【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録   作:Lilyala

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毎日4000文字を目指して書いてるんですが、自分の中で文字に制限付けると筆が進まない不思議。

好き勝手書いてる時は一万とか軽く超えて分割するんですけどねぇ。


岩手支部の看板娘6

 

 

 〝仮想海域〟は境界線のホライゾンに登場する航空戦艦『武蔵』が使った船の機能の一つを模した物だ。

 

 効果は至って単純。本家では〝流体〟と呼ばれていた魔力や霊力の様な物を使い、この世界ではMAGを使って擬似的な海を作り出すだけだ。

 

 しかしその汎用性は中々な物で、主にその巨体故にマトモな港では停泊出来ない『武蔵』を()()()()()()()()に使われている。

 

 まぁ、原作では何故かこれを悪用して船体を跳ねさせて敵の攻撃を回避したり、空中落下の減速に使ったり、好き勝手思うように使われていた印象だが。

 

 やはり、汎用性の高い術式は術者自身の発想力勝負なんだろう。

 

 

 おっと、話が逸れた。

 

 

 この〝仮想海域〟はさっきも説明した通り、MAGを使って擬似的な海を作り出している。本家と違うのは、()()()()()()()()()()()()という事だ。

 

 分かりやすく言えば、海水魚を育てられる。環境を整えたり、術式の維持が辛いので、個人ならともかく事業には向いてないが。

 

 

「──ってのが、お前らの立ってる海の詳細な」

 

 

 現在地、地下実験場。再び展開した〝仮想海域〟の上に立つ三人の看板娘と、この短時間でバッテリー式に切り替えた製造班に纏めて説明。すると、愛宕ネキが訝しげな視線を俺に向けてきた。

 

 

「えっと、それは確かに凄いけど、維持が辛いのよね?それじゃ岩手支部の役に立たなくない?」

 

「まぁ、大人しく聞けって。すぐに終わるから」

 

 

 先を促す愛宕ネキを宥め、製造班の居るスタジアムの観客席の様な場所から実験場へ飛び降りる。

 

 落下に身を任せながら霊符を一枚取り出し、即席付与(インスタント・エンチャント)で【水上航行】を付与。そのまま海の上に立み、愛宕ネキ達の元へ滑っていく。

 

 気分はエンジン付きのローラーブレードだな。海面を蹴った時の加速が凄い。

 

 

「海面に足を着けている限り、絶対に沈まない。それが【水上歩行】系統のスキルの仕様だ」

 

「ええ。両足でジャンプしたりしてしまうと、再びスキルを発動しなければ沈む。最初にそう説明されたわ」

 

「そう。だがお前らは分かってるようで、その本質を()()()()()()()()

 

 

 霊符を一枚取り出し、〝仮想海域〟に投げ込む。──変化はすぐに起きた。

 

 静かに揺らいでいた海面が少しづつ荒れ始め、周囲に強風をばら撒き始める。それは容易く水を天まで運び、()()()()()()()を作る。

 

 そこへ加速しながら突入。流れに身を任せて頂点まで登り──

 

 

『『『……えっ!?』』』

 

 

 ()()()()()、海へと戻る水の上をそのまま走って着水。水飛沫を撒き散らす。

 

 

「今見せた通り、術やスキルは物理法則よりスキルの効果が優先される。だからこんな事も出来る訳だ」

 

 

 海面に霊符を放ち、術を起動。足元からゆっくり浮かび上がる水玉の上に()()、三人娘を見下ろす。

 

 

「こんな事も出来るぞ?」

 

 

『『『うわ……』』』

 

 

 水玉の表面に沿ってぐるぐる回る。ちなみに俺が立ってる場所が起点になるので、斜め四十五度で止まろうが頭に血は昇らない。

 

 

「単品で売れそうに無い霊装は霊符とセットで売れば良い。それが岩手支部の強みだろ?」

 

「……確かにそうね。艤装を小型化して【水上航行】──いえ、ここは【水上走行】辺りにするべきかしら?そうすれば、黒札の財力なら買える〝オモチャ〟にはなるわね」

 

「ちなみにこんな事も出来るから覚えておけ」

 

 

 展開している〝仮想海域〟から四本の水柱を伸ばし、その間を高速で跳び跳ねる。術式で【水上航行】を得てる俺なら飛び移ってから着水するまでの時間を変数に入れれば良いだけなので、スキルのオンオフを極める必要は無い。

 

 変数はテストで評価されない項目ですからね。さす俺!

