【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録   作:Lilyala

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この話の後、βテストを経て緋咲様が本編で描写している陰陽寮の日常のTRPGに繋がる感じですね。

αテストなのは原型が残って無くても問題ないから(笑)

開発中と製品版は違うのだ!

ちなみにダイス判定はガチだぜw



陰陽寮の日常 αテスター達の遊戯会4

 

 

「とりあえず〝表〟置いておくぞ」

 

 

 二人からも見やすいようにテーブルの横に置いたのは、星祭でSWを遊ぶ時に良く利用されている簡易ダンジョン生成システムのコピー。

 

 毎回作るのは面倒。何をどうすればいいか分からない。

 

 そんなTRPGあるあるな手間や問題をベテランの集合知によって可能な限り簡素化した自信作だ。

 


 

A魔法の宝箱聖域即死罠FoE
J.Q.K豪華な宝箱休憩所危険な罠強敵
6~10宝箱-通常敵
2~5分岐分岐行き止まり雑魚

 

・JOKER……BOSS BATTLE 事故る時は事故るので山札に仕込むなら覚悟するように。

 

・基本ルール

 

作成するダンジョンの大きさはPCのレベルによって変更する。序盤で使うならJOKER、♧、♤のAを抜き、9〜12枚引いたらBOSS戦ぐらいから始めるがオススメ。

 

・GM用メモ

 

魔法の宝箱……基本は目標値15。ダイスではなく中の人の知識で挑ませるのもアリ。問題の難易度はダンジョンの難易度によって変更する事を忘れずに。

獲得出来るアイテムはPCのレベル依存。強すぎるアイテムを渡すと難易度調整に苦しむ可能性アリ。失敗時のペナルティは危険な罠から選択。山札に組み込むとPCは喜ぶがGMは大抵泣く。

 

※問題を作るのが面倒なら星祭に置いてある問題ボックスを流用すると手間が省けるぞ!慣れてきたら君も問題を投函だ!

 

聖域……HP/MPと状態異常を完全回復。何度でも使用可能。

 

即死罠……解除難易度は15~21がオススメ。発見難易度は解除難易度の一つ下ぐらいが丁度良い。解除失敗時はPCのロストを躊躇わない事が大事。心配なら抜いても問題無し。

 

Field of Enemy ……モンスターデータから好きな魔物をどうぞ。こちらも抜いてOK。オリジナルもアリ!

 

豪華な宝箱、危険な罠……目標値11を目安に上下させる。

 

宝箱、罠……目標値7を目安に上下。序盤なら5でも良いかも?

 

休憩所……HPと状態異常を回復。踏んだ瞬間に強制発動。

 

強敵……通常敵より少し上程度が目安。

 

通常敵……作成したダンジョンのメインモンスター

 

雑魚敵……通常敵とカテゴリを合わせておくと統一感が出るぞ!

 


 

 

「相変わらずJOKERの説明に実感が籠ってますね」

 

「三日掛けてGMが書いた大規模シナリオがたった一枚のJOKERによって終わったからな」

 

「ドローした時のGMの絶望顔は今でも覚えてるよ」

 

 

 必死に書き上げたシナリオを引っ提げ、仲間を集めて卓を囲み、ルンルン気分で山札から最初の一枚を引き──ドンッ!!と現れる JOKER

 

 (笑いの)神は居る。そう思わせるセッションだったぜ。

 

 

「ところでこの表ってSW用だけど判定はどうするの?目標値なんてウチらのデータには無いよ?」

 

「1D6に加えてスキルの追加ダイスで十分だろ。Aと絵柄抜きでやる予定だし」

 

「ファンブルだけが敵ってヤツですね」

 

「セツニキがGMだし、久々に試されるリアルラック……!」

 

 

 ちなみに俺はPCだと普通だが、何故かGMだと殺意が高いタイプだったりする。確かアラクネキのPCは八人ぐらい殺したっけ?別にイカサマは使ってないんだが。

 

 まぁ、それでも咲ネキよりだいぶマシなのが笑える──っと、忘れてた。

 

 

「今更なんだが境遇表振ってないし、ロールプレイ(RP)は無しでいいよな?」

 

「RPの無いTRPGはタダのテーブルゲーム!……と言いたいところですが、まだまだ未完成ですからねぇ」

 

「せめてβテストレベルからじゃないとやる意味ないよね」

 

