【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録   作:Lilyala

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最初は武器破壊したり、錆させたり、危なくなったら逃走して回復ムーブ決めたり、作中みたいは物量でゴリ押したり、ステータス入れ替えたり、作者が体験した糞ゲーを再現して戦ってたんですよね。(約五千文字ぐらい書いた)


ただ書き終える直前でそういや星杖ニキの武器って名刀だったよな……?という事で没に。

前話の様になりました。


終末へのカウントダウン5

 

 

「ま、そんな訳でユニークスキル化した剣技だった訳だが、歴代の当主の中には〝ソレ〟を汎用化する為に頑張った奴も居て、七十二代目が()()()に成功した。ただ、これも半分ユニークスキルになったんだけどな」

 

「儂が言うのもなんじゃが、近接型のスキルは万能型や魔型とは別物じゃからのう」

 

「私はイマイチ実感が湧きませんが、皆さんと打ち合った中でそう感じる事は多少ありますね」

 

「そん代わり俺ら近接型は結界やら術式やらで越えられない壁を実感してるけどね!」

 

「アガシオン作りですら差を感じるからなぁ」

 

 

 そこらへんは仕方ない。隣の芝は青いのだ。緑茶ハイに飽きたので烏龍ハイに切り替える。安酒は割材を変えれば味変が楽で良いな!

 

 

「その後、百八代目が細分化した方の汎用化に成功して、俺が使ったのが()()だ。七十二代目と違って術式込みの再現剣技だけどな」

 

「【無明】だっけ?見た感じただの斬擊にしか見えなかったけど、どういう技なの?」

 

 

 俺らの問いに答えたのは星杖ニキだった。

 

 

「────()()()()()()ですね。太刀筋がさっぱり見えませんでした」

 

「ふむ。それは確かに厄介じゃが……」

 

「秘伝になる程?って感じはするね。速い奴の剣なんて大抵そんなもんだし」

 

 

 ついに手に入れたネギマを噛っていると、俺らからの視線を感じた。取り敢えず味わい、酒で流し込んでから口を開く。

 

 

「本来の【無明】はフェイントを駆使して敵の戦闘予測を無効化し、意識の外から剣を振るう技なんだよ。残念ながら星杖ニキクラスにそれが通じる程の才能が無いから、万能型()だと【幻影】で誤魔化す技になるがな」

 

「対峙していた私の視点ですと、見えない刃で切られた感じですね」

 

「外から見ると分からないタイプか~」

 

「其の壱って事は他の技もあるんだよね?どんな技なの?」

 

「【無明】【無音】【無動】【無痛】【無刃】の五つに四十四代目の【神無月】を合わせて全部で六つ。注意点は数字が加算されるごとに前の性質を全部引き継ぐって事だな」

 

「つまり、其の弐の【無音】は【無明】+【無音】になる訳ね?」

 

「それで合ってる。一応、四十四代目が弟子に語った話によると、剣を振るう無駄を省いていった行き着く先が【神無月】だそうだ。細分化に成功した七十二代目曰く、自身の身体を自由自在に操れなければ辿り着けない領域らしいから、たぶん四十四代目は【肉体操作】の権能でも持ってたんだろうな」

 

 

 再び焼き鳥ガチャチャレンジ。……これは──

 

 

「山菜の天ぷら串……だと……!?」

 

「焼いてすら無いの笑う」

 

「鳥ですらねぇ!」

 

「冷蔵庫の消費期限整理の為の一斉放出な気がしてきた」

 

「たぶんそれ正解。俺のこいつを見てくれ。どう思う?」

 

「見事な三角チーズ!コンビニに売ってる奴じゃん!」

 

「焼いても無いし、揚げてすらいねぇ……!」

 

「………っ!…………っ!」

 

 

 ツボに嵌まったのか、大爆笑してる俺らを眺めつつ追加で酒を作る。うーん、次はカルピスサワーにするか。

 

 ちなみに先程から焼き鳥の乗った皿をガチャ呼ばわりしているのには理由がある。

 

 俺らの誰が作ったのか知らないが、皿に付与されている【隠蔽】のせいで、串に何が刺さっているのか見えない様に隠されているのだ。

 

 これと同系統の食器の中にはマジもんの闇で覆われた〝闇鍋〟なんかも確認しており、去年の冬は皆で仲良く殺し合いをする羽目になった。悪臭すら覆う闇の凄さを侮り過ぎたぜ。

 

 

「無駄を省いた先の頂き。その【神無月】とやらはどういう技なのじゃ?」

 

「七十二代目が集めた資料の中に敵対した奴の言葉が残っていてな。曰く、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だったらしいぞ」

 

 

 メガテン的に言えば【獣の眼光】【魅了】【防御無視】【貫通】を先制で付与した後に斬る技になるのかね。

 

 ついでに言えば消費コストは零なのだろう。チートかな?

