ライン生命生態課所属e分類の1番隔離指定研究対象   作:e-2

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名称:カミツレ【加密列】
綱目:キク科シカギク属
花言葉:「逆境に耐える」「あなたを癒す」「仲直り」
 


加密列の押花

 

 初めてそれを感じたのはいつだったろうか。

 胸の中に、もしくは喉に、何かが引っかかって外れない。水が流れたってそよぐだけ。嚥下したって見つからない。

 

 それなのに言葉だけが通らない。

 

 

「もういいのよ、ターシア」

 

「いえ、まだ足りないくらいで……」

 

「そんなに謝られたらこっちが困っちゃうわ。気にしたっていいけど、仕事で返してくれたらそれでいいから」

 

 

 最初から違ったのだろうか。彼の視界はミュルジスのそれと違って鮮やかで、同族であることなど然して重要ではないのだろうか。そう思わずにはいられない。

 想われている。大切に。尊重されている。ただ一人の家族として。それが分かっているから踏み出せなかった。

 もしそれが亀裂だったなら、小さい小さい罅だったのならと、そう考えては足が震えた。声に出せば、いよいよ裂けてしまうかもしれない。

 怖かった。ずっと。怖いままだった。

 

 

「ジズ、少し余裕が出来たから一緒にご飯でも……って、あら、ターシアもいたの? お邪魔だったかしら」

 

「そんなことありませんよ。主任もご一緒にいかがですか?」

 

「ふふ、そうさせてもらうわね」

 

 

 ミュルジスの好意はどこまで行っても「同じエルフだから」という理由に帰結する。寄り添ってくれるエルフならジズではなくたって良かった。

 そうして、露悪的に考えたことがある。自身の感情を嘲ったのだ。しかし、それでもいいと思えた。誰が何を言おうとあの頃のミュルジスを支えてくれたのは彼一人だったのだから、薄っぺらだと言われようが構わなかった。

 

 

「ほら、起きないとイタズラしちゃうわよ〜?」

 

「ん、あぁ……それなら寝るか……」

 

「ジ〜ズ〜!」

 

 

 幼い記憶が彼との思い出で埋まっているミュルジスと同じように、彼もまたミュルジスに振り回されてばかりの日々だった。苦しいだけの日々を彩ったのはミュルジスだ。それは彼が言ったことだし、ミュルジスが確信していることでもある。

 

 しかし、何故ミュルジスを好いてくれたのだろうか。

 子供の頃から、彼は完成していた——いや、諦観していたような気がする。何をしても無駄だと思い込んでいる節があった。

 実際には終わりのない病魔から耐えるため自我を埋没させていたのだが、ミュルジスに知る由はない。ただそこにあった心の穴の深さを知っているだけだ。しかし、それだけで充分に分かっているのだ。その穴を自分が埋められたわけがない、と。

 彼にミュルジスが必要だったとは思えない。

 

 

「水分補給はしっかりね。あたしの分身から摂ってくれてもいいけど、言ってくれたら多少なら出せるわよ」

 

「分身からって、直接?」

 

「それでも構わないわ」

 

「……今、一口いいか?」

 

「あたしは本体だからだめ!」

 

 

 懊悩は続いていた。誤魔化すことも出来ないままに、違和感に悩まされていた。溝がミュルジスの視線を無制限に飲み込んでいた。

 

 それが解決された時のことは鮮明に覚えている。彼がミュルジスを受け入れて、一番をくれた日。彼が嫌われたいなどと言い出したことも良い思い出——ではないが、苦笑出来るくらいの記憶になった。

 違和感に答えが出たわけではない。しかし、問題ではなくなった。どれだけの激流が谷間を流れていようと、強靭な橋が掛かっているのなら意味はないのだ。

 

 幸せだった。叩く軽口がふわふわしていた。強い信頼に結ばれて笑い合う日々は、どうしようもなく心地良かった。求めていた関係がそこにあった。

 何の気なしに肩を叩いた。手を取った。大袈裟な反応を返す彼の姿にけらけら笑った。匂いが混ざった。

 

 

「今日もジズは()()()()()()と一緒みたいね。ほんと、参っちゃうわ。いくらあたしが()()()()()()を許したって、寂しいことには変わらないのよ?」

 

「……なんて言っても、意味ないわよね」

 

 

 位置情報の共有は失敗だったかもしれない、と思うようになった。光点が不自然な場所にいることを知って、その理由が思い起こされて、ミュルジスは縛られたように動けなくなる。

