最強のエンジョイ勢が空を駆る   作:鉄血

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第二十ニ話

「簪。出かけるぞ」

 

「・・・えっ?何処に行くの?」

 

Tシャツと厚めの生地で出来た上着を来たフロイトが格納庫で打鉄弍式の調整をしていた簪の手を引っ張る。

首を傾げる簪に対し、フロイトは言った。

 

「ジャンク屋───”コヨーテス”だ。出来た武器を取りに行く」

 

 

◇◇◇◇

 

 

 

電車の乗り換えで二時間半ほど揺られたフロイト達は着いた駅で身体を伸ばす。

 

「んっ・・・んぅ・・・」

 

電車の中でずっと同じ姿勢だった簪は駅でゆっくりと身体を解していく中、フロイトは簪に言った。

 

「早く行くぞ。簪」

 

「あ、うん」

 

私服姿のフロイトと簪は迷路のような駅の中、フロイトにその手を引っ張られながら、簪は後をついていく。

 

(フロイトの手───大きいなぁ・・・)

 

ゴツゴツとした無骨な大きな手。そんなフロイトと手を繋いでいることに簪は顔を赤くする。

バクバクする心臓を彼に悟られないよう簪はギュッとフロイトの手を強く握った。

そして長い階段を上がったその場所は───

 

「──────」

 

車のクラクションが鳴り響く。見上げるほど高いビルが立ち並ぶ駅の入り口で、簪は立ち尽くしていた。

人、人、人。

沢山の人が忙しなく歩き、部活帰りの学生たちがゲームセンターや近くのカフェで遊んだり、勉強をしていたりしていた。

 

「・・・凄い」

 

始めてくる場所に簪は目を輝かせる。

そんな簪に対し、フロイトは簪の手を引っ張る。

 

「ここで遊ぶのは帰りだ。こっちにこい。面白いモノを見せてやる」

 

「う、うん」

 

そう言ってフロイトの後をついていきながら裏路地へと入る。

そして入り組んだ道を右へ左へと進んでいくと、人通りがない廃工場へと出た。

 

「・・・ここ?」

 

「ああ」

 

頷いてフロイトは入口の錆びた柵を手にかけてその扉を開ける。

そして一歩、敷地に足を入れた瞬間───

 

『ようこそビジター! このような場所にまで来てくださるとは・・・感激だ』

 

ねっとりとした低い優男の声が簪の背筋を悪寒が撫でた。

 

「〜〜〜〜〜〜ッ!!?」

 

その声に簪は思わずフロイトの腕にギュッとしがみつく。そんな簪に対し、フロイトは笑ったままその声に返事を返した。

 

「よう、ブルートゥ。頼んだ武器を取りに来た」

 

『おや・・・?フロイトにそのご友人でしたか。素敵だぁ───ならば私にとっても友人同然です。新しいご友人。一緒に楽しい時を過ごしましょう!フロイト、何時もの場所でお待ちしておりますよ』

 

「ああ、了解した」

 

そんなやり取りをした後、フロイトは簪を見る。

 

「おいおい、どうした簪。そんなプルプルしてよ」

 

左腕に捕まる簪を見てフロイトはからかうように笑った。

そんなフロイトに対し、簪は言う。

 

「へ、変態のねっとりした声だった・・・!」

 

「なるほど」

 

涙目になる簪を見てフロイトは笑った。

どうやらブルートゥの声を聞いてヤバイ奴だと察したらしい。

 

「いくぞ。どうせ武器を取りに行くのにアイツの所にいかないとな」

 

「・・・うぅ」

 

引っ付き虫のように離れない簪を引きずりながらフロイトは足を進める。

新しい武器にワクワクしながら。




ブルートゥ「スロー♡スロー♡クイック♡クイック♡スロー♡」

パクったISコア「ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”ッ!!?」
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