【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録 作:Lilyala
個人的に最近のチートはチートというより固有能力なんですよねぇ。
──翌日。星霊神社・大広間。
「なんつーかアーチャー連盟の人徳の凄さがよく分かるな」
見渡す限り居るアーチャーの群れの中に、同じぐらい俺達が集まっていると言えば、その凄さが伝わるの思う。
「エミヤ連盟じゃなかったの?」
「知らん!俺は連盟としか呼んでない!」
「俺も同じだわ」
「大体話の繋がりでどの連盟か分かるしな」
ワイワイ盛り上がる俺達を黙らせる為に拍手一回。もちろん星祭の連中では無いので、効果は無い。──だから
「アーチャーニキ。結論から言おう。『UBW』なんだが完成したぞ」
「…………は?」
呆けた声を上げるのも無理は無い。昨日まであんなに否定的だったのに一晩で完成するとは考える方が可笑しいからな。
「セツニキ。冗談か?」
「いや、星祭と岩手の鬼手一族が俺の直弟子の様に、星霊神社に本部がある術研はショタオジの直弟子なんだよ。それを忘れていただけだ」
「む……?」
流石のアーチャーニキもそれだけでは理解出来ないらしい。なので、大広間の入り口付近に倒れ込んでいる死体共に【清浄の祈り】を叩き込む。
「うぉぉぉ!?何かスッゲー身体が元気なんだが!?」
「でも寝かせておいて欲しかった!私達、今朝早くまで頑張ったよ!?」
「仕方無いだろ。アーチャーニキが説明を求めてるんだから」
『『『それなら仕方ないな!』』』
それで良いのか術スレの住人。
ノロノロと浄化の霊符を自身に張り付けた俺達がこちらへ歩いてくる──途中、説明役を巡って仲間割れ。
その隙を突いて逃げ出した俺達の一人がドヤ顔でこちらへやって来た。
「ふっふっふ!これが頭脳戦というモノなのだよ!」
「良いから説明してやれ」
「はい」
『『『素直か!!』』』
恒例の流れをやって満足したのか、咳払いを一度した俺達が説明を始める。
「うちら術スレの住人ってさ。結構な割合で原作再現する為に術を学んだのが始まりなのよ」
「まぁ、俺達ならそうなるだろう。私も終末なんてモノが無ければそちら側に居ただろうしな」
「だよねー。ま、そんな訳でショタオジとか図書館探検隊に教わりながら頑張ってたんだけど、その中にはもちろん『UBW』も含まれてたのね」
残念ながら独力で作り上げる事は出来なかったけど、と言葉を一度区切り、ニヤリと笑う。
「だから術研の研究成果を全部セツニキに渡してみた☆」
『『『………………は?』』』
アーチャーニキ達が驚くのも無理は無い。普通、研究成果の譲渡なんて特別な事情が無ければやるもんじゃないのだ。
前にも言ったが、術式を知られると乗っ取られるリスクが高くなり、〝切り札〟が自爆スイッチに早変わりする。
そんな危険を犯してまで自分達の為に研究成果を公開するという愚行は、術式に詳しくなくても理解出来てしまうからな。
「あ、御礼とか止めてね?うちらにも
「……分かった。だが感謝しても構わないのだろう?」
「うむ!それは受け取ってやろう!」
わざとらしく腕を組み、頷いた俺達が大広間の入り口の仲間達の元へ戻る。そして再び視線は俺の元へ。
「ま、そういう訳で完成したんだが……どうするか迷っててな」
「何か問題でもあるのか?」
「このままだと〝魅せ技〟の域を出ないんだよ。レベル三十以下でも戦闘方面に尖ってる奴には防がれる可能性があるんだ」
ちなみにレベルとキャパシティさえ足りていれば、式神なら即日使用可能だ。
人間と違い、スキルを突っ込むだけで一流になれる式神は便利だよな。