 

 きっとアナスタシアは、ミュルジスがそれについて歓迎しているとは思っていないだろう。しかし、その程度だ。ジズが連れまわされていると知って、それがミュルジスにどれだけの楔を打ち付けているのか、分かっていない。

 いつから、取り繕うことがこんなにも得意になっていたのか。

 

 

「ぉえっ……ぇほっ、げほっ……」

 

 

 口に出した言葉が自分のものではないように感じる。ただの嘘ならまだいい。真実を隠すための嘘なら。しかしミュルジスが吐き出しているのは自身の感情を偽るものだった。

 苦手な食べ物を口に入れて、不快な音を耳に入れて、どれだけの人が笑っていられるのか。それは大事な予定がある日に寝坊したとか、ナイフを持った人間に路上で出会したとか、そんな状況でもいい。とにかく強い感情に襲われているとき、笑顔を取り繕うこと。

 

 ミュルジスには出来てしまったのだ。だからこそ、貫き通さなければいけなくなった。笑って、笑って、誤魔化して、笑って、吐いた。誰にも気取られなかった。

 吐いた。吐いた。何も出てこなくなって、ただ嘔吐いた。喉が痛かった。口の中が気持ち悪かった。拭って、濯いで、笑って、また吐いた。

 

 

「あたしがこうしていれば、どこにも行かないのよね? あたしがアナスタシアを受け入れてさえいれば……」

 

 

 ミュルジスは一人だった。

 

 

 

 あの日、見たことがないアーツのような何かによってアナスタシアは治療され、すぐに貧血で倒れた。源石融合率は12%まで低下しミミズ腫れのような痕が残った。それだけだった。

 大量の源石を操っていたジズの検査を行った。普通の方法では全く異常を見つけられなかったが、度重なる検査の結果、血中の源石密度が異常なほど高いのだと判明した。

 

 どこからか嗅ぎつけ出張ってきたパルヴィスに警備課を出動させ、アナスタシアの暴走ごとジズの力を隠蔽した。損害を出した社員を適切に処理出来ないことより、急性発作により半死半生だった感染者の回復に成功したと世に出回ることの方が不味い。

 

 手だの根だのを回し終え、ミュルジスはくたくたの状態で帰宅。

 その日の夜、ベッドに横たわって考えた。

 

 考えて、考えて、一つの結論が出た。

 

 ジズはミュルジスに感染者の味方であることを求めている。

 動機という点で、別に、ジズの言葉を信用していないわけではない。喜んでほしいとミュルジスのために動いた部分もあるのだろうと思う。だが、それにしてはミュルジスの言葉を無視し、対立している。

 無意識下で理由があった。そしてそれはアナスタシアに自身を投影させてしまい、感染者を切り捨てるミュルジスの姿に危機感を抱いた、ということではないか。そんな推測だった。

 

 それならミュルジスはどのようなパフォーマンスをすればよいか。信用してもらう、という選択肢はない。感染者だろうとジズのことは大切に思っていると、そう言って信用されるのなら、「非感染者のミュルジスには分からない」という言葉はなかった。

 結局、ジズが己を投影しているであろうアナスタシアを許す、という結論になった。

 

「……ミュルジス? どうして俺の部屋に?」

 

 吐き気がする。ただ感染者であるというだけでミュルジスより優先されたアナスタシアが気に入らなかった。ジズを何度も傷付けた彼女が笑っていることに耐えられなかった。役立たずという本音をなかったことにして、それまで通りの関係に収まったことが受け入れられなかった。

 仄かに期待していたのだ。魔法が解けたなら、日常に戻ったなら、正しい罰が下るだろうと。何もかもが許されるはずはない、と。

 

「こっちに来て、ジズ」

 

 ぽんぽんと隣を叩けば遠慮がちに腰を下ろす。

 どうしてミュルジスが促してジズが従っているのだろう。本来なら反対の立場だろうに。おかしくて、笑おうとして、顔が引きつった。上手く笑えなかった。小さく誤魔化す。

 

「それで、どうしてここに?」

 

「寂しかったからってだけじゃだめかしら?」

 

「……別にいいけど」

 

 ジズはどこにも行っていない。ずっとミュルジスの隣にいる。それなのに寂しかった。ミュルジスだけのものではなくなってしまったからだろうか。

 

