【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録   作:Lilyala

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独自設定マシマシだぜ!

そういえば人型出来たから幼女ネキに絡めるじゃん!とか思ったら二話で脱獄してた(笑)


特別試験:星祭神社本殿利用許可書を手に入れろ!その参

 

 

 「全てが死を迎えた時、記憶はそのままに全ては過去に巻き戻る、か」

 

 

 壁に刻まれた新たな一文を読み上げて思うのは、ショタオジの凄さ。

 

 手に入れたアイテムや吸収したMAG、倒した悪魔は全てリセットされ、過去に戻された。

 

 幾らショタオジが全権限を握ってる異界とはいえ、やってる事が神過ぎる。なんだ、その内【天地創造】でもするのか?四文字扱いされたくないと言いつつやれる事が四文字過ぎるだろ。

 

 

「っと、無駄な犠牲が出る前に行かないとな」

 

 

 全ての強化魔法(バフ)を発動し、速度を維持したまま縦横無尽に迷宮を駆け巡る。

 

 通路、壁、天井、空中。ありとあらゆる場所を〝道〟として突き進んでいると、途中でミナミィネキの偽物を見掛けた。

 

 誰が前回処分したのかは知らないが……本物と比べて何というか、男心を煽る色気が無い。

 

 【ドッペルゲンガー】を名乗るならそこまでコピーして欲しい物だ。

 

 

「お、セツニキ」

 

「悪いな、急いでるんだ」

 

 

 前回は一緒に行動した双子ニキ(兄)にそう告げて先へ進むと、普通に並走してきた。

 

 

「俺も着いていって良い?」

 

「ボス部屋までの道を知ってるなら案内頼めるか?俺、死体のまま運ばれたからわからないんだよな」

 

「おけ。先行くわ」

 

 

 加速した双子ニキに合わせて少し減速し、前を走る双子ニキに速度を合わせる。

 

 

「チートモト劇場は笑ったわ。俺の魔法、全部【反射】されたし【ラスタキャンディ】で上がった物理で殺されたし、勝てるビジョンが見えぬぇ」

 

「それを指導する為に急いでるんだよ。それにしてもやっぱり【全属性反射】か。ちなみに物理も【反射】されたぞ。たぶんそれを対策するのが試練なんだろうな」

 

「なるほどねぇ」

 

「ショタオジから何の説明もされて無いが」

 

「ワロス」

 

 

 会話しながら先程まで【ミミック】が居た部屋に辿り着くと、男鹿ニキが先へ進んだのがギリギリ見えた。

 

 初期組は考えるより先に合流優先らしい。グラ爺達も即座に挑むような考え無しじゃない。心配なのは最近三十五になった新人達だけかな。

 

 

「そういや掲示板で俺達が話してたけどさ。セツニキは管狐貰わないのん?」

 

「何だかんだで式神が五人も居るからな。その内の四人は俺らで活用してるとはいえ、俺が貰ったら俺達が五月蝿いだろ」

 

「欲しいならレベルを上げれば良いだけなのにね~」

 

「それな」

 

 

 今思えば、ショタオジは占術でこうなる事が分かってたのかも知れないな。趣味サーのノリじゃなきゃ大半の俺達は脱落してただろうし。

 

 

「そろそろセツニキの死亡地点だよ」

 

「ダイイングメッセージ書いたのに過去に戻されたせいで消されたんだよな」

 

「テラワロス」

 

 

 そんな会話をしながら走っていると、前方に見覚えのある顔ぶれが。俺を止めようと動き出す前に天井を通り抜け、後ろに向かって叫ぶ。

 

 

「ボス部屋集合な!」

 

「了解!」

 

 

 代表で叫び返してくれたのは男鹿ニキか。その後すぐに背後から多数の足音が聞こえてきた。

 

 

MMORPG(えむえむおー)でこんな光景良く見たなぁ」

 

「運営の善意で人気狩り場のリポップ速度上げたせいで、火力足りないと処理追い付かずにこうなるよな」

 

「そうそう。意外とセツニキも知ってるねぇ」

 

「長生きしたとはいえ魔法の無い世界じゃ人生後半は動くのも億劫でなぁ。軽い運動とゲームばっかりしてたぞ」

 

「軟骨と腰がやばいとは聞いたなー」

 

「内臓もヤバイぞ。油っぽい物が全く食べられなくなる」

 

「うっへぇ」

 

 

 嫌そうな声を上げた双子ニキが少しだけ速度を落とした。

 

 

「ちょっと派手にぶっぱなすわー。ここ、セツニキの【ドッペルゲンガー】が出るんだよね」

 

「へぇー強かったか?」

 

