テグサーマン   作:クロッカーズ

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《登場人物》
・富田トウマ…文武両道な高校生。テグサー1に変身する。
・飛田慶喜…天才的な頭脳を持つ高校生。
・三千院穂乃花…トウマの幼馴染みである女子高生。テグサー2に変身する。
・森涼…冷静沈着な成人女性。卓越した剣術の持ち主。テグサー3に変身する。
・大城茜…天才的なバイクセンスを持った女子高生。テグサー4に変身する。
・レミー・旋風…小生意気な少女。自称『社長』。
・マツナガ…ジン・ガイア帝国の兵士。
・コブンロ…マツナガの部下。
・イーヴィル・ディーン…ジン・ガイア帝国のエリート兵士。
・イリア・ラントム…高飛車な若き女性社長。メデューザに変身する。
・モーラ・フォーゲル…ラントムチームの姉的存在。ロックオン・スナイプに変身する。
・ジョージ・スミス…陽気でチームのメーカー的存在。キャノン・ダイザーに変身する。
・浦島ヒロシ…物静かな男。ダイ・ソードに変身する。
・甲斐田光雄…トウマ達のクラスメイト。
・ゴッドラスト…十年間、ジン・ガイア帝国の陰で憎悪と成長を続けた『元人間』。


第二十六話『決着』

26-1

 

『再びおはよう、世界の諸君…私はゴッドラスト…』

 

バドリードと決着から一夜明け、朝からの緊急報道番組を割り込んでゴッドラストが全世界に向けて生放送を始めた。もっとも、画面は終始真っ暗で、彼の姿は見えなかったが。

 

『私が世界に張り巡らせた茎を撤退させ、役獣までも島に引っ込めたのには理由がある。それは我が作戦が最終段階…全世界に隕石を降り注いでほぼ全ての生命体を滅ぼす為だ』

 

『言っておくが出まかせではない。気になるならGRNに問い合わせるがいい。この事実を隠蔽しているだろうからな』

 

『人間の中には私が負けただの死んだだの想像し、楽観視した者がいるだろうが、もう地表、地中は十分に破壊したし、諸君ら権力側と被支配側が足を引っ張り合ったお陰で力を溜める事が出来たのだよ、残念だったな。もう地上地下には逃げられん』

 

『さて、これよりこの地球は我が手中…私が理想とする真に世界のあり方を知っている僅かな者だけが生きる星となるのだ。それまでせいぜい絆だの、信じるだの想って生きる事だ。ハハハハハ!!』

 

電波ジャックは約三分。それでも人類に絶望感と、隠された真実への怒りを与えるのは十分であった。しかし、五分後に放送されたGRN日本支部による全世界生中継が驚愕と共に人類の負の感情を抑えた。

 

『皆さん、私はジン・ガイア帝国軍事部のマツナガです!!この場をお借りして、申し上げたい事があります』

 

『我々帝国人の一部は現在、日本の防衛軍と協力する事となりました。その理由は二つあります。それは、彼らと共にゴッドラストを倒す事、そしてもう一つは、戦いが終わった後、この世界の平和への一歩を一緒に協力して参りたいと思う所存だからです!!』

 

『…これまで十年間、熾烈に戦い続けた者どもをいきなり信頼しろ、と言われても無理なのは百も承知です。ですが!!今は信じて頂きたいと願いしかありません!!勿論、行動に移して我々の想いをつなげたいと考えております!!』

 

ビルの壁に取り付けた大型ビジョン、自宅のテレビ、スマホ等を見つめる群集は半信半疑であった。しかし、熱弁するジン・ガイア人の姿と、背後の防衛軍最高司令官である杉元の姿を見て、強く頷く者がいた。

 

『そしてこの場を借りてもう一つ。世界各地に散らばったジン・ガイア帝国の皆!!閣下は…バドリードの手によってその命を奪われた。だが、怒りに身を任せて作られた破壊衝動を行使せず、人類と一緒に寄り添ってくれないか?今、同胞を各地に派遣している。合流して、自らの意思でこれからの事を考えてくれ。そう、それが、閣下の最後の願いだっ!!』

 

そのジン・ガイア人が掲げたのはジン・バイルが身につけていた閣下の身体の一部である手のひらサイズ程の岩石。先日の戦場で唯一、彼が遺していた物である。その日を境に、世界は異様なまでに静かであった。デモや争いも起きなかった。マツナガの演説が功を奏したか、それとも来るべき世界の滅亡に自棄になっているのか。どちらにせよ結果は今、戦士の手に委ねられている。

 

夜となった日本。ジン・ガイア帝国が日本列島に極秘に建設していた、海に面した『秘密基地』には、明かりが灯っていた。かつて、ここは防衛軍の手によって制圧、接収した場所である。しかし、帝国の行動を受けて日本政府が防衛軍とテグサーマン、ラントムチームが立ち会いの下彼らに渡す事にしたのだ。目的はただ一つ、共に協力し合ってお互いの兵器を整備、活用する為である。整備ドック内、『二種族』の手で修理、点検されるテグサーマン、ラントムチームスーツ、そしてメガメタル。その間、会議室ではマツナガがそれらの装着者と防衛軍人に向けて資料片手に作戦の説明を始めていた。

 

「…作戦の決行は明日の朝九時に行われる。島内に潜り込むのはテグサーマン、ラントムチーム、そして、メガメタルに乗ったミルメと俺、マツナガとなります」

 

パイプ椅子に座る聞き手達の中から手が上がる。コブンロの手であった。

 

「質問です兄貴!!どうして帝国の皆は連れてってくれないんですか!?しかも、俺はゼニガメの艦長として置き去りだし!!」

 

「お前な…説明前に言っただろう…ゴッドラストにとって俺達は餌だ。下手に大人数で行けば喰われていたずらにパワーアップさせるだけだって。だから他の連中は同胞を説得して貰い、その間、少数精鋭で強い奴、島を熟知するミルメとディーン、そんでもってメガメタルに乗った俺だけが行くんだろが…え~、話を戻そう。このメンバーで行く訳ですが、行くに当たっては防衛軍側が開発していたシータートル二番艦『ゼニガメ』に乗ります。コイツはシータートルより二周り小さいですが、機動性は抜群。島への突撃には十分だそうです」

 

マツナガは資料の次のページをめくった。

 

「それで、突撃の瞬間、島に残したシータートルや他の艦艇を遠隔操作で爆破、同時にJSAの電磁波を使った弾丸を使用して役獣を抑え、その隙に奥に乗り込んでまだおねむのままのゴッドラストを撃破する…以上ですが、なにか質問は?」

 

「JSAを浴びて、三人は大丈夫なのか?」

 

質問するトウマに、マツナガは大きく頷いた。

 

「あぁ、メガメタルの中ならその影響がないように改造してある。だから大丈夫だ」

 

「わかった。それと…ゴッドラストはどう倒すつもりだ?」

 

「その点だが、今回は飛田が今回ウチのとこしらえたTE粒子収束爆弾を使う。これで空気中の粒子をなるべく集めて、ゴッドラストの体内にぶち込んだら一気に解放、爆発させるって仕組みさ」

 

「なるほど、それで…レミーはどうなるんだ?」

 

トウマの指摘に、室内の、特にテグサーチームの空気が一遍に張り詰めた。それでも、マツナガはより緊張したる面持ちで静かに口を開いた。

 

