「動け・・・ロックスミス・・・!」
V.Iフロイトは自身が駆る機体───ロックスミスの操縦レバーを強く握る。
そう。これから───これからなのだ。
───レイヴン───ウォルターの猟犬。
これほど楽しいやり合いは久しぶりだ。だからこのままもっと続けたい。
「まだだ・・・!これからもっと・・・面白く・・・!」
V.Iフロイトはウォルターの猟犬が駆るACをその目に焼きつけながら炎に包まれた。
◇◇◇◇◇
「なぁフロイト。昨日テレビ見たか?」
「・・・ん?・・・ああ聞いていなかった」
教室の窓際席で暇そうに空を眺めていたフロイトは自分の前の席に座るクラスメイトにそう返事を返すと、そのクラスメイトは呆れた声を上げた。
「お前なぁ・・・そんな反応をするから先生によく呼び出されるんだぞ?」
「ああ。そうだな」
「全然思ってねぇ返事だ・・・」
自由過ぎるフロイトにクラスメイトの男はため息をつく。
「・・・で?何が何だって?」
「昨日テレビを見たかって聞いたんだよ」
「いや、見ていない」
ACがない世界でフロイトが興味を持つものは殆どない。
いや一つはあったが、女性しか扱えないと聞いてすぐにその興味も冷めてしまった。
そんなつまらない反応をするフロイトに、クラスメイトの男は興奮したようにフロイトに言う。
「いやな?昨日初めてISの男性操縦者が出たってテレビでやってたんだよ!」
「・・・・なに?」
IS初めての男性操縦者─────という単語にフロイトは反応した。
「───で、明日その適正検査をするって政府からって・・・フロイト?」
「・・・どうかしたか?」
「いやお前・・・どうしてそんなに嬉しそうなんだよ?」
「ISで戦うのが楽しみだからに決まっているだろ」
普段笑わない男が心の底から楽しめそうだと笑った。
◇◇◇◇◇
翌日。適正検査の日。
「・・・これがISか」
ISを一目みたフロイトの感想は機械で出来た鎧。といったつまらない感想だ。
「はい。次の人どうぞー」
やる気のない女の声が部屋に響く。
そしてフロイトはISの前に立った。
「・・・・・・」
───『IS』。
正式名称『インフィニット・ストラトス』。
ACとは違い、女性しか扱えないと言われた欠陥兵器。
「はい。さっさと触って終わらせてくださいね。次が混んでいますから」
適当に言うその女性に対しフロイトはISに触れた。
「──────」
キンッと金属質の音がフロイトの頭に響く。そしてすぐにおびただしい情報の数々が頭に直接流れ混んできた。
ISの基本動作、レーダーレベル、アーマー残量、出力メーター。武装の弾数、etc・・・・。
接続されたセンサーが周囲の状況が数値で知覚できる。
「な───嘘でしょ?」
驚愕する女性に対し、フロイトは新しいおもちゃを貰った子供のように笑っていた。
そして───
「・・・ああ。景色がいいな」
これから起こる非日常にフロイトは心を踊らせた。
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