【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録 作:Lilyala
なので感想返しは未来になるか直接するかも?
グラ爺達、武道経験組が颯爽と富士山を登っていく。その後ろを運動系の俺達が登っていき、その後ろに一般俺達、運動が苦手な俺達という順だ。
知らぬ間に自分達転生者を〝俺達〟と呼ぶようになり、俺も周りに合わせて使い始めた。たぶん、このまま定着するだろう。
富士登山初日の今日の荷物は昼食だけ。
明日からは富士登山 → 暗闇体験で瞑想 → 式神との交流を繰り返すらしい。その際に個人の自由で荷物を増やす事が許され、武道系俺達はどれくらいの負荷が適正かをグラ爺に聞く為に全力で登っているらしい。
というか完全に武道系のまとめ役になってるな。本人は求道者な気がするが、面倒見も良いので適正ではあるか。
「あの、セッツァーニキ?」
「あん?どうした?」
「セッツァーニキは武道系俺達に合流しなくて良いのです?」
「オレ、八歳児。流石にあんな速度で駆け上がる体力はねぇよ」
覚醒者としての強化があるから余裕だが、普通の八歳児は富士登りすらキツイ。というかコレを理由に覚醒しても許されるんじゃないか?
「でも見た感じ余裕そうですよね?ほら、後ろを見てください」
足を止めて振り返ると、そこには運動不足組がゾンビの様になっていた。
「ぜぇーぜぇーくそう!マジでキツイ!オレはインドアな人間なんだぞ!」
「兄さん他の人の迷惑になるから抑えて抑えて」
「いや〜私もこんな運動するのは学生時代ぶりだねぇ」
エドニキ*1にアルニキ*2、フェイスレスニキ*3か。髪色的に覚醒までもう少しだな。
「ね?あっちの俺達に比べて余裕そうだな〜と思っても仕方無くないです?」
「子供の体力を舐めるなよ。遊び疲れたら電源が切れたかの様に寝るんだぞ?」
これはマジだ。寝落ちに全く抵抗出来ない。
「そうしたら運んであげますね?」
「頼むわ」
そんな会話をしながら富士山山頂に到着。そこで少し休憩して下山開始。ちなみに飯は(常識的な場所なら)何処で食べても良いが、ゴミは必ず持ち帰るようにしっかりと言われている。子供じゃないんだから、と反発した俺達も居たが、注意しなきゃ行けない様な事を平気でする奴が居るから、主催者側も注意しなければ駄目という事を忘れないで欲しい。
「そういえばセッツァニキは一週間過ぎたらどうするんですか?」
「俺は覚醒するまでは星霊神社で修験者コースだなぁ」
行きとは違い、ゆっくりと足早にならぬ様に気を付けながら降りる。会話に気を取られて転べば一巻の終わりだ。そんな俺達を事故から守るために姿を隠した式神が付いて来ているが、一巻の終わりなのだ。
「そうですか……私はどうしようかな。セッツァニキはどう思います?」
「見たところ大学生ぐらいだろ?それなら年齢的にも大人の意見に従わないで、自分で決めた方が良いぞ。この先も自分で考えて動けなくなるからな」
これは長い人生を生きた上で出した経験論だ。大人と子供の境は難しい年頃だが、そこでの決断が後の人生に影響を与える。だから大人も子供の意思を尊重して、余程の阿保な決断以外は見守るべきだ。
「セッツァニキは厳しいですね」
「これから先は仲間になるかも知れないんだ。そんな仲間の未来を潰すのは大人のやる事じゃねぇんだよ」
その後は特に会話も無く、黙々と下山。再び星霊神社に戻ってきた俺は一度風呂に入り、その後に希望者だけの瞑想修行に入る。
「zzz...」
「やめろぉ、くるなぁ……」
「ふひひひひ……」
もちろん殆どの奴が睡魔に襲われ、爆睡し始めた。さもありなん。
────それから暫く経って最終日。
流石に慣れてきたのか、それとも霊地の回復力が凄いのか。運動不足組も富士登頂ぐらいでは眠る事が無くなり、暗闇瞑想の修行に入れる様になった。
そんな彼らを軽く霊視してみれば、後は切っ掛け一つで覚醒しそうな人間がちらほらと。
ちなみに現在の覚醒者は初日ニキ、二日目のネコマタニキ、料理をしていたら覚醒したジャンニキ*4の三人。
なんかフェイスレスニキは覚醒しそう──って覚醒したな。羨ましいぐらいの才能だ。おっと、忘れずに隠形隠形。
