【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録 作:Lilyala
どくいも様の 小ネタ 黒札が妻で一般人旦那の場合 を読んで二時間ぐらいで書き上げたんですが、スレが荒れ気味だったので自重してました。
十日以上経ったし、そろそろ上げても平気だと信じる。
作品の感想欄なら幾ら荒れようと対処出来ます(ブロックユーザーに突っ込むだけ)が、そのせいでどくいも様に迷惑が掛かるのは流石に切腹案件なので……。
前話との温度差に風邪ひきな!
「あ~なんか何処かの金札のオ○ホを【リカームドラ】搭載型簡易式神にして心に傷を残したくなってきた。そんで、その嫁をオ○ホに負けた永遠の敗北者にしてぇ……」
「どうしたのさ?いきなり」
ポストアポカリプスなアメリカを二人で歩いていると、隣を歩く脳缶ニキが呆れ顔でそう言った。
「いやな?俺ら高位術者って基本的に我慢してるんだよ」
「我慢?何で?好きにやりゃいいじゃん」
「ヒント:メシア教」
「あ~……」
「だから時々心の闇が溢れちまうんだ」
人でなしと呼ばれようとも、悪魔と呼ばれようとも、それを気にする様な人格者では無いし、言われて当然だと思うぐらい手を赤く染めている。──だが。
頭メシアかよ。
この言葉だけは我慢出来ない。この言葉は俺ら術者に対して極大の精神的ダメージを与える最強の呪文であり、下手な禁術より黒札を殺せる可能性がある最強の魔法なのだ。
俺も言われたら『取り消せよ……!今の……言葉……!』と相手が非を認めるまで殺し続ける自信がある。
それぐらい受け入れがたいのだ。メシア教扱いは。
「人間牧場好きの俺らなんて可哀想で見てられんぞ。実際に行えるだけの権力も財力も力もあるのに、AV以外で賄える方法が存在してないからな」
「ミナミィネキの所ならプレイとして出来るんじゃない?」
「前世から背負ってる
「そりゃまた何とも俺ららしいね……」
こればっかりは
それから暫く二人で雑談しながら歩いていると、漸く目当ての
「aa...ah...」
「Choose it. Even if you sell your soul to the devil, will you grab a life? Or will you die here as a person?」
目の前の【屍鬼 レディーゾンビ】に【パトラ】の霊符を投げつけ、正気に戻した後に問い掛けるのは──高位術者による【契約】のお誘い。
高位術者として知識欲を満たしたいが、メシア教と同じ外道にまでは堕ちたくない。
そんな葛藤の末に生まれたこの【契約術】は、ほんの僅かにでも被験者に反抗の意思があると成功しない、
「Still... I don't want to die...!」
「I understand. Then from today you belong to me」
最後の力を振り絞るかの様に燃え盛る魂。それを石長比売の権能を宿した
すると首輪から薄いタイツ生地が伸び、レディーゾンビの全身を覆う。その上から金属製の全身鎧が装着されて行き、数分もしない内にレディーゾンビはフルフェイスの甲冑騎士へジョブチェンジ。
──スケベ部謹製・全自動機械姦調教デモニカ。
頭の悪い字面そのままのこの品は、スケベ部らしい欲望を全開にしている作品なのだが、黒札としての善良な心(?)が悪い方……いや、良い方か?とにかく働いていて、無駄に美容効果が付随している関係で現地民達にも人気な売れ筋商品だ。
しかもこのデモニカの有用性はそれだけに留まらず、なんと驚きの自動迎撃機能まで搭載されている。
つまり装着者は男女問わず快楽を享受しているだけで、支部やシェルターの防衛戦力として活躍できる訳だ。何とまぁ終末後の世界に優しい作品なんだ。スケベ部の作品故に値段もそこまで高くないしな!
