【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録 作:Lilyala
追記
タマヤ与太郎様とネタ被ったぁぁぁwww
でも私は変えない(鋼の意思)
たぶん何話か後の話で読者の皆さんは見たことある文字列を目にするだろうwww
エジプトダイーンッ!!!の前日
──この日は、一本の電話から始まった。
『من الصعب! لا اسم! الأساطير المصرية أفسدت الأمر!』*1
『إهدئ. ماذا فعلت الآلهة المصرية؟』*2
『لقد تفجر الأمر بشكل كبير، بما في ذلك تحالف الآلهة المتعددة! ! عليك اللعنة!』*3
このタイミングか。まぁ、まだ良い方だな。
『هل تعلمت اللغة اليابانية بشكل صحيح؟ سأقوم بترتيب القارب. تعال إلى اليابان مع الأشخاص الذين تعتقد أنه يمكنك الاستفادة منهم.』*4
『القرف! ألا يوجد إله في هذا العالم؟』*5
『لو كنت هنا، لن نواجه أنا وأنت مثل هذا الوقت العصيب.』*6
それだけ言い放って通話を切る。面倒な事になったな。取り敢えずショタオジに連絡。
『もしもし?』
『多神連合が破れた。俺の子飼いの奴からの情報だ』
『……うん、間違いないね。俺の【占術】でも大凶が出てる』
『これから回収の為に船を出す。たぶん〝余計な者〟も着いてくるが、どうする?』
言葉の裏に込めるのは、船ごと処分するかどうかだ。
『いや、助けちゃって良いよ。短期的には負債になるけど、長期的に見ると中吉程度には役に立つみたいだし』
『了解。じゃ、俺は岩手に飛ぶわ』
『岩手?今更どうして?』
『そろそろマヨヒガとアメリカの繋がりを切った方が良さそうだからな。何時ヤンキー共が暴走するか分からねぇし』
それに終末対策として食料の増える霊装は集めておきたい。
『分かった。セツニキが俺らを育ててくれたお陰で山梨異界には余裕があるからね。行っておいで』
『それ、俺達に気付かれんなよ?過労死するぞ』
『気付いてるのは修羅勢だけさ☆』
『さよけ』
通話を切り、
取り敢えず一週間分の着替えを霊符に詰め、ムラサキを召喚。……っと、そうだ。
「行ってくるわ。禊」
「早いお帰りを御待ちしております」
「それは状況次第だな」
ムラサキに視線で合図を送り【
◇
日本各地に建設したジュネスには【転移】専用の部屋が存在する。これは〝合体事故〟を防ぐ為──では無く、俺達〝黒札*7〟とそれ以外を分ける為だ。
つまり、VIP専用の部屋がある。これは黒札と知らずに無礼な態度を取る現地民が自殺する程に思い詰めない為であると同時に、余計な争いで事務課の俺達の手を煩わせない為だ。──とはいえ何処にでも馬鹿は居る様で。
「貴様みたいな餓鬼が黒札だと……?ふんっ!貴様にそれは勿体無い!今なら痛い目を見ずに献上する事を許してやる!どうだ?貴様にも悪い話では無いだろう?」
黒札専用の部屋から出てきた俺に絡む馬鹿が早速現れた。この程度で怒りはしないし、ムラサキも後ろで呆れているのが分かる。
「そこの女は貴様の保護者か?ふむ、中々美しいな。俺の妾になる事を許そ──」
スパッと
「ムラサキ」
「私の我慢にも限度がありますわ」
「それは分かるが、ここは山梨じゃない」
「異能者なら見慣れるべきですわ」
「お前も俺の式神なら立ち振舞いに注意しろ。雑魚に構うな。俺の〝格〟が下がる」
〝格〟なんて物はショタオジに何度もぶっ壊されてるし、何なら他の修羅勢にも壊されてるが。
「……失礼しました」
「分かれば良い」
「はぁ……相変わらずね?」
コツコツとヒールを鳴らしながらやって来たのは愛宕ネキだ。また一段と美人になったな。
「俺は悪く無いと思うんだが?」
「まぁ、貴方に絡んだ時点で彼が悪いわよね。──そこの貴女」
「は、はひっ!」
「彼からブロンズの札を剥奪。ついでにガイア連合の名簿から除名なさい」
「えっ……?」