「その点だが…ハッキリ言っておこう。ウチと人間側の専門家が言ってたが、救い出すのは難しいかもしれない。なにしろ計測したら、レミーの身体はゴッドラストの体内…胃袋みたいな所にいるって言ってたからな。だから、最悪…」

 

「…」

 

「ああ、待てよ!!ハナから諦めろとは言ってないぜ!!もしかしたら救える方法が戦いの中で見つかるかもしれないし、なによりも、あそこには今、人間が十数名島に行ったって聞いてるからそっちと合わせて考えなければ…」

 

突然の追加情報。総立ちの聞き手。

 

「なんですって!?」

 

イリア。

 

「あの中に、人が行った!?なんでだい!?」

 

ディーン。

 

「コラマツナガ、そういう事は早く言いなさい!!」

 

ミルメ。

 

気の強そうなメンツに突っ込まれて、マツナガは「あちゃー」と言わんばかりに頭を抱えるのであった。

 

「お、俺だって作戦を提示した後に言うつもりだったんだよ!!と、とにかく理由はわからんよ、行った人間は、これといって特別な人間じゃないらしい。それで、ゴッドラストとしてどういうチョイスなのかもわからないみたいで…」

 

「…甲斐田だ。アイツが呼んだんだろう」

 

マツナガの話を割って、トウマがぽつりと言った。

 

「恐らくアイツは自分と同じ境遇の者だけを招き入れたんだろう。ゴッドラストの指示でな」

 

「それは、あの黒いテグサーマンから受け継いだ力でわかる物か?」

 

「いや、この前俺の学校で聞いた話から察するに、だ。それで、そいつら助ける余裕はないのか?」

 

「あ、あぁ…無理だな、なにしろ、自分の意思だと思うし、レミーですら…な」

 

「そうか、わかった。ゴッドラストを倒すのを優先する」

 

「ちょっとトウマ、いいの!?昨日、社長も助けるって…」

 

穂乃花に言われても、トウマは瞳は真っ直ぐを見つめていた。

 

「今ここでああだこうだと言っても始まらない。戦いの中でどう助けられるか、あの黒いテグサーマンから貰った力でギリギリまでやるしかない。そうだろ、マツナガ?」

 

「あ、そ、そ、そうっ!!それが言いたかったんだよ!!勿論この後も対策は練るから、期待してくれ!!」

 

「…あぁ、必ずアイツも救ってみせるぜ」

 

「それじゃあ、早朝七時に集合、最終確認もするので、それまで皆ゆっくり休んでくれ!!以上、解散!!」

 

勢いで終わった作戦会議。それぞれのチームが次々と会議室を出た。

 

「お~い、テグサーチームの皆~!!」

 

ぞろぞろと出ていく者に向けて、しわがれた声が響いた。呼ばれたトウマ達が声の方を見ると、橋爪が立っていた。

 

「あ、専務…こちらに来られていたんすね」

 

真っ先に彼の下へ向かったトウマ。チームメイトも後に続いた。

 

「うん、なにしろテグサーマンやらなにやら色んな資材はウチのを使っているから、それの指示を現場で出さなきゃならない訳よ。それが、我が社の出来る数少ない償いになると思うし…」

 

「そうやって行動してくれると助かるな。ありがとうございます」

 

「あらやだ珍しい。お礼を言うなんて。あ、それよりもね、トウマ、アンタに会いたいって方が連れて来たのよ」

 

「え、誰だろ?」

 

「今紹介するわ。お二人とも、どうぞ」

 

橋爪の背後からひょっこりと顔を出す二人。

 

「…トウマ~!!」

 

闘牙。

 

「にぃにぃ~!!」

 

凛奈の二人であった。

 

「あ、あぁ…!!二人とも来てくれたんだな」

 

トウマに言われた瞬間、凛奈は帰宅直後の小型犬の様に寄って来た。

 

「そうだよっ、ゴッドラストが出てからにぃにぃ、ずっと顔出さないでいて!!ずっと、ずっと心配していたんだからね!!」

 

「あ、あぁ…悪かったな、心配させて」

 

瞬間、トウマの背後から、闘牙の激しいヘッドロック。

 

「コノヤロー!!大事な妹、ほったらかしてんじゃあねぇ~!!」

 

「わ、わ、ちょっと!!」

 

さしものトウマもこれには歯が立たなかった。

 

「ホレホレ、数週間ぶんの痛みを思い知れ~!!」

 

「いててて、ギブ、ギブ!!」

 

その様子に穂乃花は大笑い。

 

「アハハハハ!!もう、おじさんったら~」

 

つられてディーンや茜、飛田は「ぷっ」と吹き出し、涼も「ふっ…」とクールに笑うのであった。

 

「ンンッ!!あ~、それと各々、ご家族から電報を頂いてあるわ。確認してちょうだい」

 

そう言いながら、橋爪は穂乃花と飛田、涼に電報を渡す。嬉しそうな三人を横目にした茜を見て、橋爪は話を続けた。

 

「あぁそうだ、茜、アナタのお父さんは科学者としてこの基地に来ている。是非会ってきなさい」

 

「え!?い、いいよ、別に最後って訳じゃないし…」

 

「なにいってんの!!聞いたらアンタもずっと会ってないそうじゃない。尚更会うべきだわ、ね!?」

 

「う、は、は~い…」

 

「よし、それじゃあ話は終わり。恐らくこれが最後の戦いになるわ。でも、無駄に気負いすぎないで。出来る事も出来なくなるからね。他の事は私達に任せて、朝まで各自ゆっくりしていなさい。いいわね?」

 

「「「「はいっ!!」」」」

 

解散したチームは余暇を楽しんだ。飛田は『旧GooGooZ』のライブ配信を耳にして真面目に研究を続け、涼は瞑想、穂乃花は電報をくれた家族に電話をして、眠れるまで他愛のない会話を続けた。その一方で茜は廊下を右往左往していた。その足取りは完全に、やろうかやめようか迷う者の様相であった。

 

「…あっ」

 

しかし、父である大貴の姿が目に入った瞬間、足がピタリと止まった。彼はせわしなく真剣な表情で部下らしき人々に指示を出している。指示を受けて散開する人々。茜は、彼に向かって歩みを進めた。

 

「「…」」

 

無言ですれ違う二人。大貴を背にした瞬間、茜は小さくため息をついた。その時であった。

 

「…茜」

 

「えっ?」

 

呼び止めたのは、振り向いた『父』であった。

 

「あの時、お前はドルカって娘の想いを信じていた。だが、俺はジン・ガイア帝国は全て悪だと信じ、あんな非道な事をした…すまなかった、もっとお前や友人を見てやれば…」

 

「お父さん…」

 

茜もまた、身体ごと振り向く。少し表情を和らげた大貴の話は続く。

 

「だから茜、俺も償いとして、防衛軍の兵器開発担当を全うしようと思う。自慢の娘の最後の戦いに万全を期すようにな。頑張れよ、茜」

 

「…うんっ!!頑張るよっ!!」

 

「それと、たまには家に帰ってくるように。母さんが心配しているぞ。今度ゆっくり話したい事もあるし、お前に似合うドレスを買ってきたから是非着て欲しいそうだ」

 

「あ~、う、うん、考えておくよ」

 