「〝アイサツ〟で燃えたよ?というかセツニキを置いて先に進んだ先で、セツニキの偽物と出会ったコレジャナイ感は笑った」

 

「そりゃそうだろうな」

 

 

 双子ニキが前方へ【アギダイン】を雑に放つ。その燃え盛る炎の中を駆け抜けていると、途中で悪魔の散った光が見えた。さらば、俺の偽物よ。

 

 

「こっからショートカット使えるんだよね。一周目は気付かなかったけど、グラ爺が下から使っててさー」

 

「そりゃ楽しみだ──あぁ、この地形なら使えるだろうな」

 

 

 あちらこちらに通路が伸びている吹き抜けと言うべきか。この程度の高さなら余裕だろう。

 

 

「壁蹴りしてるとマリオ64を思い出すな」

 

「俺、もうケツワープなイメージしか無いや」

 

「やっふーやっふーヤヤヤヤヤヤッフー!!」

 

 

『『『ぶほっ!!』』』

 

 

「セツニキ、何人か落ちたんだけど?」

 

 

 笑いながら飛び続ける双子ニキに真顔を返す。

 

 

「修行が足りん」

 

「いや、不意打ちケツワープは駄目でしょ」

 

「許されなかったかー」

 

 

 笑いながらも壁蹴りで道中を完全に無視して最上階へ。そこにはすでにシエラ婆が居た。

 

 

「ワシがいっちばーん!」

 

「その見た目でやられると普通に可愛いのが困る」

 

「それな」

 

 

 満面な笑みで人差し指を俺達に向けるシエラ婆に突っ込んでいると、続々と後ろから俺らがやって来た。

 

 さて、授業の時間だな。

 

 

 

 

「ミッションの概要を説明します。

 

 ミッション・セッツァーの授業は、君達が【モト】を突破する為の授業です。

 

【モト】は【全属性反射】に加え【物理反射】を持ち、【獣の眼光】を使いながら【ラスタキャンディ】を積み、【弱点魔法】を撃ってくる強敵です。

 

 従って、今回のミッション・プランは君達が【モト】を突破出来る様に【貫通】と【獣の眼光】を破る為に授業をする流れとなります。

 

 尚、今回の任務には報酬がありません。

 

 ミッションの概要は以上です

 

 ショタオジはあなた達を高く評価しています。

 

 だから諦めて授業を受けろや」

 

「報酬無しに笑う」

 

「それな」

 

「元ネタなんだっけそれ?」

 

「レッドバレー突破支援かな?」

 

「実は俺、レイヴンだけどリンクスじゃないんだよな」

 

「草」

 

 

 相変わらずのノリで語り合う俺らを拍手一回で鎮める。

 

 

「さて、そんな訳で授業を始める訳だが、その前にハッキリ言っておく。あの【モト】はショタオジの狩り場の雑魚であって、俺が普段潜ってる所のボスクラスだ」

 

「つまり、ショタオジは儂らにそこを抜ける事を望んでいると?」

 

 

 尋ねてきたグラ爺に首を振る。

 

 

「ここで心を折って、お前らに諦めて欲しいって気持ちもあると思う。ショタオジは俺達に優しいからな。ハッキリ言って、ここから先はショタオジの力を持ってしても蘇生に失敗する可能性が出てくるエリアだ。だから俺らも気軽に死ねなくなるし、死ぬ様な真似は極力避ける必要が出てくる」

 

「それはどういう理由で失敗するのん?言っちゃなんだけど、アタシとグラ爺の【完全蘇生】が失敗するイメージが沸かないんだけどぉ?」

 

「悪魔に負けた場合、魂ごと持っていかれると思えば良い。もしくは俺やシエラ婆みたいに吸い尽くせる奴が居たり、砕ける奴が居る」

 

「んー……それはキツイわネェ」

 

「ショタオジがどういう区分にするか知らんが、俺達用の異界、その一個上、ショタオジの狩り場の三段階ぐらいだとしたら、あの【モト】は真ん中の中ボスクラスだと思った方が良いぞ」

 

「マジかよ。あれで中ボス扱いなのか?」

 

 

 思わずと言った様子の蛮ニキに頷く。

 

 

「【獣の眼光】はまだ可愛い方なんだ。【クロノス】の様なメジャーな時空神だと普通にザ・ワールドしてくるぞ」

 

「メガテン的には【龍の眼光】になるのか?」

 

「その説明も今からする」

 

 

 一旦、そこで言葉を区切り、壁を指で抉って文字を刻み込む。

 

 

