【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録   作:Lilyala

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感想貰って彼女の名は。の掲示板部分を修正!読み直さなくても大丈夫な類いの修正です。

塵塚怪翁様のアーッニキってそろそろじゃね!?と思って読み直しに行ったらシェルター関連後だった……未来が遠い!

ウシジマニキとは話が合いそう。というかアングラ系は殺し会うか気が合うかの二択な気がする。




磐長一族に不可能は無い

 

 

──星霊神社本殿、神主の自室。

 

 

「って訳で、星祭の将来は大丈夫だぞ。これリストな」

 

 

 巻物にサインした一覧の写しを座卓の上に置いて滑らせる。

 

 

「凄い面子だね──って、あれ?筆頭巫女のお相手は居ないの?」

 

「アイツはショタオジのだろ?だから外しておいたぞ?」

 

「え、なにそれ知らないんだけど?」

 

「え?」

 

「え?」

 

 

 どうやら意思疎通に難があったらしい。全く、仕方ないなぁショタオジ君は。

 

 

「星祭は星霊神社の下部組織なんだから当主の子供を産まないと駄目だろ?」

 

「サクヤ様を任せる時に好きにして良いって言ったよね?だから彼女はセツニキが抱くのが当然じゃない?」

 

 

『『…………』』

 

 

「お前はサクヤの面倒を見る代わりに石長比売を祀神にして良いとしか言ってないが?」

 

「神社の祀神を決める権利なんて神社そのものを任せるのと同じだよね?君なら分かってる筈だよ?()()()()()()

 

 

『『………………』』

 

 

 ガンを飛ばし合い、睨み付ける。そんな俺らに御茶を淹れてきたネコマタが呆れた様に口を挟む。

 

「おみゃーら、嫌なら別の男を宛てがえば良いだけにゃ。何をそんな事で争ってるにゃ」

 

「それがそういう訳には行かないんだよな、ショタオジ」

 

「そうそう。俺の親戚になるからゲームで言えばUR確定ガチャ権みたいなもんなんだよね、彼女」

 

「あー……それなら適当な男は不味いにゃ」

 

「だろ?俺らも次代の当主は強い方が良いからな。それならショタオジ一択だろ?」

 

「そうだな!主は血筋を残すべきだな!」

 

 

 嬉しそうに会話に飛び込んできたのはオンギョウキだ。コイツもショタオジに子供を作らせようとしている筆頭。この勝負、勝ったな──

 

 

「でも、あの娘が惚れてるのはセツニキなんだよ?それを無理矢理なんてとてもとても」

 

 

 ちっ、余計な事を。

 

 

「どういう事にゃ?」

 

「霊能組織の長として俺の子供が欲しいってのは本心だけど、一人の女としては星祭を立て直してくれた上に力をくれたセツニキに惚れてるんだよ。彼女」

 

「まぁ、そうなる様に振る舞っていたからな」

 

 

 当時の俺はショタオジと出会う前の余裕の無かった俺だ。だから政治的にも業界的にも自由に動かせる組織が欲しかった。だから立て直しの為に色々したし、ショタオジと出会ってからは必要に応じて後に作る組織の下拵えの指示を出してきた。

 

 その結果として好感度を稼いでいたのは分かるが……

 

 

「俺、十歳前後*1なんだが?」

 

「中身のお爺さんに惚れたって事でしょ」

 

「やっぱりそう思うか?」

 

「セツニキは出来る事の幅が広いからね。女としては頼もしいんじゃない?」

 

「そうか。……それでも俺はお前の子を産ませるつもりだがな?」

 

「いや、今はそれで納得するべきでしょ!?」

 

 

 ショタオジが叫ぶが俺は黙って首を振る。

 

 

「星霊神社の跡取りが居ないのが一番不味いのはお前も分かってるだろ?それに星祭っていうお前の先祖に代々仕えてくれた組織にそろそろ恩返しをするべきじゃないのか?」

 

「ちょ、それ言うのズルくない!?」

 

「ズルく無いでーす」

 

 

 ワチャワチャそんな会話をしていると、都が入ってきて無言のままショタオジを担いで出ていった。スゲーな、有無を言わさないってこういう事を言うんだな。

 

 

「……帰るわ」

 

「お疲れにゃ〜」

 

 

 ネコマタの御茶を飲み干し、席を立つ。そろそろアイツの分身の中に過労死する奴が出てくるんじゃないだろうか。

 

 

 

 

「あ、セツニキ!良いところに!」

 

 

 ショタオジの自室からの帰り道。本殿を横切って拝殿へ向かっていると、エドニキに呼び止められた。

 

 

「いや~今日の俺は運が良いぜ!」

 

「何の事かサッパリ分からないんだが?」

 

「すまんすまん!取り敢えずこっちに来てくれ!」

 

 

 引っ張られるままに製造班の元へ行くと、そこには巨大な機械が。その側ではベルフェゴールが指示を出しており、アルニキ達が汗水垂らして作業していた。

 

 

「余りにも式神の依頼が多すぎてな?製造班も式神以外を作りたい奴が多くて軽く揉めてさ。出来る所は機械化しようとしたんだよ」

 

「それで?」

 

