【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録   作:Lilyala

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感想で物凄く分かりやすいパソコンとサーバーの説明を書いて貰って、思わずネタに使える!って思った作者です。


世界規模のアクセスに耐えられる鯖を考えたらこれぐらい必要だろって思ったけど、これでも足りないとなるとスティーヴ見付けるしか無いね!

ところで今気付いたんだけど、ショタオジって他人が使える【式神】を開発したのって本編始まってからなんだね。……このユニバースでは知ってたけど黙ってたって事で!!

ベルフェゴールが人気で何よりですが、彼女の凄さは↓の本文を読めばわかります。

そして全知全能の鳩はもちろんこの能力を持っている。


これが後のガイア連合を支えるサーバーだ!

 

 ベルフェゴールの【開発補助】の効果は凄かった。例えば、○○を作りたいと言えば、それには△△が必要で、△△を作るには××をこの比率で合金にして~と、曖昧な俺の知識をしっかりと形にしてくれる。

 

 しかも、式神に宿ったのが便利さを加速させた。

 

 設計図を書いて欲しいと頼めば【絵師】や【工学知識】をぶち込むだけで書いてくれる。マニュアルの作成を始めとする事務仕事も『スキルカード』を突っ込むだけで可能となり、面倒な交渉事もスキルで終わらせてくれる。

 

 もちろんキャパシティを広げる為のレベル上げも必要だが、息抜きがてらに星祭の異界に突っ込めば良いだけ。趣味と実益がかち合うのだ。何の問題も無い。

 

 

 正直な話、至れり尽くせりのコイツのせいで怠惰になった気がするわ。

 

 

 もちろん『契約』の履行は平行して行っている。

 

 

 手始めに石長比売の為に立てた計画にベルフェゴールを紛れ込ませ、少なくとも日本ではベルフェゴール = 便器に座った悪魔では無く、妖艶な美女になるだろう。

 

 出版業界にも口を出して『地獄の辞典』と『民数記』からベルフェゴールの該当記述を削除して貰うように()()()してるし、本を輸入してる会社にも圧力を掛けている。

 

 これが権力という物だ。そら溺れる奴も増えるわな。

 

 ついでにベルフェゴールの本霊にも〝あの姿〟の分霊を回収する様に頼んだ。余裕があれば、海外の『地獄の辞典』や『民数記』を処分する様に、とも。

 

 これは正直、終末後にやった方が効率的なので、そこまで熱心にやる必要は無いと説明した。だから本当についででやって貰っている。

 

 終末後、たかが本一冊処分するだけで一ヶ月分の食料が手に入ると分かれば、人は容易く信仰心を捨てる。

 

 人間が高い信仰心を持つには利益が必要なのだ。

 

 それを与えきれない以上、信仰心を捨てられても文句は言えない。

 

 俺の一族?趣味が神話改変なので利益しか無い。

 

 

「良し。正常稼働を確認。──完成だ」

 

 

 最終チェックを行い、動作の確認を終了。

 

 

「おー、これは凄いね」

 

「最低限の知識はあったからな。でも、まさか作れるとは思わなかったぜ──『富岳』」

 

 

 もちろん正規品では無い。部品の多くはオカルト品マシマシだし、殆どがオカルト加工で何とかした品だ。

 

 科学的に困難でもオカルト的には容易かったり、完全無菌室や純水(オールゼロ)の精製、神業を駆使した機械を越える正確度と精度、無重力加工や都合の良い金属の精製に関して言えば、まだまだオカルトの勝利だろう。

 

 さらに廃熱すら容易なのだ。それどころか温度の変化すら拒絶出来る。これぞまさに〝ズル(チート)〟転生者の特権だな。

 

 

「後はこれを部屋ごと運べば良いんだね?」

 

「ベルフェゴールの本霊が設置や接続をやってくれるらしいからな。運ぶだけで平気だ」

 

「え、それって大丈夫なの?」

 

「契約書も送ってきたぞ。ほら」

 

 

 送られてきた契約書をそのまま当主に渡す。

 

 

「……何やったらこんな大盤振る舞いになるの?」

 

「俺の神話改変が予想以上に効果があったらしくてな?まだメシア教優勢の場所は駄目だが、日本に出るベルフェゴールの分霊は〝妖艶な美女〟オンリーになったらしい。その褒美だそうだ」

 

「順調に神話改変してるね……」

 

 

 呆れた様に溜め息を吐き出すが、お前も手伝ってくれただろうに。主に国内の書物を焼き払う時に占術使ってくれたし。

 

 

「この調子なら石長比売様の改変も楽そう?」

 