茜は経験上知っていた。そのドレスは明らかに自分に似つかわしくない、フリッフリのおリボンがついた物である事を。

 

そして、同時刻の富田一家は整備ドックを一望出来る上階の一室に来ていた。

 

「なぁ、あれがテグサー1だろ?なんか違くないか?武器とか…」

 

ソファーに座る凛奈を背に、展望席の窓に寄りかかる闘牙は隣のトウマに率直な質問を投げかけていた。

 

「あぁ、あれはジン・ガイア人が作った追加装甲、武装を装着した状態なんだ。なんでも、テグサーマンの強化パーツを参考にしてて、開発途中だったのを完成させたんだってさ」

 

トウマの言う通り、テグサー1は胸部や腕部に白い追加装甲を装着している。更に、その手には大型かつ細身のライフル砲が装備されていた。

 

「あと、あのライフルはジン・ガイアの役獣を一発でやっつけるJSAの電磁波を使った弾丸をこめているんだと。これは全員に装備されるそうだ」

 

「ふ~ん、そうなんか…」

 

会話が途切れ、しばらくの沈黙。二人がぼうっと眺めていると、闘牙が口を開いた。

 

「それにしても、驚いたぜ。まさかお前と兄貴が開発したモンが、世界を救うなんてな」

 

「いや、俺達だけがこの世界を救ってる訳じゃない。大勢の人が頑張ったから、ここまで来たんだ…といっても、これから先、救えない命があるかもな」

 

「ウチに来たちっこいお嬢ちゃんと、お前のクラスメイトの事か…?」

 

「…知ってたのか?」

 

「あぁ、全部橋爪さんから聞いたよ。人間が嫌いで、あのゴッドラストについてった奴と、お嬢ちゃんはそれに囚われているってな」

 

「そうだ。俺はさっき、レミーを必ず助けるなんて言ったが、どうすればいいかわからないし、テグサーマンはなにも答えてくれない。それと、甲斐田って奴についてった連中…多分、言い方悪いが誰からも相手にされず、無下にされてずっと寂しい思いをして生きてきた奴らだと思うんだ」

 

「もし彼らを手を引っ張って助けた所で、結局はなんの解決にもなってない。また無下にされる世界に戻してしまうだけだ。そんなんじゃなにも救えていない。俺はそう思うんだ…ハハッ、情けないな、人前じゃあんなゴッドラストと甲斐田の野望を打ち砕くなんてカッコつけて、周りに流されてなにも救えないなんて…」

 

「ふ~む…ならさ、お前はどうしたいんだ?」

 

「え?そりゃ救えるのなら全力で救いたいよ。ジン・ガイアとだって仲良くなったんだ。きっと、惑わしているゴッドラストから切り離せればって思うんだ」

 

「なら、そう強く想えばいいんじゃないか、素直で真っ直ぐな気持ちでな。兄さんも昔そう言ってたぜ」

 

「え、父さんが!?」

 

「あぁ、生前言ってたぜ。粒子が特に最も反応したのは、心の底から、本気で強く想った時なんだって。だからよ、自分がこうしたい、こう思うって正直な気持ちを強く相手にぶつけて、最後にお互いの気持ちをぶつけあったら、案外うまく行くと思うんだ。あのクラスメイトにしろ、お嬢ちゃんにしろ、な。ジン・ガイアだってそうだったじゃないか?」

 

「あぁ、そうだな…GooGooZの時も、ドルカもそうだった。これまでの戦いでうっかり忘れてたぜ。サンキュ、おっちゃん。俺、やってみるよ。父さんに助けられたこの命、この使命、必ず果たしてみせるぜ…」

 

「ん、そうか」

 

「さて、そろそろ俺は寝る。そんじゃ二人とも、おやすみ~」

 

「おう、おやすみ~」

 

トウマは部屋を後にする。一瞬の間を置いて、奥に座っていた凛奈は闘牙に駆け寄る。その瞳に、大粒の涙をながしながら。

 

「どうした凛奈、別にアイツは死にに行く訳じゃないんだから、そんなに泣くなよ」

 

「そんな事わかってるよっ!!でも、なんでにぃにぃが戦わないといけないの!?元を正せば、国と重工が研究を奪おうとして、それを恨んだ研究員が隕石の力で世界滅亡を企んでるんでしょう!?なんで偉い大人の都合に命張らなきゃならないの、なんで!?」

 

「そうだな…確かにアイツには関係ない。でもな、だからって一度関わった事は最後までやるってのがあいつの性分なんだ。ガキの時…穂乃花ちゃん助けにいったあの時と同じでな」

 

「う、うぅ…」

 

「だからな、明日は笑顔で送ってやろうじゃないか。アイツがやりたいって事、後押しするってのが、家族ってもんだ、な?」

 

闘牙の胸で泣く凛奈。彼女は静かに頷いた。最終決戦は朝九時。この戦いで、全てが決まる。

 

26-2

 

午前八時五十五分。戦艦『ゼニガメ』は、ドック内の港で出撃は今か今かと待ち構えていた。

 

ギギ、ギギ…

 

その期待に応えるように、ゼニガメの眼前の門が開かれる。差し込む朝日、広がる大海原と地平線。解き放たれた獣のように飛び出さんと、ゼニガメはモーターを始動させる。海水に渦が巻き起こった。

 

「いよいよか…」

 

ゼニガメの船内、出撃口で、涼はそう呟いた。背後に立つ仲間も、そう感じていた。

 

「それにしても、まさかジン・ガイア人と一緒に戦うなんて思わなかったわ、特に、苦しめたコレも一緒とは…」

 

イリアの視線の先に鎮座するのはメガメタル。彼女は一人の少女によって膝をついた過去を思い出していた。

 

「ま、それもまた、思い出って事で、今はジン・ガイアにテグサーマン、そして、私達『四人』で共に戦いましょ、ね、皆?」

 

「イリア、まだ私を仲間と言ってくれるの?勝手に抜け出して、皆を振り回した私を…」

 

疑問を投げ返すモーラの投げかけに、イリアはきょとんと首を傾げた。

 

「へ?こっちはクビにしたなんて一言も言ってないけど?ま、そんなことよりちゃんと頑張ってよね、ジン・ガイア対策に一番詳しいのはアンタなんだし」

 

「うんうん」と頷く男性陣二名。モーラの曇った表情にも光が差し込んだ。

 

「イリア…ありがとう」

 

「出航ぅーっ!!」

 

マツナガのアナウンスが船内に響き渡る。同時にゼニガメは、ゆっくりと進んだ。港内からは次々声援がと送られる。

 

「頑張れよーっ!!」

 

「ファイトですよっ、マツナガ様ァァァ!!」

 

「帰ってこいよ、必ずなぁっ!!」

 

そこに、種の隔たりはない。トウマは窓の外を見つめ、そして、見つけた。家族二人の、笑顔で手を振る姿を。

 

「アイツら…」

 

トウマは窓からピースサインを送る。果たしてそれが相手に届いているかはわからない。しかし、彼にとって出来る唯一のお返しであった。

 

船は順調に島へと向かった。誰もがゴッドラストの抵抗があると予想していたが、拍子抜けする程になにもなかった。波さえも穏やかであった。まるで、もうすぐで世界が滅亡するのが嘘であるかのように。

 

「見えたぞ、あれだ…!!」

 