「肝心の機械の方はショタオジ立ち会いの元、ベルフェゴールにマッカ積んで何とかなりそうなんだけどな?原材料の方が問題でさ~作るの手伝って?」

 

「おいおい俺は陰陽師だぞ?そういうのは管轄外──でも無いんだよな、実は」

 

 

『『『そうなの!?』』』

 

 

「お前達の想像以上に磐長一族に不可能は無いぞ」

 

 

 取り敢えず近くの椅子に座り、仕様書を見せて貰う。

 

 

「式神パーツの3Dプリンターとかメシア教がぶちギレ不可避だな」

 

「だからベルフェゴールも結構値引きしてくれたぜ!」

 

 

 その言葉で視線をベルフェゴールの方へ向けると、良い笑顔でグッドサインを向けてきた。楽しそうで何よりだ。

 

 

「人間の材料の増減は大丈夫だよな?」

 

「そっちはベルフェゴールが望みの性別、身長、体重を入力しただけで調合してくれる様にしてくれたから平気だな」

 

 

 データ取りが大変だったぜ、と溜め息を吐き出すエドニキ。まぁ、機械化の宿命だわな。

 

 

「調合で問題になってるのは霊的素材の割合か?それとも作成時の霊線の確保か?」

 

「割合の方は最悪製造班の人海戦術で何とかするから、霊線の方の問題をどうにか出来たりしない?」

 

 

 霊道やら魔力紋やら色々呼び方はあるが、霊線は分かりやすく言えば霊力の通る血管だ。これに異常があると霊力が異常箇所で爆発したり、そもそも通らなかったり問題が多発する。

 

 ホムンクルスの寿命が短いとされているのはこのせいであり、肉体と霊的素材と霊線を全部混ぜ合わせて身体を構成している以上〝スパゲティコード〟になる訳だから、普通に考えてマトモに動作する訳が無い。

 

 そして、それは製造班の今作ってる3Dプリンターも同じ事。人間的な素材と霊的な素材を混ぜ合わせる事は機械化で余裕でも、人体を走る様にしなければならない霊線の確保は容易い事じゃない。──まぁ、どうにか出来るんだが。

 

 

「エドニキ達はどっち派だ?」

 

「どっち?」

 

「全部機械化しないと満足しないのか、便利ならオカルト混じっても気にしないのか。返答次第で答えも変わる」

 

「そもそも俺らがオカルトみたいなもんなのにそんな事気にする奴居るのか──って俺達には一杯居そうだな」

 

「ロボ部が俺の扱いで割れてるんだよな。現在の科学じゃ厳しい事を実現してくれるから歓迎してくれる人と、オカルトで解決していくから苦手な人で綺麗に別れてる」

 

「俺達製造班もそれぞれだからなぁ」

 

 

 まぁ、人間だしな。

 

 

「両方聞くのは駄目か?」

 

「アプローチの方法が変わるんだよ。それでも良いならって感じだ」

 

「……取り敢えずどっちもお願いしまっす」

 

「了解。手っ取り早いのは石長比売(うちの祀神)を解放して時限式で霊線の寿命を停止させる事だな。これなら肉体と混ざる事も無く、完成時に解放すればそのまま完成した肉体に埋め込まれる」

 

「待って。石長比売便利過ぎじゃね?」

 

「俺の祀神だぞ?当然だろ」

 

「納得の説得力……」

 

 

 隙あらば自慢してるが、自慢が出来る程度には石長比売は有能なのだ。むしろ瓊瓊杵尊はその凄さを理解して無かったから、サクヤを桜の如く散らしたしな。

 

 

「一応、聞いておくけどもう一つの手段は?」

 

「別個に霊線だけで作って医療班で埋め込みだな。ちなみに石長比売を解放すれば霊線や霊的素材の長期保存も出来るぞ」

 

「石長比売は製造班の神だった……?」

 

「ふっ。我が祀神に不可能は無い」

 

 

 どや顔をエドニキに向ける。そして満足したら再び表情を真面目な物に戻す。

 

 

「理論上は可能だが、こっちは製造班の代わりに医療班が死ぬからな。だから俺のお勧めは〝ボーン〟だ」

 

「骨──じゃないよな。もしかして3Dモデルなんかに使われるアレか?」

 

「それだ。霊線を纏めて〝ボーン〟として作って肉付けすれば、流石にハンドメイドには劣るがそこそこの出来になる筈だぞ」

 

「細かく筋肉や神経に霊線を通さなくても動くのか?」

 

「ヒント:スケルトン」

 

「あー……考えてみればそうだな」

 

 

 納得してくれた様で何よりだ。

 

 

「んじゃ俺は帰るわ」

 

 

 席を立ち、入り口に向かうと、いきなり足が重くなった。そちらに顔を向けてみればエドニキの姿が。

 

 

「霊的素材の割り出しも手伝って☆」

 

「結局全部じゃねぇか!!」

 

 

 やる事も無かったのでメチャクチャ手伝った。

*1
主人公は自分の誕生日も年齢も知らない




本編もSSも何度も読み直してるんですが、エジプト壊滅辺りからの掲示板の軽さと裏話に近いSSの落差が個人的に好きなんですよね。

そしてそろそろミナミィネキが悪魔しょうかんを作り始める気がする。

話にするか、さらっと流すか。それが問題だ。
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