私のだらりとした(できない)ヒーローアカデミア! 作:こんこんВерныйカワイイヤッター
繰り返す。見ていない。
母曰く私は手の掛からない子だったらしい。昔のことはあまり覚えていないのだけれども幼稚園の年長になった頃の出来事はよく覚えている。友達と遊んでいるとき突然赤黒い何かが自分を覆い隠した。嫌な予感がして周りの友達に近づかないでと警告して急いで距離を取った。そのあと気が付いたのは髭の生えたおじさんに抱えられたときだった。この間の出来事は覚えていないが初めて身についた「個性」が暴走したらしい。自分が知らない間に自分が移動しているのが恐ろしく思えた。泣く私にそのおじさんは個性の暴走はよくあること。次から同じことが起こらないようにしなさい。と言って慰めてくれた。それから個性の訓練を毎日少しずつ行って何ができるかを小1までに覚え、小3になるまでには自分の限界を知り使いすぎるとどうなるかを覚えた。それからは紆余曲折ありながら無難に生きて地元の中学校に進学した。そこで印象的だったのはデクと呼ばれていた男子だ。おいデク!と呼び出されては爆破されたり他のいじめられっ子を守ってはまた爆破されていたりしていた。そこで緑谷に少し取引…手助けをすることにして放課後、教室に残るように言った。
「緑谷。あなた確か無個性なんだってね」
緑谷にそう問いかけると
「はい…」
残念そうに返事をした。
「じゃあ私と契約しないかい?」
「はい?」
「私は血の契約って呼んでるんだけどね…個性の一部を使えるようにしてあげるものだよ」
血の契約。他の人に力を与えるもので個性「血液」を使える私だけが行える契約。私の個性は自分の血液になら何でもできるという代物で自分の血液を増やしたり操作したりは勿論のこと自分の血液の権能を他人に使えるようにするということもできる。条件を付けることもできるのだが今回は無条件でやることにした。
「よ…よろしくお願いします」
緑谷はその誘いに乗り私と血の契約を行った。彼に与えたのは「凝血」。文字通り血を固められる能力だ。結晶化までも出来る優れもの。まぁ偽善だが少しはこれでいじめがマシになることを願おう。
中1の後期中間テストが終わった頃、これまた妙な出来事があった。下校時間中、血の匂いがすると思いその後を辿った。辿り着いて見ると一見なんの変哲もない中学校の先輩が居た。その先輩はこちらを見るなり「カァイイねぇ」と言ってきた。先輩にそう評価されるのはやぶさかではないがそれよりも血の匂いが気になってつい血の匂いがしますね、と言ってしまった。彼女はさらっと流して話をし始めたが私はどうも血の匂いが気になるらしい。その一見なんの変哲もない先輩…渡我さんに何というかこう、惹かれていた。冬が過ぎ夏が少し顔を覗かせていた春の日、それは起こった。トガちゃんが私を押し倒して血を吸ってきたのだ。まぁ私は血を自力で作れるのだから問題はないのだが。
「…おいしい?」
「…うん」
こうして私とトガちゃんの歪な関係が始まったのであった。
時間の流れというのは案外早いものでいつの間にか1年が過ぎ高校受験が迫っていた。トガちゃんは高校には入ったものの家に入り浸っている。本人から聞いたのだが少し家出中らしい。親が向こうの家族に安否を報告するついでにトガちゃんのことについてブチ切れていた。母よ、家族のことに踏み込むのはあんまりよろしくないと思うぞ。まぁ話が脱線したが私は雄英高校を受験することにした。ヒーローを目指すため、あのおじさんにお礼を言いに行くのも目標にある。そんな訳で受験勉強をしていたがそこでトガちゃんがとんでもないことを言い出した。
「私も雄英高校に行くのです!」
はぁ…?私は少し、いやかなり理解が出来なかった。
「高校はどうするのさ?」
「辞める!」
ダメだこのトガちゃん。まぁそんな訳で今はトガちゃんと受験勉強を行っている。まぁ受験勉強とは言うのだけれども成績はどれも上澄みであとは及第点である実技試験、個性の扱いだった。私の個性は強いのではあるが一歩間違えればヴィラン側へと転落してしまうほどの危ういものだ。だからしっかりと知っておく必要がある。この話には全く関係ないが同時期にトガちゃんと血の契約をした。内容は「造血」と「血縁」。造血は書いて字のごとく血を作るだけなのだが血縁はどちらか一方が合図することができるというものだ。あとトガちゃんの希望なのだが条件で「命令」を指定してきた。私が命令したら従わなければ契約での力を一時的に失うというものだ。そのときのトガちゃんはというと…
「私とカァイイちぃちゃんとの関係…♪」
よく分からないがゾッとする笑顔をしていた。
リハビリなのであんまり期待しないでください。お願いします何でもしますから。あと悪魔の妹の方は気が向いたら更新します。