艦長としてブリッジに鎮座するコブンロが叫ぶ。未来島は相も変わらずガイアランの茎がからみついていた。

 

『よし…各員変身用意!!当艦は島の戦艦を爆発後、ただちに島へと突入する!!繰り返す…』

 

「いよいよ、マジだな…」

 

艦内放送を聞き、トウマは意を決する。その手に、幾多もの戦いを共にした『相棒』を構えて。

 

「行くぞ、皆!!」

 

「「「「おうっ!!」」」」

 

「「「「チェンジ、テグサーマン!!」」」」

 

「変身…!!」

 

五人の戦士は、変身する。人々の想いを身に包んで。

 

「変身準備完了…どうですか皆さん、追加武装の感想は?」

 

テグサーマン達の胸部や腕部には追加された白い胸部装甲、特にテクザー1は大型のライフル砲を装備していた。そこで各々、少しでも調子を確かめようと跳んだり跳ねたりした。

 

「うん、テスト装備もしているけど、やっぱりほとんど重量を感じないよ。さすが飛田くん、初対面の人と一緒にやったとは思えない位に調整はバッチシだね!!」

 

テグサー2の素直な褒め言葉。

 

「そうですか、それはよかったです」

 

飛田は満足げに頷く。彼らの会話を耳に、イリアは指示を出す。腕につけたラントムウォッチを見せながら。

 

「さ、こっちも行くわよ!!」

 

「「「了解!!」」」

 

「「「「チェンジ、マイヒーロー!!」」」」

 

『ボイス・ログ、コンプリート!!チェンジ、ヘア、ユー、ゴーッ!!』

 

各々、装着されるラントムチーム製装着型兵器。四人の団結力は再び、一つとなった。

 

「さぁ、行くわよ両社!!これで決着を…」

 

『よっしゃぁぁあっ!!お前ら、これで、キメてやろうぜっ!!」

 

折角キメようとしたメデューザの頭上から、外部スピーカーの音声が被る。声の主はマツナガであった。代わって、ミルメが続く。

 

『…皆、隕石が落ちるまでの時間は少ない筈よ。それと、もしこれが失敗したらGRNが例のトンデモ兵器を撃つって事も念頭に置いて頂戴。いいわね?』

 

『お、おい!!プレッシャーをかけるような事いってんじゃねぇ…』

 

マツナガの声はぷつりと消える。恐らくミルメが消したんだろう。誰もがそう考えた時、ゼニガメの口、格納兵器出撃口が開かれた。陽の光を浴びる戦士達。同時に、未来島に遺された戦艦達が、続けざまに爆発した。

 

ドンッ…ドンッ…ドドンッ!!

 

島の四方から立ち上がる巨大な水飛沫。そこから飛び散る金属の破片。側面にポッカリと開かれる大穴。ゼニガメはその穴めがけて全速力で突っ込んだ。

 

「「ギャアッ、ギャア!!」」

 

島内港に待ち受けていたのはうじゃうじゃとうごめく役獣。イエティマンにホッグル、ヤドカリヤン…と種類に枚挙にいとまがない。ゴッドラストは待ち受けていたのだ。しかし、そうしていたのは彼らだけではない。

 

「よっしゃぁ、ぶっとばしたらぁっ!!ミルメ!!」

 

「はいはいっ!!」

 

ゼニガメ出撃口の先に立つメガメタルのコクピット内。操縦するマツナガの指示を受けた後部の副操縦席のミルメはボタンを押す。腕部を突き出すメガメタルは、瞬間、掌部分から無数の光弾が発射された。

 

「ガァッ!!」

 

「アギャァァァ!!」

 

身体にそれらを浴び、次々と倒れる獣達。その断末魔を皮切りに、テグサーチーム、ラントムチームが出撃口から飛び出した。彼らは一斉に港へと着地する。メガメタルは乱射を止めてズシ、ズシと進む。対して。

 

『あの装着型兵器共は我等が始祖の獲物だ!!食らいつけ!!』

 

そう言わんばかりに役獣は戦士達の着地を狩ろうとする。

 

「これでも…喰らえっ!!」

 

一方でいち早く頭を上げたテグサーチーム。テグサー1が構えるのは、最新鋭のライフル砲である。銃口が火を吹き、モーターの入った、尖った弾丸が、一体のイエティマンに突き刺さる。

 

「ぐ、ぐ、グァァァ!!」

 

瞬間、イエティマンは弾丸から発する電磁波でのたうち回り、倒れ、その場からピクリとも動かなくなった。それを目の当たりにした近くのホッグル、ジャマーシュは驚愕のあまり一歩下がる。が、彼らもまた、突然めまいでもしたかの様にばたりと倒れる事となった。それも、泡を吹き、白目を向く姿となって。

 

「すごい威力だな…」

 

自分で撃った身とはいえ、テグサー1は驚愕。そうしつつも、背後のディーンに警告した。

 

「ディーン、一応電磁波妨害装置を貼ってるとはいえ、あんまり近づくなよっ!!」

 

「わかってるっ!!」

 

強烈な一撃を前に役獣達の陣形が乱れている。テグサー1はライフル砲を四方八方に連射しつつ、ラントムチームは各自の武器、スケールヘヤーにガトリング、スナイパーライフルや大型剣を使って前へ、前へと突き進んだ。

 

「おい、あれだっ!!あの先を進めば、高エネルギーの中心地に着けるぜっ!!」

 

高所のメガメタルから望むマツナガが、機体のマニュピレーターを使って指差す。その先にあったのは、港から島の奥へと向かう搬入口であった。

 

『トウマさん!!』

 

ゼニガメの通信から飛び出る、飛田の指示。

 

「わかっている!!」

 

受けたテグサー1が取り囲む役獣の内、前のイエティマンを右フックで殴り倒し、固く閉ざされた搬入口の前に立つ。そして、両手で胸部装甲を開いた。

 

「くらえ、撃竜波っ!!」

 

一直線の光線が、周囲の数体の役獣を巻き込んで搬入口の扉をブチ破る。と、回し蹴りで蹴散らせながら、メガメタルのマツナガが叫んだ。

 

「よし、この港は俺達とコブンロに任せろっ!!早く行けっ!!」

 

両社チームの戦士は「「了解!!」」と返事した。

 

「よし、任せたぞマツナガっ!!…コイツは最後の一発だっ!!」

 

行きがけの前にテグサー1はライフル砲を撃ち、命中した役獣は十数体も倒れる。だがそれでも、まだ百体以上は港で群れをなしている。メガメタルとはそれらを肉弾戦によって、ゼニガメは後方支援として機銃を撃ち続けて、休む暇もなく倒し続けている。

 

「マツナガ…必ず生きててよ」

 

テグサー2は不安そうに見つめつつも、しんがりの様に最後に港を後にした。

 

「こっちだ、皆!!」

 

案内人として、ディーンが先頭になり両社が後を追う。狭い通路に九人の乾いた音が鳴り響いた。すると目の前に、十数体のヤドカリヤンやグラビトリーが通路を詰まらせるように立ちはだかった。

 

「くっ、コイツらに構ってる場合じゃない、一気に突っ込むぞっ!!ジョージ!!」

 

ディーンの指示。

 

「yeah!!Shoot!!」

 