「岩手支部にとって、彼よりもこの人との〝緣〟の方が大切なの。それが理解出来ないなら──貴女も辞める?」
「い、いえっ!すぐに取り掛かります!」
「そう。それなら良いわ。──さて、待たせたわね?部屋に行きましょ」
「おう」
愛宕ネキに案内され、ジュネスの奥深くにある支部長室へ。何気に初めて来た気がするな。俺が居た時は連合が用意した派出所だったし。
「ちょっと待ってね。珈琲を煎れるわ」
「
「最近ハマってるのよ」
「さよけ」
ゴリゴリと豆を挽く音共に嗅ぎ慣れた匂いが室内を覆う。手慣れた様子で作業を進める愛宕ネキをぼんやり眺めていると、部屋の扉がノックされた。
「開いてるわ」
「失礼します」
入ってきたのは高雄ネキだ。
「お久しぶりです」
「おっす」
軽く手を上げて挨拶すると、その後ろから扶桑ネキがにゅるっと入ってきた。その後ろには老人共の姿も見える。
「お久しぶりです」
「おっす」
「仕事を抜け出して来てやったぞ」
「まぁ、部下も育ってきたし、儂らが抜けても問題無いがな」
「で、何の用だ?」
「まぁ、待て。今美人のチャンネーが珈琲煎れてっから」
「一緒に座銀でシースーしたら百人単位で聖徳太子が飛びそうだな!」
「昭和の老人共。
「これが……
「はいはい。じゃ、好きな席に座って。ムラサキさんもどうぞ」
「では、有り難く」
元々幹部会を開く事も想定されているのか、十人が座って尚余裕のある広い机を囲む。
取り敢えずブラックのまま一口。……美味いな。次はミルクを入れて無糖で楽しみ、砂糖を加えてさらに楽しむ。酸味が少なく、苦味が濃い。なんかやけに俺の味覚に合うな?珈琲の趣味は教えてないんだが。
全員で珈琲を楽しみながらお互いの近況報告を行い、そのまま本題に入る。
「朝一で俺の〝友達〟から連絡があってな?多神連合がメシア教に破れた」
『『『…………!』』』
覚悟はしていたのか誰も声をあげない。まぁ、組織の上の方になると、地位相応にアンテナが広くなるから当然か。
「……セツニキが危険視したのはマヨヒガとの繋がりか」
思案しながら考えを口にしたのは轟ニキだ。
「まぁな。メシアから天使が送り込まれる前に断ち切るべきだろう」
「岩手支部の金庫番としては勿体無い気持ちで一杯ですが、ガイア連合への負債は完済してるので、今すぐ行って貰っても大丈夫ですよ」
「良く完済出来たな?」
「黒札の多くは量産がお嫌いみたいなので……こう言ってはなんですが、仕事には一切困りませんでした」
「さよけ」
岩手支部の強みは下請けを普通に行える俺達が揃ってる所だよなぁ。こればっかりは好き勝手やってる他の支部ではキツイだろう。その代わり、一つの開発でドカンと稼げないが。
「セツニキ。すぐに行くならイワナガヒメに連絡するわよ?」
「いや、話し合いが終わったらで宜しく」
「む?これで終わりでは無いのか?」
「残念ながら、ここからが本番だ」
とは言っても、選ぶのは岩手支部だが。
「まずは大前提の共有な?今回の一件は始まりに過ぎず、これから先、多くの難民が日本に来る。その時、日本一の企業連合になってしまったガイア連合がその受け皿になる事は間違いない。で、お前らにはその未来を見据えた上で、二つの選択肢がある」
一旦ここで言葉を切り、幹部達を見回す。うん、大丈夫そうだな。
「一つ目は今回の難民を全て
「まぁ、そんなところじゃな。……二つ目は?」
「幹部会で決まる結果次第だが、一定数受け入れて終わりだな。メリットは特に無く、デメリットも余り無いだろう」
「支部長としては二つ目の選択肢を取りたいけど……皆さんはどうお考えで?」
『『『全員受け入れる一択
やっぱ富豪になる奴は視点が違うな。
「セツニキ。嬢ちゃんらに説明せい」
「ういうい。エジプトの難民を受け入れた場合のメリットはさっき言った通りなんだが、長期的に見るとデカいメリットがあるんだよ」
「……?そんなのがあるんですか?」
不思議そうに首を傾げる扶桑ネキに頷く。
「この先もメシア教による蹂躙は続き、難民は時間と共に増える。ここまでは良いな?」
「はい。大丈夫です」
「その難民達の〝質〟は時間と共に落ちていく事が解りきってる。いずれ受け入れなきゃならないなら、早い方がマシなんだ」
いやー!エジプトの難民受け入れちゃったから追加で受け入れるのはキツイなー!助けてあげたいんだけどなー!