 

 

「極限まで省かれた剣技は美に通じますか。私もまだまだですね」

 

「なに、お互いまだまだ先は長い。頂の詳細を今の段階で知れただけマシじゃろう」

 

「ですね」

 

 

 イケ爺二人が酒を酌み交わす。ここまで様になってると、嫉妬すら出来ねぇな。

 

 

 

 

「お世話になりました」

 

「おう。また何時でも来い」

 

「ええ。必ず」

 

 

 宴会明けから数日後。星祭を満喫した星杖ニキを見送る為に集まったのは、ここ数日で緣を結んだほぼ全員。

 

 強者に敬意を払うのは当然として、星杖ニキは敬うに値する武芸者だからな。刃を交えればこうなるのも当然か。

 

 

「儂らはショタオジの代わりに深層に詰める事も多いからの。来るときは一報をくれると助かる」

 

「それとも星杖ニキも一緒に行く?微妙にレベル足りてないけど、浅層なら平気だと思うし」

 

「悩ましいですね。未だ戦えていない黒札の強者も多いので」

 

「あ~それは確かに悩ましいね」

 

 

 ガイア連合は何だかんだ言って強者が多いからな。カヲルニキや狩人ニキも居るし、星杖ニキの旅もまだまだ終わらんか。

 

 

「ま、今生の別れって訳でも無いんだ。余り引き留めても相方に悪いし、これぐらいでな」

 

「そうですね。それでは皆さん。また宜しくお願いします」

 

 

『『『またねー!』』』

 

 

 ペコリと頭を下げ、星霊神社へ星杖ニキが去っていく。見えなくなるまでそれを見送り、この場は解散。各自の予定に従ってそれぞれ動き出す。

 

 俺もここ数日放置していた資料の精査に移る。すでにムラサキ達が仕分けしておいてくれているが、量が量だ。山積みになってる資料を見ただけでげんなりする。

 

 

「ここまでの量だと効率が悪いな。ミナミィネキの悪魔しょうかんに行くべきかね?」

 

「性欲の相手なら私がするわよ?」

 

 

 お手伝いとして残っているセリスが真顔でそんな事を言ったので、肩を竦めながら首を横に振る。

 

 

「メインはKSJ研究所のカズフサニキの方だ。国内のメシア教の動きを把握してるだろうし、それの情報を貰ってから照らし合わせた方が早いだろ?」

 

「確かにこの量だとねぇ……」

 

 

 六人の嫁+ギンで住める程の余裕があった筈の部屋は、見事に書類の山で埋められている。その光景を見たら納得しか無いだろう。

 

 

「電子化したい所だけれど、悪魔に抜かれる可能性があるのよね?」

 

「俺がそっちの分野に詳しくないってのもあるがな」

 

「ブーストニキに頼るのは無理なの?」

 

「あっちはあっちでペルソナ組の仕事があるから余裕が無い」

 

 

 忘れがちだがペルソナ使いなんだよな、ブーストニキ。個人的に開発者のイメージが強くて本当に忘れがちになるが。

 

 

「何処も忙しそうね」

 

「それだけ終末が近いって事だろ。ガイア連合のサービスの一環で【終末タイマー】なんてもんが出たぐらいだしな」

 

 

 ショタオジを筆頭に占術持ちが終末を予知出来るぐらいには、終末はもうすぐ来る身近な物となっている。

 

 俺個人としては万全では無いが、孫の代までは遺産を食い潰すだけでも生活出来るぐらいには対策済み。

 

 ただ時計を遅らせる事は出来なくても、早める事は出来てしまうのが問題だ。今回の〝コレ〟はその為にもやらなければ不味い案件っぽい気がしている。

 

 

「私達式神としては待ち遠しいのだけどね」

 

「孕めるからか?」

 

「もちろんそれもあるわ。でも、それ以上に貴方に時間が出来る事が嬉しいのよ」

 

「最近はゆっくり出来てないし、終末が来たら秘境の温泉にでも行くか?」

 

「良いわね。楽しみだわ」

 

 

 終末後に行くなよ!と言われそうだが、俺ら星祭はそれをやる為に努力してきた。

 

 やりたい事を我慢しない為のレベルであり、鍛練であり、力だ。誰にも文句は言わせない。

 

 

「その為にもとっとと動くか。少し出てくる」

 

「行ってらっしゃい。私は資料を整理しておくわ」

 

 

 財布だけ持って部屋を出る。ミナミィと会うのも久しぶりだな。

 

 

 

 

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