キャノン・ダイザーのガトリングが銃身を回して炸裂する。避け切れずに銃弾の嵐に晒される役獣達。その隙を狙って戦士達は一気に突っ走る。各自、槍、刀、大型剣などを大袈裟に振り回しながら。

 

「よし、このままダッシュで…」

 

役獣達の最後尾を突破するテグサー1。このまま一気に行けるなと感じていた。しかし。

 

「「「グゥアアア!!」」」

 

数m先に、通路の地平線までも敷き詰める程の役獣達が、今か今かと待ち構えていた。

 

「くそ、これじゃあキリがないぜっ!!」

 

テグサー1の焦りが顕著に表れている。それはチームメイトも同じであった。仕方がないと走り出そうとするテグサー1の肩に、「ちょっと待って」とメデューザの手が乗せられた。

 

「あ、なんだよ?」

 

「…この場は私に任せて、あなた達テグサーマンはあの階段から上へと行きなさい」

 

メデューザが指差す右前方には、非常口の様な小さな扉があった。確かに、ここで行けばゴッドラストの下へと素早く行けるかもしれない。だが、そうなれば人数の減ったラントムチームとっては危険な筈だ。テグサー1は経験上そう考えていた。

 

「おいおいっ!!いくらお前達でも、あんなに対処出来ないだろっ!!」

 

「時間がないでしょっ!!それに、あなたのハートにあるTE粒子爆弾はあの基地にいた人達の想いが詰まってるんでしょうがっ!!無駄にする気っ!?」

 

「…っ!!」

 

テグサー1の追加胸部装甲内には、TE粒子爆弾が備え付けられている。持ち主はぐっ、と胸を押さえた。

 

「…あと、レミーとここに来た連中を助けるのも忘れちゃダメよ。ゴッドラストを倒して、より多くの人を助けるのがメインなんですからね」

 

「…わかった、死ぬなよ。あと、これは渡しとく」

 

「…ふん、誰に口聞いてるの?…ありがと」

 

テグサー1は、ライフル砲をメデューザに手渡す。その時、役獣達が一斉に唸り声を上げた。

 

「よっしゃ、行くぞっ!!」

 

「「「「おおっ!!」」」」

 

テグサー1を先頭に、五人のチームは駆け抜け、ノブを回して扉を開ける。先に行かせんと役獣達が扉の前に群がった。

 

「先には、行かせないわよぉっ!!」

 

メデューザは宙に浮いた。というのも、スケールヘヤーを通路に突き刺して蜘蛛の巣の様に張り、通せん坊をしているからだ。浮いた先で彼女はライフル砲を放った。電磁波の放射に、狭い故に港の時よりも数多く倒れる役獣。それでも、彼らは次々と向かって来た。仲間がやられてか、凄まじい怒りの形相だ。ガトリング、キャノン砲を連射するキャノン・ダイザーも。おもわず弱音を吐く。

 

「うわぁぁっ!!やっぱりコレ、無茶なんじゃ…」

 

そんな彼の右肩に、浮いたままのメデューザの爪先が触れた。

 

「た、隊長…!?」

 

「全くしっかりしなさい!!そんなん調子で、私の伴侶が務まると思ってんの!?」

 

「え!?そ、それって、つまり…」

 

「…」

 

メデューザは見向きもせず、一心不乱にライフル砲を撃ち続けていた。それに合わせ、キャノン・ダイザーはテンションMaxで両腕の飛び道具を連射した。

 

「よぉぉぉぉぉしっ!!やってやるっ!!必ず生き抜いて、添い遂げてみせるぜっ!!」

 

「おい、それって死亡フラグじゃ…」

 

ダイ・ソードは大型剣を振り回しながら不安げに言う。

 

「不吉な事言わないの…おめでとう、ふたりとも」

 

その隣ではロックオン・スナイプが、小さいピースサインを二人に送りながらスナイパーライフルを撃ち抜き続けるのであった。

 

26-3

 

階段を駆け上がるテグサーチーム。彼らを下から追いかける役獣達。その中で、後ろから二番目のテグサー4はアクセル・ロッドで上段から叩きつけながら、愚痴をこぼしていた。

 

「くそっ、うじゃうじゃといすぎだぜっ!!」

 

そんな彼女の傍らでディーンは宥める。

 

「コラコラ、女の子がクソなんて言うんじゃ…ええい、クソがっ!!」

 

だがその最中、イエティマンに脚を掴まれ、怒りに任せてハイキックで追い払う。バランスを崩されたその巨体は、下の役獣を次々薙ぎ倒す。踊り場に、役獣の山が完成した。

 

『皆さん、この階だっ!!この階が一番、エネルギーの中心だっ!!その扉を開けてっ!!』

 

飛田の通信通り、チームの目の前に扉があった。

 

「ここか…よぉし、ぶち破るぜっ!!」

 

宣言通り、先頭のテグサー1は扉を蹴破った。その先は、フローリング床の広大な室内であった。

 

「そうだ、ここは…子供達が遊ぶ、体育館に通じていたんだった」

 

薄暗い館内をよく見れば、壇や幕がある。

 

「その通りだよ、トウマくん、よく来たね」

 

と、その壇の前から声がし、見るとそこにいたのは、多くのモニターと、十数人のトウマと同年代少年少女を背にした、満足げの甲斐田が立っていた。

 

「…今まで君達の姿をモニターで観察していた。全く君達は…お笑いだねぇ、アッハッハッハッハ!!」

 

彼の嘲笑は、館内に響く。

 

「アハハハハッ!!」

 

「ハハハハ!!」

 

「ギャーハッハッハッハ!!」

 

続けて座ったままで爆笑する甲斐田の『仲間達』。彼らの姿はどこか淀んでいる。言ってしまえば、陰気臭い雰囲気を醸し出しているのだ。そんな負のオーラに満ちた人間のにやけ顔を前に、不気味に感じるテグサーチーム。その中で、テグサー2が前に出た。

 

「な、なにが可笑しいの!?私達は、こんな馬鹿げた戦いを止めて、この島に来させられた皆を助けに来たってのに!!」

 

彼らのニヤニヤは止まらない。代表して、甲斐田が話を続けた。

 

「ククク…穂乃花さん、君はわかってないな、ここにいる皆は自分が選んだ、本当に残るべき選ばれた人達なのさ。つまり、自らの手でここに来たんだよ、彼らはっ!!」

 

「え、えぇっ!?」

 

驚愕するテグサー2。

 

「やはりな…」

 

テグサー1は彼女の背後で呟いた。

 

「さて、なぜ僕達は笑ったかわかるかい?君達がやっている事は無駄で、馬鹿げた事だから笑ったのさ。なぜかって?君達はなにも救えてないからさっ!!…説明をする前に、安心してほしい。役獣は今、ここに入れないようにしてるからさ」

 

甲斐田の言う通り、体育館は不気味な程に静かであった。役獣の足音さえも聞こえない。

 

「それでさ、この戦いの最初の原因はなんだと思う?そう、君達の企業と国がを修博士の研究を奪おうとしたからこうせざるを得なかったのさ。つまり、大元の原因は君達が命懸けて守ろうとする連中で、そうして巻き起こしたのを、君達で尻拭いをさせた訳だ。どうだ、無駄だと感じるだろう?」

 

「そして救えないのは、戦いの時代で荒れ果てた世界の中に取り残されて頑張ろうとしていた僕達さ。なんとなく分かるだろう?あのクラスではGooGooZの歌の下で、絆で繋がろう、皆で頑張ろうとしていたのを?」