「術、スキル、権能。これを別の言葉に直すと、知識、型、才能になる。それぞれぼんやりと理解しているだろうが、俺らが【スキル】と呼ぶ物は箱に霊力を注ぎ、一定値を超えた時に発動する仕組みになっている。ここまでは良いな?」

 

 

 無言のまま頷く俺らを見て、次に進む。

 

 

「先程の質問にあった【龍の眼光】だが、あれはあくまでも【スキル】の範疇でしか無い。ゲームとは違って準備に時間が掛かり過ぎる事を除けば、実は俺でも再現が可能だ。もちろん、お前らにもな?」

 

「マジか!時間停止AV出来るのか!?」

 

「胸が熱くなるな!」

 

 

 ざわざわとし出した俺らに向けて拍手一回。それだけでピタリと止まるのは流石だな。

 

 

「対して【クロノス】のザ・ワールドは〝権能〟になる。俺達で例えるなら無意識で呼吸をしているのと同じだ。だから予備動作も準備も必要ないし、止めようと思えば何時でも止められると思った方が良い」

 

「つまり、俺らじゃどう頑張っても対処出来ないのか?」

 

「今の俺らじゃ無理だな。だからこそショタオジはその怖さを教える為に【モト】を作ったんだよ」

 

 

 そしてここからが難しい。

 

 

「俺ら転生者には理解しづらいが、元々の順番は権能、術、スキルなんだ。神や悪魔を真似て、過去の人間達が術を作り出し、それが概念として固まった結果【スキル】となった。お前らの内の何人かがショタオジから【アギ】や【ムド】のスキルを貰えたのもそれが理由だ」

 

「つまり、スキルは理論上誰でも好きなスキルを習得出来る?」

 

「元々の霊力に【属性()】が付いてるから一度無色にした後、小難しい理論を使って染め直す手間のせいで実戦じゃ使えないけどな」

 

「なるほど。だからセツニキは【龍の眼光】が使えると言ってた訳じゃな」

 

 

 グラ爺に頷き、みんなに分かりやすい様に黒と白に染まっている俺の霊力を無色に戻す。

 

 

「これが〝無色〟の霊力だ。見ての通り縁に沿って淡く光ってなきゃ見えづらいだろ?そして【龍の眼光】を始めとする【時空】を司る色は──」

 

 

 無色の霊力に多数の色が()()()()()()()()玉虫色に変化させる。

 

 

「このクトゥルフでお馴染みの色になる。正直、維持するだけで辛いからやってらんねぇ」

 

 

 色を変えた霊力を飛散させ、それを【ソウルドレイン】で吸収する。

 

 

「ま、さっきの霊力を【龍の眼光】の〝型〟に注げば【龍の眼光】が発動する訳だが……こんなのは実戦的じゃない。使えるとしたら霊力が最初から【時空(玉虫色)】の奴だけだろうな」

 

「そういう人間って普通に【眼光系】スキルを覚えるんじゃない?」

 

「俺の見た限りではペルソナ組の承太郎ニキ*1が適正アリだな。カヲルニキもワンチャンあると思う」

 

「すげーな。ペルソナ組」

 

「聖人やる夫ニキと良い、人材ガチャ大当たりだよな」

 

「そういやハム子ネキ*2は仲間見付けられたのかな」

 

「私らにペルソナがあれば手伝えるんだけどねぇ」

 

「『スキルカード』落ちまくるらしいからね。ペルソナ組の異界」

 

 

 またしてもガヤガヤし出したので拍手一回。ピタリ、と静まるからこちらも文句は無いが。

 

 

「ま、無い物ねだりした所でしょうがないので続き行くぞ。【モト】の【獣の眼光】も発動理論は同じだ。あの速度で使えるって事は、あの式神はたぶん【モト】や【クロノス】の雑霊が混じってるんだろうな。本霊なら〝権能〟だろうが、式神だから【スキル】に降格してるお陰でまだ対処出来る」

 

「あー【封技】で止められる?」

 

「でも俺の【封技(マカジャマ)】は反射されたぞ?」

 

「それを通す為の授業なんだろ」

 

「成る程ね」

 

 

 今度は自発的に静かになった。強くなる事に真剣だと教える方も楽で良い。

 

 全員に分かりやすい様に発動した【ハマ】を滞空させた状態で留める。それを自由に動かせる事を見せた後、初期位置に戻す。

 

 

「【スキル】の維持や操作、遅延発動や条件発動は鍛練次第で誰でも出来る様になる〝技術〟だ。そしてこれをもう一歩進めると──」

 

 

 【ムド】を〝剣〟の形に変える。さらに数を増やしていき──誰も居ない方向に射出する。

 

 

「この様に好き勝手出来る」

 

