【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録   作:Lilyala

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ヒャッハー!これが下層だぜ!


下層調査依頼1

 

 

「お前らで最後だな」

 

「うーい。じゃ、行きますかね~」

 

「中で皆と合流したらかなり暇になりそうだよね」

 

「まぁ、何とかなるでしょ」

 

 

 ワイワイ騒ぎながら異界の門を潜る俺らを見送り、振り返る。

 

 

「待たせたな。そんじゃ行くか」

 

「おう!セツニキと組むのは久々だから楽しみだな!」

 

「俺ら三人では良くつるむんだけどなー」

 

「鍛練場で良く戦ってるから久々な感じも無いけどね~」

 

『『それな!』』

 

 

 三人と共に異界の門を潜る。本日のパーティーは男鹿ニキ、蛮ニキ、誠一郎ニキの三人だ。うーん、何という最古参パーティー。

 

 バランスは語るまでも無く最悪だ。男鹿ニキは物理のみ、蛮ニキは毒と物理、誠一郎ニキは炎と物理、そして万能と物理の俺。

 

 式神()が居なかったら解散不可避だったな。

 

 突入と同時に襲ってきたのは【マハラギダイン(熱波)】だった。

 

 

「僕の得意領域だね」

 

「俺は普通だな」

 

「俺も」

 

「俺は弱点属性だぜ」

 

 

 四人の中で俺だけ明確にダメージを食らったので、大人しく回復。ついでに装備に仕込んでいる〝護符〟を入れ換える。

 

 

「お、それ製造班の最新モデル?」

 

「おう。耐性の入れ換えが楽で良いぞ」

 

「俺も頼んだけど納品待ちなんだよなぁ」

 

 

 【火炎耐性】を普通まで上げて対策完了。元々弱点なせいで無効まではキツイ。もちろん【貫通】持ちには抜かれるが、ギミックの熱波程度なら防げるから楽になる。

 

 

「じゃ、採取始めるか」

 

「まぁ、俺は嫁頼りだけどな!」

 

「俺も霊草の類いなら行けるが、鉱物は無理だ」

 

「僕は溶岩の奥底から漁ってくるよ」

 

「任せた。俺は鉱石漁るわ」

 

 

 出てくる悪魔は男鹿ニキに任せ、それぞれ採取可能な分野に別れる。まずは霊符を取り出して【鉱物探知】を発動。──鉱脈は無し、幾つか乱雑にあるだけか。

 

 取り敢えず修羅勢御用達の製造班ブランド〝ガイアワークス〟製つるはしを振りかぶり、振り下ろす。

 

 目的の鉱石の近くまで来たら小型のハンマーとタガネに持ち替え、鉱石を割らない様に慎重に削っていく。で、取り出せたのがこちら。

 

 

 ★紅蓮石

 

 鳳凰石とも呼ばれる灼熱を発する鉱石。素材同士の結合に使われる。

 

 

「モンハンだこれ!」

 

「いきなりどしたー?」

 

 

 周囲を警戒していた男鹿ニキに紅蓮石を見せる。

 

 

「モンハンだこれ!」

 

「だよなぁ」

 

「そんな二人にはこれだ!」

 

 

 蛮ニキがこちらに見せ付けたのは真っ赤な草だ。興味本意でモノクルの【アナライズ】を発動。

 

 

 ★発火草

 

 発火作用を秘めた不思議な草。

 

 

「「モンハンだコレ!」」

 

「ニトロダケもありそうだよな」

 

 

 三人でぎゃーぎゃー騒いでいると、溶岩の川から魔神が吹き飛ばされてきた。

 

 

 ★魔神 <アイム> Lv56

 

 万能型 火、破魔無効、氷結弱点

 

 

「ソロモンに封じられた放火魔だ」

 

「猫と蛇と人の頭を持つ三つ首で、人の顔の額には五芒星があり、手には消えぬ松明を、そして毒蛇に跨がっているとされている、だったか」

 

「どう見ても股間から毒蛇生えた変態だがな」

 

「「それな!」」

 

 

 そんな変態は股間と一体化してる毒蛇部分に誠一郎ニキの【地獄突き】を喰らい、悶えながら消えていった。

 

 

「普段と違った倒し方をしてみたけど、ドロップ品も微妙に変わるね」

 

「アイムって火炎系素材だった記憶があるんだが、これは毒系だな」

 

「ただ通常ドロップで見たことあるし、倒し方によって残る素材(フォルマ)が変わるだけかも?」

 

「じゃ、男鹿ニキはセリスと嫁連れてアイムの股間狩りよろしく」

 

「言い方ぁ!!」

 