 

「君達が所属しているような権力者が陰で暗躍しているのに気付きもせず、能天気で暮らしちゃって…でも、そんな君達はただでさえ愚かなのにこの僕を、そこでもつまはじき者にした!!ステージ設営が下手過ぎたから、コミュニケーション不足だったから!!そんな理由で弾くような連中の、なにが絆だっ!!」

 

甲斐田の怒りは頭や腕を振るい、頭髪から粉を撒き散らす程であった。

 

「それだけじゃないさ、その絆だ絆だ言ってる奴らの中心人物は以前から僕の金品を巻き上げていた。あぁそうだ、暴力も振るっていたっ!!全く、頭の悪い奴らのどの口が絆、キズナ、きずな言ってるんだっ!?やっぱりどいつもこいつも、どうせ、無能の奴は見下して、都合のいい連中しか見ないで言ってるんだろうっ!?」

 

「だからさ、奪うしかないだろっ!?そいつらが大事にしていた物、ぶっ壊してさっ!!示してやるんだ!!絆なんて嘘っぱちだって事、あるのは、力で組み伏せる世界でしかないって事を証明させてな!!…ここにいるのはそうした僕と同じ立場にいた人達さ、ねぇ君、君はどうしてここにいるんだい?」

 

冷静になり、彼が指差した先にいたのは、ドンと巨大で目立つ鼻に眼鏡を掛けたおかっぱ頭の少女であった。

 

「…私の家はとても貧乏で、それが原因で父親からは暴力を振るわれていました。更には、学校でも…このまま消えたいと思っていた矢先、私は、ゴッドラスト様の真実に触れ、そして甲斐田さんとネットで知り合い、父を…クラスメイトを…殺してもらいました」

 

「…!!」

 

テグサー1は僅かに身を震わせる。構わず、少女は話を続けた。

 

「私は、その結果に満足してます。だって、私を守ってくれたのは、他にいませんでしたから…あのぉ、それで、この件は私が悪いと思いますか?」

 

彼女はテグサーチームを上目遣いで見つつ聞く。だが、誰も答えはしない。その瞬間、少女は突然、感情を爆発させた。

 

「…いけませんかっ!!だって、そうしなきゃ私は、奴らにやられていたんですよ!!甲斐田さんが言うように、この世は弱者、無能にはとことん冷たいんですよ!!追放しようとするんです!!つまり、いなくなったって誰もなんとも思っていません!!だから私はっ!!他の連中を滅ぼして欲しいと願ったんです!!この後には、皆それぞれに各大陸を一人一つずつくれるってゴッドラスト様はおっしゃっていましたしっ!!」

 

「…聞いたかい?修博士は正しいんだ、本当に守るべき存在が誰かってのが、わかっているからねぇ?」

 

いつの間にか、彼女の横に立つ甲斐田。続いて、周囲の少年少女が立って一斉に騒ぎ始めた。

 

「そうだ、ゴッドラスト様は悪くないっ!!こんな自分をしっかりと見てくれたっ!!昨日だって、皆と一緒にカレーを作って食べさせてくれたんだ!!」

 

下がり眉毛の小柄な男。

 

「僕はこの世界の陰謀を語っていた…でも皆僕を仲間外れにしていたんだ!!あんな奴ら死んで当然だっ!!」

 

顔の骨格が縦に長い、おかっぱ頭の背の高い男。

 

「く、く、く、口のデカいだけのクズは、ほほ、滅ぶべき…」

 

天然パーマのへの字に曲がった目の男。

 

「新たなる世界で、我々はゴッドラスト様の跡を継ぐのさ…そう、ずっとなにもせず、寝ていられる世界に」

 

眉毛の太い、フッと嘲笑する男。

 

「なんかぁ~、お金とかいっぱいくれるって言うし~、ゴッドラストっていい人なんじゃない?」

 

ダラダラとした喋り方をする、長髪でやたら唇とまつ毛が分厚い女。

 

そんな彼らは一列に並び、万歳をしながらこう叫ぶ。

 

「「「ゴッドラスト様、バンザーイッ!!僕達、私達以外はみーんな滅んじゃえーっ!!」」」

 

「コイツらぁっ!!」

 

怒るテグサー4は拳を固めて、彼らの下へ向かおうとした。しかし、テグサー1が右腕を伸ばして彼女に「待った」をかけた。

 

「トウマ…?」

 

「お前ら、先に爆弾設置してくれ、俺がコイツらと話をする。一分だけでいい」

 

「え…!?そうか、そうだよな、ジン・ガイアとだって仲良くなれたもんな。行くって事でいいよね、涼ねぇ!?」

 

「あぁ、行くぞっ!!」

 

爆弾を手渡したテグサー1を除いた四人は、別のの出入り口から体育館を後にした。つまり残るは、立ち尽くすテグサー1と、捨てられた若者、甲斐田だけである。

 

「くくく、はははは…何度でも言ってやるよ、君は正義のヒーローのつもりだろうが、守ったのは力ある者の安全、利益だけだっ!!つまはじき者は、淘汰されるだけ!!だから、僕達はこの世界を変えるんだっ!!よって、君はなにも守れないっ、残念だったなぁっ!!」

 

「そうだな…俺は結局、なにも守れちゃいなかった」

 

「は…」

 

眼前の男、テグサー1を変身を解除した、トウマの呟きに、甲斐田の勢いはピタリと止まった。

 

「俺が戦いを始めたのは、偶然の出会いだった。それまではただただ見ているだけの存在でしかなかった。そして、いざ戦ってみたものの、結果は後手に回って誰も助けられなかった。ドルカ、クラスメイトの楽しみ、そして、いざって時の決戦に参加出来ずに、この有様だ…」

 

「わ、わかってんじゃん、ならやめなよ、無駄だよ無駄、なにも出来ないんならさ?」

 

「かもな…でも、出来てないから、抗ってたんだ。いつかそれが正解へと導かせるために。今までやってきた事が無駄にならないために。そしてなにより、もう大勢の人が失われる未来を、作らせないために」

 

「そうかい、じゃあ言ってやるよ。君がやって来たは全部、ぜんぶ、ぜ~んぶ!!間違いっ!!僕も、誰も、助けられな~いっ!!もし君が俺と同じ立場なら、助けるより世界を滅ぼしたいって思うよっ!?」

 

「…もし俺がお前の立場だったら、突然テグサーマンなんて力を手にしたら、自分のため、気に入らない奴らをぶちのめすために使うかもしれないな…特に、重工とか」

 

「そうだろうっ!?」

 

「しかしっ、だからこそだっ!!俺はそんなマネはせず、今のジン・ガイア人同様、この力で誰かを救えるって信じ、それを証明する為にここに来たっ!!お前も、お前の仲間も、外界と繋ぎあえるようにっ!!」

 

「…ジン・ガイア人は今、人間との戦いを止めて、共に協力しようとしている。つまりは、どれだけ争っても仲良くなる事が出来るんだ。これからは多くの人…たとえどんな境遇、能力に差があろうともがお互いがつながりあうよう頑張っている。だから俺も、彼らと同じでお前達を助けられるようにしたい。さぁ来るんだ、脱出口は知っている」

 

「で、でも、僕がした事は償わなければならないんだろうっ!?僕の野望は止めなきゃならないんだろう!?」

 