「おめでとう。これで君達も今日から覚醒者だね。説明があるから少し残ってくれるかな?」
神主がフェイスレスニキだけ残し、俺達非覚醒者組はそそくさと部屋を出る。たった一週間だけだが、この中の何人が残り、何人が去るのやら。
「だぁー!畜生!こうなったら意地でも覚醒してやる!」
「ちょっと兄さん他の人達に迷惑だよ!」
「お前は悔しくないのかアル!俺は決めたぞ!学校休んででも覚醒してやる!」
「えぇ……確かに覚醒する事は大事だけど──」
「良く言ったエドニキ!俺達も付き合うぜ!」←男鹿ニキ
「ふむ、当然だな。グラ爺はどうなさるので?」←秋雨ニキ
「儂はむしろ現世に柵がないからの。覚醒でもして悪魔とやり合う老後も悪く無いじゃろ」←グラ爺
「えぇ……それなら僕も付き合うよ。仲間外れは嫌だし……」←誠一郎ニキ
「俺も当然付き合うぜ?」←蛮ニキ
他にも主に武道系俺達が修行継続を決意して吠える。そんな俺達に
「そんな君達の為に短期覚醒したいって人向けの修行を用意したよ!」
良い笑顔でそう言ったのは我らが神主。最近ではショタオジ呼ばわりされている男だ。……年齢聞いて驚いたな。十歳ぐらいの天才児だと思ってた。
「そんな修行があるなら何故今回やらなかったのじゃ?」
俺達の代表として口を開いたのはグラ爺だ。
「今回はあくまでも体験会だからね。君達にお勧めするのは命の危険がある修行だよ。もちろん同意書や他言無用の『契約』を結んでもらう。これはマジもんの『契約書』だから破れるとは思わないでね?」
その言葉に怯む者が居なかったのは、流石は武道系俺達と言うべきか。……その内、修羅勢とでも呼ばれそうだな。
「ふむ。理由は分かった。では是非今からお願い──」
「ちょっと待った」
グラ爺の言葉を遮り、口を挟む。
「ジャンニキの覚醒を見て思ったんだが霊薬作りとか先に学べないか?ここに居る連中で決意が揺らぐ奴は居ないだろうし、明日霊薬作りを学んで、それでも駄目なら厳しい覚醒修行で良いだろ?」
というかエドニキとアルニキの二人は半覚醒してるからたぶんそれがトリガーだろ。登山中にチラホラ霊草や霊石を無意識で感じ取ってたし。
「んー俺はそれでも良いよ。夜も遅いし、修行には準備が必要だからね。君達もそれで良い?」
「構わんよ。セッツァニキの意見に我らが異論を出す事はありはせん」
「グラ爺と唯一戦えてるセッツァニキの意見だしな」
「それに俺らはともかくエドニキは向いてないだろうしなぁ」
「なんだと!俺が耐えられないって言うのか!」
「いや、俺らと違ってエドニキやアルニキは脳筋系じゃないだろ」
「誠一郎ニキはどうなんだよ!頭も良いじゃねぇか!」
蛮ニキと男鹿ニキの言葉に即座に反論するが、武道系俺達全員で口を揃えて答えを言う。
『『気絶するまで戦う誠一郎ニキがマトモだと?』』
「えぇー!みんな酷いよー!」
これはマジだ。マジで誠一郎ニキは気絶するまで立ち上がるし、諦めない。しかも弱くなるどころか生来の優しさを出す余裕が無くなる程に強くなっていく。
そのお陰で武道系俺達は気絶技を各自で持ってるし、誠一郎ニキはそれを防ぐ、避ける事がひたすら巧くなって中々沈まない。
はっきり言って俺達ランキングで明確に上位に居る一人だ。
「兄さん、皆さんは兄さんを心配してくれてるんだからさ……」
「あーもう!わかった!でも霊薬作りで覚醒出来なかったら俺も受けるからな!」
「あ、僕も同じで!」
「それじゃ俺も一旦戻るね~」
ドシドシと自分の部屋に帰っていくエドニキと頭を下げた後に去るアルニキ。さらに【転移】で消える神主。そんな二人と一人を見送った後、俺達は再び視線を合わせた。
「分かってると思うが、俺達に霊薬作りで覚醒する素質は絶対にねぇぞ。学ぶことは悪く無い。知識は力となるし、経験となるからな。でも、俺達の本命は厳しい修行の方だ」
「そうじゃろうなぁ。この跳ねっ返り共がそれで大人しく覚醒する
ビビってる奴は居ない。まぁ、こんな平和な世の中でグラ爺から武
「んじゃ、各自風呂入って糞して早めに寝るぞ。明日はマジモンの死地だろうしな」
ひらひらと手を振り、武道系俺達と別れる。何人かは同じ部屋だが、まぁノリみたいなもんだ。
三次からお借りしたいんですが、加入時期を作者が把握しきれてないという
12/8 感想からの指摘で修正しました!