長期的に見ると、岩手支部の治安は物凄く良くなる。回りが勝手に落ちていくだけなんだが。
「……確かに一択ですね」
「愛宕」
「支部長として自分の管轄に不穏分子を入れたくないのは、どの支部長も一緒なのよ。報告会で押し付け合う光景が今からでも目に浮かぶわ」
「それは私も分かるけど……」
「高雄。本当に困ってるなら助けてあげたいって貴女の気持ちは大事な物よ。でも、私は支部長なの。この岩手支部を任されてるの」
迷いの無い凛とした瞳には、覚悟の炎が見えた。
「岩手支部の長として皆さんには〝根回し〟をお願いします。他の支部長に気付かれる前に岩手支部はエジプトの難民を受け入れ、
「……おい誰だ?俺達の嬢ちゃんに大人の〝汚さ〟を教えた奴は?」
「俺じゃねぇのは確かだな。俺が教えるなら、圧倒的暴力は、この世の全てと交渉出来る万能ツールだと教え込むぞ」
「言葉って知ってるか?人間が生み出した便利な道具だぞ?」
「知ってる。上手く使うと相手を自殺に追い込める奴だろ?」
「だからお前は修羅って呼ばれるんだよ」
「いきなり褒めるなよ。照れるだろ?」
『『『褒めてねぇよ!!』』』
ふざけてみたが、どうやら愛宕ネキには通じないらしい。……ったく。
「気付かなくても良かったんだぞ?気付いたとしても、気付いてないフリをしても良かったんだ」
老い先短い(若返り予定の)老人が居るんだ。汚い事はコイツらに押し付ければ良かった物を。
「支部長という立場が私に教えてくれたのよ。私達は貴方に、皆さんに守られてるってね?支部長として厳しい判断を下さなければならない時、
「おいぃ?これ、どう考えてもお前らのミスだろ」
「うっそだろおい。バレない様に手を尽くしたんだぞ!?」
「いや、過保護過ぎたんだ。そりゃバレる」
難しい問題が運良く解決する事もあるが、何度も起きたらそら分かるわな。
「私はもう小娘じゃないわ。だから私にも背負わせて頂戴。──御願いします」
「良い女にここまで言わせたんだ。こりゃ、お前らの負けだな」
「他人事の様に……!」
「実際、他人事だからなぁ」
今でも変わらず、俺の優先は山梨支部だ。それは終末まで変わらないだろう。……さて。
「良い機会だ。じっくり話し合え。俺はその間にマヨヒガの〝緣〟を切ってくる」
「あっ、ズルいぞ!一人だけ逃げるつもりかっ!?」
「しくじったのはお前らだからな。その責任は果たせ」
席を立ち、部屋を出る。息子が二十歳になり、一緒に酒を飲んだ時の感動と、大人になってしまった寂しさを思い出した。
俺も何だかんだで情が移ってるのかねぇ。
◇
支部長やる覚悟のある俺達に時間を与えたらこうなるよねっていう。
地方ガチ勢の成長率は他の三次の方々が示してくれた通り、バグって当然(笑)