「…そうだ」

 

「なんでだよ、なんでアイツらは裁かれずに僕だけは償わなくてはならないんだっ!?理不尽過ぎるだろうっ!?」

 

「…お前も、もう充分しただろう。それと、償うといっても行く先はお前を救ってくれる人の下だ。大丈夫、絶対にいる。ジン・ガイアを救う人々と同様にな」

 

「う、うぅ…」

 

甲斐田の仲間は不安そうに彼を見つめている。トウマは一歩、一歩、彼らの元へと歩み寄った。焦る甲斐田は机のカッターナイフを乱暴に掴み、ぶん投げた。

 

「く、来るなっ!!」

 

それは、トウマの頬を掠める。刃が当たった箇所からは一筋の血が流れた。それでも、彼の歩みは、止まらない。そこでハサミ、ナイフ、セロハンテープ台…甲斐田の手から次々と投げられる。

 

「そんなの、信用出来るか!!どうせ最後にはいい事言って、目立つ事だけして、見捨てるんだっ!!」

 

しかし、全て当たることなく、トウマの背後へと転がるだけであった。

 

「はぁ、はぁ…来るな、くるなぁっ!!」

 

甲斐田が次に懐中電灯を投げつけようとしたその時。

 

「もう止めて!!甲斐田さんっ!!」

 

鼻の目立つ眼鏡少女は全身でその右腕に抱きついた。

 

「私、あの人を信じてみたいと思います!!こんな世界でも、こんな私でも、もしかしたら変えてくれるかもしれない!!それに、甲斐田さんが焦るのは、自分もその中に入りたいって思ってるんじゃないですか!?」

 

「離せ、裏切るつもりかぁっ!!」

 

甲斐田は止められた腕の彼女目掛けて左手を振り下ろそうとした。しかし、その挙動は寄り添うトウマにその手を止められ、言われた。

 

「もう、よせ」

 

と。

 

「く、ぐぅ…トウマ、君は本当に助けてくれるのか?」

 

甲斐田は引きつった口で問う。トウマは少し、頷いた。

 

「…今、GRN日本支部を中心に弱者や異種生命体を助ける動きがある…それに、ゴッドラストはそれ程まで信用出来る相手ではない筈だ。世界を滅ぼそうとする奴の狙いが自分に来ないとは限らない」

 

「…」

 

甲斐田の腕はゆっくりと下りる。彼の仲間もそっとトウマに近寄る。その時であった。

 

『光雄よ…』

 

室内に響く、ゴッドラストの声が聞こえたのは。

 

「修博士!!聞いて下さい、少しの間でいい、僕は人を少しでも見てみようと…」

 

ハッとなった甲斐田がトウマの手を振りほどき、天井を見上げる。ゴッドラストがそこにいるような気がしたからだ。

 

『やはり、お前は役立たずだったな…せめて、盾にでもなってくれると思ったのだが、所詮はこの程度、か…』

 

「…え!?」

 

『甲斐田、なぜ私は幼少期のお前と仲良くなったと思う?それは、私の実験に付き合ってもらうためだったのだよ』

 

「じ、実験!?ま、まさか…」

 

『考えてもみろ、やっと完成した試作品を、いきなりお得意様の令嬢に入れると思うか?まずは人体実験をするのが当たり前だ。そう、なにがあっても、誰も見向きもしないような、人体をね』

 

「修、修博士、そ、それってまさか…僕?」

 

『その通り、寝ている隙に、注入させて貰ったよ。お陰で実験は確実な物となった。そして、私の計画にあたって、君は私の味方…盾になって、人間が攻撃出来ないようにするつもりだったが、がっかりだよ。それにもなれないとは』

 

『なので、私は君を少しでも私の役に立って貰うよ、こうしてねっ!!』

 

「あ、ぐ、ぐぁっ!?」

 

甲斐田は突然苦しみだし、その場へとうずくまった。

 

「ど、どうした!?大丈夫か!?」

 

彼を見るなり、トウマは戦慄した。

 

「…あっ!?」

 

見上げた甲斐田の顔は異常に腫れ上がり、目は、限界を遥かに超えて見開いていたからだ。

 

「こ、これは!?」

 

次の瞬間、甲斐田の身体はどんどんと膨張する。やがて、筋肉は服を破り、トウマとほぼ同身長であった彼の背丈は3mにまで巨大になった。

 

「グ、グァァァァァ!!」

 

変わり果てた甲斐田の皮膚は、筋骨隆々の石灰岩の集合体の様な姿となった。最早、人間であった名残はもう、ない。そして、雄叫びと共に、その剛腕を仲間へ容赦なく振り下ろした。

 

「う、うわぁぁぁぁっ!!」

 

「きゃああああああっ!!」

 

巻き起こる悲鳴。

 

「チェンジ、テグサー1!!」

 

と同時に、トウマはテグサー1へと変身、甲斐田の腕を、力が漲る両手をクロスさせて受け止めた。予想外のパワー、巨大さに、大きく後ずさる。

 

「くっ、なんてパワーだ…!!」

 

踏ん張るテグサー1。その重さに真下の床は徐々にひび割れる。

 

「ぐぅっ!!」

 

テグサー1は甲斐田の腕を蹴り上げ、下がらせる。痛みに慣れていないのか、甲斐田は割れて粉となった腕の岩の破片を払い、接触部分に触れながら、テグサー1を睨んでいた。

 

「トウ…マ」

 

「俺が、わかるのか…!?」

 

「グゥゥゥゥゥゥ、アァァァァァァ!!」

 

甲斐田は襲いかかる。最早、これまでのまくし立てる姿を失い、理性を失った『怪人』として。

 

「止まれ…止まれぇっ!!」

 

体育館にテグサー1の叫びが響く。

 

26-4

 

「こっちよ、飛田くんっ!!」

 

怪人態のミルメに連れられて。

 

「は、はいっ!!」

 

飛田は一緒に階段を駆け上がる。そっと、足下に倒れている役獣を避けながら。

 

「それにしても、マツナガ…さん一人に任せて大丈夫なんでしょうか?いくら港にいた役獣が減ったとはいえ、心配です」

 

「大丈夫よ、アイツなら、メガメタルを上手く使ってくれるわ…っと、ここねっ!!」

 

ミルメはたどり着いた先の扉を勢いよく開ける。そこは、体育館であり、今まさにテグサー1と怪人となった甲斐田が対峙していた。

 

「あぁっ、やっぱり映像の通りだ…」

 

驚愕と戦慄を隠しきれない飛田。

 

「テグサー1…!!今行くわっ」

 

一方でミルメが手助けをしようとしたその時。

 

「来るなっ!!それより、コイツらを頼む…」

 

テグサー1が指差す先には固まって怯える少年少女の姿があった。

 

「わかったわ。あなた達、こっちよっ!!」

 

ミルメの誘導の下、彼女が来た別の道へ少年少女は脱出口へと案内される。彼らの背後では、テグサー1と甲斐田の激闘が引き続き、行われていた。

 

「グァァァァァ!!」

 

「甲斐田、甲斐田っ!!しっかりしろっ!!飛田、なにか方法はないかっ!?」

 

「ま、待って下さいっ!!今、検討中で…」

 

「ガァァァァァッ!!」

 

