【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録 作:Lilyala
ストック三つ分ぐらい飛んだ(笑)
結局、午前中は【水上航行】のスキルに慣れるだけで取っておいた時間が全て潰れた。俺の想像以上に三人の運動神経が悪かった──訳では無く、胸にある〝バランサー〟が一般俺達向けのサポートの対象外だったらしい。さもありなん。
「成人女性を想定して術式組んだ筈なんだがな」
「三人のサイズ的に嫁式神用で良かったね」
「尻の方は良いのか?」
「ほい。三人の健康診断のデータな」
「「「私達のプライバシー!!」」」
『『『仕事以外じゃ使わないからセーフッ!』』』
ちなみに霊的な契約によって仕事以外の時に思い出す事は出来なくなっている。水着姿?もちろん思い出せるぞ。
まぁ、黒札は嫁や悪魔しょうかんがあるので、非童貞の余裕があるという事もあり、夜の〝オカズ〟に使われる事は少ない。
「よし、調整完了。自分で結ぶかー?」
「流石に人前だしね。自分で結ぶわ」
愛宕ネキに改良した霊符を渡すと、製造班の一人から声が上がる。
「支部チョー!二人っきりならオッケーって事ですかい!?」
「馬鹿ね!当然じゃない!」
「まぁ、端から見ても視線がセツニキに向いてるしなぁ」
「で、どうなの?愛宕」
「身体の隅々かっこ内臓含むかっことじまで知られた中だから、水着も着てるし今更この程度じゃ赤面は無理ね」
「悪名高き悪魔召喚士試験の弊害……!」
「そういや悪魔召喚プログラムは二人的にはどうなんすか?」
製造班の質問に対して愛宕ネキと顔を見合せる。
「「もっと早く欲しかった」」
「あ、二人でもそうなんすね……」
「まぁ、厳しい修行より厳しいらしいしね……」
別に俺らはマゾじゃないので、痛い思いは出来るだけしたくないのは当然なのだ。ただ、この世界は戦わなきゃ生きていけないだけで。最高に糞だな!
「おっと。セツニキさん!一旦飯休憩しませんか?」
備え付けの時計を見ると、丁度お昼時の良い時間だった。
「一旦休憩だな。食事休憩含めて……二時頃再開で良いか」
『『『了解ですッ!!』』』
ぞろぞろと飯を求めて去っていく製造班。愛宕ネキ達は軽くシャワーを浴びに行く様だ。それを見送り、最後にもう一度確認をした後、俺も製造班の後を追った。
◇
人間が生きる為には衣食住が欠かせない。というか、ガイア連合はその三つを終末後の世界で確保する為に動いてる組織なので、必然的に製造棟の食堂は豪華になる。
俺達が食べに来た食堂もその例に漏れず、というかガイア連合の製造機密も扱う黒札専用棟の中にある第一食堂なので、出される食事のラインナップは通常棟を遥かに凌駕しており、終末後にもこのクオリティを維持する為に黒札達は日々頑張っている訳だ。
ただ、今日の食堂内の雰囲気は何時もとは違っていた。
というのも、
その原因はもちろん──俺の前で、今日の日替わり定食を美味しそうに食べてる三人組だった。
「正面に座ってる俺は眼福だが、良くその格好で飯を食えるな」
先に食べ終え、許可を貰って煙草に火を着けながら尋ねると、愛宕ネキが食事する手を止め、苦笑いしながら答えてくれた。
「午後からまたプール使うんだし、海の家辺りでは見掛ける格好でしょ?だから恥ずかしくは無いわよ?」
「待って愛宕。私は普通に恥ずかしいわ」
「高雄さんと同じく恥ずかしいです」
「そう?ウブねぇ」
コロコロ楽しそうに笑う愛宕ネキ。その姿は水着の上にパーカーを着ただけの姿だ。先程から飯を食いに来た俺達を
「皆の視線は気にならないの?」
「胸に視線が集まる事なんて何時もの事だし、セツニキ以外が触れたら──」
「……触れたら?」
敢えて注目を集める為に区切った言葉の先を高雄ネキが尋ねると──
「私の
──愛宕ネキはそれはそれは美しい笑みを浮かべ、食堂に居る全員に聞こえる様に続きを口にした。
文字通り音の消えた食堂の中で、
「あれって結構なキャパシティ使った筈ですけど、何でそんなの入れてるんです?」
「んー……簡単に説明するなら目に
ショタオジぃ……!おま、何そんなもん渡してんだ!俺達のGolden BallとBIG Magnumが不在になっちまうだろお!!