 幼稚なことを言っている自覚はある。今までミュルジスはジズの他に友人を作り、休日に外出を重ね、果てには会社まで作ったのだ。それを棚に上げて、たった一人ジズが友人を作ったくらいで寂しくなっているミュルジスは自分勝手だ。

 分かっている。身勝手を理解している。だが、その程度では情動を抑えつけられなかった。胸の中に真空が出来て、それを埋めようと心が捻じれる。無理に形を変えるものだから痛くてしょうがない。

 

「なあ、ミュルジス」

 

「何かしら?」

 

「アナスタシアのことは本当にいいのか?」

 

 ベッドの縁に腰かけたジズはミュルジスを一顧だにせずそう言った。酷い侮辱のように思えた。彼の視線はきっと、どこかにいるアナスタシアを探している。

 

「聞いてるでしょ? あたしはターシアが気に入らなかったわけじゃないもの。態度を改めてくれたなら、もう何も言うことはないのよ」

 

「……嘘、じゃないよな」

 

「そう聞こえたの?」

 

 それなら大正解だ。

 許せるはずもないだろう。

 

「もう、ジズってばターシアのことばっかりよね。女の子と過ごしているときは他の子のこと考えちゃだめなんだから。そのあたり、ちゃんと分かってる?」

 

「茶化さないでくれ」

 

 拒絶。しかし、苦笑している。

 冗談だと思ったのだろう。

 

 どうして分かってくれないのか。いったいミュルジスの何を見ているのか。隠そうと必死に誤魔化している一方で、全く気付かれないことに——道理は合わないのだろうが——ミュルジスの脳内を怒りが占拠する。

 しかし、それが外に出るより先に、悲哀が憤怒を塗り潰した。悲しかった。理解されない寂しさが募って、こんなはずではなかったと強く思う。

 

「ジズ」

 

 袖を引く。振り返った彼と目を合わせて見つめあう。しばらく迷うように瞳が揺れて、もう一度袖を引けば、彼はミュルジスの横に体を沈めた。

 

 何一つ言葉がなくとも成立する――成立してしまう。確かにそれを望んでいたが故に、喜ぶことが出来なかった。

 以心伝心などという大仰なものではないのだ。ただなんとなく、記憶の奥底からスッと探し物が浮かんでくるように、感覚が正解を教えてくれるだけ。それを信頼していい理由がどこにあるだろうか。

 迷信は否定されねばならない。

 自分だけが感じることのできる繋がりを愛おしく思うのはいい。だが寄りかかってしまうのは別だ。言葉という証明を、直接触れた肌の温かさを、もっと求めるべきだろう。それが現実だった。

 

 無条件の信頼は打ち砕かれた。

 すべてはただの幻想だ。

 

「ねえ、また一緒に寝てもいいかしら?」

 

「……何があったんだ」

 

「あら、それって重要なの? 何もなかったらジズはあたしの居場所になってくれないって、そういうこと?」

 

「意地悪だな。分かった、それでいい」

 

 以前ならそれを誘うことすらなかっただろう。しかし、その代わりに価値があった。きっと嬉しくなれていたはずだ。変な距離で落ち着いてしまった関係が動いたことに、大きく心が動いていたことだろう。

 それほどまでに求めていた。望んでいた。期待していた。それなのに、宝石を掴んだ今では輝きが消えている。

 

 大人になって、財布の中には紙幣が増えた。子供の頃は硬貨を握りしめていたのに。いつの間にか価値が小さくなった。幸せの量が減った。

 

 幼いままでいられたなら良かったのだろうか。

 

 彼の手を取った。じわりと汗が滲んでいた。

 8月の終わりにはまだ夏が残っている。

 

 ゆっくりと眠気が膨らんでいく。

 精神的な疲労に引き摺られている。

 

 微かに青い暗がりに、2人では少し狭いベッドに、離れないよう結ばれた手に、月光が差し込む。感傷的な気分が掻き立てられた。

 

 その手を強く握って、言った。

 

「あたしを置いていかないで、ジズ」

 

「……言われなくても、そんなつもりはない」

 

「ええ、分かってるわ」

 

 

 だから心配なんじゃない。

 

 無造作に、無意識に、あなたは突き放すのよ。

 ただ隣に居たいだけなのに。

 

 あたしを見ていてほしい、それだけなのに。

 

 

 繋いだ手の薬指にキスを落とした。

 驚く彼の唇にリップクリームを塗って、悪戯っぽく笑う。

 

 そうでもしないと涙が出てしまいそうだったから。

 