──それだけの話で終わったなら、俺も脳缶ニキを引き連れてこんな場所まで来てないが。
デモニカの仕様上、デモニカのレベルが上昇すれば上昇する程、
それを防ぐ為のリミッターなのだが、やらかす奴はやらかすのが黒札だ。せっかくショタオジがデモニカの為に用意したその機能をオミットした
その結果、起きたのが──
美容効果の為に施したフレイヤやイシュタルと言った女神の素材に加え、色欲を司るアスモデウスや激しい性交神話のあるエレシュキガルとの繋がりから
これには製作者やスケベ部どころかガイア連合の各地の支部すらも慌てた。何せ主戦力のデモニカに不祥事が起こったのだ。
そこから調査が始まり、犯人と原因を特定するまでの時間は早かった。嫁の為にくそみそニキが全身全霊で【占術】を行ったからな。そのお陰で今では『昔、そんな事あったな』程度の笑い話になっている。──その報告書を久々に見て、俺が閃かなければ。
「お疲れ様。これで第一段階は完了だね」
「おう。それじゃ調整頼むわ」
「おk」
ショタオジと共に多くの老いた黒札を見送ったお陰で、やけに熟練度を得ている仏教の輪廻転生術式*1。そして前世から一度足りとも怠ったことの無い神道の御祓術式とその概念。それらに加えて道教の
そこへ陰陽道を混ぜ、エジプトの不死鳥術式やクロノスの時間加速術式までも併用する超高等術式。それがこれから行う儀式の仕組みだ。
掛かる費用に対して、得られる結果は雀の涙だろう。だが術者としての知識欲が
「本当に救い様が無いな、俺は」
「
「いや、これが偽善者としての葛藤とかあるなら分かるんだよ。でも、俺にはそんなもんが一切なくてな?単純に知識欲を満たす為に目の前の女を使ってるし、その事に後悔も葛藤も何にも無いんだ」
「僕からしてみれば、これも立派な人助けだと思うけどねぇ。彼女、このままなら完全な悪魔になるか、餌になるかの未来しか無いだろうしさ」
「まぁ、そうなんだけどな」
霊才の無い鬼手一族の為に、式神移植以外の方法で霊才を与える手段の模索。今回の実験はその為の前段階。
今の段階で俺や探求ネキクラスの術者じゃないと出来ない上に、触媒の値段的に式神移植の方がむしろ安いので、ハッキリ言って手段としては失敗している。
にも関わらず辞める気が無いのだから、本当にどうしようも無い。
「……よし、準備完了。リミッターは外せた。ついでにデモニカ側にも魂の保護機能を付けておいたよ」
「さんきゅ。こっちもそろそろだ」
まずは領域を広げ、自身の望むままに動く世界を展開。そして五行に合わせて深層で集めてきた触媒を
褐色爆乳黒髪美女に乞われたならば、使わなければ無作法というモノ。式神でないが、マッカと信仰心を稼げる存在に違い無いしな。
ちなみにトウモロコシは土地で遊ぶ挨拶をしに行った時にお土産として貰った。代わりにこちらは信玄餅の下にマッカを詰め込んだ土産を渡したので、多少派手にやっても文句を言われる筋合いは無い。
賄賂は相手に願いを通す為に渡すのでは無く、(どれ程の被害が出ても)相手に泣き寝入りさせる為に渡す物なのだ(強者の理論)
「よし、こっちも終わった。それじゃ行くぞ?」
「いつでも~」
目を閉じて両手を合わせ、身に眠る霊力を練り上げる。戦闘以外で霊力をここまで解放するのは久々だ。
使える力が大きくなればなるほど、周辺の被害を考え、自重自縛に陥るのは修羅勢あるあるだ。
だからこそ星祭神社に修羅勢が集まる訳だしな。普段は支部の事を考えて抑えている力を全力で解放し、好き勝手する為に。
半端な異界だと砕けるし、全力を出した隙を悪魔や過激派に狙われる可能性もある。それを気にせず動けるならそもそも自重なんてしない。
そんな訳で、それなりの常識人が集まる星祭神社では行えない実験をする為に、俺はわざわざアメリカまで出張ってきた訳だ。
領域に仕込んだ術式が活性化する。それは螢火の様な淡い光となって宙を舞い、俺を中心とした陣の上で踊り始めた。
傍目から見たら、神降ろしにも負けない美しい光景だろう。活性化したマグネタイトが暗闇を照らし、幻想的な風景を作り上げているだろう。だが、この術式はメシア教に負けないぐらいおぞましい物だ。決して人間が行って良い儀式では無い。
それでも止まらず、止められず、好奇心で行うのだから──術者って奴は悪魔より悪魔だな。
「セッツァー・ギャッビアーニが命ずる」
──木生火。
──火生土。
──土生金。
──金生水。
──水生木。
「術式解放。──黒札再現・現世転生」
周辺の悪魔が存在を維持する事すら出来なくなる程の過剰な霊力が地脈から吸い出され、その全てがデモニカに包まれたレディーゾンビに注ぎ込まれて行く。
それは余りにも冒涜的で、神聖な光景だった。