「じゃ、今回は無しって事で。──それじゃ即興で始めるぞ」

 

 

 山札から一枚引き、それを見えるように机の上に置く。

 

 

「ハートの4。分岐だな。君達の目の前には二つの道がある。【察知】はどうする?」

 

「使います」

 

「じゃ、北か西のどちらに置くか決めてくれ」

 

「では北で」

 

 

 山札を再び捲り、ハートの4の上に置く。

 

 

「ハートの3。分岐。北と西に新たな道があるぞ」

 

「うーん……アラクネキ、どうしましょ?限界まで【察知】使っておきます?」

 

「抱え落ちしても悲しいしね。それでいいと思うよ」

 

「了解です。GM、まずは北に【察知】です」

 

「あいよ」

 

 

 引いたカードは──スペードの3か。進むなら初めての戦闘だな。

 

 

「君は北側にとても弱い何かの気配を捉えた。このまま進むなら戦う事になるだろう」

 

「んー……とりあえず西を察知します」

 

「あいよ──ハートのKだな。君は異界という場所に相応しくない、清浄の霊力に満ち溢れている空間を感じ取った。そこでは疲れた身体を癒す事も可能だろう」

 

「ここで回復ポイントか〜。勿体ないし、北に突っ込んでおく?」

 

「そうしましょうか」

 

「うい。それじゃ君達が北へ足を進めると、目の前にはゆらゆらと揺れる一体?の白い靄が現れた──という訳で戦闘開始だ」

 

 

 敵として出す悪魔のデータを用意した後、四面サイコロを転がして出現する悪魔の数を決める。うーん、1か。渋い。

 

 

「悪魔と思われる敵の数は一体。このまま戦闘を始めるか?」

 

「いえ、【悪魔知識】を使います」

 

「それじゃダイスを振ってくれ」

 

「では、ころりんちょ。──1なんですけど!?」

 

「草」

 

「まじかよ……」

 

 

 おい、流石にこれは予想外だぞ。抜ける前提で情報作ったのに。

 


 

名前【妖虫】魔蟲
 
レベル1/3

 

獲得経験1獲得魔貨0

 

ステータス最大値現在値計算式
HP22肉体の二倍
MP22霊力と精神の合計値

 

ステータス現在値基礎値ボーナス
肉体111
霊力111
精神111
知識111
判断111

 

耐性

 

物理火炎氷結雷撃衝撃破魔呪殺

 

猛毒束縛混乱幻惑睡眠魅力封技
-------

 

所持スキル

 

Active Skill

スキル名効果分類消費
----

 

Passive Skill

スキル名効果分類
瘴気の身体攻撃成功時、敵に【猛毒】を付与。

(猛毒……3ターンの間、HPを10%づつ減らす状態異常)

敵専用

 

戦利品

 

2~9-
10~12魔石(10魔貨)

 

設定

 

ネガティヴな属性に染まったMAGの塊。【妖虫】に分類されているが、厳密には悪魔ですらない。未覚醒者が長らく触れていると、肉体、精神に多大な影響を及ぼす。

 


 

 ちなみに敵の情報はこんな感じだ。数が出ると厄介だが、先に攻撃出来れば雑魚。そんな敵となっている。

 

 敵データにマイナー属性の表記が無いのは俺が面倒だから──ではなく、探求ネキ達と話し合った結果、情報量で殴ってしまうと初心者が敬遠してしまうので最低限に絞った結果だ。個人的に状態異常は全部入れたいんだが。

 

 

「ちなみにどんな判定方法だったん?」

 

「悪魔知識の1D4で敵のレベルを超えたら公開するつもりだった。次回は知らん」

 

 

 簡単に情報を抜けるのも問題だが、全く抜けないのも不味い。そんな葛藤の末に【アナライズ】系スキルはこういう形にした。

 

 悪魔知識のレベルを上げるごとに振れるサイコロが大きくなっていき、最終的に確定成功の【アナライズ】になる感じだな。

 

 その上位スキルである【ハイ・アナライズ】は権能やオリ要素まで抜けるが、現地民程度の素質では無理な数値に設定するつもりだからイベントNPC専用スキルになるだろう。もしくは導入予定のクリティカル時かねぇ?