「諦めろ。俺にも股間の毒蛇にしか見えなかったし」

 

「僕も殴るの少し嫌だった」

 

「俺も採取系学ぼうかなぁ」

 

 

 文句言いつつ嫁達を連れて男鹿ニキがアイム狩りに出掛ける。それを見送り、誠一郎ニキと簡単な報告会。

 

 

「底の方に有ったのはこんなのだったよ」

 

 

 ★火精霊の卵

 

 高濃度な火炎系MAGで構成された鉱石。ルビーに良く似た綺麗な見た目とは裏腹に、取扱を間違えれば街一つを容易く火炎地獄に変えるだろう。

 

 

「普通に凄いもん来たな」

 

「俺らのモンハン素材とは大違いだな」

 

「モンハン素材?」

 

「「ほい」」

 

 

 俺は紅蓮石を、蛮ニキは発火草を見せる。

 

 

「ショタオジ、最近モンハンにハマってるのかな」

 

「もしくは俺達が話題に上げて、面白半分で突っ込んだか」

 

「下層はショタオジの遊び心満載だからな」

 

 

 下層は中層より遥かに過酷な環境だが、ショタオジが皆の話を聞いて面白そう!と思ったギミックが容赦なく突っ込まれているオモチャ箱でもある。

 

 カヲルニキや一部の修羅勢から聞く深層の理不尽さと比べれば天と地程の差だが、それでも理不尽なギミックで事故死する事も多い。

 

 雪山でいきなり雪崩は序の口、酷い時には突然クレパスが()()()し。

 

 入り口近くの素材は粗方回収したので先へ進む。道なんて物は基本的に無いし、酷い時には溶岩遊泳する必要がある。──そして。

 

 

「お、地震だ。って事はそろそろか」

 

「結界張るわ」

 

「お願いします。セツニキが居ると楽で良いね」

 

「誠一郎ニキにとっては関係無いだろ?」

 

「ここはね?雪山だと致命傷だからさ」

 

「あー……」

 

 

 喋ってる内に火山が噴火。スコールの様に【アギダイン(火炎弾)】が降り注ぐ。

 

 

「お、男鹿ちゃんは迎撃を選択したっぽいな」

 

「あっちはカマセニキ*1だね」

 

「結界柱も幾つか見えるし、全員参加だけあって合流は早そうだな」

 

 

 結界にぶち当たる【アギダイン】を眺めながらのほほんと会話していると、高速で悪魔が突っ込んできた。

 

 

「あー御客様。無賃乗車はご遠慮願いますぅ」

 

「【物理反射】の怖さが良く分かる光景だね」

 

「一瞬でミンチになったなぁ」

 

「俺の結界は対ショタオジ、オンギョウキクラスを想定してるんだぜ」

 

「そりゃここらの悪魔じゃ割れんわな」

 

 

 会話している内に悪魔が大気に還る。ドロップし(落ち)た素材は未だ降り続く【アギダイン】に焼かれた。

 

 

「ここでは良くある事だけど、少し勿体無いよね」

 

「って言っても納品した記憶がある素材だし、わざわざ結界の外に出て回収するのもな」

 

「そういや修羅木綿はどうした?」

 

「「あっ」」

 

 

 二人とも忘れていた様で、霊符を取り出して召喚する。……蛇と白猫か。

 

 

「人型にしなかったんだな」

 

「【変化S】は入ってるけど、嫁一人で十分だからなぁ」

 

「僕も嫁だけで十分かな」

 

 

 ちなみに蛮ニキの嫁は網美隷*2だ。良い趣味してるぜ。

 

 誠一郎ニキは原作とは全く関係無いCLAYMORE*3のフローラだ。こちらも良い趣味してるぜ。

 

 五分程続いたスコールが止んだので結界を解除。周囲を見渡すが、まぁ酷いもんだ。

 

 

「素材残ってるかねぇ、これ」

 

「変化前、変化後で素材変わりそうだよね」

 

「他の奴等に期待かね」

 

 

 と言いつつも周辺の採取を再開。どうやらこの異界の植生は逞しい様で、こんな素材があった。

 

 

 ★爆炎樹

 

 火から直接成長エネルギーを吸収する事に成功した大樹。その生態から大樹自体も凄まじい熱を発している。

 

 ★鎮火の鈴蘭。

 

 淡い赤色の花を咲かせる鈴蘭。周囲の熱を和らげて吸収、無色のMAGに変換して放出する。

 

 

 ちなみにこの説明文は、俺の【霊視】で見抜いた解析結果を元に【アナライズ】が自動生成している。どう考えても【アナライズ】ってアカシックレコードにアクセスしてるしな。

 

 