「石長比売はベルフェゴールと違って世界的な認識度が低すぎてな?派手に改変すると〝名も無き神〟になっちまうんだよ」

 

「あー天照様クラスなら多少は他国に知られてるけど、マイナー神だもんね」

 

「ここまで派手にやっても存在が揺るがないベルフェゴール達大悪魔が凄いんだけどな」

 

 

 主にキリスト教信者の多さのお陰でもあるので、内心では複雑だが。もしかしたらライドウの腹切りと共に、日本神達も悪魔に落とされる可能性は大いにあった。

 

 

「ま、気長にやるさ。そんじゃ後は任せたぞ」

 

「オッケー」

 

 

 本体と別れ、何時もの位置(本殿の屋根の上)で煙草を吸う。ぷかぷかと吐き出す煙の形を変えて遊んでいると、本殿境内に置いてあった部屋が消えた。内部の空間を弄ったとはいえ場所をかなり取ってたからな……久々の何も無い境内は美しい。

 

 部屋が消えた事に気付いた巫女達が慌て出した。が、すぐにやってきた禊がそれを宥める。アイツも立派になったもんだ。俺の鼻も高い。

 

 そんな何時もの景色を眺めていると、隣に人影が。

 

 

「やっ。お疲れ様」

 

「おう、お前もな」

 

 

 手に持った二つのグラスの内の一つを俺に手渡し、浮かせていた酒瓶を掴んでグラスに中身を注ぐ。

 

 

「サクヤ様から完成品を貰ってきたんだ。今日の様な日に飲むにはもってこいだろ?」

 

「だな」

 

 

 互いのグラスを無言のままぶつけ、一口飲む。気付けば、中身は無くなっていた。

 

 

「美味いね。流石、酒造の神」

 

「寝かせがもう少し欲しいな。文句なしに美味いが」

 

「こらー!それはまだ『未完成品』だから飲んじゃ駄目でしょー!?」

 

 

 本殿の下からサクヤがぷんぷん怒っている。それを見付けて思わず顔を横に向けた。

 

 

「おい、悪魔」

 

「サクヤ様から確かに貰ってきたよ?──無許可だけど」

 

「後で謝っておけよ」

 

「は~い」

 

 

 まぁ、未完成品でこの味なら完成品への期待が高まるという物。 一本だけで我慢するから許せ、サクヤ。

 

 

 

 

 時は流れてもうすぐ平成。文明は狂ったように加速し、2010年代な気もする。NTTの株式公開が史実より一年前倒しになったのが切っ掛けか、ハイテク関連に狂ったように資金が注ぎ込まれ、今や日本でネットに繋げない場所は相当な田舎か過疎地のみ。パソコンも少し高いぐらいで民間に普及し始めている。

 

 たぶん、そんな日本を見て海外の投資家達が日本政府やNTTに圧力を掛けたのだろう。

 

 ちなみに山梨は東部から甲府までしか届いておらず、他は未だに繋がっていない。もちろん星霊神社はおろか星祭神社も駄目だ。糞が。

 

 まぁ、ムラサキ達が無理無く接続出来る距離にはなったので、目標は達成した事にする。これ以上粘ると終末に対処出来なくなるしな。

 

 と、言う訳で。

 

 

「転生者専用の掲示板、それなりに活発になってきたぞ」

 

 

 酒を片手に当主の元へ。今日は飲み明かす予定だ。

 

 

「おー凄い凄い」

 

 

 オカルト的に接続されている関係でLANケーブルどころかバッテリーすら存在しないノートパソコン(ノーパソ)を当主に見せると、感嘆の声を上げた。

 

 

「長かった。ここまで来るのは本当に大変だった」

 

「お疲れ様。俺としてはもうちょっと簡単だと思ってたんだけどね?」

 

「他の転生者も普及の為に頑張ってたしな。たぶん俺が居なくても誤差は一年ぐらいだろう」

 

「汚いお金の分だけ早くなった感じかー」

 

「昭和とか全てがゆるゆるな時代だしな」

 

 

 ある意味では一番〝熱〟の存在した時代でもあったが。

 

 前世の過去に思いを馳せていると、急に当主が何かを思い出したかの様にぽんっと手を叩いた。

 

 

「そういや星祭神社の扱いはどーする?」

 

「んあ?別に普通じゃ駄目なのか?」

 

「あそこ、悪魔用の掲示板サーバーとか木花咲耶姫様とか居るじゃん?同じ転生者とはいえ入れる様にしちゃっていいのかなって」

 

「あー……大事な資金源だしな」

 

 

 『富岳』改めオカルトスパコン『フジヤマ』の制作費で殆ど飛んだが、それでも月始めには膨大な量のマッカが送られてきている。

 