 

 

「カード的には雑魚ですし、これ2か3だったら間違いなく抜けてましたね」

 

「GM的にも抜かれる前提っぽいしね〜」

 

「探求ネキは抜けなかったがな!」

 

「ダイス神めっ……!」

 

「ま、探求ネキの嘆きは無視して戦闘開始だ。まずは行動順を決めるぞ」

 

 

 基本は1D6。ここから使う判定のスキル習得数で振れるダイス数が変動する。1なら1D4、2なら1D6、3なら1D12、4なら1D20。5以降は1D6+1D20+1D4みたいな感じだ。

 

 今回の場合、探求ネキは2D6、アラクネキは1D6+1D4となる。

 

 

「では、まず私からで。──ころりんちょ」

 

 

 探求ネキが2D6を振る。出た目は2と5の合計7。平均値は超えたな。

 

 

「次はアタシ〜」

 

 

 続いてアラクネキが1D6と1D4を同時に投げた。そのタイミングで俺も魔蟲のダイスを転がす。

 

 

「1と2……って危なッ!セツニキ6じゃん!」

 

「殺意高すぎません!?」

 

「メガテンらしくなってきたな!」

 

 

 GMやらせた時に独特の緊張感が生まれるGMの称号は伊達じゃないぜ!

 

 

「行動順は探求ネキ→魔蟲→アラクネキだ。ここから戦闘処理に入る。まずは探求ネキ。行動宣言を頼む」

 

「アクティブスキル無いですし、肉体で殴ります」

 

「それじゃ命中判定だ。同時に転がすぞ」

 

「了解です」

 

 

 硬質な音を立てながらコロコロとダイスが机の上を転がり、そして止まる。俺の目は6、探求ネキは3+3。つまり攻撃失敗だ。

 

 

「ちょ、セツニキ、イカサマしてません!?」

 

「こんなんでイカサマなんかするかよ。……んー、試走は白い靄に殴り掛かったが、白い靄は軽く揺れるだけでその攻撃を回避した。って訳で、試走くんの攻撃は失敗したので魔蟲のターンだ」

 

 

 憤慨する探求ネキに笑いかけながら、攻撃対象を決める為に1D4を振る。二人なので奇数なら探求ネキ、偶数ならアラクネキだ。出た目は──3。ターゲットは探求ネキだ。

 

 

「こちらは肉体で攻撃を選択。対象は試走くんだ」

 

「パッシブの【回避】が輝く時……!」

 

 

 二人同時にころりんちょ。俺は1D6、探求ネキは2D6+1D4だ。

 

 

「俺は5、探求ネキも2+3+1で6。攻撃失敗だな」

 

「さっきからセツニキのダイス目高いのホント笑う。それ以上に探求ネキのダイス目が腹筋にヤバい」

 

「雑魚戦なのに死兆星が見えるんですけど!」

 

「ステ的には雑魚だぞ、コイツ」

 

 

 嘘は言ってない。嘘は。厄介だけどな!

 

 

「それじゃ気を取り直してアタシのターン!【ハマ】を発動するぜ!」

 

「あいよ。判定どうぞ」

 

 

 魔法の場合、基本的に必中となっており、ダメージダイスだけ振る感じだ。……【ハマ】は関係ないが。

 

 

「てりゃ!──って1ゾロ!?」

 

「ふふっ。アラクネキ、ようこそ〝こちら側〟へ!」

 

「これは酷い」

 

 

 今ファンブルもクリティカルも設定してなくて良かった。幾らなんでも魔蟲で全滅は悲しすぎる。

 

 

「えーっと、喪部の放った【ハマ】は空中に留まっている魔蟲の横を通り過ぎた。って訳で試走くんのターンだ」

 

「肉体で攻撃を宣言!今度こそ!」

 

 

 探求ネキが気合を入れてサイコロを転がす。それに合わせて俺もころりんちょ。

 

 

「俺は2、探求ネキは5と4で9。ダメージダイスどうぞ」

 

 

 ダメージダイスも基本的な計算方法は一緒だ。ただ、攻撃側が宣言したステータス分だけ軽減が発生する。魔蟲なら肉体の数値が1なので、肉体判定のダメージは-1される感じだ。

 

 防具を装備しているならさらに軽減が発生するぞ!未実装だけどな!

 

 将来的には肉体カテゴリの行動に強い防具には耐性を付けないようにするつもりだ。逆に耐性装備には肉体カテゴリのダメージ軽減を付けない事で、プレイヤーに選択する防具を悩ませる方向に持っていく。

 

 どちらの利点も併せ持つ〝霊装〟は、魔法の宝箱やボスドロップに回したいという切実な事情もあるけどな!