「それで十分──とは言えんか。我々もこの見た目で生まれてきたのだ。『UBW』には悩まされる事も多かったが、憧れもある」
「だろうな。そんじゃ本題に入ろう。──お前ら、ちょっと
やる気があるなら導くのが老兵の務め。アーチャーニキ達なら間違いなく選ぶ事を確信しているので、山梨製造班を酷使してすでに試作品は作ってある。
故にこの問いは、本来なら確認するまでも無い質問。
それでも敢えて問うたのは、この霊装がそれなりに危険な代物だからだ。
「努力?いや、努力するのが嫌な訳では無い。ただ、それで何とか出来るのか疑問でな」
「問題を解決する為の方法自体は昔から出来てたんだよ。問題なのは、その手段が間違いなく霊才の根幹を
「それは……悩ましいな」
「だろうな。頷いてたら殴ってでも止めたぜ」
『UBW』は確かに魅力的だが、これ一本の為に他の才能を捨てる程の価値は無い。
もしすぐ飛び付くようなら、迷わず俺の右手が唸っていた。
「という事は?」
「まだ実験段階の域を出てないんだが、ショタオジが
「……ふむ。少し時間をくれ──っと、そうだ。足切りラインは?」
「理論上は二十だ。ショタオジから許可が降りたのは三十からだな」
「分かった」
アーチャーニキ達が会議を始めてる間に術スレの住人達が纏めてくれた資料を読み込む。
俺と共に山梨製造班と術スレのバカ達が徹夜で作成したのは、簡単に言えば
その大部分は霊体の保護の為であり、デモニカと言うより〝鎧〟なんだが。
ちなみに見た目はFateのランスロットの鎧だ。デザインについては変更可能で、俺個人としてはサモンナイト3のファルゼンが良かった。機能的にも間違って無かったし*1。
中身が美女なら尚良し!残念ながら見せ筋の心は硝子なイケメンしか使わないけどな!
「セツニキ。まずは俺達三人が受ける事に決まった」
「無銘ニキとボブミヤニキとアーチャーニキ*2か。無難なところだな」
「他のアーチャー達*3はこの場で解散、異界で鍛練するそうだ」
「そうか。それならついでに〝これ〟の試し撃ち頼むわ」
大広間を出てすぐの石庭に降りて霊符を解放。空高くから降り注ぐのは──
制作者は晴彦ニキ。急な依頼にも関わらず、嫌な顔見せずに大量生産してくれた。性能としてはちょっと良い数打ち品だが。
「これは……?」
「『UBW』の術式が封印された霊具だ。正確には俺が発動した『UBW』をそのまま封印した奴だから、残念ながら固有結界内に刺さってる剣はただの数打ち品だぞ」
もちろん剣の生成は出来ないので、
──
──憑依経験、共感終了。
──
──
とかは不可能。残念ながらこの干将・莫耶が出来る事は、剣の丘で戦えるという事と、自分の前方に大量の剣出現させ、一回限り射出する機能だけ。本物になりたかったら努力しろって事だな!
「ほぼ目的を達成してる様なもんじゃないかッ!!」
「おいおい。それを言ったらFate/stay nightに感動した俺達全員を敵に回すぞ?」
「うちら術スレは
「そらそうだろ。
強く石庭を踏み締める。ただそれだけで周囲が俺の霊力に書き換えられ、俺の根源──水に満ちた蓮の花が咲き乱れる黄金の寺院へと変わる。
「下層に行く奴なら知ってると思うが、高位の悪魔は自身の望む形へ周辺の〝属性〟を書き換える」
悪魔が出来て、人が出来ない訳が無い。セトの分霊如きが出来る事は高位の人間なら問題無く出来る。
「自分が最も力を発揮出来る場所を作るのは、高位霊能者なら誰でも出来る事だ。それじゃ『UBW』とは呼べないし、俺は認めんぞ」
展開した俺の
「セツニキはどれくらいを我々に望んでいるのだ?」
「もちろん『UBW』──いや、〝
アーチャー連盟の呼び方が人によって違うのは仕様です。
好き勝手呼んでたら正規名称がわからなくなるアレと同じ。