【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録 作:Lilyala
そして話を思い付いたのは阿部ニキという。
いや、阿部ニキ放浪してたみたいだし、容姿も原作持ちなので現段階でも絡ませやすいんですよ……
デモニカが出る頃には借りられるかなぁ
異界というモノは、基本的に侵入者に優しく出来ていない。それに間違いは無いが、異界を後から乗っ取り、侵入者側の利便性の為に改造される事は多々ある。
例えば──そう、この【浅間山異界】の様に。
元々は熔岩窟だったであろう場所にサグラダファミリアが建っている、と言えば、俺のこの気持ちを理解してくれると思う。
黒くゴツゴツした岩で作られた洞窟。辺りを流れる熔岩。曲がりくねった先の見えない道無き道を進んだその先に、突然現れるサグラダファミリア。
隠形を切らなかった自分を褒めたいぐらいに突然だった。
そんな画像を無理矢理
「貴様ハ小僧ノ手下カァァァ?手下ダナァァァ?死ネ!シネェェェ!!」
「くぅ!?何なのです、この同胞は!?」
一人は、この場所で大和神を封じた封印を守っていると思われる
対するは違法改造品とでも言うべき
ベースがパワーなのは間違いない。しかし、その身体からボコボコと顔が浮かび出ては引っ込んでいて、正直言えば、登場作品はメガテンでは無くクトゥルフだろう。メガテンはクトゥルフを内包しているが。
「シネェェェ!シネェェェ!」
「甘いっ!──そこです!」
「グォォォォ!?」
たぶん【白龍撃】と思われる一撃が
「捕マエタゾォォォ?」
「なっ──!?」
「な、何を……!辞めなさいっ!」
「オ前モ〝俺〟ニナルノダァァァ」
「くっ、離せ!離しなさい────あっ」
正規品の身体を覆い、一つになった。
「くふふ……ははは……ハハハハハハ!!」
狂った様に笑い声を上げ、自らの力に酔い痴れている様にも見える違法品から、先程までの霊力とは比べ物にならない程の霊力を感じる。
さらに正規品を取り込んで地脈の使い方を理解したのか、
「さぁ、貴方達もワタクシと一つになるのです!」
〝LAW〟属性に染まった地脈から天使を大量召喚し、自身の身体から異形の
天使を食らって命を増やす神話……?いや、喰らった時点で別の悪魔の伝承に引っ張られ、その悪魔になるのが概念生命体と言うべき悪魔の生体だ。
そしてその七大天使の中に〝同族を取り込んで増やす〟なんて逸話持ちは居ない。
という事は、だ。
(アイツは元々は別の悪魔だった。そこから何らかの理由によって能天使になったのは間違いない。だから俺が気にするべきなのは〝今〟では無く、〝過去〟のアイツが
暴食系の権能持ちは大抵命を喰らい、自身の糧にする事が出来る。その中で有名なのはアバドンだが、あれはサタンを千年封じていた奈落の主とされる一方、原点はギリシャ神話のアポロンだとする解釈と、堕天使ルシファーと同一視する解釈が存在する。
ただ、どの解釈を採用するとしても天使のラッパが鳴っていない以上、権能をフルで使うことは出来ないだろう。
本霊ならともかく本霊自身が作るつもりも無く生み出してしまう様な、雑多な悪魔にはどう考えても使える筈が無い。
(低級悪魔で【暴食】か【同化】の逸話持ち。……いや、その考えが間違ってる可能性もあるな)
わざわざ天使を呼び出して喰らう理由。人間では無く天使。仲間、親友、親族、血縁、同類。
呼び方は色々あるが、どれも〝繋がり〟を示す言葉。
(人間では不可能で、天使では可能。それは何でだ?)