デモニカ内で行われている事を端的に説明するなら、魂を保護した状態で肉体を悪魔に変え、そのまま輪廻転生させている。
──つまり、
痛みは無い。むしろ過剰なまでの快楽に沈んでいるだろう。これはこれで必要な事なので、術式から削除する事は不可能だ。
終末後というマグネタイトに困らない環境。肉体が変質しても、庇護下の魂を保護し続けた石長比売の権能。
それを利用し、悪魔化という現象すら利用して、人として生まれ直す事により霊才を引き上げる。
これが式神移植を伴わない霊才の補完に対する、俺なりの〝解答〟だ。
術式を暫く維持していると、少しづつ活性化した霊力が収まってきた。完全に終息すると同時にデモニカの鎧がボロボロになって剥がれ落ちる。
中から出てきたのは──首から下を黒タイツに覆われているアメリカ系の美女。
根源にした複数の女神の影響か、その容姿は美の女神に近い割に何処か淫欲を誘い、しかし清楚な雰囲気が漂っている*6。
「Happy birthday. How are you feeling?」
「It's the worst and the best. But I understand that you are my lifesaver」
そのやり取りを側で見ていた脳缶ニキが呆れた視線を向けてくる。
「僕が言うのも何だけど、セツニキって本当に多才だよね」
「言語学は術者なら必須!悪魔が日本語を使ってくれると思うなよ……!」
「つ COMP」
「俺の努力がぁぁぁ!!」
術式を編むならあらゆる言語を学ぶ必要があるが、悪魔と交渉するという一点においてCOMPの利便性に勝る物は無い。
野生の天才やガイアの天才が作り上げた物は、凡人の努力を嘲笑う代物なのだ。畜生……!俺も思わず使っちまうぜ!*7
「で、この子はどうするの?ここに置いていくの?」
「道教の術式を使ってるから置いておけないんだよな。尸解仙は死後に蘇り、別の場所で仙人になる術式なんだ」
「それじゃ連れ帰るしか無いね。ちなみに霊才の方はどんな感じ?」
「〝器〟の大きさ的に三十が上限だと思う。たぶんデモニカの影響だな。ゾンビになる様な霊才ZEROから三十になるのは大きいが……」
「黒札クラスでは無いと」
「俺の術者としての技量不足、触媒のランク、使ったデモニカの仕様や劣化分霊の転生体辺りが原因だと予測はつくが、改めてやる意味も無いし、改良するか微妙だわ」
今回で満足したし、ぶっちゃけ費用が洒落にならん。脳缶ニキかフリスビーニキ*8かブーストニキ辺りを捕まえる手間も考えると、二度とやらんかも知れん。
「それなら帰りますか~彼女も待ち惚け食らってるしね」
「おう。今日はありがとな」
「いえいえ。報酬も貰ってるし、僕にも興味深い経験だったよ」
「そりゃ良かった」
どちらかに頼りきる関係は長く続かない。脳缶ニキとは死ぬまでの間、良い関係でありたいものだ。
◇
────後日談。
「封印指定で」
「だよな~」
今回の術式は、ショタオジへ報告書を上げた直後に封印指定された。
◇
性欲と美と水の女神を根元に持つアメリカ系現地民人工転生者爆誕!
仕組みとしては作中でも説明した通り、
1.魂保護(石長比売)
2.小さな世界と化してるエロデモニカ(美の女神素材&スケベ部作成の色欲系悪魔の大人の玩具)&ドロイド&尸解仙化させて肉体を保護
3.リミッターを外したデモニカにマグネタイトを注ぎ込み、美の女神か色欲系悪魔への変化を促す
4.【輪廻転生】&不要な緣(クトゥルフ系や元になった悪魔)の御祓&石長比売の巫女化(緣を意図的に結んで加護を与える)
5.デモニカ内の時間加速を行い、成人まで成長させる。
こんな感じ。
一度肉体を悪魔に変えた後、魂そのまま人間へ転生したら黒札と同じ存在が生まれる筈だよな!という知識欲に勝てなかったんや。輪廻転生は仏教系でうちの主人公と相性良いし。
ただ四文字クラスの霊力も権能も無いし、劣化分霊どころか自称分霊の転生体であり、いずれ鬼手一族に使うつもりで安全面に注力したので霊才の伸びは控えめ。
全力で頑張ってもたぶん五十前後が限界。但し、霊能はちゃんと子供に引き継がれる。
当然の様に封印指定です。ショタオジと脳缶ニキ以外は知らないレベル。仕方ないね、どう考えても危険だもの。
うちの主人公も黒札らしい欲望があるよ!って所を書きたかっただけなんだけどなぁ……どうしてこうなった。
えっ?いつも負けてる?欲望のままに生きてる?
脳缶ニキを書いてて思ったのが、ポポァ様の書く地の文と行動が面白いのであって、動きの無いこういう場面だとキャラの魅力を引き出せない……!でした。
もっと本家様の魅力を伝えたかった……!
↓本当はこのネタをやりたかった。
四大天使を人間に転生させてメシア牧場に突っ込みたかった……!(主人公のレベル的に厳しいなって事で断念した)