外宿儺だすの禁止ね」

「はい! せんせー」

 

「はっ 信じられない! 宿儺を手懐けたっていうの!?」

 

 真依がその場の全員の思いを代弁する。

 

『手懐けたとは、犬猫みたいに。失礼な女だな』

「宿儺、ごめん。下がってて」

 

 言われたとおりに俺は黙って口を消す。

 

「宿儺は俺の相棒で、友達だよ。宿儺を悪く言うのは許さない」

「宿儺の友達その2!」

「その3」

 

 釘先と恵は虎杖を庇うように前に出る。

 

「じゅ、呪霊と友達だと!? 汚らわしい!」

「宿儺もとは人間じゃん」

「そーよ、宿儺はいいゲーム友達よ!」

「料理も上手だし」

「いやー、種族を超えた美しい友情だね」

 

 これみよがしにニヤニヤと笑う五条 悟。

 

「ゲームだと!? 料理だと!?」

「おじいちゃん血管切れちゃう? 大丈夫? 宿儺の手料理食べてみる?」

 

 煽りよる煽りよる。だが、しかし俺の手料理は虎杖と釘先と恵専用だ。

 五条 悟には食べさせてやらん。絶対にな。そう、目隠しを外さぬ限り!

 

「あー。手料理は俺と釘崎と伏黒以外に食べさせるの嫌だって」

「え”!? 僕も駄目なの!?」

「ごめんなー」

「ざまぁww」

「……(ちょっと嬉しい)」

「あーもう! お前ら一年、本っ当仲いいよな!」「しゃけしゃけ」「妬けるぜ」

 

 ということで、交流戦である!

 ちゃんと俺様が出られない際のプランBも練ってあるぞ!

 プランBは一年生と2年生で別行動である。

 試合が始まり、ふと俺は思い出した。

 

 特級呪霊に襲撃されるかも。

 

「えっ 特級呪霊に襲撃される!?」

「は?」

 

 俺様呪霊にも人気者でな。指でブースト掛かるから。そろそろ呪霊にも情報が漏れて、襲撃される頃合いだろう。まあ襲撃されないかも知れないし、気配察知したら知らせる。

 

「なんか、宿儺って呪霊にも狙われてるから、情報の漏れを考えたらそろそろ襲撃されるかもって」

「そういう事は早く言えよ!」

「気配察知したら知らせるって」

「じゃあ、散らないほうが良いか……?」

『会場範囲なら【警告】と【気配察知】が届く。一網打尽になる方が不味い耳を澄ませておけ』

「わかった」

 

 そして、今度こそ試合が始まった。

 

 東堂との戦いを適当に応援し、感覚を研ぎ澄ます。

 そして、ぞわりと全身を虫が這い回るかのような悪寒が覆う。

 

 虎杖の体を乗っ取り、全身全霊で叫んだ。

 

「【《逃げろ!》】」

 

 圧縮多重言語。それぞれのメンバーがどのように動け、という意味すら籠めた言葉を叫ぶ。

 

「かはっ かひゅーっ」

 

 ちょっと無理したか、喉がひゅうひゅうと鳴る。反転術式で治療! 走れ虎杖! 俺は指示出しに専念する。

 

「承知!! こっちだ東堂! 呪霊、それも多分特級が入り込んでる! 宿儺が感知した!」

「何だと!?」

 

 話す間にも【気配察知】と【警告】で援護していく。

 こちとら1000年呪いをやっているのだ。【気配察知】で戦う様子をぼんやりイメージ出来るほどである。

 口をいくつも出して、一つずつ使い潰していく感じだ。

 

「大丈夫か、宿儺!」

 

 問題ない。お前こそ痛いだろう。

 

「ぜんっぜん! 平気!!」

 

 よし、良い子だ。

 

 森を走り出て、出会う。呪霊と少年の二人組。

 

「初めまして、両面宿儺。俺は真人。さっきから、変わった術式を連発しているようだけど。人を助けるため? 随分噂と違うね?」

「『こんにちは、死ね!』」「酷いなぁ。俺にも優しくしてよ! 呪霊差別だよ!」

 

 少年が呪霊を庇って前へ出る!

 クラゲが柔らかく虎杖の攻撃を受け止める! こいつ、原作よりも強くなってやがる!!

 そうだよな、時間与えちゃったもんなぁ!

 

「知ってんのか、宿儺!」

 

 気をつけるのだな、悠仁。呪霊の方は触れられれば終わり。少年の方は毒を扱う。お前は俺がなんとかする。

 

「東堂! 呪霊の手には絶対触れるな! あと、クラゲ使いは毒の術式持ちだ!」

「すごいね、呪いの王だけあってひと目見ればわかっちゃうんだ?」

 

 真人はニコニコと笑う。

 

「こんなんじゃあ、プランは変更かなぁ……。君は指のまま「使った」ほうが良いや」

 

「てめぇ……宿儺を侮辱しやがったな。殺す」

 

 一転、冷たい顔で言った真人。

 激情を宿す虎杖。

 

 戦いが始まった。俺? もちろん、虎杖と襲撃された者達を全力援護である。

 戦闘中に触れられたから、全力でぶった切ってやった。

 

「ふっ ずるいよ! ずるいな! ずるいずるい! 五条 悟ばかりでなく、宿儺まで呪術師側につくなんてさぁ!」

『呪術師に着くのは嫌だが、お前らも好かん! 俺は虎杖と釘崎と恵と孤高を進むのだ!』

「その時点で孤高じゃね―よ」

 

 カラリと笑うのはさすが主人公である。この性格イケメンっぷりに惚れそう。まあ惚れないが。さんざん痛い目見てきたからな!

 

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