言っちゃ何だが、神話や伝説は人間が関係しない話は存在しない。直接的に、あるいは間接的に人間という存在が必ず出てくる。
作者が人間な以上当然の話だが、関係するからこそ権能の触媒となっていて、例えばアバドンが
人が居なければ、
(……わからん。何か頭の片隅で引っ掛かっているが、未知に挑むには手札が足りなすぎる。撤退だな)
もやもやした気持ちを抱えながら逃げる準備をしていると、背後の道から別の天使の気配を感じた。
取り敢えず隠形を保ったまま高い天井に張り付き、様子を見守る。
「天使様、ここで何をしているのですか?」
パワーにそう尋ねたのは、メシア教徒と思われるカズラ、アルバ、ストラのカトリック三点セット姿の初老の男性。彼の背後に居る
「おや……?貴方達は?」
「我々はこの浅間山の近くのメシア教会の者です。この浅間山の監視をミカエル様から直々に任されて居たのですが、今回の異変を感じ、馳せ参じました」
「それはそれは御苦労様です。私は東京から逃げ出した異教徒を追ってこちらへ参りました。各地のメシア教会に被害を出していた罪人なのですが……貴方がたは見掛けていませんか?」
「いえ、我々が来る途中には誰も──」
「待て」
司祭の言葉を遮り、口を開いたのは新しいパワーだ。
「同胞よ。貴様は東京から来たと言ったな?」
「ええ。確かに」
「ならば、ここの守護を任されている我と同じパワーは何処へ行った?」
「さぁ?私が来た時にはもぬけの殻でしたよ?」
「馬鹿を言うな。極東の異教徒程度では触れることすら出来ぬ実力があり、尚且つ職務に忠実だからこそ奴は我々
問い詰めながら槍と盾を構える純正パワー。それに対して、違法品は口を三日月に曲げて笑う。
「やれやれ。同じメシア教徒故に見逃してあげようかと思いましたが……こうなっては仕方ありませんね。同じパワーでも、貴方と私の格は違うという事を教えてあげましょう」
手を広げ、自身の背後に大量の天使を召喚する違法品。
「自らの欲望に堕ちた堕天使を処理するのも我らの役目。貴様の命、ここで貰い受ける」
それに対する純正品もLAWに染まった龍脈から天使を大量召喚する。……お前ら、
「パワー様!?」
「貴方達は下がっていなさい。奴は我と同格の堕天使。守りきる自信はありません」
「わ、わかりま──」
一瞬だった。踵を返そうと視線を外した瞬間、違法品の胸から複数伸びた〝手〟が司祭達を掴み、自身へと引きずり込んだ。
「やはり同じメシア教徒は〝良い〟ですねぇ。ワタクシに良く──」
「貴様ぁぁぁぁぁ!!」
「おやおや?何故怒るのです?人間なんて家畜の様な物でしょう?」
「黙れっ!彼らは主を信じる我らが導くべき子供達だ!異教徒の様な人の形をした家畜では断じてない!」
「それは差別と言うのですよ?ワタクシを見習いなさい。全てを平等に扱っていますから」
「黙れぇぇぇぇぇ!!」
もはや常人には捉えられない速度でぶつかり合うパワー達。権能の光を放ち、卓越した槍術で貫こうとし、お手本の様な盾術で敵の攻撃を防いでいる。それに巻き込まれながらも上司に従い、争う天使達。
そんな彼らを逆さの状態で見ている俺は、驚きを隠せなかった。
(人間も……取り込んだだと……!?)
人間も取り込めるなら、全ての前提条件が覆る。道中は人間を捕食すれば良いのだ。イメージに引っ張られたな。天使とて悪魔、人間を利用するだけでは無く、物理的に食べても可笑しくは無い。
(いや、待て。メシア教が信徒を洗脳や改造する所は見たことがあるし、聞いた事もある。だが〝食べた〟という話は聞いた事も無いぞ)
火の無い所に煙は立たない。今回は逆に
(人間を捕食ないし取り込むのはあの改造品だけだと見るべきか。ついでに気になる事も言っていたな)
お前も俺になるのだ。ワタクシと一つに。やはり良く。この後に続く言葉は聞き取れなかったが、予想は出来る。
お前も俺に、ワタクシと一つにと言っている以上〝馴染む〟辺りだろう。つまり【同化】で間違いない。後は〝同じメシア教徒〟と言っているという事は、人間なら誰でも良い訳では無く、一神教系かメシア教徒のみ。
外に出て辿って来た道を逆走すれば、メシア教徒の被害も分かるだろうが……〝アレ〟をここから野放しにする方がヤバイのは赤子でもわかる。
(同じ宗教系列と【同化】する権能。今回はキリスト教系で間違いない。低位で神話に登場していて【同化】の逸話持ち)
いや、キリスト教の聖書に【同化】の話なんてあったか?精々三位一体の考え方があるぐらいだぞ?父なる神は変わらず、聖霊を下に置くかキリストを下に置くかで宗派が変わった筈だ。
(後、関係しそうなのは死を司る天使のアズライールぐらい──アズライール?)
全身に無数の目と口と舌を持つ、人の罪を見て、語り、裁く存在。
「ハハハ!どうしました!?その程度ですか!?」
「ぐっ──!舐めるなぁぁぁ!!」
目は二つ。口と舌は一つ。だが〝中〟に詰まった存在を含めるなら多数。多数……集団、組織、集まり、
「そういう事か……」
漸く〝アレ〟の正体を理解して、思わず呟いてしまったのと同時。
「これで御仕舞いです!」
「ぐあぁぁぁぁぁ──」
純正品が敗れ、取り込まれる。そして従う様に頭を垂れる純正品が呼んだ天使達。
「居るのでしょう?降りてきなさい」
聞こえぬ様に呟いたつもりが、どうやらバレていたらしい。
皆さんは改造品の元悪魔が何かわかるかな?
ヒントはキリスト教の聖書にちゃんと登場してて、メガテンにも一応居ます。
答えがわかったらにやにやしながら次話をお待ち下さい