【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録   作:Lilyala

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新潟でやるか、長野でやるか、大阪でやるか。

何処でメシア暴れさせるかな……。

思いついた話的に終末後の人口が少ない場所が良いんですが、何か問題起きるなら新潟な気がするんですよね(笑)


原作持ち故の苦悩、人魚ネキの功績4

 

 

 夕焼けが照らす、草木一つ存在しない丘に突き刺さる無数の(つるぎ)。ヒロインの一人が〝墓標〟に見えると語ったその気持ちが良く分かる程に静かで、何処か虚しい世界。

 

 

 そんな世界に──俺達は()()()()()

 

 

 この世界でもそれは変わらず。原作者が描いた世界を積極的にガイア連合が広め、世界が終わるその時まで誰かの記憶の片隅に残り続けるのだろう。

 

 

「だからこそ今回の()()に選ばれた訳だが」

 

 

 上空で()()が回る世界。鮮血と屍に彩られた()の世界。命の存在を許さない()()の世界。そしてその原点となった──()()()の世界。

 

 それら全てを内包し、しかしキッチリと分けられたこの世界は──断じて〝心象世界〟等と言う高尚な物では無い。

 

 この場所は人が望む場所であり、人の願いであり、人の記憶を整理する場所であり、本人の無意識に干渉する場所である。

 

 

 人はそれを──と呼ぶ。

 

 

「セツニキ……なのか……?」

 

「ああ。俺だぞ」

 

「その姿は……?」

 

 

 愛剣(干将・莫耶)を構えながら尋ねてきたのは無銘ニキだ。その後ろには弓を引き絞るアーチャーニキと、改造した(干将・莫耶)の銃口を俺に向ける()()()()()()()()()が居る。

 

 黒い鎧(ランスロット)の姿で構える武器()には怯えが見える。それ程、()の俺の姿は恐ろしいらしい。

 

 

「自衛隊と共に日本神を解放した後、掲示板に流れた話を覚えているか?」

 

「……俺達〝黒札〟の()の話か?」

 

「そうだ。この世界は少し特殊でな。どうしてもソイツの本質が表に出てしまう」

 

「その……その化物の姿がセツニキの本質だと……!?」

 

「ああ。正確には根幹だがな」

 

 

 掲示板に情報が流れてから暫く。自分の霊能の根幹が何なのか気になる黒札達は、我先にとショタオジに詰め寄った。

 

 それを遠目から眺めていた厳しい修行を受けた黒札にとってはすでに一度聞かされていた話であり、今更聞かずともぼんやりと把握していた事でもある。

 

 例えば、誠一郎ニキの根幹は〝不死鳥〟だ。炎や他者を癒す力は全て()()()であり、その本質は〝不死の象徴〟──つまり、自身の再生能力にある。

 

 グラ爺の様な面白いパターンも見付かっている。元々は武神の転生者であったが、今世で冥王の転生体に宿り、両方の性質を併せ持つ〝特異な存在〟となっている。

 

 普通ならどちらかに片寄り、もう片方との〝緣〟が絶たれ、繋がりを喪失する筈なんだがな。

 

 両方を抱えながら高位霊能者となったグラ爺は、もはや新種の神の様なモノだろう。残念ながらそれでもショタオジには勝てないが。

 

 

「俺のこの姿はこの世で最も醜く、同時に最も人間らしい悪魔の姿だ。そして人間である以上、恐怖を覚えると同時に安堵してしまう存在でもある。……ま、今は関係無いがな」

 

 

 拍手一回と共に外の姿──いや、本来の姿に戻る。確かに前々世は神の語った通り、俺達は高位の悪魔だったかも知れない。

 

 だが前世は人で、今世も人なのだ。

 

 霊能の根幹に怯える必要は無く、酷使して使い潰すぐらいで丁度良い。

 

 

「さて──取り敢えず()()()()()()()()()()()()。やっぱり黒札は覚えが早いな」

 

 

『『『……は?』』』

 

 

 呆けた声を上げた三人に拍手しながら説明する。

 

 

「この世界に現世の物は原則持ち込めない。にも関わらず、お前らの手には武器がある。何故か分かるか?」

 

「……【霊力操作】か?」

 

 

 自身の銃型干将・莫耶を見つつ呟く()()()()ニキに軽く頷く。

 

 

「この世界は心象世界なんて高尚な物じゃないが、無限の剣製の鍛練という点で見れば、この世界ほど向いてる世界は他に無いんだよ」

 

「どういう事だ?」

 

 

 返答の代わりに大地を強く踏みつける。その瞬間、無数の()が錬成され、地面に突き刺さる。

 

 

「世界全てが一つの〝色〟に染まる事は理論上有り得ない。だがここは全てのMAGが〝剣〟の属性に染まってる。──何処かで聞いたような話じゃないか?」

 

「つまり、ここは無限の剣製そのものだと?」

 

「原作とは理論も術式も違うがな」

 