「おやすみなさい、ジズ」

 

 きっと何一つ伝わっていない。

 それでもいいと思えるほど、強くなかった。

 

「……おやすみ、ミュルジス」

 

 ああ、一切合切を曝け出して、その額に口付けられたらいいのに。首筋に赤薔薇を咲かせられたならどんなに心が充足することだろう。その指に、銀色のリングをはめられたなら、どんなに。

 

 瞼を下ろして、少し待って、開く。

 ジズは目を閉じていた。

 

 つい、抑えきれずに。

 ミュルジスは顔を近付けて——。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 AM 7:25。

 生態研究園生活区画。

 

 ミュルジスが作った朝餉を食べながらジズはニュースを見ていた。前世の記憶に僅かばかり残っているものとは違って、流行り物は紹介されない。政治、天気、技術分野が主な内容だ。

 マーク・マックス*1を持ち上げるニュースが表示されるたびにアンカーパーソンの歓声が聞こえる。鬱陶しく思えて眉を顰めたが、そういえばミュルジスは何を感じるのだろう、とふと思った。

 ソファに座ったまま振り返ると、後ろで立ったまま白湯を飲んでいるミュルジスと目が合った。

 

「なあ、大統領についてどう思う?」

 

「何とも思わないわ。あたしに郷土愛はあっても愛国心なんてほとんどないもの。負ける戦争はやめてほしいってくらいかしら?」

 

「……ジャクソンは?」

 

「副大統領選には興味ないのよね。ほら、今のクルビアって、大統領が変わらないなら副大統領がどうなったって意味ないでしょ?」

 

 ミュルジスのそういった姿勢はライン生命内部での立ち位置にも表れていた。良くも悪くも内向的で権力や他者に関心がない。ごく一部の友人にしか矢印が向いていないのだ。

 それは原作との乖離点だったが気付くことはなかった。気付いていたとして、もう手遅れなのだろうが。

 

「政治に興味があるの?」

 

「まあ、対外政策くらいはな。それに、ママジョンズ*2無数の錆鎚(ラスティハンマー)*3……」

 

 どれも聞いたことのある名前だった。

 勿論、生まれるより先に。

 

 ジズが遠くを見ている。具体的に何を考えているのか、直感的にすら分からない。やはり当てにならない、してはいけないのだ、とミュルジスは思う。

 

 ニュースの話題が切り替わった。

 

「明日は雨みたいね」

 

「スケジュールは大丈夫なのか?」

 

「ジズを一人で放っておくわけにはいかないもの」

 

「……なあ、ミュルジス。一つ提案があるんだ」

 

 嫌な予感がミュルジスを襲う。

 視線こそこちらに向いていたが、どこかを意識しているように感じられて、身構える。

 

「ターシアを連れていくのは――」

 

「それを仕事に勘定するほど、あたしは甘くないわよ」

 

「分かってる。言ってみただけだ」

 

 結構なことだ。ミュルジスの感情に勘付いた様子はない。気分で言っただけの言葉に傷つくなど想像だにしていないだろう。ああ、全く結構なことだ。

 

 ミュルジスの内心は隠されたまま朝が終わり、前と変わらない仕事の時間がやってくる。ジズの力は目下最大の問題だが、生態課の主任という肩書ですら手に負えない超常の力だ。次回の九課会議まで判断を延期することになっているため、業務に影響はない。

 

 ジズに警備を付けておくサリアの案は却下した。

 済し崩しにライン生命内部へと取り込まれてしまうことを恐れたためだ。現状は直属の上司であるミュルジスが許可していないから放置されているだけであって、鉱石病に対する完全な特効薬に需要がないはずもない。

 

 警備課が抜け駆けしたように見られかねない。サリアの打診は事が起こることを前提として振り切ったものだが、今はまだ時期尚早だろう。商務課など、出方が分からない相手もいる。

 ミュルジスはサリアを信頼している。一度断った程度で打診を取り下げてしまうわけもないと知っている。これからどうなるかは分からないが、警備課が味方にいる以上はそう悪いことにならないだろう。

 

 

 

 雨が降っていた。

 地面に叩きつけるような雨だ。

 

「ねえ、ジズ」

 

「うん? ……今、呼んだのか?」

 

 響く雨音にかき消され、互いの声は聞こえない。

 それが酷く寂しさを増長させてしまうのだ。

 

 腕を掴んだ。伝えてはいけないと分かっていて、それでも、伝えたいと思ってしまうのを止められなかった。激しい雨粒に打たれて濡れてしまうことも厭わない。

 