甲斐田の強烈な前蹴りがテグサー1の胸部へと突き刺さる。衝撃で胸の追加装甲が砕け散った。

 

「ぐあっ!!」

 

「トウマさんっ!!」

 

飛田は一心不乱に叩いていたキーボードの手を、思わず止めてテグサー1を見る。するとその時、一本の通信が入った。日本に残っているジン・ガイア人からであった。

 

「は、はい!?今取り込み中で…」

 

『飛田博士か!?状況はミルメ様から聞いた!!それで、怪人になった人間を治す方法をやっと見つけた!!』

 

「え、えぇっ!?」

 

『恐らく、これから助けるレミーにも有効な筈だ。今、データを送った』

 

飛田は、ノートパソコンが受信したデータに目を凝らす。内容は、目を疑う物であった。

 

「え、こんなのでいいんですか!?」

 

『そうだ、単純かもしれないが、効果的だ。なにしろ、あのゴッドラストが似た事例を証明したのだから』

 

「わ、わかりました…トウマさん、聞こえますか!?」

 

飛田はテグサー1に向けて叫ぶ。聞き手は猛攻を必死で避けている最中であった。

 

「あぁ、聞こえてるっ!!解決策か!?」

 

「えぇ、そうですっ!!簡単に言えば、テグサー1のTE粒子を解放して、浴びせればいいんですっ!!」

 

「そ、それだけか!?」

 

「はいっ、ゴッドラストのような混じり合った人間と同じ構成で出来ています。つまり、人間の部分には粒子は無害…対して、怪人部分にとっては最も苦手な物となります。なので、怪人部分は弱まるという事ですっ!!それに甲斐田くんはまだ変わったばかり…チャンスはあります!!さぁ、掌から解放して下さいっ!!」

 

「よし、わかったっ!!」

 

「グゥゥゥゥオオオオオ!!」

 

甲斐田の拳がテグサー1の頭上に振り下ろされる。瞬間、彼は間一髪で飛び上がり、甲斐田の頭に脚でしがみついた。同時に、相手の頭頂部に、掌を乗せた。

 

「オ、オ、オォォォォ!?」

 

甲斐田は虫でも潰すかの様にテグサー1を自身の頭ごと叩く。相当の破壊力だ。体育館にも音が響く。その上、テグサー1の腕の追加装甲が割れて砕ける程に。しかしそれでも、彼は耐え、掌からTE粒子を放出させた。甲斐田の頭頂部上で、蒼い粒子が拡散される。

 

「甲斐田…さっきも言ったが、もしこの島で、俺がお前だったら、こうしてなんでもかんでも自分を蔑ろにする他人を壊し続けて笑い、最後ににはこんな姿になっていたかもしれない…」

 

「だからよ、もしお前が俺だった時の事を考えて、絶対に助けるっ!!お前が誰かを助ける番が来ると信じてっ!!生きろよ甲斐田ぁっ!!」

 

「あぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

甲斐田の拳は何度も襲い来る。テグサー1の、想いを乗せた粒子が彼を包む。

 

「ガァァァァァ…ア、ア…」

 

そして甲斐田の拳はやがて、徐々に力を弱めていった。そして、その巨体は、膝をつき、手を床に置き、最後にはズシン、と、床に突っ伏した。しおしおと、身体を縮ませて。

 

「や、やった、成功だ…!!」

 

嬉しがって近寄る飛田を横目に、テグサー1は未だ岩石のままの甲斐田の身体を抱き抱えた。

 

「甲斐田ぁっ!!大丈夫か!?」

 

「ん、俺…僕、は…」

 

戦いで熱を帯びた腕の中。意識を目覚めさせた甲斐田。テグサー1はホッと一息ついた。

 

「よし、これで一件落着だ。甲斐田、大丈夫か?」

 

「僕の身体、もうずっと、このままなの…?」

 

ゴッドラストが作った者はよくわからない。返答に迷うテグサー1。すると、飛田が助け舟を出した。

 

「その点は心配ありませんよ。今送られたデータによれば、治療すれば元の姿に戻れるそうですから」

 

「そ、そうなんだ…」

 

急な変身で意識はぼんやり。口も上手く動かせない。それでも、甲斐田は『想い』を発しようとした。

「…二人とも、あ、あ、ありが…!!」

 

だがその時、彼は見た。二人の背後で、天井から伸びる直径50cm程のガイアランの巨大茎が、二人を狙っている事を。

 

「あ、危ないっ!!」

 

甲斐田は最後の力を振り絞って、二人を突き飛ばした。

 

「えっ!?」

 

「うわっ!!」

 

突然の事で倒れる二人。同時に、ガイアランの茎は、甲斐田の胸部、心臓を貫いた。

 

「か、か…」

 

「甲斐田ぁっ!!」

 

叫ぶ二人。対して甲斐田は二人に向けて、ニヤリと笑った。

 

「これ以上…誰かの世話なんかになるか…バーカ」

 

瞬間、その身体からガイアランが抜かれ、支える力を失った彼はなんの支えの動きもなくその場に前のめりに倒れた。

 

「…」

 

テグサー1は甲斐田の身体に触れた。しかし、反応はない。その身体は、冷たい岩石の様に感じられた。

 

「こ、こんな事って…こんな事って…!!」

 

飛田が言いかけたその時、彼らの背後で爆発が起こった。二人は同時に振り向く。爆発で開かれた壁の穴から飛び出したのは、テグサーチームであった。それも、彼らは追加装甲もなくなった上、酷く損傷している状態であった。

 

「み、皆さん…!!」

 

飛田の不安気な声に気付き、うつ伏せに倒れたテグサー2が頭を上げた。

 

「ご、ごめんなさい、飛田くん。爆弾は上手くいったけど、アイツにも一応ダメージはあったと思うけど…!!」

 

「あ、あぁ…!?」

 

穴からはゆっくりと一つの影が姿を現した。それは、ゆっくりとこちらに向かって歩くゴッドラストであった。

 

「ふん、甲斐田め、死ぬまでなんの役にも立たなかったな」

 

テグサー1は、飛ぶ。

 

「ゴッドラスト…」

 

「室田修ゥゥゥゥッ!!」

 

怒りの拳は、ゴッドラストに向けられた。

 




どうも皆さん。

今作はこれまで『守りたいモノ』をテーマに書いて参りました。

皆さんの所属するなにかにも、絆だなんだと言いながら、チームの和を乱し、役にも立たないモンには、消えてしまえなんて考えてしまうと思います。

しかしそれでも、そんな人を想い、ピンチならば手を差し伸べて助ける者こそがヒーローではないかなと考えております。特に、誰でも守れる力があるならば。

さて、泣いても笑っても次回最終回!!

果たして、地球、テグサーマン達の未来は、どうなる!?

それでは、第二十六話のハイライト。


【挿絵表示】


そして、怪人のご紹介で失礼します!!


【挿絵表示】


【挿絵表示】


※第二十六話の登場怪人。
・(上画像)甲斐田(怪人態):身長3m、体重95t
ゴッドラストの力によって覚醒した姿。怪力が特長。
・(下画像)ゴッドラスト(レミー吸収体):身長2.5m、体重1t
レミーを吸収し、宇宙から隕石を呼び寄せる能力を手にした最強の姿。

それでは、次回をお楽しみに!!
これまで読んで頂き、ありがとうございました!!

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