最強のエンジョイ勢が空を駆る   作:鉄血

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第二話

「待っていたぞ。フロイト・ヴェスパー」

 

フロイトがIS学園の正門についた矢先、飛んできた言葉はその一言だった。

黒髪の女とその横には眼鏡をかけた気の弱そうな女がフロイトを出迎えに来ていた。

 

「お前が織斑千冬とやらか」

 

目上の人に態度を崩すことのないフロイトに千冬は気にすることなく、その口を開く。

 

「ああ。これから君の担任となる織斑千冬だ。そして隣が───」

 

「ふ、副担任の山田真耶です。よろしくね?」

 

「フロイトだ。・・・それで?今日は操縦試験があると聞いて来たんだが」

 

そう言うフロイトに織斑千冬は首を縦に振る。

 

「───ああ。君には準備が出来次第、起動及び、稼働試験を依頼したい」

 

「了解した。ならすぐに始めよう」

 

「あっ!ヴェスパーくん!まだアリーナの場所を知りませんよね!?」

 

そう言って真っ先にアリーナへ向けて歩き始めるフロイトに山田真耶は急いでフロイトの後を追う。

 

「・・・まるであの馬鹿を見ているようだ」

 

前の学校でも碌に話を聞かないと悪い噂があったが、それは本当のことらしい。

人の話を聞かない自由な人間。そんなフロイトをあの『天災』と姿を重ねてしまう。

 

「余計な問題を起こさないといいが」

 

あの『天災』がもう一人増えるのかと頭が痛くなる。

そう思いながら先に行った二人の後を追った。

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

「では、我々はモニタールームの方に向かう。ここの設備は好きに使ってもらって構わない。準備を終えれば備え付けの内線を使ってくれ。受話器を取るだけでこちらに繋がるようにしておく」

 

 アリーナに直接つながる格納庫のようなハンガーに到着すると、千冬はそれだけ言うと、真耶と一緒に部屋から出ていった。

そしてフロイトは出ていった二人に目もくれず、ハンガーを見渡す。

 

「・・・さて。始めようか」

 

楽しい武器選びの時間だ。好きなアセンブルを組んで相手とやり合いたい。

アサルトライフルにマシンガンといった銃火器からミサイルといった制圧武器まで。

新しいおもちゃの数々にフロイトは自分が扱うISに武器を選んでいく。

 

「ラファール・リヴァイヴだと大型の近接武装は取り回しが悪いか。なら、レーザーブレードと同等のサイズを選ぶしかないな。後は火力と持続性が欲しいな。拡散バズーカは・・・ないのか。ならこのグレネードを使うか。持続性は・・・サブマシンガンとアサルトライフルだとしたら・・・衝撃力が高いこのアサルトライフルか。そうなると・・・」

 

独りでブツブツと呟きながら自身が扱うラファールに武装を付け足していく。

そして───

 

「まあ・・・こんなものか」

 

拡張領域も含め、自分が使いたい武器を選んだ結果、かなり時間がかかってしまった。

だがこれで───

 

「思う存分楽しめる」

 

相手は・・・山田真耶。あの副担任のヤツだったか。

あの最強と名高い織斑千冬と戦えないのは残念だが仕方ない。

 

「さあ・・・退屈させてくれるなよ」

 

最強のAC乗りがアリーナの空へと飛びたった。

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