 それの価値を知らない転生者に荒らされるのも困るか。とはいえあそこの当主は俺では無くハオ様だ。

 

「ま、お前が信頼出来る転生者なら入れても良いんじゃないか?あそこは鍛練用の異界もあるし、禊達が都にシバかれた武道場もある。利用した方が便利だろ?」

 

「正直、鍛練用の異界なら星霊神社(こっち)にも作れるからね。あそこのマッカ生産量を捨ててまで取るもんじゃないからなぁ」

 

「なら、最初は秘匿だな。星霊神社への道は正規の方を使わせればこっちの裏道には気付かないだろうし、行けるだろ」

 

「そうするとマッカを何処から仕入れたか問題にならない?」

 

「星霊神社の利益になる転生者達向けのサービスの一環で還元すりゃ良いだろ。霊的防御も兼ねて転生者に取り敢えず一体は式神を配布して、その代金の九分九厘を星祭で持てば誤魔化せるし、装備や宿泊費に紛れ込ませても良い。ついでにその時に石長比売とベルフェゴールの『契約』を忍ばせればこっちの利益にもなる」

 

 

 石長比売は大柄巨乳な気弱褐色美女!ベルフェゴールは妖艶な美女!醜い?便所悪魔?お前の式神、正規料金になるからな?宿代と飯代も徴収するからな?──あぁ、そうだ。

 

 

「すっかり忘れてたんだが、転生者が集まる時に俺も星祭出るわ」

 

「へ?わざわざどうして?」

 

「いや、覚醒修行って胡散臭いだろ?だからサクラをやろうかとな」

 

「サクラ?っていうと、仕込みで大袈裟に笑ったりする人だっけ?」

 

「そうそう。一ヶ月ぐらい他の転生者達と修行して、疑いがやばそうなら派手に覚醒しようかとな」

 

「でも、それバレない?この人メシアのせいで【霊視】に目覚めてるみたいだよ?」

 

 

 こちらに向けられた画面には、

 

 

『ただちょっと霊視能力があって、メシア教に勧誘された事があってそこで見ただけだから』

 

 

 というコメントが。まじかー。

 

 

「そっちで巧く連れ出して説明してくれないか?覚醒者なら胡散臭い修行にサクラ仕込む理由も理解してくれるだろ」

 

「おっけー、それじゃせっかくだし書き込んじゃおうかな」

 

 

 楽しそうに書き込みを始めるハオ様を見ながら酒を飲む。今回の酒は『くどき上手』という名前の酒で、明治八年創業の老舗酒蔵の品だ。名前と浮世絵が前世で話題になったお陰で記憶に残っていたという事もあり、馴染みの酒屋で手に取ってしまった。

 

 サクヤの酒が神棚のような場所に置かれており、しかも酒蔵から直接卸されて売られている場所でもあるので、神主の様な奴や坊主の様な奴、闇召喚士に見える奴等まで客層に居るのはいつ見ても笑う。

 

 

「えっ……これどーしよう?」

 

「ん?どうした?」

 

「二百人以上の応募が来た」

 

「は?なんで?」

 

「……ネコマタに会いたいんだってさ」

 

 

 思わず部屋の片隅で伸びをしていたネコマタを見ると、こちらを見てにんまり笑う。

 

 

「いやー私の人気の高さにまいっちゃうにゃー?」

 

 

 満更でもない顔でセクシーポーズを決めるが、それで良いのか転生者。コイツ、中身は悪魔より悪魔だぞ。

 

 

「ま、まぁ二百人も釣れたと思えば良いじゃん?」

 

「ここにそんな人数賄える食料無いだろ」

 

「……あ」

 

 

 当主様の式神達は飲食も出来るが、あくまでも趣味の範疇。当然、この神社にある食料は当主様の分のみだ。

 

 

「取り敢えず俺の式神の権利を一旦渡すわ。んで、俺はこれからムラサキ達を()()()仕入れしてくる」

 

「え、なんでそんな面倒な事を?」

 

「サクラとして混じるのに式神使ってたら可笑しいだろ」

 

 

 それだけ言って、席を立つ。……あ、そうだ。

 

 

「ギンの事、宜しくな」

 

「任されたにゃ」

 

 

 これで良し。たぶんこれが最後の仕事だろう。

 




ベルフェゴールはマジでチートだと思うんですよね。

そしてそれすら内包する鳩のヤバさ。

ちなみに前回のネタより先にこっちを思い付いてて、その後にメガテンに登場済みの悪魔を探したら見付けました。

主人公との絡みも作りやすかったし、物凄くびっくりした。
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