【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録 作:Lilyala
何時から投稿が『二回』だと錯覚していた?(鏡花水月)
権能とスキルと術式。まずはこの違いから説明する。とは言っても、そこまで難しい事じゃない。
権能はスキルスロット付きの剣、スキルは鋳造式の剣、術式は鍛造式の剣を想像すれば大体合ってるからだ。
いや、術者ならもっと細かく説明するぞ?石長比売の〝寿命長寿〟は術式に直すと百万文字かける二乗を越えるとか、使われてる術式の一部に血統縛りがあるせいで普通の人間には使えないとかそこらへんを細かくな?
覚えきれない?うん、素直で宜しい。
つっー訳で、簡単な説明な?
権能をスロット付きの剣に例えたのは、出力される結果として間違っていないからだ。
代表的な権能として教本にも載ってるカヲルニキの【ラグナロク】は、固有スキルをベースに様々なスキルが乗せられている。
【プレロマ】【ブースタ】【ダーク・ロウ特効】【地形破壊】*1。
他にも【ガードキル】や【コンセントレイト】なんかも乗ってるぞ。
まぁ、これが中層の攻撃が上層の防具で防げない理由だ。情報量が違い過ぎて〝重さ〟に叩き潰されてるんだよ。
同じ単位だとしても、1KBの【無効】だとMBに近い1000KB越えの攻撃に潰される。これを俺ら修羅勢は〝耐性を抜かれる〟って言ってる訳だ。
注意点は──
後で説明するが、権能は速度も異常なんだ。少なくとも対等の速さが無いと乗せてる時間が無い。
ついでに言っておくと、魔型は【物理貫通】を乗せられない。適正が無くて権能化出来ないんだよ。
代わりに【属性貫通】を乗せられるし、術式のサポートも乗せられるから可笑しな威力になる訳だが。
で、次にスキルの説明な。
スキルを鋳造の剣に例えたのは、修得してるなら誰でも同じ結果が出るからだ。威力は使用者の階級──KBならKB、TBならTBの一定値になる。
魔型でも物理スキルを修得出来るが【物理貫通】を乗せられないので、必然的に【貫く闘気】とか別のスキルを使う必要がある。
そんな悠長な時間を物理型が与える訳が無いから、近付かれた魔型の末路は御察しだけどな。
最後に術式の説明だが、これが一番ややこしい。
素人が使う術式は威力や速度がスキルにすら劣る〝なまくら〟なんだが、ショタオジが使うと〝神刀〟クラスの威力や速度になるんだよ。鍛造の剣に例えた理由が分かるだろ?
性能は組み立てた時点で全てが決まる。複雑になればなる程、発動する為の霊力を流すのに苦労するし、使う霊符の値段や製造方法も有り得ないぐらい難易度が跳ね上がる。霊力操作の難易度を上げる代わりにコピーでも行けるけどな。
術者によっては権能に迫る効果を発揮出来るし、〝格上食い〟も可能になるのが術式の特徴だ。人類が終末前に滅亡してなかったのは、たぶんこのお陰だろう。
続いて速度について説明する。……んあ?そろそろ限界?
安心しろ。速度の説明はすぐに終わるから。
権能の発動速度はポケモンの優先度に例えると『てだすけ』の最速発動*2と同じ領域だ。スキルは±0、術式は『トリックルーム』の-7から『てだすけ』まで幅広い。
術式の速度に落差があるのは術者次第だから、としか言えん。ショタオジに関して言えば+10以上あっても不思議じゃない。気がつけば死んでいたが普通に起こるからなぁ。
「──以上で説明終了だ。何か質問あるか?」
「権能って根源の悪魔以外の奴って修得可能なの?」
「可能だ。根源由来のスキルは権能に至るまでの成長に熟練度補正みたいなものがある。努力で得たスキルはそれが無いから苦労すると言えば伝わるか?」
「おけおけ。ついでに質問するけど、適正外のスキルはそもそも権能化無理なんだよね?もしかして無駄な努力が起きる事って結構ある感じ?」
「ショタオジクラスまで霊格を上げればワンチャン権能化出来るかもってのが修羅勢の見解になる」
「事実上無理じゃん!」
「だよなぁ」
真修羅勢ですら200を越えた奴が居ないと言えば、ショタオジの凄さが良く分かるだろう。何時か越えるつもりだが。越えるつもりだが。
「いや、無理じゃない?権能の詳細聞いて尚更そう思うんだけど?」
「これでも(星祭総出で)一太刀は浴びせたんだぜ?」
「その直後、認識すら許されずに薙ぎ倒されたがな」
「うちらのトップが強すぎる件について」
「それな」
だからこそ終末後も変わらず遊んでいられるんだが。
「ま、そんな訳で、俺らは
「そんな暇があったら鍛練したいのだよ。我々は」
「なんか納得。腐っても俺らはメガテン世界で『ガイア』の名前を背負ってる訳だ」
「組織力という点ではメシア教に遠く及ばないのも原作通りと言うべきかね。纏めようとしたら内乱で滅びそうだし」
「我々もショタオジが強者故に方針に従っている訳だしな。どれだけ道理があろうとも、弱者が上に座る事を認められるかと言うと……な?」
「頭ガイアかよ。ガイアだったわ」
それが俺達『星祭』の生態だ。山梨や他の修羅勢は知らん。
話も一段落した所でパンッ!と拍手で
「それでタタラネキ。何のスキル磨くか決めたか?」
「二人のオススメの通り【鍛冶】を磨きつつ、飽きたら【スレッジハンマー】かな?ぶっちゃけ、そこまで根気続かんだろうし」
「それで良いと思うぞ。自分のペースを守る事は大切だからな」
そもそも焦る必要は無いのだ。星祭に住む以上、大悪魔が束になって襲ってきても、ショタオジを筆頭とした修羅勢が叩き潰す。
それが可能となるだけの実力を積み上げてきた自負がある。
「【鍛冶】ならエミヤニキや晴彦ニキを紹介しておいた方が良いのでは無いか?」
「ボブニキも何だかんだ【鍛冶】を磨いているし、選択肢は多いな。……うん、タタラネキ。誰が良い?」
「一番優しい人!」
「では、エミヤニキかな?」
「じゃ、連絡入れておくわ」
スマホをポチポチ弄り、メッセージを送信。返信はすぐに来た。
「準備しておくから何時でもどうぞ、だとよ」
「おおー!流石連合の良心!頼りになるぅ~!」
「戦闘系スキルは鍛練場に行けば誰かしら指導してくれると思うから、頭の片隅にでも入れておけ」
「了解!そんじゃ行ってきます!」
駆け足で製造室へ向かうタタラネキを二人で見送り、完全に見えなくなった辺りで向き合う。
「寝起きの一戦、どうだ?」
「うむ。大歓迎だ」
新人の前では出さなかった〝闘気〟をお互いに漏らし、不敵に笑う。御行儀の良い時間は終わり。
これからは── 一人の〝修羅〟の時間だ。
◇
この話は連載中の権能についての作者なりの考えを具現化した話です。
タタラネキが相槌役として便利だった……!
アラクネキとか終末後の星祭について書いてた筈なのに何でこんな話になったんだろう……?