「それは【ムド】になるのか?」

 

「そうだぞ、秋雨ニキ。消費は重くなるがな。これはスキルの〝型〟に必要以上に霊力を注ぎ、余剰分を好きなステータスに割り振った結果だ。今回は〝形状〟と〝加速〟に割り振ったから普通の【ムド】より速い【ムド】になった感じだな。そしてこれを利用すると──グラ爺、受けてくれ」

 

「うむ。来い」

 

 

 【耐性貫通】に多めに割り振った【ムド】を【呪殺無効】のグラ爺にぶつける。

 

 

「ふむ……【耐性】で受けた程度だが抜かれたのう」

 

「本気で抜こうと思ったら消費が重くなるからな。ま、見ての通り【耐性】も抜ける様になる。これから先も異界で戦うなら必須技術だ」

 

「セツニキ、俺ら近接系の【スキル】も同じ原理?」

 

 

 質問してきたのは男鹿ニキだ。

 

 

「近接系も同じなんだが、近接系は太古の昔からグラ爺みたいなのが定期的に現れてたっぽくてな?魔法型とは違って【貫通撃】があるお陰で楽なんだよ」

 

「あー俺らの一部が愛用してるスキル」

 

「それを【貫く闘気】まで昇華すればどんな技でも【貫通】出来る様になるし、そのまま鍛練を怠らなきゃ〝概念〟として【貫通】を得る事が出来ると思う。そこまで行ったら種族:半闘神とかになりそうだけどな」

 

「夢が広がるな!」

 

「俺は神だった……?」

 

「自惚れるなよ小僧」

 

「すいません」

 

「素直かっ!」

 

 

 パンパンと手を叩き、静める。すぐに話が逸れるのが実に俺達らしい。

 

 

「ま、そんな訳で【モト】に対して有効打を撃てない奴はここにたくさん居る【反射】持ちの悪魔で修行。【貫通】持ちの俺らはドロップする食料を無駄に消費しない為にひたすら【モト】に特攻だな」

 

 

 合流した俺らの話を統合すると、死んだらその時点で【時間停止】して、最後の一人が死んだら纏めて巻き戻った感じの様だ。

 

 体感的には死んだらすぐスタートに戻されたと言っていたから、わざわざ他の俺らが【貫通】を得るまで待ってる必要は無い。

 

 

「【封技】が無い俺ら用の【獣の眼光】対策は無いのかね?」

 

「秋雨ニキやミナミィネキ、それに一部の俺らなら術でどうにか出来るが、この場所はそれを防ぐ為の場所で、道具の没収もその一環だと思う」

 

「つまり【耐性】得るまで死ねと?」

 

「ショタオジは心配性だからな。この先、理由を付けて色んな【耐性】を得るまで投げ込まれると思うぞ?具体的には【石化】や【蝿】」

 

「あー……メガテンですからねぇ」

 

 

 納得と呆れの溜め息を吐き出すミナミィネキ。その気持ちは良くわかる。

 

 

「取り敢えずこれで授業は終わりだ。各自、後は自分で考えて動け」

 

「それじゃ【貫通撃】持ちの俺は挑んでくるぜ!」

 

「あ、ずるい!俺も行く!」

 

「いや、一人づつしか入れんだろ──って、入れたな」

 

 

 なんだ?ルールが変わったのか?

 

 

「ふむ。三周目の為に調べる必要があるの。【貫通】持ち全員で入ってみるかえ?」

 

「了解じゃ」

 

 

 長老達が率先して【貫通】持ちを連れて扉の奥へ。仲間と共に戦えるなら楽になるんだが……たぶん一緒に入っても隔離されてソロだろうな、どうせ。

 

 

「あれ?セツニキは行かないので?」

 

「魔法組のフォローは必要だろう?それに俺なら食事も必要無いしな」

 

「成る程。では質問して良いですか?」

 

「あ、私も聞きたいー」

 

「俺も俺も!」

 

「一人づつな。過去に巻き戻るお陰で時間はあるんだ。気楽に行こうぜ」

 

 

 クリア出来るまで出られないって普通なら地獄なんだがな。俺らにとってはボーナスタイムみたいなもんだろう。

 

*1
本家様SSのペルソナ使い 【龍の眼光】持ち。この時期だとまだ【獣の眼光】か習得していないかも?

*2
本家様SS ソロでタルタロス攻略してる猛者




最近の更新を見てるとデモニカ楽しそうで良いなぁって思うけど、主人公がどう動くか作者もわからないという。

プロット無いとこうなるんで作者志望の方はちゃんと書いた方が良いですよ!私は書きませんが!ノリと勢いで押しきるスタイル。
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