「あたしを一人にしないで。ずっと、一番にしてくれなきゃだめよ」

 

「ミュルジス?」

 

「アナスタシアと親しくしたっていいの。もう邪魔する気なんてないから。……ええ、少しは気になるけど、我慢するわ。でも――」

 

 指を絡める。肌に水を馴染ませるように、強く、触れ合わせる。冷たい雨の向こうに確かな体温が感じられて、離せない。雨音が世界を切り離し、独りになってしまったような錯覚が今だけは消えていた。

 

 ジズから接続される感覚。

 手を繋いでいるのだから、当たり前だ。これなら雨に遮られていようが問題なくコミュニケーションが取れる。しかしそれこそが問題だ。言いたいことが伝わってしまう。

 

 少し考えて、ミュルジスは首を振った。

 隠したいことは言い終えていたのだ。

 

「誰よりもあたしを優先してほしいの」

 

 アナスタシアを忘れる。ジズが持つ正体不明の力も、ライン生命のしがらみも、嫌なことはすべて忘れる。

 そうして出来上がった真っ新な心で、言う。

 

 

「愛してるわ、ジズ」

 

 

 どこにも行かないように。

 ミュルジスは繋いだその手を固く握った。

 

 

 

*1
クルビアの大統領

*2
移動都市トカロントを拠点とするクルビア有数の大企業

*3
荒野を徘徊する暴力組織




 
第二部完結です。
色々書きたいことがあります。
まあ、時間があるときにお付き合いください。

まず初めに『ギア』の話です。
何のことやらという読者様は多いと思いますが、作者個人の目標として、第二部は第一部より曇らせたいと考えていました。作者の見通しでは第三部でトップに至るので、段階を踏んでいけたらいいなと考えていたんです。
そしてこれは言い訳なのですが、第一部、第二部、第三部では、それぞれ別の魅せ方がしたかったのです。具体的には第一部で『悲哀』及び『焦燥』、第二部で『寂しさ』及び『怒り』、第三部では『罪悪感』及び『後悔』です。
表現方法が限られているからと言って、それは実力不足の理由にはなりません。第一部とは違ってグラデーションを作る必要もなく、ただ曇らせればいいというのにこの結果――甘く見積もって第一部の1.5倍ほどでしょうか。本当に申し訳ありません。第三部ではこのような不甲斐ない結果に終わることのないように努力いたします。

次に『おまけ』の話です。
第一部ではif回とさせていただきましたが、今回は特に良いアイデアも浮かばず迷っています。作者の方で考えているのは、この物語の第三部が成立せず、原作メインストーリー第零章以前のロドスにジズが乗船する話です。ドクターとジズの関係がメインでミュルジスはあまり輝けないような気がしています。まあ当然曇らせはありますが。
この話が公開される頃、作者は匿名投稿を切っていると思います。活動報告などを実際に利用したことがなく、手間取っているかもしれませんが、とにかく、そちらで案を募集します。アンケートの選択肢についても多少説明します。募集した案につきましては勿論独断と偏見で選ばれますのでご了承ください。作者が王です。
募集して案が来なかったら泣きます。
よろしくお願いします。

最後に『アナスタシア』について……
舵取れてません。マジです。サブヒロインみたいな立場どころか第二部に登場予定すらありませんでした。第二部の一話と二話でジズとミュルジスが故郷に帰りましたが、本当ならそれを膨らませる構想でした。
ぶっちゃけ作中屈指のプロット破壊者です。どうなるか作者にすら予測できていません。主人公でもないオリキャラが幅利かせすぎだろと思っても言わないでください。作者が一番思ってます。
まあ、愛してあげてください。ちなみに第二部の中でも触れましたが胸はありません。曇らせ適性もありません。ただ、都合のいい女適性は高いです。なんだその適性。

ということで、第二部の後書きを終わりたいと思います。

評価、感想、ありがとうございます。
日間ランキングに載ったこと、ここまで執筆できたこと、それは間違いなく皆様のおかげです。

引き続き、ご愛読よろしくお願いいたします。
 

おまけ回の投票です。

  • 後書きで触れた、ドクターとジズのif√
  • 三人で日常回(詳細は活動報告)
  • アナスタシア回(詳細は活動)
  • ミュルジスと二人だけの回(詳細)
  • 登場人物紹介
  • その他(詳細は活動報告)
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