 

 万年人手不足に悩む『タルタロス』に修羅勢を送り込む為に続けられていた研究。本来ならば、もっと未来で漸く形になったであろう実験は〝人魚ネキ〟という黒札のお陰で飛躍的に進んだ。

 

 現実と空想の間。物質と精神の境目。魂を〝楔〟として利用し、物質世界から精神世界へと移動する──『タルタロス』に侵入する為の手段。

 

 それを探していた山梨の製造班にとって、本人が理解していなかった人魚ネキの〝権能〟は、天からの福音に等しかった。

 

 それは俺も同じだ。の世界を認識した事で、理論上は不可能だった無限の剣製を術式に落とし込む事に成功した。

 

 元々の切っ掛けが修羅勢の〝お遊び〟だったのは笑うしかない。本当に何処から〝知識〟に繋がるか分からんもんだ。

 

 ちなみに修羅勢のペルソナ異界への突入は、理論的に不可能という事が証明されてしまった。

 

 ここよりさらに深く、もしくは高いところに集合無意識が集う領域がある様で、どう頑張っても辿り着く方法が見付からなかった。その為、研究はの利用の方向へ舵が切られ、今回の実験に繋がった、という訳だ。

 

 

「──っていうのが、ここの説明となる」

 

「成る程……」

 

「先程のセツニキの姿を見る限り、霊格が低い者は自身の霊才に飲み込まれる危険性があるのか」

 

「ああ。それを防ぐ為のデモニカ:Typeランスロットであり、それがあったからこそショタオジから許可が降りた感じだ」

 

 

 この場所は多くの人間に取って楽園となり得る可能性がある。それと同じぐらい危険も多いが。

 

 性質上、どうしてもに干渉する悪魔に弱く、ついでに言えば、精神力が高く無いとここから()()事を拒絶する傾向にある。

 

 この世界なら四文字と同じ存在に成れる自分と、現実に居るつまらない自分。どちらが楽かと言えば──まぁ、答えるまでも無い。

 

 大抵のヤツはクトゥルフにはに干渉するヤツが一杯居るぞ☆で解決するんだが。

 

 

「ここでお前の指示通りに修行すれば、オレ達も無限の剣製が使える様になるのか?」

 

「理論上はな。ただ、お前らの想像してるのとは少し違うと思うぞ」

 

「と言うと?」

 

「魔法科高校の劣等生*1は知ってるか?」

 

「うろ覚えだがな」

 

「私は知っているぞ」

 

「上に同じく」

 

「ま、ボブミヤニキは興味があったら読み直せ。ガイア連合から出版されてるからな」

 

 

 そこで一度言葉を区切り、周囲のMAGを利用して黒板とチョークを生み出す。必要な霊力はもちろん二倍から三倍だ。

 

 

「あの作品に登場するCADの原理を簡単に説明すると、脳内の魔術領域に術式をインストールした後、それを元に現世に干渉、発動する仕組みとなっている」

 

 

 黒板に書き込むのは腕輪型のCAD。そこから隣に線を引き、〝魔術領域〟と書き込んだ四角の中まで伸ばす。

 

 そこからさらに線を引いて、発動!!の文字を書く。

 

 

メガテン(この)世界だと少し変わり、腕輪型のCADに入ってる術式を脳内では無く、魂に直接インストールする感じになる。仕組み的にはスキルカードを式神に入れるのに近い」

 

 

 腕輪型CADに入ってる術式 = この世界での経験。

 

 

 魔術領域 = 魂だと考えて貰えば分かりやすいと思う。

 

 

「成る程。確かにその仕組みではショタオジが難色を示す訳だ」

 

「下手すれば魂が変質する可能性があるものな」

 

「この鎧は変質を無理矢理留める()()()って事か」

 

「そうだ。で、ここからが重要な話になるんだが、お前らはこの世界から出ると、ここでの出来事を全て忘れる。これは魂を保護する為に必要な処置であり、俺もショタオジも覆すつもりは一切無い」

 

「それだと時間を無駄にするだけでは?」

 

 

 アーチャーニキの問いにゆっくり首を横に振る。

 

 

「意識的には何一つ覚えてなくても、魂が司る記憶領域──所謂〝無意識〟にはちゃんと刻まれるから安心しろ。じゃなきゃこんな大層な仕掛けなんてしねぇよ」

 

「……話が長い。短く纏めて話せ。糞爺」

 

の中で成功体験を積み重ねて現実で努力しろ。それが無限の剣製に繋がる最短の(ルート)だ」

 

 

『『『了解』』』

 

 

 どれくらい鍛練出来るかは──人魚ネキにお祈りだな。

 

*1
さすおに!で有名な電撃文庫のラノベ。マテリアルバーストと雲散霧消は流石の作者でもこの世界には持ち込めない……。




どーするかなぁ……取り敢えず後で修正しやすい書き方で濁しておこうかな(笑)
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