「そこの樹は力任せに引っこ抜けば良いかね?」

 

「それなら僕がやるよ。ダメージ無いし」

 

「「任せた」」

 

 

 誠一郎ニキが引っこ抜いた爆炎樹を修羅木綿(白猫)が霊符に封印する。それをブーストニキの商品であるアイテムバッグに収納。

 

 その間に俺と蛮ニキは持ち込んだ鉢植えに鈴蘭を移して霊符に封印した。

 

 

「蛮ニキも用意していたとは意外だったな」

 

「ほら、俺って毒関係の霊草とか育ててるからさ。採取の為に家庭菜園クラスの用意はしてんのよ」

 

「成る程ねぇ──」

 

 

 採取中の鈴蘭を巻き込む様に飛んできた【マハラギダイン】を愛宕式結界術で相殺。その隙に蛮ニキの腕が紫色のオーラを纏い、悪魔を()()()()()

 

 白い布の上にコーヒーをぶちまけた様な速度で毒が広がり、悪魔が痙攣し始めた。そこへ蛮ニキは容赦なく踵を落としてトドメを刺した。

 

 

「ドロップ無しか。しけてんな」

 

「毒のパッシブ狡くねー?」

 

「ランダマイザに言われたくねーわ」

 

「僕から言わせれば二人とも狡いよ?」

 

「「再生と火炎反撃のパッシブは反則」」

 

「えー?そうかなー?」

 

 

 間違いなく不死鳥の根源持ちだからなぁ。誠一郎ニキ。

 

 程無くして男鹿ニキ達が戻ってきた。見た感じ怪我は無いようだが、取り敢えず【ディアムリタ】を飛ばす。

 

 

「さんきゅ」

 

「どうだった?」

 

「他の悪魔も含めて色んな方法で狩って見たけど、あんまり変わらん気がする」

 

 

 差し出された霊符を【霊視】して確認。

 

 

「確かに大差無いな。大型以外は普通に狩るか」

 

「「「了解」」」

 

 

 男鹿ニキ達が返事をした直後──

 

 

────パリィィィンッ!!

 

 

 ガラスの割れる音と共に異界が()()、上層に良く似た迷宮に変化した。

 

 

「誰か異界のギミック割ったみたいだね?」

 

「俺ら以外も来てるからなぁ」

 

「どうしようセツニキ?一旦、外に出る?」

 

「いや、このまま進んじまおう。暫くしたら染まり直すだろうしな」

 

「オッケー。しかし下層の序盤とはいえステージギミック割るかー」

 

「星霊神社の真修羅勢かな?」

 

「かもな。反発も発生してないし、見事な腕だわ~」

 

 

 

 異界の色が〝火炎〟から〝無色〟に変わったので、防具の護符も合わせて【物理耐性】に入れ換える。

 

 こういう手間を惜しむと下層はマジで死ぬからな。男鹿ニキ達も指輪や腕輪を小まめに入れ換えて対応してる程度には常識だ。

 

 三人が会話しながら装備を変えてる途中、思いっきり壁につるはしを叩き付ける。……うん、行けるな。

 

 

「どうしたセツニキー?」

 

「ちょっと時間くれ。この壁、採取出来るっぽい」

 

「お?手伝う?」

 

「じゃ、道具出すから適当なサイズに切り分けて回収よろしく」

 

「「「オッケー」」」

 

 

 それから一時間程使って全員で採取。途中で何度も悪魔の襲撃を受けたが、このつるはしは修羅勢御用達の歴とした武器だ。もちろん迎撃余裕でした。

 

 

「改めて見てみると、何というかラピュタで見たことある光沢だよな」

 

「あー確かにあの正方形ブロックの色にそっくりだね」

 

「俺らですら採取に手間掛かるレベルだし、これでシェルター作ったら大半の悪魔は手出し出来ないんじゃないか?」

 

「そしてシェルター内で仲間割れまでが規定路線」

 

「あるある過ぎる!」

 

 

 三人が会話している内に鑑定。

 

 

 ★迷宮石

 

 黒と見間違う程に深い紺色の石。【物理耐性】と同じ効果を持っている。

 

 

 これが無限に取れるとか、さすが下層だな。

*1
マッスルパンチが権能化した星祭の一人。強さ的に言えば上の下だが、ショタオジやオンギョウキ相手では噛ませ役を担う事が多い。霊能の根元は破壊神系。

*2
Google検索で出ない程度には脇役。蜘蛛族の長。

*3
エンジェル伝説の作者、八木教広先生のもう一つの代表作品。




まだ序盤だからこの程度にしておいた!

アビャゲイル様の更新話をみて、セリスを見る。

……流石に使えないなぁ(笑)
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