 

 

「ていっ!……ここでまさかの1ゾロ!?」

 

「おい、コイツのHP2しかないのに生き残ったんだが?」

 

「く…………っ!くく…………っ!!」

 

 

 驚愕した表情でダイスを二度見する探求ネキ。アラクネキは腹を抱えて大爆笑。俺もまさかターンが回ってくるなんて思っておらず、片付けようとしていたダイスを再び手元に引き寄せた。

 

 

「あー……試走の拳は白い靄を軽く掠め、僅かなダメージしか与えられなかった。ってわけで魔蟲のターン」

 

 

 先程と同じようにターゲットを四面ダイスで決める。出目は4か。

 

 

「喪部に対して肉体で攻撃。笑ってないで振れー?」

 

「……りょ、了解……くくっ」

 

 

 二人で机の上にダイスを転がす。俺は1、アラクネキは5+3で8。

 

 

「攻撃失敗。喪部くんどうぞ」

 

「ふーっ……笑った笑った。それじゃ肉体で攻撃するね。──4+2で6だよ」

 

「こっちは4だ。ダメージ判定どうぞ」

 

「うい──って最大値出たんだけど!」

 

「ここで6と4は持ってるな。えーっと、喪部の振り抜いた拳は白い靄を正確に捉え、悪魔を構成している瘴気を強引に祓った。という訳で戦闘終了。最後に戦利品ダイスを1D12でどっちか振ってくれ」

 

「今日は運が死んでますし、アラクネキどうぞ」

 

「了解。……4だね」

 

「戦利品は無しだな」

 

 

 長く苦しい戦いだった。まさか雑魚戦でこんな時間を取るとは。

 

 そんな事を考えていると、スマホで現在時刻を確認したアラクネキが視線を画面から離さずにポツリと呟いた。

 

 

「結構良い時間になったし、ここで一旦中断かな」

 

「そうですね。一回休憩を挟みましょうか」

 

「じゃ、ぱっぱと片付けるわ」

 

 

 キャラシや敵データはクリアファイルにしまってから霊符に収納。ダイスはお土産で貰ったクッキー缶の中へ入れ、別の霊符にしまう。最後に浄化を使えば──お片付け完了だ。

 

 

「ジャンニキのところで良いか?」

 

「「意義なし!」」

 

 

 三人で雑談しながらジャンニキの店へ向かっていると、その途中の廊下で過労死したショタオジの死体を見付けた。とりあえず【サマリカーム】。

 

 

「…………返事が無い。ただの屍のようだ」

 

「知ってるか?ショタオジ。ショタオジはショタオジから逃げられないんだ」

 

「逃さないよ☆」

 

 

 即座に逃走を開始するショタオジ。それを追い掛ける()()のショタオジ。

 

 いきなり始まった今の俺達では到底不可能な超越した逃走劇を三人で眺めていると、思わずといった様子で探求ネキが言葉を漏らした。

 

 

「頂きは遠いですねぇ」

 

 

 星霊神社は今日も平和だな。

 

 

 

 






アラクネキ


【挿絵表示】


星祭神社所属の裁縫師。アラクネのデビルシフター。修羅勢の装備に使われている布系素材や霊装の制作者であり、その関係で莫大な財産を築いている。(修羅勢は金に困らないので死に設定)

将来の夢はショタオジが使う本気装備の制作。作者の中では残念ながら終末後でも叶っていない夢だったり。ショタオジは簡単には届かない存在なのだ。

本編の何処かで容姿を描写した記憶もあるけど、女の子だから髪の色や服装は気分で変わるんだよ!でゴリ押す予定。

メタな話をすると、探求ネキと二人だけでサイコロ転がすのは淋しい、だけど新キャラを出すのもなぁという葛藤の末に投入されたキャラだったり。


悪魔判定の難易度


陰陽寮TRPGの設計思想的にSWのように成功前提とするのはおかしいし、むしろ失敗すること前提の方が良いかな?という作者の考えから作中のような設定に。

つまり、プレイヤーのメタ読みとデータ暗記をゲームに組み込んでいる。

賭博師的にはルルブの敵データ(悪魔の情報)が本体で、TRPG部分は悪魔の動きを体験する為のモノと割り切っている感じ。

たぶん、βになる頃には探求ネキが必死にゲーム性を追加してくれる事でしょうw
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