だがそう思っていたのは俺だけの様で、岩手支部の面々は納得した様な声を上げる。
「あー……昔、貴女に言い寄っていた黒札対策だったのね。納得したわ」
「あれは酷かったですもんね……俺と寝るなら移住してやるぞ、でしたっけ?」
「そういやセツニキさんどころか支部長以下でイキってた奴が居たなぁ」
「あー居た居た。そういや知らぬ間に見なくなったけど……もしかして?」
『『『………………支部長?』』』
「私だけなら適当にあしらって終わったんだけどね?流石に支部のみんなや鬼手一族の娘にまで迷惑を掛けるなら許す訳には行かなくて、
さらっと語られる行方不明の結末。名も知らぬ黒札よ……!お前のせいで愛宕ネキの艤装に恐ろしいスキルが搭載されてるんだが!?
「ま、そういう訳だから
『『『うぃっす!!』』』
「ちなみにセツニキは好きなだけ見てもいいし、触れても良いわよ?その代わり、手を出したら山梨捨てて移住して貰うけど」
「お前こそ馬鹿共の面倒見るのに疲れたら何時でも山梨に来て良いぞ?星祭の拠点に部屋を用意出来るし、俺の部屋に住んでも構わないからな」
「魅力的な案だけど遠慮するわ。私、
「さよけ。……お前ら、捨てられない様に頑張れよ?」
『『『ういっす!!』』』
良い返事だ。愛宕ネキの身体も内面も大好きだが、どうやら俺の物にはならないらしい。
吸い終わった煙草を灰皿で消し、珈琲を飲み干して席を立つ。
「便所行って仮眠取ってくるわ。また後でな」
「行ってらっしゃい」
愛宕ネキに見送られて食堂を出る。終末が近くなり、所属してる支部の〝終末対策〟に不満が溜まる頃だと思っていたが……どうやら岩手支部は磐石らしい。本当に残念だ。
◇
セットしておいたスマホのアラームで起床。トイレで寝癖を軽く直し、その足でプールへ向かう。
慌ただしく準備に追われる製造班を眺めながら、水着に戻った三人で目を休める。──その姿が切っ掛けだったのか。
前世の嫁とプールに行った時の事を思い出した。
実はプールから漂う鼻につーんとくる臭いは、塩素の臭いでは無かったりする。俺もそこまで詳しくないが、塩素と尿の成分が反応してできた三塩化窒素という化学物質らしい。
つまり、プールの塩素は限りなくアンモニア臭に似ており、脇の臭いをプールの塩素の臭いだと連想するのは科学的根拠に基づいてるそうだ。
まぁ、腋臭は人によって感じ方が違うらしく、ミルクの腐った匂いからカレーの様なスパイシーに感じる人間も居る。
油っこい物ばかり食べて野菜を全く取らない食生活だったり、酒や煙草を好む人間が
「……どうして今そんな説明をしたの?言い訳によっては実力行使に出るわよ?」
「いや、前世の嫁が過剰に悩んでいたのをプールの匂いで思い出しただけだ。平均より匂いが薄いって医者のお墨付きを貰ったのにまだ気にしててなぁ」
本当にそれだけなんだよな。深い意味は特に無い。だが高雄ネキ達はそれでも不安な様で……
「あの…………本当に私達大丈夫です?匂ってませんか?」
「わ、私も気になります……」
両脇をこっそり隠しながら再び尋ねて来た。強調さらた胸の谷間が美しい。──っと、見惚れてないで答えてやらないと。
「流石に脇の匂い嗅いで判断する訳にも行かんし、本気で気になるならミナミィネキの店に行くのが手っ取り早いぞ?」
汗掻いた時にシャツの脇の下が黄ばんでいたり、耳掃除の時に耳糞が湿っていたら注意らしいが。
「どうしてミナミィネキの店なんです?」
「スケベ部の総本山ってのもあるんだが、ミナミィネキは女性の悩み解決のスペシャリストなんだよ。悪魔しょうかんに入るのは勇気こそ居るが、一度相談出来れば即日解決も有り得るぞ?」
ミナミィネキはスケベ部が開発した禁術各種も扱えるからな。霊能の根幹に悪影響が出るから表沙汰になっていないが
「セツニキさん準備出来ました!……この空気、なんすか?」
「気にしないでやってくれ。女性特有の悩みと悪評の間で葛藤してんだよ」
「…………?良く分かりませんが、分かりました!」
それで良い。下手に突っ込むと【ミッドナイトブリス】を叩き込まれる問題だからな。同じ苦しみを味わえって。
本スレ追っ掛けるのも楽しいんですが、荒れたレスを見ると悲しい気持ちになるんですよね。
だから最近はまとめに逃げてる(笑)