 

 

「よっと。……参考になったか?」

 

 

 飽きたので派手に着水。ついでに荒れた〝仮想海域〟を拍手一回で静める。ここら辺の物理法則を無視した動きも術やスキル(オカルトならでは)の特徴となる。

 

 

「これってもしかして水で道を作れば空を走れるの?」

 

「走れるぞ。……やりたいのか?」

 

 

 コクコク高速で頷いた三人娘の為にぷらレールの様にレーンを作ってやる。

 

 

「ちなみに逆さまでも走れるから一度は経験しておけよ」

 

 

『『『了解!』』』

 

 

 三人が楽しそうにレーンの()を走り出したのに合わせ、製造班の元へ飛ぶと、班長が缶コーヒー(エメマン)を差し出してきた。

 

 

「私達もオカルトに慣れたと思ってましたが、まだまだ甘かったです。ほんの少し発想を変えるだけで、艤装にこの様な使い方があったとは……」

 

「バッテリーを短時間で組み込んだのは見事だと思うぞ。今はまだ軽巡洋艦(けいじゅん)ぐらいのサイズだが、もうちょい詰めれば小型も行けるんだろ?」

 

「ええ。この手の分野はブーストニキが強いので、岩手の戦力を派遣して代わりに付き合って貰おうかと」

 

「それが良い。ブーストニキはマジでチートだからすぐに完成すると思うぞ」

 

 

 ペルソナの事を考えると納得なんだが、オカルトと科学の融合に関しては〝ドラえもん〟並だと思う。戦場の絆ACってなんだ!電脳異界を科学で繋げるんじゃない!

 

 楽しかったけどな!普通に遊びまくったぜ。

 

 

「岩手にも電脳異界に強い人材が一人は欲しいんですよねぇ。知り合いに良い人居ませんか?」

 

「この時期だと手遅れだろ。マッカ積んでブーストニキの血肉入り山城でも作るしか無いんじゃないか?」

 

 

 元ネタ的に扶桑ネキにベッタリ張り付きそうだが。

 

 

「んー……そっちの方が安全かな。この実験が終わったら支部長に直談判してみます」

 

「俺の方からも頼んでおくわ。たぶん断らないと思うが……念のため、式神は山梨で作った方が良いかも知れん」

 

「了解です。岩手支部だけが被害を受けるならともかく、ブーストニキの迷惑になる訳には行きませんからね」

 

「高位悪魔は血一滴で末代までの呪いを掛けてくるからなぁ」

 

 

 深層に通い始めてから漸く、創設期の頃からショタオジが俺達を脅していた理由を身を持って知った。

 

 まさか俺らが戦闘で流した血を媒体にして【ガードキル】【呪殺貫通】【再生不可】【性器破壊】入りの【ムドバリオン】が飛んでくるとはな。

 

 毎日こんな経験をしてたんだから、そら脅す様になるわ。俺でも脅す。

 

 

「そんなに酷いんですか?」

 

「悪魔を一匹倒すとその余波で五倍ぐらい増えるんだ。面倒臭いからって土地ごと破壊すれば、本霊に限り無く近い破壊神系列が湧いてくる。最低でも()()()()斬るなり焼くなり出来なきゃ地雷扱いは免れんぞ」

 

 

 これに加えて土地の属性はコロコロ塗り替えられるし、罠扱いのエリア全体バフデバフどちらを引いても過剰過ぎて死にかける。

 

 全速力で移動してる時に【速度上昇・極大】を引くと、自身の速度をコントロール出来ずに壁の染みに。

 

 デバフの場合は史上最強の武器である地面に加え、それまで出していた速度のせいで大根おろしみたいに磨り下ろされる。

 

 下層最奥()()の装備じゃ耐性抜かれるし、突入したばかりの頃は素材集めの為に全軍出撃したぐらい必死だった。……改めて考えると、良く生きてるな。俺達。

 

 

「もはや神話の世界ですね」

 

「俺はこの世界の神にな──いや、待て。どう考えてもハズレクジだろ、この世界」

 

 

 危ねぇ!変なフラグを拾うところだった!

 

 

「マジで油断出来ん……軽口でこんな世界の管理者になんてなりたくねぇわ」

 

「同感です。どうせ管理するなら男女比1:9の貞操逆転世界が良い……!」

 

 

『『『分かる』』』

 

 

 聞き耳を立てていた製造班が笑顔で親指を立てる。もちろん、俺も親指を立てている。

 

 現実的に考えれば、教育を施してランク付け。高ければブスだろうが抱かなきゃ行けない種馬だろうし、低ければ奴隷かペットだろう。つまり、メシア教が覇権を取った世界だ。糞過ぎる。

 

 そんな事を考えながらも、製造班の夢を壊さない様に話を合わせて馬鹿話で盛り上がっていると、実験終了を告げるアラームが鳴った。

 

 これにて本日の営業は終わり。またの御来店をお待ちしております。

 

 

 

 




毎日投稿のまま完結まで行けるかな……!
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